文法(256)
助動詞: should
実は「~した方がいいよ。」程度の軽い強制感
以下では、助動詞「should」について、より詳しく、わかりやすく解説します。
助動詞とは?
助動詞とは、動詞の前に置かれて“動詞を助ける”はたらきをする特別な単語です。
例:run(走る) → should run(走るべきだ)
助動詞はいくつか種類がありますが、ここでは「should」に注目します。
「should」の主な意味・使い方
1. 義務・助言:「~すべきだ」
- 「~すべきだ」「~したほうがいい」といったアドバイスや軽い義務を表します。
- must や have to のように強い強制を表すわけではなく、どちらかというと相手に助言や提案をするニュアンスです。
例文:
- You should study harder.
→「もっと勉強したほうがいいよ。」 - We should call a doctor.
→「医者を呼ぶべきだ。」
2. 推量:「~のはずだ」
- 「~のはずだ」「~であるはず」といった、話し手の推定・推量をやわらかく表します。
例文:
- He should be home by now.
→「もう家に着いているはずだ。」 - It should be easy to fix.
→「修理は簡単なはずだ。」
「should」と他の助動詞との違い
must / have to
- 「~しなければならない」という強い義務や必要性を表します。
- 「絶対にそうしなければいけない」というニュアンスなので、should よりも強制力が高いです。
- 「~しなければならない」という強い義務や必要性を表します。
ought to
- 意味はほぼ「should」と同じで「~すべきだ」を表しますが、やや書き言葉的です。日常会話では「should」がより一般的です。
疑問形・否定形での使い方
疑問形:Should I … ?
「~したほうがいいかな?」と、助言を求めたり提案をするときに使います。
例:Should I call him now?
→「今、彼に電話した方がいいかな?」否定形:should not / shouldn’t
「~すべきではない」「~しないほうがいい」という意味をやわらかく伝えます。
例:You shouldn’t eat so much sugar.
→「そんなに砂糖をとらない方がいいよ。」
まとめ
- 「should」は、助言や提案などの「~したほうがいい」という意味をやわらかく表します。
- 「must / have to」と比べて、強制力は弱めです。
- また、「~のはずだ」という推量を示すときにも使われます。
- 疑問文や否定文で使うときは、相手の意見ややわらかい忠告を示す表現になります。
上記のポイントを押さえると、よりスムーズに「should」を使いこなせるようになります。ぜひ、例文を参考にして実際に英作文に取り入れてみてください。
主語+動詞(become/feel/go/look/seem/sound)+補語(形容詞)
be動詞に準ずる第二文型の動詞
以下では、第二文型 (S + V + C) に使われる動詞や補語の特徴をより詳しく解説します。
第二文型 (S + V + C) とは?
「第二文型」とは、英語の基本的な文型の一つで、「主語 (S)」+「動詞 (V)」+「補語 (C)」の順で成り立つ文の形を指します。この文型では、主語を説明したり、主語の状態を表現したりするための情報として「補語」が必要になります。
主語 (Subject: S)
文の中心となる存在で、人や物など、話題にしているものを表します。たとえば “I”、 “You”、 “He”、 “The flower” などが該当します。
動詞 (Verb: V)
第二文型で使われる動詞には、主語の状態を表したり、変化を示したりする役割があります。代表的には次のような動詞がよく用いられます:
- become
- feel
- go
- look
- seem
- sound
これらの動詞は、主語単体では不完全な文になりがちで、“What do you become/feel/look?” のように聞いても意味がつかみにくいです。そこで、後ろに補語 (C) を置いて、はじめて主語に関する情報を明確に伝えられるようになります。
補語 (Complement: C)
第二文型で使われる補語は、主語の状態や性質を説明する言葉です。形容詞が来ることが多いのが特徴です。例として「happy」「hungry」「blue」のような形容詞が当てはまります。
例文で確認
主語 + 動詞 (go) + 補語 (形容詞)
- The milk went bad.
- 「牛乳は悪くなった」という意味で、go + 形容詞 は「(状態が)~になる」と変化を表します。
主語 + 動詞 (become) + 補語 (形容詞)
- He became famous.
