文法(256)

51
A1.2-A2.2

動詞+動詞-ing

後ろにingを取る動詞

彼らは歌を歌って楽しんだ。

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以下の解説では、「動詞 + 動詞-ing」のパターンに関するポイントを、なるべく詳しく整理しました。ぜひ参考にしてみてください。


1. 「動詞 + 動詞-ing」の役割

英語には、ある動詞の直後に「動詞-ing(動名詞・現在分詞形)」を取るパターンがあります。たとえば、以下の例です。


  • enjoy + 動詞-ing: I enjoy playing basketball.

  • finish + 動詞-ing: I finished writing the report.

  • mind + 動詞-ing: Would you mind opening the window?

この「動詞 + 動詞-ing」の形は、一般的に「動名詞 (gerund)」と呼ばれ、名詞的な働きをするパターンと考えることができます。動名詞は、他の名詞と同様に、動詞の目的語として機能します。


2. 動詞ごとに決まる「-ing」か「to不定詞」か

英語では、動詞によって「-ing」を取るか「to不定詞」を取るかがほぼ決まっています。たとえば、


  • 「enjoy」は必ず「enjoy + doing」の形

  • 「want」は必ず「want + to do」の形

そのため、学習者は「この動詞のあとの形は何かな?」と辞書や文法書で確認する必要があります。また、「like」「start」「begin」のように、どちらでも使える動詞(一部意味が変化するものもあり)も存在します。


3. 「-ing」を取る代表的な動詞例

「動詞 + 動詞-ing」でよく使われる動詞をいくつか挙げます。


  • enjoy: I enjoy reading books.

    → 「~するのを楽しむ」


  • finish: I finished cleaning my room.

    → 「~し終わる」


  • mind: Do you mind closing the door? / I don’t mind waiting.

    → 「~するのを嫌がる」「~してもかまわない」


  • avoid: He avoided answering my question.

    → 「~するのを避ける」


  • consider: She considered moving to another city.

    → 「~することをよく考える」


  • keep: Keep practicing English every day.

    → 「~し続ける」



4. 「to不定詞」との違いに注意すべき動詞

一部の動詞は「-ing」と「to不定詞」の両方を取ることができますが、意味が変わる場合があります。代表例としては「stop」「remember」「try」などがあります。


  • stop doing: 「~するのをやめる」

    例) I stopped smoking. (タバコを吸うのをやめた)


  • stop to do: 「~するために立ち止まる/中断する」

    例) I stopped to smoke. (タバコを吸うために立ち止まった)


意味が変わる動詞があるので、こちらも辞書や文法書で確認してみてください。


5. 学習のポイント


  1. まずは「-ing」を取る動詞、「to不定詞」を取る動詞、両方取れる動詞を一覧表などで整理する。

  2. それぞれの動詞の用例や、意味の違いを実際の文章で確かめる。

  3. 繰り返し例文を音読・暗唱して、自然に使い慣れていく。


6. まとめ


  • 英語の動詞には、後ろに「動詞-ing(動名詞形)」を取るもの、「to不定詞」を取るものがあり、それは動詞ごとにほぼ決まっています。

  • どちらを使うかは辞書や文法書で確認しながら学習を進めましょう。

  • 「enjoy」「finish」「mind」などは必ず「-ing」を取り、特に日常会話でもよく使われますので、覚えておくと便利です。

  • 「stop」「try」など、どちらを使うかで意味が変わる動詞もあるため注意が必要です。

「動詞 + 動詞-ing」のルールをしっかり理解し、使いこなせるようになると、表現できる内容がぐっと広がります。いろいろな例文を覚えてみてくださいね。

52
A1.2-A2.2

助動詞: can

「~することができる」のcan

自分の力だけでそれをできる。

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以下では、助動詞「can」について、より詳しくわかりやすく解説します。


1. 助動詞とは?

