文法(256)
動詞+目的語+-ing
動名詞の前に置くのは意味上の主語
以下の解説は、動詞「mind」の用法や「動詞+目的語+-ing」という形全般について、なるべく詳しく、わかりやすくしたものです。
1. 動詞の後ろに続く形:to 不定詞か -ing か
英語の動詞には、大きく分けて以下のパターンがあります。
後ろにto不定詞を取りやすい動詞
例:want to 〜, decide to 〜, plan to 〜, hope to 〜など後ろに-ing形を取りやすい動詞
例:enjoy 〜ing, avoid 〜ing, finish 〜ing, mind 〜ing など両方取れるが、意味やニュアンスが変わる動詞
例:remember to 〜 と remember 〜ing, stop to 〜 と stop 〜ing など
ここでは特に、動詞の後に -ing形 を取る場合を中心に見ていきます。
2. 「mind + -ing」の基本的な意味と使い方
2-1. mind の意味
動詞 mind は、「気にする」「嫌がる」「気を付ける」といった意味を持ちます。
例文:
・I don’t mind waiting.
(待つのは気にしないよ / 嫌じゃないよ)使い方:
「Would you mind ~ing?」で「~していただけますか?」という丁寧なお願いを表します。
・Would you mind opening the window?
(窓を開けていただけますか?)
2-2. mind + 人(目的語) + -ing の形
- 「mind 人(目的格) ~ing」とすることで、「(その人)が~するのを嫌がる / 気にする」という意味を表します。
- 具体的には、mind の 目的語(人) が「~ingする人」として働くイメージです。
構造イメージ
(主語) + mind + (対象となる人) + (動作)ing
例文
I don’t mind you coming late.
(あなたが遅れて来るのを気にしないよ)He minded me using his phone without asking.
(彼は私が許可なく彼の携帯を使うのを嫌がった / 気にした)
上記のように、目的格 (me, you, him, her など) が「ingする人」のイメージ上の主語の役割を果たすのがポイントです。
3. 「動作主」としての人(目的語)
「mind + 人 + -ing」の形では、「人(目的語)が -ing する」というまとまりになります。これを「動作主が誰なのか」を明確にする機能と捉えると理解しやすいです。
- 例:
「I don’t mind him coming to the party.」
→ 「彼がパーティーに来るのは気にしないよ」という意味。
→ 「coming」の動作を行うのは “him” (彼) であると示している。
4. 他の「動詞+目的語+-ing」を取る例
mind 以外にも、後ろに「目的語 + -ing」を取る動詞がいくつかあります。たとえば:
avoid + 人(目的語) + -ing
avoid は「(人が)~するのを避ける」という意味で使われることがあります。
例:He avoided me seeing his text messages.
(彼は私が彼のメッセージを見るのを避けた)imagine + 人(目的語) + -ing
imagine は「(人が)~するのを想像する」という意味になります。
例:I can’t imagine him living alone.
(彼が一人暮らしするのを想像できない)
これらも「誰が-ingするか」を明確に示している形です。
まとめ
- 英語の動詞には「to不定詞を取る」「-ing形を取る」「両方取れる」などのパターンがある。
- mind は後ろに -ing形 を取る代表的な動詞で、「〜するのを気にする / 嫌がる」などの意味を表す。
- 「mind + 人 + -ing」とすると、「(その人)が〜するのを嫌がる / 気にする」という意味になり、目的語(人)が -ing の動作主を担う。
- 他の動詞(avoid, imagine など)も同様に「(人)が -ing する」という形を取るものがある。
このように、動詞と後ろに続く形(to不定詞か -ing か)は、英語学習において重要なポイントです。動詞ごとのパターンと、そのときの意味やニュアンスをしっかり押さえておくと、表現の幅が広がります。
助動詞: need (to)
肯定文では、動詞のneedを使って「need to ~」
助動詞「need」と動詞「need」の使い分け
英語には、助動詞としての「need」と、一般動詞としての「need」があります。どちらも「~する必要がある/~の必要がある」という意味を表しますが、使い方や文の形が異なるため注意が必要です。
1. 一般動詞「need」(need to 〜)
■ 形・使い方
- 一般動詞なので、主語に応じて三単現の -s をつけたり、過去形にしたりできます。
例:
- He needs to leave now. (彼は今出発する必要がある。)
- We needed to prepare everything in advance. (私たちはあらかじめ準備する必要があった。)
- He needs to leave now. (彼は今出発する必要がある。)
- 「目的語 + to 不定詞」の形をとって「~する必要がある」という意味を表すことが多いです。
例:
- I need to study English every day. (私は毎日英語を勉強する必要がある。)
- They need to buy groceries tomorrow. (彼らは明日食料品を買う必要がある。)
■ 肯定文での一般的な用法
肯定文で「~する必要がある」と言いたいときは、ふつうこちらの一般動詞「need」を使います。
- (〇) I need to leave home now.