- 「彼は有名になった」。become は「~になる」という意味で、主語に起こった変化を説明します。
主語 + 動詞 (feel) + 補語 (形容詞)
- I feel tired.
- 「私は疲れていると感じる」。feel は一般的に感覚や感情を表し、補語に形容詞を用いて「どのように感じるか」を示します。
主語 + 動詞 (look) + 補語 (形容詞)
- You look happy today.
- 「あなたは今日、幸せそうに見える」。look は「~に見える」という意味合いで、相手の様子を形容詞を使って述べます。
主語 + 動詞 (seem) + 補語 (形容詞)
- The plan seemed perfect.
- 「その計画は完璧に思えた」。seem は「~のように思える、見える」という意味です。
主語 + 動詞 (sound) + 補語 (形容詞)
- That sounds interesting.
- 「それは面白そうだ」。sound は「~に聞こえる、思われる」という意味で、聞いた印象を形容詞で言い表します。
ポイントまとめ
- 第二文型は「S + V + C」の形を取る。
- V (動詞) には、主語の状態や変化を表す特殊な動詞(become、feel、go、look、seem、soundなど)がよく使われる。
- C (補語) は主語を説明し、形容詞が来ることが多い。
- これらの文型で使われる補語は、主語について「どのような状態か」「どのように感じるか」を補足説明する役割をもつ。
以上のように、第二文型では「主語がどのように変化したか、どのような状態か」を明確にするために、動詞の後に補語(形容詞など)を置きます。英語を理解するときや自分で文を作る際には、「補語が主語を説明するんだ」という視点を持つと、スムーズに捉えやすくなるでしょう。
主語+動詞(make)+目的語+補語(形容詞)
第五文型
以下のように修正すると、第五文型についてより詳しく、わかりやすい説明になります。
第五文型 (S + V + O + C) とは
第五文型とは、主語(S)・動詞(V)・目的語(O)・補語(C) という語順で文を作る文型です。補語(C) は「目的語(O)を説明・補足する語」と覚えておくとよいでしょう。
例えば、動詞として “make” を用いるときは以下の形になります:
主語(S) + make + 目的語(O) + 形容詞(C)
この場合、形容詞(C) は目的語(O)の状態や性質を表します。
例文1
- This movie makes me sad.
- (この映画は私を悲しい気分にさせる)
- “me” (目的語) の状態が “sad” (形容詞) であることを表す。
例文2
- The news made everyone happy.
- (そのニュースはみんなを幸せな気持ちにした)
- “everyone” (目的語) の状態が “happy” (形容詞) であることを表す。
第五文型に使われる主な動詞
第五文型で頻出する動詞は多くありませんが、覚えておくと英文読解や作成に役立ちます。特に以下の動詞はよく使われるので、優先的に押さえましょう。
- make (〜を…にする)
- keep (〜を…のままにしておく)
- find (〜を…だとわかる/思う)
- call (〜を…と呼ぶ)
これらの動詞が出てきたら、後ろに置かれる補語(C) が目的語(O)を説明しているかどうかを意識すると理解しやすいです。
学習のポイント
動詞の意味だけでなく、文型も覚える
同じ動詞でも、文型によって意味や表現方法が変わる場合があります。“make” は第五文型を取ると「〜を…の状態にする」といったニュアンスになる点に注目しましょう。例文をたくさん読む・作る
「主語 + make + 目的語 + 形容詞」の形になっている例文を数多く読むと、頭に入りやすくなります。自分でも例文を作って、補語(C) が目的語(O)を説明しているかどうかを確認してみてください。頻度の高い動詞から覚える
第五文型の動詞は、他の文型に比べて種類が少ないため、まずはよく使う“make” や “keep” から覚えると良いでしょう。それぞれの動詞を使ったパターンを習得すると、表現力がぐっと広がります。
これらを踏まえると、第五文型は「目的語をどうするか、どんな状態にするか」を表現するための大変重要な文型だと言えます。特に “make” は日常的に使いやすい動詞なので、例文と共にしっかり覚えておくと役立つでしょう。
間接話法(tell)
自分の言葉に言い換えて伝える方法
以下の文章は、直接話法と間接話法の違いや特徴をより詳しく説明したものです。参考例も示してありますので、間接話法を理解する際の確認にお役立てください。
1. 話法とは?
