最終更新日 :2025/01/27

which

代名詞

《疑問代名詞》《しばしば「of+複数名詞」を伴って》(一定数の人・物・事のうちで)どちら, どれ / 《関係代名詞》《制限用法》(…する,…した)ところの / 《関係代名詞》《非制限用法》(a)そしてそれは(を),それは…だが, (b)《副詞的な挿入節を導いて》…なことには

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解説

1. 基本情報と概要

単語: which

品詞: 代名詞(疑問代名詞・関係代名詞)、限定詞(形容詞的にも使われる)

意味(英語・日本語)


  • Interrogative pronoun (疑問代名詞): 「Which do you want?(どれが欲しいですか?)」などのように、選択肢の中からどれを指しているかを尋ねるときに使われます。

  • Relative pronoun (関係代名詞): 「The book which I read was interesting.(私が読んだ本は面白かった)」など、先行する名詞や文を受けて、それについて説明(修飾)するときに使われます。

「which」は「どちら」「どれ」「どの」という意味を持ち、複数の選択肢から特定のものを選ぶニュアンスがあります。英語の中ではよく使われる基本的な疑問や関係詞で、会話でも文章でも頻繁に登場します。

活用形


  • 代名詞「which」自体には、人称や数による変化はありません。三単現などの動詞活用の影響を受けないため、常に「which」の形で使われます。

他の品詞への変化例


  • 限定詞(形容詞的用法): 「Which book do you want to read?(どの本を読みたいですか?)」のように、本などの名詞を修飾する働きをします。品詞としては形容詞のように機能しますが、文法書によっては「限定詞」として扱われることもあります。

CEFRレベル


  • A2(初級): 疑問文で「Which do you prefer?」などと尋ねる形は初級レベルで学習します。

  • B1(中級): 関係代名詞として使う構文などは中級レベルで本格的に習います。


2. 語構成と詳細な意味

「which」はもともと一語で、目立った接頭語や接尾語はありません。語幹自体が「which」です。ほかの単語への派生はあまり見られませんが、次のような関連表現があります。

よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. Which one – 「どちら(どれ)」(「Which one would you like?」など)

  2. Which way – 「どちらの道」「どっちの方向」

  3. Which is better – 「どちらがより良いか」

  4. Which do you prefer – 「どちらの方が好みか」

  5. Which is correct – 「どちらが正しいか」

  6. The manner in which – 「その方法で」

  7. The reason for which – 「その理由で」

  8. The day on which – 「その日に」

  9. The place in which – 「その場所で」

  10. Under which circumstances – 「どのような状況下で」

これらは疑問代名詞および関係代名詞として、またはフレーズの一部としてよく使われる組み合わせです。


3. 語源とニュアンス

語源

「which」は古英語の“hwilc”にさかのぼり、ゲルマン語派に由来するといわれています。「who(誰)」「what(何)」などと同様に疑問文での使用が古くからあります。

ニュアンス


  • 選択のニュアンス: いくつかある選択肢の中から、一つまたは複数を取り出して指すときに用いられる。

  • 関係代名詞としてのニュアンス: よりフォーマルな文章で、追加情報を補足したいときに使われます。カジュアルにも使われますが、会話では「that」に置き換えられることも多いです(ただし必ずしも同じ意味・用法になるわけではありません)。

フォーマルな文章ほど「which」が好まれる傾向があり、特に書き言葉では関係代名詞として多用されます。一方、カジュアルな会話では疑問代名詞として「Which one?」など簡潔に使われる場合が多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 疑問代名詞としての使用

    – 「Which do you like best?」など、主に複数の中から選択を求める疑問文を作る。

    – 「Which + 名詞」で「どの〜」という修飾にもなる。


  2. 関係代名詞としての使用

    – 後ろに節(S+V)を従えて、先行する名詞を修飾する。「The movie which I watched yesterday was amazing.」など。

    – ときには前の文全体を受けることがある。「He missed the deadline, which caused a big problem.」


  3. 可算・不可算の区別

    – 「which」は人・もの・概念などを問わず使えますが、人を問うときは普通「who」を用いるため、人を対象に「which」を使うのは「Which person?」のように限定的な場面(リストから選ぶなど)に限られます。


  4. フォーマル/カジュアル

    – フォーマルな書き言葉では、関係代名詞として「which」はよく登場します。

    – カジュアルな会話では疑問形で使われることが多く、シンプルなやりとりで「Which?」や「Which one?」となります。



5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “Which restaurant shall we go to for dinner?”

    (夕食はどのレストランに行く?)

  2. “Which movie do you want to watch tonight?”

    (今夜、どの映画を観たい?)