助動詞(auxiliary verb)とは、動詞の前に置いて、その動詞の意味を補足したり強調したりする役割を持つ言葉です。

たとえば、「走る」という意味の動詞“run”の前に助動詞“can”を置くと、“can run”となり、「走ることができる」という意味になります。


2. 「can」の主な意味


  1. 能力(~することができる)


    • 例: I can swim.

      (私は泳ぐことができます。)

    • この場合は「能力」を表します。話し手が「泳ぐ才能やスキルを持っている」ことを示す表現です。


  2. 可能性(~する可能性がある)


    • 例: It can rain in the afternoon.

      (午後には雨が降るかもしれない。)

    • ここでは「起こりうる可能性」を指します。助動詞「can」は「本来起こり得ること、理論上可能なこと」を表す場合にも使います。


  3. 許可(~してもよい)


    • 例: You can use my pen.

      (私のペンを使ってもいいよ。)

    • 「can」は、口語的に「許可」を表す使い方もあります。かしこまった言い方では “may” や “could” を使うことが多いですが、日常会話では「can」で許可を示すのは自然です。



3. 「can」の文型

「can」は一般的に主語+can+動詞の原形という順序で使います。


  • 肯定文:

    主語+can+動詞の原形…

    例: I can play the piano.

    (私はピアノを弾くことができます。)


  • 否定文:

    主語+cannot / can’t+動詞の原形…

    例: I cannot play the piano. / I can’t play the piano.

    (私はピアノを弾くことができません。)


  • 疑問文:

    Can+主語+動詞の原形…?

    例: Can you play the piano?

    (あなたはピアノを弾くことができますか?)



4. 「can」と「be able to」の違い


  • 「can」は話し言葉を中心とした自然な表現で、「能力・可能性・許可」を表すときに広く使われます。

  • 「be able to」は、さらにフォーマルだったり、時制を柔軟に変化させる必要がある場合(たとえば過去形や未来形で能力を言いたい場合)に用いられます。

例:


  • I can speak English. (話し言葉として自然)

  • I was able to speak English when I was ten. (10歳の頃英語が話せた[過去形])


5. まとめ


  • 助動詞は動詞をサポートする言葉で、文章の意味を補足・強調します。

  • 「can」は、主に「能力」「可能性」「許可」を表す助動詞です。

  • 基本形は「主語+can+動詞の原形」で、否定・疑問の形もシンプルに作ることができます。

  • 過去や未来など、より複雑な時制で能力を表す場合は「be able to~」が使われることも多いです。

「can」は英語学習の初期で登場する、とても大切な助動詞です。少しずつ例文を作りながら慣れていきましょう。

53
A1.2-A2.2

助動詞: will

未来を表すwill

行かねばならないのなら行きます。

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助動詞「will」の使い方

「will」は英語の助動詞の一つで、動詞の原形と組み合わせて「未来の出来事」「意志」や「推測」などを表します。以下では、その主な用法と意味をより詳しく説明します。


1. 未来を表す


  • 単純な未来

    「これから起こる予定のこと」をシンプルに述べる際に使います。

    例:


    • I will go to the park tomorrow.

      (明日公園に行くつもりです。)

    • They will travel to France next month.

      (彼らは来月フランスへ旅行する予定です。)


  • その場で決めた未来

    話している最中に「今決めた!」という意志を表すときも「will」が使われます。

    例:


    • “The phone is ringing.” – “I’ll answer it!”

      (「電話が鳴ってるよ」―「私が出るね!」)



2. 意志・意思表示


  • 強い意志を表す場合

    「~するつもりだ」「必ず~する」という強い意志を示すときに使います。

    例:


    • I will study harder to pass the exam.

      (試験に合格するために、もっと熱心に勉強するつもりです。)

    • We will clean up the house before our guests arrive.

      (ゲストが来る前に、私たちは必ず家を片付けます。)



3. 推測・予想を表す


  • 「~するだろう」と予想する場合

    「will」は未来のことを単に述べるだけでなく、「こうなるだろう」と推測するニュアンスを伝えるときにも用いられます。

    例:


    • It will probably rain tomorrow.

      (明日は雨が降るだろう。)

    • I think she will get the job easily.

