文法(256)
関係代名詞: 目的格(who/whom/which)
先行詞は目的語の働きをする:which
以下では、「関係代名詞の目的格」について、より詳しく、わかりやすい形で説明します。
関係代名詞の基本:主格・目的格・所有格
関係代名詞には主に3つの格があります。
主格(who, which, that など)
- 主語として働きます。
- 例:The person who called me was my friend.
(私に電話をかけてきた人は、私の友人でした。)
- 主語として働きます。
目的格(whom, which, that など)
- 目的語として働きます。
- 例:The person whom I called was my friend.
(私が電話をかけた人は、私の友人でした。)
- 目的語として働きます。
所有格(whose)
- 所有を表します。
- 例:The person whose car was stolen is my friend.
(車を盗まれた人は、私の友人でした。)
- 所有を表します。
目的格(who / whom / which)の使い方
1. 目的格とは?
- 目的格の関係代名詞は、先行詞(前にある名詞や代名詞)を説明するときに、その文の目的語として機能します。
- 英語の文中で目的語になるものをつなぐ役割をするため、「whom」「which」などが使われます。
- 例:This is the thing (which) I've been looking for.
(これは私が探していたものです。)
- 例:This is the thing (which) I've been looking for.
2. 人を先行詞とする場合
whom が正式には目的格ですが、日常会話などでは who が代わりに使われることも多いです。
- 例:The person whom I saw yesterday was my teacher.
(私が昨日会った人は、私の先生でした。) - 口語では “The person who I saw yesterday…” と言うこともよくあります。
- 例:The person whom I saw yesterday was my teacher.
that も人を先行詞とする場合に使えることがありますが、かたすぎたり、状況によっては誤解されやすい場合もあるため、必要に応じて who/whom と使い分けます。
3. ものを先行詞とする場合
ものが先行詞のときは、目的格として which を使うことが多いです。
- 例:The movie which I watched last night was really interesting.
(私が昨夜見た映画は本当に面白かった。)
- 例:The movie which I watched last night was really interesting.
that もよく使われます。
- 例:The movie that I watched last night was really interesting.
4. 前置詞と関係代名詞
- 目的格の関係代名詞を使うとき、文末に前置詞が置かれる場合があります。カジュアルな英語ではとくに顕著です。
- 例:This is the thing (which) I’ve been looking for.
- for は文末にきています。
- 一方、より形式的な文では、前置詞を関係代名詞の前に置くこともあります。
- 例:This is the thing for which I’ve been looking.
- 例:This is the thing (which) I’ve been looking for.
先行詞による関係代名詞の選び方
人 → who / whom / that
- 目的格を厳密に区別するなら「whom」を使う。
- 日常会話では「who」で置き換えることが多い。
- “that” を使うことも可能(特に制限用法の場合)。
- 目的格を厳密に区別するなら「whom」を使う。
もの → which / that
- どちらもよく使われる。
- 形式的にしたいなら “which” を用いるとよい。
- どちらもよく使われる。
人・もの(両方) → that
- 「that」は、人・もの両方の先行詞に使える便利な関係代名詞。
- ただし、前置詞の後には基本的に置けないので注意する。
- 「that」は、人・もの両方の先行詞に使える便利な関係代名詞。
まとめ
- 目的格の関係代名詞は、その節(関係節)の中で目的語の働きをする。
- 人が先行詞の場合:whom(文語的・形式的)、who(口語的)、または that が使われる。
- ものが先行詞の場合:which または that が使われる。
- 前置詞との位置関係や、文章の形式度合いによって使い分けが必要。
以上を踏まえれば、目的格の関係代名詞を正しく使えるようになります。たとえば “whom” や “which” は文語的・正式な印象を与える一方、日常的な会話やカジュアルな文章では “who” や “that” を使うことが多い、という点に注意してみてください。
関係代名詞: 目的格(who/whom/which)
先行詞は目的語の働きをする:that
関係代名詞の目的格 (who/whom/which) について
関係代名詞には「主格」「目的格」「所有格」の3種類があります。ここでは、関係代名詞の目的格を中心に詳しく解説します。
1. 目的格とは?
目的格の関係代名詞は、先行詞(関係代名詞が指す名詞)の後ろにつき、文中で「目的語」のはたらきをします。
たとえば、次の文を見てみましょう。
I need a PC that I can use at home.