英語で誰かが「言ったこと」を表現するときには、大きく分けて2つの方法があります。
- 直接話法 (Direct Speech)
- 間接話法 (Indirect Speech)
この2つの使い分けを理解すると、英語での会話内容や発話の引用をスムーズに表現できます。
2. 直接話法 (Direct Speech)
直接話法では、相手が言った言葉(発話)をそのまま正確に引用します。通常、以下のように引用符 ( “ 語句 ” ) とともに用いられます。
- 例:
- He said, “I am tired.”
- She asked, “Do you like coffee?”
- He said, “I am tired.”
引用された文中の時制や代名詞は、話された当時の形をそのまま使います。また、ピリオドやクエスチョンマークなどの句読点も引用符内に入れるのが一般的です。
3. 間接話法 (Indirect Speech)
間接話法では、相手の言った内容を、話し手自身の文の一部として組み込みます。直接話法とは違って引用符は使わず、that、if、whetherなどの接続詞を用いることが多いです。
また、間接話法では次のような変化が起こる場合があります。
- 時制の変化 (Tense Shift)
- 代名詞の変化 (Pronoun Change)
- 時や場所を表す語句の変化 (Time/Place Expressions)
たとえば、相手が「I am tired」と言った場合、それを間接話法で表すときに、発話の時点が過去から見た内容であれば、時制を「am」から「was」に変えることがよくあります。
- 例(直接 → 間接)
- Direct: He said, “I am tired.”
- Indirect: He said (that) he was tired.
- Direct: He said, “I am tired.”
3.1 時制の変化 (Tense Shift)
現在形 → 過去形、過去形 → 過去完了形、などのように一段階ずつ時制が「後ろ」にずれることが多いです。
- 例: “I will go there tomorrow.” → He said he would go there the next day.
ただし、話し手が引用する内容を「今でも真実だ」と考える場合や、発話の時点が現在と変わらない場合は、時制を変えずにそのまま表すこともあります。
3.2 代名詞の変化 (Pronoun Change)
話している人や聞き手の立場などによって、I → he/she、my → his/her、など代名詞を適切に変化させます。
- 例:
- Direct: He said, “I love my new car.”
- Indirect: He said (that) he loved his new car.
- Direct: He said, “I love my new car.”
3.3 時・場所を表す語句の変化 (Time/Place Expressions)
now, today, here, yesterday などを用いた場合、間接話法に変換するときに、then, that day, there, the day before などに置きかえます。
- 例:
- Direct: She said, “I will come here tomorrow.”
- Indirect: She said she would come there the next day.
- Direct: She said, “I will come here tomorrow.”
4. 「tell」を使った間接話法
「tell」は、“tell + 人 + (that) + 内容” という形で、間接話法によく使われる動詞のひとつです。ここで重要なのは、「tell」の直後に伝えられる相手(人)を置く点です。
- 例:
- 直接話法: He said, “I am hungry.”
- (相手に向かって言ったかどうかは不明)
- 間接話法 (tell を使う): He told me (that) he was hungry.
- (tell の直後に、相手である “me” を置いて、内容を続ける)
- 直接話法: He said, “I am hungry.”
4.1 「tell」と「say」の違い
- 「tell」は、「誰に伝えたか」を明示したいときに使う
- 例: He told me (that) he would go home early.
- 例: He told me (that) he would go home early.
- 「say」は、内容を伝達したい場合に使われ、相手を直接その後に置かない
- 例: He said (that) he would go home early.
- 例: He said (that) he would go home early.