      (彼女はその仕事に簡単に受かるだろうと思う。)



4. その他の使い方


  • 勧誘や依頼

    疑問文にすることで、依頼や勧誘に使うことができます。

    例:


    • Will you help me with this project?

      (このプロジェクトを手伝ってくれませんか?)

    • Will you join us for dinner?

      (一緒に夕食を食べませんか?)


  • 習慣・習性を表す場合(文語的表現)

    「will」は文脈によって、現在の習慣や癖を表す場合もあります(ただしやや文語的)。

    例:


    • He will often talk about his travels.

      (彼はよく旅行の話をするものです。)



5. 例文まとめ

































用法 例文 日本語訳
未来 I will meet my friend next Friday. 来週の金曜日に友達に会うつもりです。
その場の決断 “It’s hot in here.” – “I’ll open the window.” 「ここは暑いね」―「窓を開けるよ。」
強い意志 I will never give up on my dreams. 夢を決してあきらめないつもりです。
推測 He will be hungry after such a long journey. そんなに長い旅をしたら、彼はお腹が空いているでしょう。
依頼 Will you help me move this table? このテーブルを動かすのを手伝ってくれますか?


6. 「be going to」との違い


  • 「will」は話しているその場での意志決定や、推測・予想を表すニュアンスが強いです。

  • 「be going to」は「すでに計画していたこと」を示す際に使われることが多いです。


以上のように、「will」は未来を表すだけでなく、強い意志やその場での決断、推測や依頼など、さまざまな要素を伝える上で重要な助動詞です。ぜひ文脈や状況に合わせて使い分けてみてください。

54
A1.2-A2.2

関係代名詞: 目的格の省略

目的格のみ省略できる

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以下では、関係代名詞の「目的格の省略」について、より詳しく、わかりやすく解説します。

Markdown形式で書いていますので、適宜ご参照ください。


関係代名詞の目的格の省略とは

関係代名詞には主格・所有格・目的格がありますが、このうち「目的格」の関係代名詞(例: whom, which, that など)は、文の中で省略できる場合があります。省略してもしなくても文意は変わらないため、英語で文章を書くときによく用いられます。


目的格が省略できる理由

英語では、目的格の関係代名詞が使われる場面では、その代名詞が「文の目的語」として働いていることが多いです。

例えば、以下の文を見てみましょう:


I know the girl [whom] you met yesterday.

(昨日あなたが会った女の子を知っています)


ここで “whom” は「あなたが会った」の目的語にあたり、文としては以下の構造になっています:


  • 主文: I know the girl

  • 従属節: (whom) you met yesterday

この “whom” は目的格なので、しばしば省略されて次のように言うことができます:


I know the girl you met yesterday.



省略されているかを見抜くポイント

目的格の関係代名詞が省略されると、「先行詞 + (省略された関係代名詞) + 主語 + 動詞」の形になります。

文中では一見、先行詞の直後に「主語+動詞」があるように見えるのが特徴です。

例文


  1. (関係代名詞あり)


    • This is the book that I bought yesterday.


      • 「that」は目的格なので、I (主語) + bought (動詞) に対する目的語



  2. (関係代名詞を省略)


    • This is the book I bought yesterday.


      • 「that」は省略されているが文意は変わらない



なぜ省略とわかるのか


  • 先行詞 “the book” のあとに「I + bought」という“主語+動詞”が直接続いているため、そこに本来 “that” が省略されているとわかります。


目的格を省略できない場合

通常は目的格の関係代名詞を省略できますが、以下のような状況の場合は省略しないほうが明確になります。


  1. 前置詞が関係代名詞の直前にあるとき


    • 例: The person to whom I spoke was very kind.


