間接話法(tell)
自分の言葉に言い換えて伝える方法
以下の文章は、直接話法と間接話法の違いや特徴をより詳しく説明したものです。参考例も示してありますので、間接話法を理解する際の確認にお役立てください。
1. 話法とは?
英語で誰かが「言ったこと」を表現するときには、大きく分けて2つの方法があります。
- 直接話法 (Direct Speech)
- 間接話法 (Indirect Speech)
この2つの使い分けを理解すると、英語での会話内容や発話の引用をスムーズに表現できます。
2. 直接話法 (Direct Speech)
直接話法では、相手が言った言葉(発話)をそのまま正確に引用します。通常、以下のように引用符 ( “ 語句 ” ) とともに用いられます。
- 例:
- He said, “I am tired.”
- She asked, “Do you like coffee?”
- He said, “I am tired.”
引用された文中の時制や代名詞は、話された当時の形をそのまま使います。また、ピリオドやクエスチョンマークなどの句読点も引用符内に入れるのが一般的です。
3. 間接話法 (Indirect Speech)
間接話法では、相手の言った内容を、話し手自身の文の一部として組み込みます。直接話法とは違って引用符は使わず、that、if、whetherなどの接続詞を用いることが多いです。
また、間接話法では次のような変化が起こる場合があります。
- 時制の変化 (Tense Shift)
- 代名詞の変化 (Pronoun Change)
- 時や場所を表す語句の変化 (Time/Place Expressions)
たとえば、相手が「I am tired」と言った場合、それを間接話法で表すときに、発話の時点が過去から見た内容であれば、時制を「am」から「was」に変えることがよくあります。
- 例(直接 → 間接)
- Direct: He said, “I am tired.”
- Indirect: He said (that) he was tired.
- Direct: He said, “I am tired.”
3.1 時制の変化 (Tense Shift)
現在形 → 過去形、過去形 → 過去完了形、などのように一段階ずつ時制が「後ろ」にずれることが多いです。
- 例: “I will go there tomorrow.” → He said he would go there the next day.
ただし、話し手が引用する内容を「今でも真実だ」と考える場合や、発話の時点が現在と変わらない場合は、時制を変えずにそのまま表すこともあります。
3.2 代名詞の変化 (Pronoun Change)
話している人や聞き手の立場などによって、I → he/she、my → his/her、など代名詞を適切に変化させます。
- 例:
- Direct: He said, “I love my new car.”
- Indirect: He said (that) he loved his new car.
- Direct: He said, “I love my new car.”
3.3 時・場所を表す語句の変化 (Time/Place Expressions)
now, today, here, yesterday などを用いた場合、間接話法に変換するときに、then, that day, there, the day before などに置きかえます。
- 例:
- Direct: She said, “I will come here tomorrow.”
- Indirect: She said she would come there the next day.
- Direct: She said, “I will come here tomorrow.”
4. 「tell」を使った間接話法
「tell」は、“tell + 人 + (that) + 内容” という形で、間接話法によく使われる動詞のひとつです。ここで重要なのは、「tell」の直後に伝えられる相手(人)を置く点です。
- 例:
- 直接話法: He said, “I am hungry.”
- (相手に向かって言ったかどうかは不明)
- 間接話法 (tell を使う): He told me (that) he was hungry.
- (tell の直後に、相手である “me” を置いて、内容を続ける)
- 直接話法: He said, “I am hungry.”
4.1 「tell」と「say」の違い
- 「tell」は、「誰に伝えたか」を明示したいときに使う
- 例: He told me (that) he would go home early.
- 例: He told me (that) he would go home early.
- 「say」は、内容を伝達したい場合に使われ、相手を直接その後に置かない
- 例: He said (that) he would go home early.
- 例: He said (that) he would go home early.
「tell」を使う場合は必ず「tell + 人」の形にする必要がある点に注意しましょう。
5. まとめ
直接話法 (Direct Speech):
- 相手の言葉をそのまま引用符でくくって表現する
- 時制や代名詞は変えず、発話時の形を保持する
- 相手の言葉をそのまま引用符でくくって表現する
間接話法 (Indirect Speech):
- 相手の言った内容を、自分の文章の一部として組み込み、that や if, whether などでつなぐ
- 場合によって時制・代名詞・時や場所を表す語句が変化する
- 相手の言った内容を、自分の文章の一部として組み込み、that や if, whether などでつなぐ
「tell」を使った間接話法:
- “tell + 人 + (that) + 内容” の形で用いる
- 相手が誰かを明確に示すときに特に便利
- “tell + 人 + (that) + 内容” の形で用いる
これで、直接話法と間接話法、それに関連する「tell」の使い方などが一通り理解しやすくなるはずです。時制変化や代名詞の扱い、それに「tell」と「say」の違いを意識しながら、間接話法を正しく使えるように練習してみましょう。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
INDIRECT SPEECH: TELL