  3. “I borrowed two books from the library. Which should I read first?”

    (図書館から2冊借りてきた。どちらを先に読むべき?)

(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “Which proposal would you like to discuss in today’s meeting?”

    (今日の会議でどの提案を話し合いたいですか?)

  2. “We have several suppliers. Which do you think offers the best terms?”

    (複数のサプライヤーがいますが、どこが最も良い条件だと思いますか?)

  3. “The report, which was reviewed by the management, will be finalized tomorrow.”

    (経営陣が検討した報告書は、明日最終決定される予定です。)

(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文


  1. “The theory, which has been widely debated, suggests a new perspective on climate change.”

    (広く議論されているその理論は、気候変動への新たな見解を示唆している。)

  2. “We conducted an experiment, the results of which proved the hypothesis correct.”

    (我々は実験を行い、その結果が仮説を正しいと証明した。)

  3. “Participants were asked to fill out a survey, which helped gather essential data.”

    (参加者にアンケートへの記入をお願いし、それが重要なデータ収集に役立った。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  • What(何)

    – 一般的に対象の種類が明確でない質問に使われる。「What do you want?」は「何が欲しい?」で、選択肢が広い。

  • That(関係代名詞)

    – 「which」と同様に先行する名詞を修飾することが可能だが、口語では「which」よりもカジュアルに使われることがある。フォーマルな文章では「which」を使う方が好まれる傾向。

反意語


  • 代名詞「which」に直接の反意語はありませんが、人を問うときは「who」、場所を問うときは「where」、時を問うときは「when」というように、疑問の対象によって異なる単語を使います。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • /wɪtʃ/

アメリカ英語とイギリス英語の違い


  • アメリカ英語: /wɪtʃ/

  • イギリス英語: /wɪtʃ/

    基本的に同じです。地域によっては「hwɪtʃ」に近い発音が残っている場合がありますが、現代ではほぼ /wɪtʃ/ と発音されます。

よくある発音ミス


  • “witch(魔女)” /wɪtʃ/ と同じ音なので区別はスペルだけ。混同しないように注意。

  • “which” の「h」は発音上で大きく響かないが、スペルでは必ず “h” が入る点を覚えておく。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “which”から “h” を抜かして “wich” としてしまうミスが多い。

  2. “who”との混同: 人を指すなら “who”、ものや情報を指すなら “which” を使う。ただし人が対象でも、ある限定された選択肢から選ぶなら “Which person is your boss?” のように “which” が使われる。

  3. 関係代名詞 “which” と “that” の使い分け: 厳密には文法規則やスタイルの好みによって使い分けがなされる。フォーマルな書き言葉では制限制(限定用法)には「that」、非制限制(継続用法)には「which」を使うのが伝統的。

試験対策

TOEICや英検などでも、関係代名詞の選択疑問詞を用いた文の問題が頻出。文法問題だけでなく、リーディングでの文脈把握でも注意が必要です。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “Which Witch?” と覚える:どちらも /wɪtʃ/ と発音するが、スペルが異なる。同音異字を意識することでスペルミスを防ぐ。

  • イメージ: 「複数の中からどれ(どちら)を指すかを尋ねる・示す」という感覚を頭の中で映像化する。「並んだ物の中から指をさして “Which?” と質問するイメージ」をもつとわかりやすい。

  • 勉強テクニック: 例文を音読して「どれを選ぶのか?」という文脈をイメージしながら口になじませると定着が早い。


以上が代名詞「which」の詳細な解説です。選択を問う疑問代名詞から、文を修飾する関係代名詞としてまで、様々なシーンで登場する頻出語なので、例文などでしっかり身につけておくと便利です。

意味のイメージ
which
意味(1)

《疑問代名詞》《しばしば「of+複数名詞」を伴って》(一定数の人・物・事のうちで)どちら,どれ, どれどれのもの

あなたがたのうちどちらが先に挑戦しますか?

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意味(2)

《関係代名詞》《制限用法》(…する,…した)ところの

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意味(3)

《関係代名詞》《非制限用法》(a)そしてそれは(を), するとそれは, それは…なのだが, (b)《副詞的な挿入節を導いて》…なことには

会社は新しい技術に投資することを決めました。それによって生産性と効率が向上するでしょう。

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意味(4)

《先行詞を含んで》どれでも…なもの(whichever)

復習用の問題

《疑問代名詞》《しばしば「of+複数名詞」を伴って》(一定数の人・物・事のうちで)どちら, どれ / 《関係代名詞》《制限用法》(…する,…した)ところの / 《関係代名詞》《非制限用法》(a)そしてそれは(を),それは…だが, (b)《副詞的な挿入節を導いて》…なことには

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