(家で使えるパソコンが必要です。)
この文の「that」は、先行詞の“a PC”を説明しています。文構造を分解すると「I (主語) + can use (動詞) + that (目的語)」となり、関係代名詞「that」が動詞「use」の目的語として使われています。
2. 人が先行詞の場合:who / whom / that
人を先行詞とする場合、以下のように関係代名詞を使います。
who
- 日常会話やカジュアルな文章でよく使われる形です。目的格でも「who」をそのまま使うことが多く、フォーマルな場面以外では一般的に「whom」を使わないことが増えています。
- 例:This is the person who I met yesterday.
(こちらが私が昨日会った人です。)
- 日常会話やカジュアルな文章でよく使われる形です。目的格でも「who」をそのまま使うことが多く、フォーマルな場面以外では一般的に「whom」を使わないことが増えています。
whom
- フォーマルな文書やかしこまった場面でよく使われる形です。厳密には目的格にあたるため、文法的には「whom」が正しい音ですが、現代英語では「who」を代わりに使うことも少なくありません。
- 例:This is the person whom I met yesterday.
(こちらが私が昨日会った人です。) - カジュアルな場面では「who」に置き換えられる点に注意しましょう。
- フォーマルな文書やかしこまった場面でよく使われる形です。厳密には目的格にあたるため、文法的には「whom」が正しい音ですが、現代英語では「who」を代わりに使うことも少なくありません。
that
- 人・もののどちらの先行詞にも使えます。ただし、すべての場合で「that」が使えるわけではなく、さらにフォーマル度合いによって好まれる・好まれない用法があります。
- 例:He is the man that I was talking about.
(彼が私が話していた男性です。)
- 人・もののどちらの先行詞にも使えます。ただし、すべての場合で「that」が使えるわけではなく、さらにフォーマル度合いによって好まれる・好まれない用法があります。
3. ものが先行詞の場合:which / that
もの(物・動物など)が先行詞の場合は、目的格にはwhichまたはthatを使います。
- which はフォーマル、またはやや書き言葉的。
- that はカジュアル、または口語でもよく使われます。
例:
- The watch which I bought in Tokyo was very expensive.
(私が東京で買った時計はとても高価でした。) - The watch that I bought in Tokyo was very expensive.
(私が東京で買った時計はとても高価でした。)
4. 関係代名詞の省略
目的格の関係代名詞(who / whom / which / that)は、制限用法(先行詞を限定して説明する使い方)の場合、口語やカジュアルな文体で省略されることがあります。
たとえば:
The book (which/that) I read yesterday was interesting.
(私が昨日読んだ本は面白かった。)
このように目的格の関係代名詞はしばしば省略されるため、文脈をよく確認してどの要素が目的語にあたるかを判断する必要があります。
5. まとめ
- 目的格の関係代名詞は、先行詞を説明しつつ文中で「目的語」のはたらきをする。
- 人が先行詞の場合は「who / whom / that」を使うが、日常会話ではほとんど「who」に統一されることが多い。
- もの(物や動物など)が先行詞の場合は「which / that」を使う。
- カジュアルな会話や文章では目的格の関係代名詞が省略される場合があるため、文構造をしっかり理解しておくと、英文を読む・書く際に役立つ。
以上が関係代名詞の目的格 (who/whom/which) に関する詳しい解説です。関係代名詞の格を理解すると、英語の文章をより的確に読んだり書いたりできるようになります。ぜひ、例文を参考にしながら使い方に慣れていってください!
each other
「お互いに」を表す代名詞
以下では、相互代名詞「each other」がどのように使われるのか、より詳しく、わかりやすく解説します。
1. 「each other」とは?
- 「each other」は主に「お互いに」という意味を持つ「相互代名詞 (reciprocal pronoun)」です。
- 例:
- They love each other.
- (彼らはお互いを愛し合っている)
- The two teams respect each other.
- (その2つのチームは互いを尊重し合っている)
- They love each other.
「互いを」「互いに」というイメージで訳されるため、副詞に見えがちですが、実際は代名詞の一種です。したがって、文の中では目的語として機能します。
2. 動詞の目的語としての使い方
「each other」は代名詞なので、動詞の目的語としてそのまま置くことができます。
- 例:
- Do you know each other?