「tell」を使う場合は必ず「tell + 人」の形にする必要がある点に注意しましょう。
5. まとめ
直接話法 (Direct Speech):
- 相手の言葉をそのまま引用符でくくって表現する
- 時制や代名詞は変えず、発話時の形を保持する
- 相手の言葉をそのまま引用符でくくって表現する
間接話法 (Indirect Speech):
- 相手の言った内容を、自分の文章の一部として組み込み、that や if, whether などでつなぐ
- 場合によって時制・代名詞・時や場所を表す語句が変化する
- 相手の言った内容を、自分の文章の一部として組み込み、that や if, whether などでつなぐ
「tell」を使った間接話法:
- “tell + 人 + (that) + 内容” の形で用いる
- 相手が誰かを明確に示すときに特に便利
- “tell + 人 + (that) + 内容” の形で用いる
これで、直接話法と間接話法、それに関連する「tell」の使い方などが一通り理解しやすくなるはずです。時制変化や代名詞の扱い、それに「tell」と「say」の違いを意識しながら、間接話法を正しく使えるように練習してみましょう。
間接疑問(ask/remind/show/teach/tell)
疑問文でも語順は主語+動詞
間接疑問文とは?
間接疑問文(indirect question)とは、「~かどうか」や「~かを知りたい、わからない」というように、疑問文を他の文の一部として埋め込む表現のことです。直接の疑問文「Where is it?(それはどこですか?)」とは異なり、「I don’t know where it is.(それがどこか、私はわかりません)」のような形で使われます。
直接疑問文との違い
- 語順に注意
直接疑問文:
- Where is it?
・疑問詞 + 動詞 + 主語
- Where is it?
間接疑問文:
- I don’t know where it is.
・疑問詞 + 主語 + 動詞
→ 「where」のあとが「主語 + 動詞」の語順になることがポイントです。
- 疑問詞がある/ない場合の違い
- 疑問詞がある場合:
例)I wonder why he left.(彼がなぜ去ったのかしら) - 疑問詞がない場合:
・「if」や「whether」を使う
例)I’m not sure if he will come.(彼が来るかどうか、私はわかりません)
- 疑問詞がある場合:
間接疑問文を導く動詞
間接疑問文の中でよく使われる動詞には、以下のようなものがあります。
| 動詞 | 用法の例 |
|---|---|
| ask | I asked him where he lived. (彼にどこに住んでいるのかたずねた) |
| remind | Please remind me what I have to bring. (何を持っていくのか思い出させてください) |
| show | Could you show me how you did it? (どうやってそれをやったのか見せてもらえますか) |
| teach | He taught me where I could buy it. (それをどこで買えるか彼が教えてくれた) |
| tell | She told me why she was late. (なぜ遅刻したのか彼女は私に話してくれた) |
「ask」の用法に注目
「ask + 人 + 疑問詞 + 主語 + 動詞」
例)I asked her what she wanted.
(彼女が何を欲しがっているのかたずねた)「ask + 人 + if/whether …」
例)I asked him if he could help me.
(手伝ってくれるかどうか、彼にたずねた)
その他のポイント
肯定文・否定文の作り方
間接疑問文は文の一部として扱われるため、- 肯定文:I know [疑問詞 + 主語 + 動詞]…
- 否定文:I don’t know [疑問詞 + 主語 + 動詞]…
このように「know」や「wonder」「think」などの動詞を使って表します。
- 肯定文:I know [疑問詞 + 主語 + 動詞]…
丁寧な表現に便利
直接的に「Where is the station?」とたずねるよりも- Could you tell me where the station is?
このように間接疑問文を使うと、より丁寧で遠回しな質問表現になります。
- Could you tell me where the station is?
「Do you know...?」を使ったバリエーション
- Do you know why it happened?(なぜそれが起こったのかご存じですか?)
- Do you know when you’ll arrive?(いつ到着するかわかりますか?)
- Do you know why it happened?(なぜそれが起こったのかご存じですか?)
まとめ
- 間接疑問文は、疑問詞(またはif / whether)で始まり、通常は「主語 + 動詞」の語順になる。
- 直接疑問文とは語順が異なることに注意しよう。
- 「ask」「remind」「show」「teach」「tell」などの動詞は、間接疑問文を導く際によく使用される。
- 丁寧な質問や、状況や理由を知らないときの表現として、間接疑問文は非常に便利。
以上を押さえておけば、間接疑問文を使いこなせるようになります。ぜひ会話やライティングで活用してみてください。
句動詞: 動詞+目的語+パーティクル
群れて動詞のカタマリを作る
以下では「句動詞(phrasal verb)」の仕組みや特徴を、より詳しくわかりやすく解説します。
句動詞とは?