- (×) I need leave home now. (助動詞としてのneedは肯定文ではほぼ使わない)
2. 助動詞「need」
■ 形・使い方
- 助動詞は主語が何であっても形は変わりません。三人称単数 (he, she, it) でも -s を付けない ので注意してください。
例:
- He need not leave. (彼は出発する必要がない。)
- She need not worry. (彼女は心配する必要がない。)
- He need not leave. (彼は出発する必要がない。)
- 助動詞のため、後ろには 動詞の原形 が続きます。
例:
- He need not leave home now.
- We need not hurry.
- He need not leave home now.
■ 主な使われ方: 否定文・疑問文
助動詞の「need」は、否定文や疑問文でよく使われます。肯定文での使用は現代英語では非常にまれです。
否定文:
- 形としては「need not + 動詞の原形」で表現します。
例: He need not leave home now. (彼は今家を出る必要がない。) - 「needn’t」と省略形を使うこともある。
例: He needn’t leave home now.
- 形としては「need not + 動詞の原形」で表現します。
疑問文:
- 「Need + 主語 + 動詞の原形...?」の形で疑問を作ります。
例: Need he leave so soon? (彼はそんなに早く出発する必要があるの?)
- 「Need + 主語 + 動詞の原形...?」の形で疑問を作ります。
■ 注意点
- 助動詞としての「need」は主語に応じて変化しない。
(三単現の -s を付けない) - 否定文にするときは、ほかの助動詞同様 not を入れればよい。
(need not / needn’t の形)
3. まとめ
肯定文で「~する必要がある」と言う場合:
→ 一般動詞の「need」を使って、
I (主語) + need(s) + to + 動詞の原形
の形にする。
例: I need to leave home now.否定文・疑問文などで「~する必要がない/ありますか?」と言う場合:
→ 助動詞の「need」を使って、
He need not + 動詞の原形.
/Need he + 動詞の原形...?
の形にする。
例: He need not leave home now.助動詞の「need」は肯定文ではほとんど使われないため、ふつうは一般動詞の形で表現します。ただし、否定文や疑問文では助動詞「need」も使えると覚えておきましょう。
以上を踏まえて、助動詞「need」と動詞「need」の使い分けにぜひ注意してみてください。英語学習で目にする機会は少ないかもしれませんが、理解しておくと英語の表現がより豊かになります。
Won't you ...?
「~してくれませんか」
以下の解説は、もとの文章をより詳しく、わかりやすくしたものです。
「Won’t you … ?」の意味と使い方
「Won’t you … ?」は、直訳すると「あなたは…しないのですか?」という否定疑問文ですが、実際の会話では以下のような目的で使われることが多いです。
依頼・提案としての「~してくれませんか?」
「Won’t you … ?」は相手にお願いしたり、ライトな提案をしたりする際の表現としてよく使われます。- 例:
- Won’t you join us for dinner?
→ 「夕食にご一緒しませんか?」 - Won’t you give me a hand?
→ 「手伝ってくれませんか?」
- Won’t you join us for dinner?
- 例:
やや控えめな響き
「Won’t you … ?」は「Can you … ?」「Could you … ?」などよりも一段と丁寧に響く場合があり、「相手にとって不都合がなければ」というニュアンスが含まれます。直訳に近い用法:否定的な文脈
文字どおり「あなたは…しようとしないのですか?」というニュアンスで使われる場合もありますが、会話の中では依頼や提案として使われることが多い点が特徴です。実際に下記のように文脈によっては、相手の意図・行動を問いただす含みを持ちます。- 例:
- Won’t you talk to me anymore?