- (お互いのことを知っていますか?)
- We helped each other to finish the task.
- (私たちはその仕事を終わらせるために助け合った)
- Do you know each other?
このように主語が複数あり、「互いに~する」というニュアンスを伝えたい場合に用いられます。
3. 前置詞+「each other」で使う場合
「each other」は副詞ではないため、「~に」「~を」などの意味を補うには前置詞を伴わせる必要があります。
- 例:
- Listen to each other.
- (お互いの話を聞き合いなさい)
- ※「to」が必要
- We talked about each other’s hobbies.
- (私たちはお互いの趣味について話し合った)
- ※「about」で「~について」の意味を補完
- Listen to each other.
ここで覚えておきたいのは、動詞によって必要な前置詞が変わることです。日本語訳では「おたがいに」の「に」が付く印象があっても、実際の英文では適切な前置詞を選ぶ必要があります。
4. 「each other’s」の所有格形
「each other」は所有格形「each other’s」としても使用できます。
- 例:
- They know each other’s families well.
- (彼らはお互いの家族をよく知っている)
- They know each other’s families well.
「each other’s」の後ろは名詞が続き、意味としては「互いの~」を表します。
5. 「each other」と「one another」
伝統的には「each other」は二者間、「one another」は三者以上の間で使われるとされてきました。しかし、現在の英語ではほぼ同じ意味で使われることが多く、二者か三者以上かを厳密には区別しない場合が大半です。
6. まとめ
- 「each other」は「お互いに」を表す相互代名詞で、主に目的語として使われる。
- 「each other」の前に前置詞が必要な場合もある(例:to each other, about each other, with each other)。
- 所有格として「each other’s」を使うことができ、後ろに名詞を続けられる。
- 「each other」と「one another」は現代英語ではほぼ同じ意味合いとして使われる。
「each other」は会話やライティングでよく登場し、人や物事の間の相互関係を示す便利な表現です。前置詞の組み合わせや、所有格の形にも注意して、正確に使い分けましょう。
others
「ほかのもの」、「ほかの人」を意味する代名詞
以下では、英語の代名詞「others」について、より詳しく、わかりやすく解説します。
1. 「others」の基本的な意味
「others」は「other」の複数形として使われる代名詞で、「ほかのもの」や「ほかの人々」という意味を表します。前に出てきた物や人に対して、それ以外のもの・人を指し示したいときに使われます。
例文:
- Some people like coffee, while others prefer tea.
(コーヒーが好きな人もいれば、紅茶を好む人もいます。)
ここでは「others」が「コーヒーを好まないほかの人々」の意味を表します。
2. 「others」と「the others」の違い
- “others” は特定されていない “ほかの人・もの” を示すときに使います。
- “the others” は特定されている “残りの人・もの” を示すときに使います。
例文:
I have three pens: one is black, the others are blue.
(ペンを3本持っていて、1本は黒で、残りは青です。)
→ 明確にペン3本のうちの残り2本を指しているので “the others” を用いる。Some students study in the library; others prefer studying at home.
(図書館で勉強する学生もいれば、家で勉強することを好む学生もいます。)
→ どの学生がどこで勉強するのか特定していない「ほかの学生たち」を表すため “others” を用いる。
3. 「others」を使った文のポイント
前に登場した名詞を受ける
- 例:「コーヒーが好きな人」と「ほかの人々」のように、一度登場した対象と区別して用います。
冠詞(a、the)や数詞を伴わない
- 形容詞の「other」は「other students」「the other book」のように名詞を伴うことがありますが、代名詞の「others」はそれ自体で “ほかのもの・人” を意味します。そのため “the others” のように冠詞がつく場合は、特定の対象を指すというニュアンスになる点に注意しましょう。
単数形の「another」と混同しない
- “another” は「もう1つの、もう1人の」という単数形を示すのに対し、「others」は複数形を表す代名詞です。
4. まとめ
- “others” は「他の人・物」を漠然と指す場合に使われる複数形の代名詞です。
- “the others” のように定冠詞がついていると、「特定の残り」を示すことになります。
- “another” は1つを指す単数である点も併せて覚えておけば、混乱しにくくなるでしょう。
「others」をしっかり理解すると、会話や文章で「他の」と言いたいときに正しく使い分けすることができるようになります。ぜひ練習してみてください。
too 形容詞・副詞 to 動詞
「~しすぎて...できない」を表すtoo~to...構文
以下では、英文法の「too + 形容詞・副詞 + to + 動詞」という表現について、より詳しく、わかりやすく解説します。
1. 基本構造と意味
「too + 形容詞・副詞 + to + 動詞」は、
「…するには~すぎる」
という意味を表します。もう少し自然な日本語に言い換えると、
「~しすぎて…できない」
となり、「~すぎることが原因であることができない」というニュアンスになります。
例えば、以下の例文を見てみましょう。
She is too young to drive a car.