句動詞(phrasal verb) とは、主に 「動詞 + パーティクル(副詞や前置詞)」 の組み合わせで作られる表現のことです。元の動詞だけでは表せない特別な意味をもつようになるのが、大きな特徴です。
たとえば、次のような例があります。
- pick up(拾い上げる/車で迎えに行く)
- turn off(消す)
- put on(身につける)
- look into(調査する)
これらは「pick」「turn」「put」「look」という動詞だけではなく、後ろにつく 「up」「off」「on」「into」 などのパーティクルが加わることで、新たな意味を生み出しています。
動詞 + 目的語 + パーティクル の形
句動詞には、大きく 「目的語を挟めるパターン」 と 「目的語を挟めない(分割できない)パターン」 があります。ここでは、目的語を間に置ける句動詞を中心に解説します。
1. 目的語を挟める場合(分離可能な句動詞)
句動詞によっては、動詞とパーティクルの間に目的語を置く ことができます。たとえば、以下の例を見てみましょう。
- pick up(~を拾い上げる/迎えに行く)
- I picked up the book.(私はその本を拾い上げた)
- I picked the book up.(同じ意味)
- I picked up the book.(私はその本を拾い上げた)
このように、目的語が 「名詞」 であれば、動詞の後ろに置いても、パーティクルとの間に挟んでもOKです。ただし、目的語が 「代名詞(it, them など)」 の場合は原則として、動詞とパーティクルの間 に入れる必要があります。
- I picked it up.(○)
- I picked up it.(×)
2. 目的語を挟めない場合(分離不可能な句動詞)
一方、目的語を動詞とパーティクルの間に入れられない句動詞も存在します。この場合は 「動詞 + パーティクル + 目的語」 の語順で使います。
- look into(~を調べる)
- I looked into the matter.(私はその件を調べた)
- I looked the matter into.(×)
- I looked into the matter.(私はその件を調べた)
こうした句動詞は一続きの表現として覚えるしかない場合が多く、意味や用法をそのまま丸ごと暗記するのが一般的です。
パーティクルとは?
句動詞におけるパーティクルは、副詞や前置詞 が動詞と組み合わさって特別な意味を生み出す働きをする単語です。たとえ同じ「up」「off」「on」「into」などでも、動詞ごとにまったく違う意味になる場合があります。
たとえば「break up」と「break down」は、どちらも「break(壊れる)」という動詞に「up」や「down」を組み合わせますが、
- break up(別れる/解体する)
- break down(故障する/感情が抑えられなくなる)
というように、意味が大きく変わります。
まとめ
- 句動詞(phrasal verb) は 「動詞 + パーティクル」 の組み合わせで、元の動詞の意味を広げたり、まったく異なる意味を生み出す。
- 一部の句動詞は、動詞とパーティクルの間に目的語を挟むことができる(分離可能)。目的語が代名詞の場合は動詞とパーティクルの間に置く。
- 他の句動詞は動詞とパーティクルを分けられず、間に目的語を挟めない(分離不可能)。
- パーティクルには「up」「off」「on」「into」などが多く使われるが、動詞との組み合わせによって意味が大きく変わるため、それぞれの表現を覚えることが大切。
句動詞は日常会話からビジネス英語まで頻繁に登場するため、とにかく例文をたくさん見ること、自分でも使ってみること が上達の近道です。ぜひ、少しずつ積み重ねていきましょう。
none
「何もない」「誰もいない」を表す代名詞
none の使い方と意味を詳しく解説
英語の文法で使われる none は、「何もない」「誰もいない」「一つもない」という意味を表す代名詞です。特に no + 名詞(例:no money, no problem など)の代わりや、多くの場合 none of + 名詞(または代名詞) の形で使われます。以下では、none の詳細な使い方やニュアンスを解説します。
1. none の基本的な意味
- none は「(数量が)一つもない」「(人物が)誰もいない」「全くない」という意味を持ちます。
- 物や人、数などが「存在しない」ことを強調したいときに使われます。
例文
- I have none left.