→ 「もう私と話してくれないの?」(ネガティブな文脈)
- Won’t you talk to me anymore?
- 例:
ポイントまとめ
依頼・招待・軽い提案をするときに便利
「~しませんか?」のように、日本語の丁寧な依頼表現として使える。丁寧で相手に配慮した言い方
「Won’t you … ?」は、相手の都合や気持ちを敬いつつ提案するときにうまくはまる表現。文脈によってはネガティブな疑問にもなる
直訳の「あなたは~しないの?」という意味合いで使われることも稀にあるため、会話のシチュエーションや表情を見極めるのが大切。
「Won’t you … ?」は丁寧な依頼や提案をするうえでよく使われる表現なので、ぜひ覚えておくと会話に役立ちます。
Shall I ...?
「~しましょうか」と申し出る
以下では、“Shall I …?” の用法について、より詳しくわかりやすく整理した解説を示します。
“Shall I …?” の基本的な意味
“Shall I …?” は、
- 「~しましょうか?」という申し出 (オファー) を表す
- 相手に何かをしてあげようかと尋ねるフレーズ
主に丁寧な場面やかしこまった場面で使われます。日常会話でも比較的フォーマルな響きがありますが、イギリス英語ではよく耳にします。
使い方と例文
提案・申し出をする
“Shall I open the window?”
→ 「窓を開けましょうか?」助力を申し出る
“Shall I carry your bag?”
→ 「荷物をお持ちしましょうか?」サービスを提供するような場面
“Shall I bring you some coffee?”
→ 「コーヒーをお持ちしましょうか?」
これらはすべて、相手に「~してもよいですか?」というよりも、「~しましょうか?」という積極的な申し出・意欲を示す表現です。
“Shall” が使われる場面・使われやすい英変種
- イギリス英語で頻繁に使用される。
- アメリカ英語では “Should I …?” や “Do you want me to …?” など別の表現が好まれることが多い。
- フォーマルなスピーチやビジネスシーンなど、より改まった場面での使用が目立つ。
他のフレーズとの違い
“Should I …?”
- 「~したほうがいいですか?」と相手の意見をたずねるニュアンス。
- “Shall I …?” よりも「する必要があるかどうか」を聞くニュアンスが強い。
- 「~したほうがいいですか?」と相手の意見をたずねるニュアンス。
“Do you want me to …?”
- 「~してほしいですか?」と相手の希望を直接たずねる表現。
- カジュアルな場面で広く使われる。
- 「~してほしいですか?」と相手の希望を直接たずねる表現。
“May I …?”
- 「~してもよろしいですか?」と許可を求める表現。
- 「申し出をする」のではなく、行動してよいかどうかを伺うときに使われる。
- 「~してもよろしいですか?」と許可を求める表現。
ポイントまとめ
- “Shall I …?” は「~しましょうか?」と申し出をする丁寧表現。
- 主にイギリス英語で日常的にも使われるが、ややフォーマルなニュアンスがある。
- アメリカ英語では代わりに “Should I …?” や “Do you want me to …?” が用いられることが多い。
- 似た表現との違いを理解し、状況に応じて使い分けると自然な英語になる。
以上が “Shall I …?” の詳しい解説です。相手に何かを申し出るときは、ぜひこのフレーズを活用してみてください。
Shall we ...?
「(一緒に)~しましょうか」と申し出る
以下の解説は「Shall we ~?」という表現について、なるべく詳しく、わかりやすくまとめたものです。
「Shall we ~?」の意味と使い方
「Shall we ~?」は、相手に「(一緒に)~しようか?」と提案・勧誘するときに使うフレーズです。たとえば「Shall we dance?(一緒に踊りましょうか?)」のように、軽やかに相手を誘うニュアンスがあります。日本語では「~しない?」「~しようか?」といったニュアンスに近い表現です。
「Let's ~!」との書き換え
「Shall we ~?」は「Let's ~!」とほぼ同じ意味になりますが、以下のような違いがあります。
「Shall we ~?」
- (質問文の形をとって)相手に提案し、同意を求めるイメージ。
- 少し丁寧でフォーマルな響きがある。
- 選択肢を相手に与えている感じが強い。
- (質問文の形をとって)相手に提案し、同意を求めるイメージ。
「Let's ~!」
- (命令文に近い形で)相手を含めた複数人(自分も含む)の行動を提案。
- カジュアルで、直接的に「~しよう!」と呼びかけるニュアンスが強い。
- 相手の意思を確認するというよりは、自分が主体的に提案しているイメージ。
- (命令文に近い形で)相手を含めた複数人(自分も含む)の行動を提案。
どちらも「(一緒に)~しよう」という意味ですが、やや丁寧に誘いたいときは「Shall we ~?」を使うとよいでしょう。
例文
Shall we go for a walk?