(彼女は車を運転するには若すぎる → 若すぎて運転できない)
ここでは「young(若い)」という性質が“運転するには制限を超えている”= “運転できない”という理由を示しています。
2. 実際の例文
- It’s too hot to go outside.
- (外に行くには暑すぎる → 暑すぎて外に出られない)
- This box is too heavy to lift.
- (この箱は持ち上げるには重すぎる → 重すぎて持ち上げられない)
- He was driving too fast to stop immediately.
- (彼はすぐに止まるにはあまりにスピードを出しすぎていた → 速すぎて急には止まれなかった)
このように、「too + 形容詞・副詞 + to + 動詞」で「~すぎて…できない」を表す際には、「何が原因で、どのような行動・状況ができないのか」が明確になるようにイメージするとわかりやすいです。
3. 「too ~ to ...」と「so ~ that ...」との違い
よく似た構文として「so 形容詞 / 副詞 that ...」がありますが、こちらは「とても~なので...」という「結果」を説 明するときに使う表現です。次の例文で比べてみましょう。
- (A) He was too tired to do his homework.
- (彼は宿題をするには疲れすぎていた → 疲れすぎて宿題ができなかった)
- (B) He was so tired that he couldn't do his homework.
- (彼はとても疲れていたので、宿題ができなかった)
どちらも「宿題をすることができなかった」という結論は同じですが、(A) は「疲れの程度が限度を超えていた」というニュアンス、(B) は「疲れが原因で結果としてできなかった」という流れを示すニュアンスです。実際の意味合いはよく似ていますが、視点の置き方に微妙な違いがあります。
4. まとめ
- 「too + 形容詞 / 副詞 + to + 動詞」は「…するには~すぎる」という意味。自然な日本語では「~しすぎて…できない」と訳すとわかりやすい。
- 原因となる「~すぎる部分」と、結果として「できない行動・状況」をイメージしながら使うと、自然な英文が作れる。
- 「so ~ that ...」とも似ているが、前者は「限度を超えているためにできない」というニュアンスが強調される。
この構文を使いこなせると、英語で「度を超えた状態」の表現をスムーズに行えるようになります。ぜひ、実際の文章や会話の中で練習してください。
so 形容詞・副詞+(that)節
「とても~なので、SがVだ」を表すso~that構文
以下では、「so + 形容詞・副詞 + (that) 節」の構文について、より詳しく、わかりやすい形で解説します。
1. 基本構造と意味
この構文は、「(形容詞・副詞)がとても~なので、その結果…だ」という意味を表します。
- 例:She was so tired that she couldn’t keep her eyes open.
→「彼女はとても疲れていて、目を開けていられなかった。」
「so + 形容詞 / 副詞」の部分が原因や程度を示し、続く “that 節” がその結果を語る役割を果たします。和訳するときは「とても~なので…」「とても~だったので…」という表現が自然です。
2. “that” は省略できる?
結論としては、口語やカジュアルな文体では “that” が省略されることが多いです。
- 省略なし:It was so cold that we decided to stay inside.
- 省略あり:It was so cold we decided to stay inside.
いずれも意味は変わりませんが、フォーマルな文を書くときはできるだけ “that” を入れた方がよいでしょう。
3. 形容詞だけでなく副詞にも使える
“so ~ that …” の構文には「形容詞」だけでなく「副詞」も使えます。副詞を用いる場合は動詞の様子を強調します。
- 形容詞の例:The movie was so interesting that I watched it three times.
→「その映画はとても面白くて、3回観た。」 - 副詞の例:He spoke so quickly that I could hardly understand him.