→(お金や食べ物などが)もう残っていない。 - None of them came to the party.
→(招待した人の中で)誰一人としてパーティーに来なかった。
2. none of + 名詞(代名詞)の用法
none of + 名詞(または代名詞) の形で頻繁に使われます。
- 「~のうちのどれも(誰も)…ない」という意味になります。
- 代名詞の him, her, us, them などもそのまま of の後ろに置くことができます。
例文
- None of the desserts look appealing to me.
→ デザートのどれも私の好みには合わない。 - None of us knew the answer.
→ 私たちの誰も答えを知らなかった。 - None of the students have finished the assignment yet.
→ 学生たちの誰もまだ宿題を終えていない。
3. 単数・複数扱いについて
none は、文法的には 単数扱い でも 複数扱い でも使われることがあります。
- 不可算名詞や単数でまとめて見なしている場合は単数扱いになりやすいです。
- 複数の人や複数のものを指している場合は複数扱いになることが多いです。
例文
- None of the water is clean.
→ (水という不可算名詞を指すので)単数扱い。 - None of my friends are arriving on time.
→ (友人たちを指すので)複数扱い。
一般的には会話では複数扱いをすることが多いですが、試験などで文法問題が出る場合は、どんな名詞を指しているかを確認すればより適切な判断ができます。
4. 短い返答としての使用
「はい」「いいえ」で答える代わりに none を短く使うことがあります。
- 「まったくない」ことを簡潔に表すときに役立ちます。
例文
- A: Do you have any questions?(何か質問はありますか?)
B: None.(ありません)
5. 「none」と「no + 名詞」の違い
- no + 名詞 は「名詞がまったく存在しない」という形容詞的な使い方です。
- none は代名詞として、すでに言及されているものを受ける場合に使うことが多いです。
例文
- I have no money.(形容詞としての「no」)
- I used to have some savings, but now I have none.(代名詞「none」)
まとめ
- none は「何もない」「誰もいない」という意味を表す代名詞。
- none of + 名詞(代名詞) の形で「~のうちのどれも(誰も)…ない」という意味を表す。
- 単数・複数どちらの扱いも可能だが、文脈や指す対象に合わせて動詞を決める。
- 短い返答として「まったくない」ことを伝えるのにも使える。
- 「no + 名詞」は形容詞的な使い方で、「none」はそれ単体で代名詞として働く点に注意。
none は英語の会話や文章で頻繁に使われる便利な代名詞です。文脈に応じて単数・複数どちらの扱いにするかを意識しながら活用してみてください。
something+形容詞
somethingを形容するときは後ろから
以下では、「something」や「anything」など “-thing” で終わる語と形容詞の語順について、より詳しく解説します。
ポイント1: -thing を含む不定代名詞の後ろに形容詞が置かれる
英語には、something, anything, everything, nothing など、語尾に “-thing” がつく不定代名詞があります。これらを修飾するときは、形容詞を 名詞の後ろ に置くというルール(後置形容詞)があります。
- 例:
- something 重要な → something important
- anything 面白い → anything interesting
- everything 必要な → everything necessary
- something 重要な → something important
ふだんは「形容詞 + 名詞」という順序(例: “an interesting book”)をよく見かけますが、“-thing” で終わる不定代名詞のときは逆になるので注意しましょう。
ポイント2: なぜ後ろに置くのか?
これらの不定代名詞(something, anything, nothing...)は、名詞のように機能しながらも、文の中で追加情報を付けるときに形容詞が 後置 されることが多いです。これは英語の伝統的な文法上の特徴で、誰や何かを表す不定代名詞 + 形容詞の形では、形容詞が後ろに来る形が自然だからです。
- 例:
- “I have something important to tell you.”
(言うべき大切なことがある) - “I didn’t find anything unusual in the report.”
(その報告書には何も変わったところを見つけなかった)
- “I have something important to tell you.”