(一緒に散歩しませんか? → Let's go for a walk!)Shall we watch a movie tonight?
(今夜映画を見ませんか? → Let's watch a movie tonight!)Shall we start the meeting?
(会議を始めましょうか? → Let's start the meeting!)
使い分けのポイント
フォーマル度合い
- ビジネスシーンや改まった場面で、相手に丁寧に提案したいときに「Shall we ~?」を使うが、必ずしも堅苦しいわけではない。
- カジュアルな日常会話や友達同士であれば「Let's ~」を使うほうが自然な場合も多い。
- ビジネスシーンや改まった場面で、相手に丁寧に提案したいときに「Shall we ~?」を使うが、必ずしも堅苦しいわけではない。
相手の意思確認
- 「Shall we ~?」では、提案しながらも「どう思う?」と相手の同意を確認するニュアンスがある。
- 「Let's ~」は「さあ、~しよう!」とこちらの提案をそのままスタートするイメージ。
- 「Shall we ~?」では、提案しながらも「どう思う?」と相手の同意を確認するニュアンスがある。
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- イギリス英語のほうが「Shall we ~?」を好んで使う傾向が強い。アメリカ英語では少しフォーマルな印象を与えることがある。
- ただし、どちらの地域でも意味は問題なく通じる。
- イギリス英語のほうが「Shall we ~?」を好んで使う傾向が強い。アメリカ英語では少しフォーマルな印象を与えることがある。
まとめ
- 「Shall we ~?」は、相手にやや丁寧に「一緒に~しようか?」と提案するフレーズ。
- 「Let's ~!」とほぼ同じ意味だが、フォーマル感や相手への確認のニュアンスを含む。
- 場面や相手との関係に応じて使い分けると、自分の発言に幅を持たせることができる。
このように、「Shall we ~?」を使いこなせると、自然で丁寧な誘い方を表現できるようになります。ぜひ日常会話やビジネスシーンで試してみてください。
Should I ...?
相手に自分のことを確認する
解説(修正後)
「Should I …?」は、「~するべきですか?」「~した方がいいですか?」という意味を表す疑問文です。何かをすべきかどうか、相手に助言を求めたり確認したりするときに使われます。
使い方
「Should I …?」を用いる場合、その活動や行動を行う必要性についての判断を相手に委ねるニュアンスがあります。
- 例: “Should I call him back?”(彼に電話をかけ直した方がいいでしょうか?)
相手の意見を確認・相談したいときや、一般的なルールやマナーについて質問するときに便利な表現です。
- 例: “Should I remove my shoes here?”(ここで靴を脱ぐべきですか?)
「Should I …?」と尋ねられたときに、アドバイスや意見を伝える表現としては、
- “Yes, you should.”(はい、そうした方がいいです)
- “No, you shouldn’t.”(いいえ、そうしない方がいいです)
と答えるのが基本形です。もちろん、より詳しいアドバイス(“I think you should …”など)を添えて返答することも可能です。
- “Yes, you should.”(はい、そうした方がいいです)
ポイント
- “Should” は「義務」「当然するべきこと」を表すこともあるため、自分だけでは判断できないときに「本当にそうするべきなのか?」という疑問を投げかけるときに使います。
- “Could I …?” や “May I …?” との違いは、「~してもいいですか?」という許可を求めるかどうかです。 “Should I …?” は許可よりも「是非(すべきかどうか)」を尋ねる表現です。
例文
- “Should I go to the meeting early?”
- 先方が「早めに行った方がいい」と考えているかどうか確認する場合に使えます。
- 先方が「早めに行った方がいい」と考えているかどうか確認する場合に使えます。
- “Should I tell him the truth right now?”