→「彼はとても速く話すので、ほとんど理解できなかった。」
4. 「such ~ that …」との比較
“so + 形容詞 + that …” とよく似た表現に、“such + (形容詞) + 名詞 + that …” があります。こちらは名詞を伴うときに用いられ、「とても~な 〈名詞〉 なので…」という形です。
- 例:It was such an interesting book that I finished it in one night.
→「とても面白い本だったので、一晩で読み終えてしまった。」
“so” と “such” を使い分ける際は、形容詞を直接強調するか、形容詞+名詞(名詞のまとまり)を強調するかという点に着目するとわかりやすいです。
5. 例文まとめ
- We were so excited that we couldn’t sleep.
→「私たちはとてもわくわくして眠れなかった。」 - The coffee is so hot that I can’t drink it right now.
→「コーヒーがとても熱くて、今すぐには飲めない。」 - The children played so quietly that I forgot they were there.
→「子どもたちはとても静かに遊んでいたので、そこにいるのを忘れるほどだった。」
6. まとめ
- 構文:so + 形容詞 / 副詞 + (that) + S + V
- 意味:「とても~なので…」「~すぎて…」という程度や原因・結果を表す。
- that の省略:フォーマルな文以外ではよく省略される。
- 他の構文“such + (形容詞) + 名詞 + that” と意味は近いが、形容詞+名詞を強調したい場合に用いられる。
「so ~ that …」構文を理解すれば、英語で原因と結果をはっきり強調したい場面で役立ちます。形容詞だけでなく副詞にも応用できるので、ぜひさまざまな表現で使ってみてください。
比較級 and 比較級
同じ比較級を二つ使って、「ますます~だ」
以下では、英文法の「比較級 and 比較級」を使った表現について、より詳しく解説します。
「比較級 and 比較級」とは?
英語で「ますます~だ」という意味を表す場合、同じ比較級を “and” でつなぎ、変化が大きくなっていく様子を表現します。
例:
- bigger and bigger(ますます大きく)
- happier and happier(ますます幸せに)
- better and better(ますます良く)
この構文を使うと「~がどんどん増大していく」「~がますます強まっていく」というニュアンスを伝えられます。形容詞だけでなく、動詞や名詞を “more and more” などで修飾して、変化の度合いを強調することもできます。
“more and more” / “less and less” のポイント
特に、量や程度に注目したいときに便利なのが、 “more and more(ますます多くの)” と “less and less(ますます少ない)” という表現です。
“more and more”
- 「量や程度がどんどん増える」ことを表します。
- 例文:
- I’m getting more and more interested in science.
(私は科学にますます興味が湧いてきています。) - He needs more and more money to keep his business running.
(彼は事業を継続するためにますます多くのお金を必要としています。)
- I’m getting more and more interested in science.
- 「量や程度がどんどん増える」ことを表します。
“less and less”
- 「量や程度がどんどん減る」ことを表します。
- 例文:
- I have less and less time to relax these days.
(最近はリラックスする時間がますます少なくなってきています。) - People are becoming less and less confident about the plan.
(人々はその計画についてますます自信がなくなってきています。)
- I have less and less time to relax these days.