「important something」のように形容詞を前に置いてしまうと、不自然な英語表現になってしまうので気をつけましょう。
ポイント3: 一般的な後置形容詞との関係
「後置形容詞(postpositive adjective)」とは、通常の「形容詞 + 名詞」の順番とは逆に、名詞の後ろに置かれる形容詞 のことを指します。
“-thing” で終わる不定代名詞への修飾は、英語でよく見られる後置形容詞の代表例です。他にも、phrase(句)を伴う形容詞など、特定の場合に後ろに置かれるケースがあります。
- 例: princes royal (旧式の言い方)
- 例: the attorney general (general が後置された官職名)
しかし、現代英語では後置形容詞のパターンはあまり多くありません。特に “something interesting, anything special” などがよく使われる具体例として挙げられます。
ポイント4: 例文で確認
I’m looking for something new to wear.
- 何か新しいものを探している。
- “something” + “new” という並び順になっている点がポイント。
- 何か新しいものを探している。
Is there anything else you need?
- 何か他に必要なものはありますか?
- “anything” + “else”。「他に」という形容詞も名詞の後ろに来る。
- 何か他に必要なものはありますか?
Everything necessary has been prepared.
- 必要なものはすべて準備済みだ。
- “everything” + “necessary” の順。
- 必要なものはすべて準備済みだ。
There’s nothing special going on today.
- 今日は特に変わったことはない。
- “nothing” + “special” の順。
- 今日は特に変わったことはない。
まとめ
- “something, anything, everything, nothing” など “-thing” で終わる不定代名詞は、修飾する形容詞を 後置 する。
- 普段は「形容詞 + 名詞」が普通でも、これらの場合は「名詞 + 形容詞」が自然な形となる。
- このような語順は、「後置形容詞(postpositive adjective)」と呼ばれる文法現象の一つで、英語の特徴的な使い方といえる。
英作文では、“-thing” で終わる語と形容詞の順番に気をつけて書くようにしましょう。特に慣れていないうちは、例文を参考にするのがおすすめです。
as ... as (肯定文・疑問文)
同等比較の as .... as
以下では、いわゆる「as ... as」構文(肯定文・疑問文)について、より詳しく、わかりやすく解説します。
「as ... as」構文の基本形
「as ... as」構文は、次のような形をとります。
as + [形容詞/副詞の原級] + as
「…と同じくらい○○だ」という意味で、2つのものや人の性質・状態・動作が“同等”であることを表します。
例文
(肯定文)
I am as tall as my brother.
(私は兄[弟]と同じくらい背が高いです。)(疑問文)
Is this place as quiet as the library?
(ここは図書館と同じくらい静かですか?)
★ポイント
・比較する対象の性質や動作が「同じ程度」であることを強調するのが「as ... as」構文です。
・[形容詞/副詞] は必ず「原級(変化していない元の形)」を用います。
肯定文での使い方
肯定文では、「A is as 形容詞/副詞(原級) as B.」という書き方で、「AはBと同じくらい~である」という意味になります。表示したい性質が形容詞なら「形容詞の原級」を、副詞なら「副詞の原級」を使います。
例文
- She runs as fast as her coach.
(彼女はコーチと同じくらい速く走る。) - This smartphone is as popular as that one.
(このスマートフォンはあのスマートフォンと同じくらい人気がある。)
★ポイント
・「形容詞/副詞の原級」を必ず用いる。
・「AはBと同じくらい~だ」という「同等比較」を示す。
疑問文での使い方
疑問文では、be動詞や助動詞を文頭に持ってきて「Is A as 形容詞 as B?」「Does A 動詞 as 副詞 as B?」という形にします。相手に「AはBと同じくらい~ですか?」と尋ねる表現です。
例文
(be動詞を使う場合)
- Is she as busy as her boss?
(彼女は上司と同じくらい忙しいのですか?)
- Is she as busy as her boss?
(一般動詞を使う場合)
- Does he speak English as well as you do?
(彼はあなたと同じくらい上手に英語を話しますか?)
- Does he speak English as well as you do?