- 相手の意見やアドバイスを求めるときの典型的な質問となります。
- 相手の意見やアドバイスを求めるときの典型的な質問となります。
- “Should I bring something to the party?”
- パーティに招待されたとき、何か持って行く必要があるかどうか相手に尋ねる表現です。
- パーティに招待されたとき、何か持って行く必要があるかどうか相手に尋ねる表現です。
このように「Should I …?」は、自分の行動について相手の力を借りながら方向性を決めたいときに使う、便利で丁寧な表現です。
助動詞: be able to
能力を表す助動詞としてのカタマリ
助動詞: be able to の使い方
「be able to」は「~することができる」という意味で、助動詞の「can」とよく似ています。しかし以下のように、微妙な違いや使い方のポイントがあります。
1. 「be able to」と「can」の違い
能力に重点を置く
- 「can」は「能力」や「可能性(推測)」など広い意味を表せますが、特に「能力」を強調したいときは「be able to」を使います。
- 例:
- I can run fast. (私は速く走ることができる)
→ 「ある程度速く走れる」という能力の意味合い。 - I am able to run fast thanks to my training. (トレーニングのおかげで速く走れるようになった)
→ 能力を獲得したことや、努力による力をより強調。
- I can run fast. (私は速く走ることができる)
- 「can」は「能力」や「可能性(推測)」など広い意味を表せますが、特に「能力」を強調したいときは「be able to」を使います。
時制への対応
- 「can」は現在形と過去形「could」しかありませんが、「be able to」はさまざまな時制で使えます。
- 未来形 → will be able to
- 現在完了形 → have been able to
- 過去完了形 → had been able to
- 未来形 → will be able to
- 例:
- I will be able to join the party tomorrow.
(明日はパーティーに参加することができるだろう) - I have been able to speak English since I was a child.
(子供の頃からずっと英語を話すことができています)
- I will be able to join the party tomorrow.
- 「can」は現在形と過去形「could」しかありませんが、「be able to」はさまざまな時制で使えます。
2. 主語に関して
- 一般的に「be able to」は「人」を対象に使われるケースが多いですが、実際には人以外(機械や道具など)でも用いられることがあります。たとえば、
- This machine is able to detect even the smallest movement.
(この機械は非常に小さな動きさえ検知することができる)
- This machine is able to detect even the smallest movement.
- ただし「人以外」に使う場合は「そのモノが何かをできるほどに機能する」というニュアンスが強いため、文脈によっては「can」を使うことも多いです。
3. 「will be able to」の使い方
未来を表す文で「can」をそのまま使った場合、しばしば「推測」や「現在の能力を未来に投影して話す」ニュアンスになります。しかし、「助動詞(will)+助動詞(can)」と2つの助動詞を並べることはできません。そのため、未来における「できる」をはっきり表すには「will be able to」を使います。
- 例:
- × I will can go there tomorrow. (助動詞が2つ並んでいるので誤り)
- ○ I will be able to go there tomorrow.
(明日はそこへ行くことができるでしょう)
- × I will can go there tomorrow. (助動詞が2つ並んでいるので誤り)
4. まとめ
- be able to=「~できる」:
「can」と同じ意味合いだが、特に「能力」「努力して身に付けた力」を強調したい場合や、さまざまな時制で能力を表したい場合に便利。 - 主語:
原則は「人」だが、人以外のものにも機能面で「be able to」を使うことは可能。 - 未来形:
「will + can」という形はつくれないため、未来形にしたいときは「will be able to」を使う。
このように、「be able to」は「can」を補う形で幅広い時制・文脈で活躍します。文章中で使い分けを意識すると、より正しく豊かな英語表現ができるようになります。
助動詞: might
mayの過去形
以下では「might」の使われ方やニュアンス、その他の助動詞との違いをより詳しく解説していきます。
1. 「助動詞 might」の基本的な役割
助動詞 (modal verb) は主に動詞の前に置かれ、その動詞に「話し手の気持ち」や「状況」を付け加えます。
「might」は「~かもしれない」「~してもよい」という可能性や許可を表す助動詞です。
例:
- He might run.
- 「彼は走るかもしれない」
- You might want to take an umbrella.