- 「量や程度がどんどん減る」ことを表します。
よくある形容詞の例
- faster and faster(ますます速く)
- colder and colder(ますます寒く)
- louder and louder(ますます大きな音で)
- taller and taller(ますます背が高く)
使い方・注意点
形容詞を使う場合:
“形容詞 + and + 形容詞” の形で、同じ比較級を繰り返す。
例: The night became darker and darker.(夜がますます暗くなった。)“more + 形容詞/名詞” の場合:
- 形容詞や名詞が長い場合は、前に “more” をつけて “more and more + 形容詞/名詞” にすると自然に表せます。
- 例: The problem is getting more and more complicated.(問題がますます複雑になってきている。)
- 形容詞や名詞が長い場合は、前に “more” をつけて “more and more + 形容詞/名詞” にすると自然に表せます。
“less + 形容詞/名詞” の場合:
- 量や程度が減少していく場合は “less and less + 形容詞/名詞” を使います。
- 例: I’m having less and less free time lately.(最近、自由な時間がますます少なくなってきています。)
- 量や程度が減少していく場合は “less and less + 形容詞/名詞” を使います。
時制や文脈に注意する:
- 「ますます~になる」という変化は進行形(be動詞 + ~ing)と相性が良いことが多いです。変化の途中経過を強調できるためです。
- 例: Prices are getting higher and higher.(物価がますます上がってきています。)
- 「ますます~になる」という変化は進行形(be動詞 + ~ing)と相性が良いことが多いです。変化の途中経過を強調できるためです。
まとめ
「比較級 and 比較級」の構文を使うと、「~がますます…になる」というイメージを効果的に表現できます。特に “more and more” や “less and less” などは、量や程度の変化を強調したいときに便利です。さまざまな形容詞や名詞との組み合わせを覚えて、より自然な英語表現を身につけましょう。
even/much/far+比較級
比較級を強調する副詞
以下では、「even」「much」「far」などを使って比較級を強調する方法について、より詳しく解説します。
比較級を強調する副詞とは
英語では比較級(「〜er」や「more + 形容詞」など)をさらに強調したいときに、特定の副詞を用いることがあります。代表的なものには以下の例があります。
- even (さらに、一段と)
- much (ずっと、はるかに)
- far (ずっと、はるかに)
これらの副詞を用いることで、「元々ある比較の違いをさらに大きく強調」できるのがポイントです。
具体例
even + 比較級
- “This problem is even more difficult than I expected.”
(この問題は私が予想していたより、一段と難しい。) - 「予想していたより難しい」という比較をさらに強調するために“even”が使われています。
- “This problem is even more difficult than I expected.”
much + 比較級
- “He is much faster than I thought.”
(彼は私が思っていたより、はるかに足が速い。) - “much”を使うことで「速さの差」を強調しています。
- “He is much faster than I thought.”
far + 比較級
- “That mountain is far higher than this one.”
(あの山はこの山より、はるかに高い。) - “far”を使うことで、高さの違いを明確に大きく表現できます。
- “That mountain is far higher than this one.”
よくある誤り:very や so との違い
- very や so は「形容詞の原級」を強めるときには使えますが、「比較級」を強調するときには通常使えません。
- 原級例:“It’s very hot today.”(今日はとても暑い)
- 比較級例:“It’s much hotter today than yesterday.”(今日は昨日よりずっと暑い)
- 原級例:“It’s very hot today.”(今日はとても暑い)
- 比較級を用いた文章で「very」や「so」をそのまま置き換えると不自然、または文法的に誤った表現になります。
- 誤例:“It’s very hotter today than yesterday.”(誤り)
- 正例:“It’s much hotter today than yesterday.”(正しい)
- 誤例:“It’s very hotter today than yesterday.”(誤り)
まとめ
- even / much / far は比較級を強調するときに使われる代表的な副詞です。
- 「さらに」「ずっと」「はるかに」などの意味で、比較がもたらす差を大きく見せたい場合に使います。
- very / so はあくまで「形容詞の原級」を強調する際には有効ですが、「比較級」には使えないため注意が必要です。
「比較级」を使う際、「その差をどれだけ強調したいか」に応じて、even / much / far などを使い分けてみましょう。こうした副詞を上手に取り入れると、より自然で豊かな英語表現につながります。
命令文 (BE)
Be動詞を使った命令文
以下では、命令文における「be」の使い方を中心に、より詳しくわかりやすく解説します。
■ 命令文とは?
命令文とは、相手に「〜しなさい」「〜しないで」と指示や命令を与える文です。英語の命令文では、ふつう 主語を省略し、動詞の原形から文を始めます。たとえば「Sit down!(座りなさい)」や「Stop!(やめなさい)」のように、主語(you)が省略された形で使われています。
■ 命令文での「be」の役割
1. 形容詞と組み合わせて使う
形容詞を使って「〜でいなさい」と命令したいときは、動詞 be を使います。たとえば「静かな(quiet)」という形容詞を使って「静かにして」と命じるときには、「Be quiet!」となります。このとき、
- 主語(you)を入れずに、
- 動詞 be + 形容詞
の形で「〜でいなさい」「〜でいてね」という意味を表します。
例文
- Be quiet!(静かにして。)
- Be careful!(気をつけて。)
- Be patient!(我慢しなさい。)
2. 否定文の作り方
命令文の否定は、動詞 don’t を先頭に置くことで表します。be を使った命令文の場合は「Don’t be + 形容詞」となります。
例文
- Don’t be loud!(大声を出さないで。)
- Don’t be late!(遅れないで。)
- Don’t be silly!(変なことはやめて。)
■ 命令文で気をつけること
主語を原則書かない
命令文は「(You) + 動詞の原形」で考えるとうまく理解できますが、実際の文ではこの you は省略されます。- (×)You be quiet!