      • この場合は前置詞 “to” の目的語として “whom” が必要であり、前置詞を文末に回した形にすれば省略が可能です。

      • 例: The person (whom) I spoke to was very kind. → (whom) は省略可



  2. 意味が曖昧になる可能性があるとき


まとめ


  • 関係代名詞の「目的格」は文の目的語として働くもので、しばしば省略できます。

  • 「省略されているか」を見抜くには、先行詞のあとに「主語+動詞」が続いていないかを確認するとよいです。

  • 前置詞が関係代名詞の直前に来る場合など、文の構造が複雑になるときは省略しづらい(あるいは不可)となることもあります。

目的格の省略ルールを理解しておくと、英語の読解・作文がスムーズになります。特に、英語の会話やカジュアルな文体ではよく省略されますので、見かけたら「これは目的格の関係代名詞が省略されているんだな」と判断してみてください。

55
A1.2-A2.2

動詞+to不定詞

後ろにto不定詞を取る動詞

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以下に、元の解説をより詳しく、わかりやすく修正したものを示します。


動詞 + to 不定詞 のルールについて詳しく解説

1. 動詞の後ろに続く形の種類

英語の動詞の中には、その動詞の後ろにどのような形(to 不定詞や -ing 形など)を取るかが決まっているものがあります。具体的には、次の3つのタイプに分けられます。


  1. 後ろに to 不定詞 だけを取る動詞

  2. 後ろに -ing 形 だけを取る動詞

  3. to 不定詞 と -ing 形 の両方を取るが、意味やニュアンスが変わる動詞

たとえば「want」は “I want to go.”(行きたい)というように、必ず後ろに to 不定詞 を取ります。一方で「enjoy」は “I enjoy playing tennis.”(テニスをするのを楽しむ)というように、必ず後ろに -ing 形 を取ります。

2. 動詞ごとに覚える必要性

「どの動詞が to 不定詞を取るのか、どの動詞が -ing 形を取るのか」は、原則としてそれぞれの動詞ごとに決まっています。そのため、最終的には一語一語辞書などで確認したり、実際の例文から慣れることが大切です。英語学習の過程で、以下のようにカテゴリーごとにまとめて覚える方法も有効でしょう。


  • 後ろに to 不定詞 を取る動詞 (例: want, hope, plan, decide, refuse など)

  • 後ろに -ing 形 を取る動詞 (例: enjoy, finish, avoid, mind, consider など)

  • 両方取るが意味やニュアンスが変わる動詞 (例: stop, remember, forget など)

3. to 不定詞を取る主な動詞

to 不定詞を取る代表的な動詞として、以下のようなものがあります。


  • want

    例: “I want to eat pizza.”(ピザを食べたい)

  • hope

    例: “I hope to see you soon.”(近いうちに会いたいです)

  • refuse

    例: “She refused to help us.”(彼女は私たちを手伝うのを断った)

  • plan

    例: “We plan to travel to Europe next year.”(私たちは来年ヨーロッパへ旅行する予定です)

  • decide

    例: “He decided to study abroad.”(彼は留学することを決めた)

これらの動詞のポイントは、「まだ起こっていないこと」や「これから実行する行動」を示したいときによく使われる、ということです。to 不定詞には「未来を指向するニュアンス」が含まれていると考えると覚えやすいでしょう。

4. まとめ


  • 英語の動詞は、後ろに何を取るかが決まっているものが多い。

  • 特に “動詞 + to 不定詞” を取る動詞、 “動詞 + -ing 形” を取る動詞、その両方を取る動詞に分かれている。

  • to 不定詞を取る動詞には「したい」「することを望む」など、未来志向の意味合いが強い場合が多い。

  • confusing な例外もあるので、実際の文例や辞書の用例を確認しながら身につけることが重要。

このように、まずは to 不定詞を取る動詞 のグループをひと通り覚えてから、-ing 形を取る動詞のグループ、さらには両方取れる動詞のグループを学習すると効率的です。自分で例文を書いてみたり、ネイティブの使用例を探してみたりして、徐々に慣れていきましょう。

56
A1.2-B1.2

never/hardly/seldom/scarcely

純粋な否定と準否定の副詞

ほとんど雨は降っていない。

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never / hardly / seldom / scarcely の解説