★ポイント
・疑問文の場合、「be動詞/助動詞+主語+as + 原級 + as …?」の形を意識する。
・相手に「同じくらいかどうか」をたずねる表現。
「as ... as」でよく使われるパターン
as + 形容詞 + as ~
- 意味:形容詞が表す性質(美しさ、大きさ、重要性など)を同程度であると示す。
- 意味:形容詞が表す性質(美しさ、大きさ、重要性など)を同程度であると示す。
as + 副詞 + as ~
- 意味:副詞が表す動作や状態(速さ、上手さなど)を同程度であると示す。
- 意味:副詞が表す動作や状態(速さ、上手さなど)を同程度であると示す。
★例文
- The movie was as exciting as I expected.(その映画は私が期待していたと同じくらいわくわくしました。)
- They sang as beautifully as a professional choir.(彼らはプロの合唱団と同じくらい美しく歌いました。)
「as ... as」構文を使うときに気をつけること
形容詞・副詞は必ず原級を使う
比較級(taller, bigger など)や最上級(the tallest, the biggest など)を使わないことに注意しましょう。比較対象を明確にする
「A is as ◯◯ as B.」のB部分で比較対象をはっきり示すことで、意味が伝わりやすくなります。文脈によっては「just」「almost」などの副詞を補足する
- just as ... as ~: 「まったく同じくらい~」
- almost as ... as ~: 「ほとんど同じくらい~」
といったニュアンスを加味できます。
- just as ... as ~: 「まったく同じくらい~」
まとめ
- 「as ... as」構文は、「AはBと同じくらい~だ」と同等関係を示す表現。
- 形容詞・副詞は「原級」を必ず使用。
- 肯定文では「A is as 形容詞/副詞(原級) as B.」の形。
- 疑問文では「Is A as 形容詞(原級) as B?」などの形で相手に程度が同じかを尋ねる。
- 「as just ... as」「almost as ... as」などの副詞を加えると、より細かいニュアンスを表せる。
「as ... as」構文は英語の比較表現の中でもよく使われる基本形なので、しっかりと覚えておきましょう。
not as ... as (否定文)
同等比較as...asの否定文
以下の解説は、マークダウン形式でなるべく詳しく、わかりやすく書いたものです。参考にしてみてください。
否定文で使う「not as 形容詞/副詞(原級) as」の構文とは?
「AはBほど◯◯ではない」といった意味を表すときは、次の形を使います。
not + as + 形容詞/副詞の原級 + as
ここで重要なのは、形容詞/副詞は必ず原級(変化していない元の形)を使うという点です。比較級や最上級は用いないので注意しましょう。
例文
- I am not as tall as my brother.
→ 「私は兄ほど背が高くない」 - She does not run as fast as her sister does.
→ 「彼女は姉(妹)ほど速く走らない」 - This book is not as interesting as that one.
→ 「この本はあの本ほど面白くない」
ポイント解説
「同じ程度ではない」ことを表す
肯定文の “as + 形容詞/副詞(原級) + as ...” は「…と同じくらい◯◯だ」という意味でしたが、
その前に “not” を付けると「…と同じくらい◯◯ではない」となるので、「AはBほど~ではない」という含みがあります。形容詞・副詞は必ず「原級」
比較級 (taller, faster など) や最上級 (tallest, fastest など) は使えません。
必ず “tall, fast” などの原級を挟むのがルールです。「so ... as」の形も
古い文体やより形式的な文などでは “not so + 形容詞/副詞(原級) + as” が使われることもあるので、
見かけたら「not as ... as」と同じ意味であると理解しましょう。“as” の品詞に注意
「as」は接続詞や前置詞のはたらきをする場合もあり、意味が大きく変わることがあります。
ここで紹介している「as」は比較表現で使うものであり、両方の “as” はペアで使われています。
使いこなしのヒント
強調したいとき: 「not quite as ... as」などと表現して、ニュアンスを細かく表せます。
例: “She is not quite as tall as her sister.”
→ 「彼女は姉ほど背が高いわけではない(が、そこそこ近い)」比較対象を補足するとき: 比較対象が省略されることもありますが、明確にしたほうが誤解が少なくなります。
例: “He is not as honest as you think.”
→ 「彼はあなたが思うほど正直ではない」
以上が「not as 形容詞/副詞(原級) as」の詳しい解説です。形容詞や副詞の変化形や他の比較表現との違いにも注意しながら使いこなしましょう。