- (○)Be quiet!
- (×)You be quiet!
「let’s」は命令文とは別
「〜しましょう」という意味のLet’s + 動詞の原形は、相手を含めた提案・勧誘の表現です。一方、命令文は相手に強めの指示を与える形であって、相手を含む提案ではありません。区別して覚えましょう。
■ まとめ
- 命令文は 主語を入れず、動詞の原形から文を始める。
- 「静かにして」のように、形容詞で状態を指示するときは be + 形容詞 を使う。
- 否定の命令は Don’t + 動詞の原形(be 動詞の場合は Don’t be + 形容詞)。
このように、特に形容詞を使った命令をするときに be を用いる点をしっかり押さえておけば、スムーズに英語の命令文を作れるようになります。
助動詞: (have) got to
「~しなければならない」を表すhave go to
(have) got to の解説
(have) got to は「~しなければならない」という義務を表す表現です。以下のポイントで詳しく見てみましょう。
1. 意味と用法
(have) got to = have to
- 基本的には「~しなければならない」という意味は have to と同じです。
- 必須・義務を表すときに用いられます。
- 基本的には「~しなければならない」という意味は have to と同じです。
口語的な響き
- (have) got to の方が have to よりも口語的・カジュアルに聞こえます。
- 日常会話やくだけた場面でよく使われます。
- (have) got to の方が have to よりも口語的・カジュアルに聞こえます。
短縮形 (gotta)
- さらにカジュアルな場面では「I've got to go.」を「I gotta go.」と短縮して言うこともあります。
- ただし、短縮形はフォーマルな文書やスピーチにはあまり向いていません。
- さらにカジュアルな場面では「I've got to go.」を「I gotta go.」と短縮して言うこともあります。
2. 文法上のポイント
主語と時制
- 一般的に現在形の文で用いられ、過去形や未来形には普通使われません。
- ただし「had got to」の形は非常にまれで、通常は「had to」を用います。
- 一般的に現在形の文で用いられ、過去形や未来形には普通使われません。
疑問文・否定文
- 疑問文では「Have I got to ~?」「Do I have to ~?」のいずれも使われますが、現代の英語では「Do I have to ~?」の方が一般的です。
- 否定文は「I haven’t got to ~」あるいは「I don’t have to ~」になりますが、口語では「I don’t have to ~」が多く使われます。
- 疑問文では「Have I got to ~?」「Do I have to ~?」のいずれも使われますが、現代の英語では「Do I have to ~?」の方が一般的です。
3. 例文
肯定文
- I have got to finish this report by tomorrow.
(明日までにこのレポートを仕上げなければならない)
- I have got to finish this report by tomorrow.
疑問文
- Have you got to leave so soon? / Do you have to leave so soon?
(そんなにすぐ出発しなければならないの?)
- Have you got to leave so soon? / Do you have to leave so soon?
否定文
- You haven’t got to do all of this alone. / You don’t have to do all of this alone.
(これを全部一人でやらなくてもいいよ)
- You haven’t got to do all of this alone. / You don’t have to do all of this alone.
短縮形
- I gotta go now!
(もう行かなきゃ!)
※非常に口語的
- I gotta go now!
4. 使い分けのまとめ
- have got to: 「~しなければならない」をカジュアルに表す。主にイギリス英語や口語的な場面でよく使われる。
- have to: 同じ意味を持つが、より幅広く使える。疑問文や否定文としては do を使う形 (do you have to, don’t have to) が主流。
- gotta: さらにくだけた口語表現。友人同士や口頭でのカジュアルな会話で使われるが、フォーマルな文書には不向き。
(“have got to” は意味こそ “have to” と同じですが、日常会話においては “have got to” がより生き生きとした表現として使われています。また、アメリカ英語と比べると、イギリス英語では特に自然に聞こえます。)