- 「傘を持って行ったほうが(良いかもしれない)」
上記のように、「run(走る)」「want(~したい)」などの動詞の前に置かれ、「~かもしれない」という話し手の不確実な気持ちを表します。
2. 「might」は「may」の過去形?
「might」は元々「may」の過去形とされています。しかし、現代英語では「might」を使うときに、必ずしも過去時制や過去の出来事を表しているわけではありません。
- 「may」も「might」も「~かもしれない」という可能性を表す
- 「might」の方が「may」よりも可能性は低いニュアンスに聞こえることが多い
- 例:
- He may come. → 「彼は来るかもしれない」
- He might come. → 「彼は来るかもしれない(けど確率はやや低そう)」
- He may come. → 「彼は来るかもしれない」
- 例:
- 「might」の方が「丁寧さ」や「控えめ」な印象を与える場合もある
過去形としての用法
文法上の解釈としては「may」の過去形が「might」です。そのため、仮定法や間接話法で過去を表すときや、過去において「~かもしれない」と言いたいときに使われることがあります。
例:
- He said he might come later.
- 「彼は後で来るかもしれないと(以前)言っていました。」
- ここでは、「過去の発話内容」を伝えているので
mightが使われています。
3. 「might」が表すニュアンス
3.1 可能性(~かもしれない)
「might」は、話し手自身がある出来事を「起こるか起こらないかはっきりしないが、一応可能性がある」と考えているときに使います。
例:
- I might go to the party tomorrow. (「明日、パーティーに行くかもしれない」)
- It might rain this afternoon. (「午後に雨が降るかもしれない」)
3.2 許可・丁寧な提案
「~してもいい」という許可を表したり、控えめに提案したりするニュアンスでも使われます。これは「may」に近いですが、より丁寧かつ控えめな言い方になります。
例:
- Might I use your phone? (「電話をお借りしてもよろしいでしょうか?」)
- 「May I ~?」よりもさらに丁寧・遠慮がちな印象
- You might want to see a doctor. (「お医者さんに診てもらったほうがよいかもしれないよ」)
4. 「might」を使ったさまざまなパターン
4.1 過去の可能性を表す「might have + 過去分詞」
過去の出来事について「〜したかもしれない」と推測するときに、「might have + 過去分詞」が使われます。
例:
- I might have left my keys in the car.
- 「車の中に鍵を置き忘れたかもしれない」
- He might have been sleeping when I called.
- 「私が電話したとき、彼は寝ていたかもしれない」
4.2 仮定法や条件文での「might」
「If」などの条件節や仮定法の文脈で「実現可能性が低い」ことを示唆するとき、「might」がよく使われます。
例:
- If I had more time, I might travel abroad.
- 「もっと時間があれば、海外に旅行するかもしれないのに」
- If we tried again, we might succeed.
- 「もう一度やってみれば、成功するかもしれない」
5. 「may」と「might」の比較まとめ
| may | might | |
|---|---|---|
| 意味 | 〜かもしれない/許可 | 〜かもしれない/許可 |
| ニュアンス | 可能性がそこそこありそう | 可能性がやや低い、または控えめ |
| 時制 | 現在・未来の主観的可能性 | 元々は過去形だが、現代では「控えめな現在・未来」の可能性を表す |
6. まとめ
- 「might」は「may」の過去形とされるが、現代では単に「可能性が低い」「控えめな言い方」として使うことが多い。
- 「He may come.」に比べると、「He might come.」は確率がやや低めに感じられる。
- 丁寧さや遠慮を表すとき、または過去の「~かもしれない」報告・推測表現(might have +過去分詞)などで用いられる。
英会話や文章でニュアンスの違いを明確にしたいときには「might」を使って、控えめに可能性を示すとよいでしょう。ぜひ、文脈に応じた「may」と「might」の使い分けを意識してみてください。
助動詞+be 動詞ing
助動詞と進行形の組み合わせ
以下では、「助動詞 + be + 動詞の -ing 形(現在進行形)」の文法について、より詳しく、わかりやすく解説します。
解説
英語では、助動詞(can, could, may, might, must, should, will など)の後ろに be を置き、その後に動詞の -ing 形(現在分詞)をつなげることで、進行中の動作や状態を推測したり、未来・継続を表したりすることができます。ポイントは「助動詞の直後の be は原形(be)のまま」という点です。たとえば以下のような構造を持ちます:
主語 + 助動詞 + be + 動詞の -ing 形
例文1
- He might be waiting at the entrance.
(訳)「彼は玄関で待っているかもしれない。」
この文では、might
という助動詞が「推量(〜かもしれない)」を示し、be waiting
が「待っている最中である」という進行形を示します。つまり「今まさに待っているかもしれない」という推測を表現しています。
よくある助動詞の例
can / could
例: He can be waiting there.(彼はそこで待つことができる/待っている可能性がある)
※「可能性」や「能力」を示す使い方may / might
例: She might be studying in her room.(彼女は部屋で勉強しているかもしれない)
※「推量」を示す使い方must
例: They must be working right now.(彼らは今働いているに違いない)
※「強い確信」を示す使い方should
例: You should be preparing for the exam.(あなたは試験準備をしているはずだ/すべきだ)
※「義務」や「当然そうであるはず」というニュアンスを示す使い方
ポイントまとめ
- 助動詞のあとは原形動詞が続く
- 進行形にする場合は be (原形) + 動詞の -ing を置く。
- 「進行中の動作」や「未来の出来事」、あるいは「推量」を表す際に非常に便利な構文。
- 助動詞の種類によって、「〜できる」「〜かもしれない」「〜に違いない」など、発話者の判断や推測の強さが変化する。
まとめ
「助動詞 + be + 動詞の -ing 形」を使うことで、「〜しているところかもしれない」「〜しているに違いない」など、進行中の動作や状態をさまざまなニュアンスで表現できます。重要なのは、助動詞の後の be を常に原形にしておくことと、動詞の -ing 形をつなげることで進行形が成り立つ、という点です。この構文を覚えておくと、英語で状況を推測したり、未来を見通したりするときにより自然な表現が可能になります。
There+助動詞+be ...
There is構文と助動詞の組み合わせ
以下の解説では、「There + 助動詞 + be …」という構文がどのように機能するのかを、より詳しくわかりやすく説明しています。
「There + 助動詞 + be …」構文の概要
「There is 〜」や「There are 〜」という形は、「そこに〜がある」「〜が存在する」という意味を表す構文です。この構文は英語の基本的な表現ですが、実はさまざまな助動詞を用いて拡張することも可能です。
たとえば次のように、現在形の is や are の代わりに「助動詞 + be」を使います。
- There will be …(これから〜があるだろう)
- There can be …(〜があり得る)
- There must be …(〜があるにちがいない)
- There should be …(〜があるはずだ)
- There might be …(〜があるかもしれない)
助動詞のあとの動詞形
助動詞の後ろには必ず動詞の原形が続く、という英語のルールがあります。そのため、「There + 助動詞 + be …」の場合、be が原形として使われます。
- ○ There can be …
- × There can is …(不正)
意味のバリエーション
「There + 助動詞 + be」の形を使うと、時制や話し手の判断(推量、可能性、義務など)を表現できます。いくつか例を示します。
There will be a meeting tomorrow.
- 明日、会議があります。
- 未来についての確定的な出来事を述べる。
- 明日、会議があります。
There can be many reasons for his absence.
- 彼が欠席しているのには、多くの理由があり得ます。
- 可能性を示す。
- 彼が欠席しているのには、多くの理由があり得ます。
There must be a solution to this problem.
- この問題には解決策があるにちがいない。
- 強い確信・推量を表す。
- この問題には解決策があるにちがいない。
There should be enough time left.
- 十分な時間があるはずです。
- 根拠にもとづいたやや強い推量・義務を表す。
- 十分な時間があるはずです。
There might be a mistake in your calculation.
- あなたの計算にミスがあるかもしれません。
- 弱い可能性を表す。
- あなたの計算にミスがあるかもしれません。
まとめ
- 「There is / There are」構文では、「そこで何かが存在している」ことを表します。
- これを助動詞と組み合わせると、「There + 助動詞 + be …」の形になり、助動詞の後ろには常に動詞の原形が続きます。
- 助動詞を変えることで、未来・可能性・義務・推量など、さまざまなニュアンスを加えて「〜がある(起こる)かもしれない」という表現にできます。
英語の文を読むときや書くときにこの構文を意識しておくと、意味の広がりをより的確にとらえられるようになります。