英語の否定表現には大きく分けて「純粋な否定語」と「準否定語(近い否定)」の2種類があります。以下では、それぞれの特徴や意味合いを詳しく見ていきましょう。


純粋な否定語(not / no / never など)


  • not / no

    これらは「~でない」「少しも~ない」といったように、対象をはっきりと真っ向から否定する働きを持ちます。

    例:I do not like apples.(私はリンゴが好きではありません)

    There is no water in the bottle.(ボトルの中に水はまったくありません)


  • never

    「決して~ない」の意味を持ち、こちらも完全否定の一種です。「一度も~したことがない」「絶対に~しない」というように、広い範囲で完全に否定するときに使われます。

    例:I have never been to Paris.(私はパリに一度も行ったことがありません)



準否定語(hardly / seldom / scarcely など)

純粋にすべてを否定するわけではないものの、「ほとんど~ない」というように強い否定のニュアンスを含むため、「準否定語」と呼ばれています。これらの単語は否定文として扱われることも多く、文法的には否定表現の仲間だと考えられます。


  1. hardly


    • 「ほとんど~ない」という意味。

    • 状況によっては「とても~できない」という含みになることもあります。

      例:I can hardly hear you.(あなたの声がほとんど聞こえません)


  2. seldom


    • 「めったに~ない」という意味。

    • 頻度が非常に少ないことを表します。

      例:He seldom goes to the gym.(彼はめったにジムに行きません)


  3. scarcely


    • 「ほとんど~ない」という意味で、hardly とほぼ同じニュアンス。

    • 過去の文脈で用いられ、「かろうじて~できた」「ほとんど~なかった」と言いたいときにも使われます。

      例:I scarcely recognized him.(私は彼がほとんどわかりませんでした)



これらの準否定語を文頭に置くときは倒置が起こる(Hardly had I started~ のように)など、否定語特有の文法上のルールにも注意が必要です。



まとめ


  • not / no / never は「完全な否定」を示す。

  • hardly / seldom / scarcely は「ほとんど~ない」「めったに~ない」など、強いけれど部分的な否定のニュアンスを表す準否定語。

  • 準否定語は意味合いとしては否定に近いが、完全否定ほど強くすべてを打ち消すわけではない。

  • 準否定語は文中で否定語扱いされ、倒置などの文法ルールが適用される場合がある。

これらの違いを把握しておくと、英語の否定表現をより正確に、ニュアンスを含めて使い分けることができます。

57
A1.2-B2.2

句動詞: 動詞+パーティクル+前置詞+目的語

動詞の後のパーティクルや前置詞もまとめて1つの意味に

「あなたはいつ起きますか」「8時です」

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以下の内容は、オリジナルの文章をより詳しく、わかりやすく修正した解説例です。


句動詞 (Phrasal Verbs) とは

英語には、taketurn のように、1語で「取る」「回す」といった意味を表す動詞があります。一方で、動詞の後に前置詞副詞(しばしば「パーティクル(particle)」と呼ばれる)を付け足して、2語以上で1つの動作や状態を表すものがあります。たとえば:


  • take care of ~ → 「~の世話をする」

  • turn on ~ → 「(スイッチなどを) つける」

このように、動詞 + パーティクル + (前置詞) + 目的語 という形でセットになって、1つの意味をなす表現のことを 句動詞 (phrasal verb) と呼びます。


句動詞の形と特徴

1. 動詞 + 副詞 (パーティクル) のパターン

動詞の直後に副詞(パーティクル)がつくパターンです。たとえば:


  • take off (飛行機などが離陸する / 脱ぐ)


    • 飛行機が「離陸する」や、衣服を「脱ぐ」など、動詞の基本的な意味から少し離れた新しい意味を持ちます。


  • turn up (大きくする / 現れる)


    • 音量を「上げる」の意味や、人が「現れる」の意味など、状況によっては異なる意味をとります。


2. 動詞 + 副詞 (パーティクル) + 前置詞 のパターン

動詞のあとに副詞と前置詞が続く、3語以上の形をとるパターンです。たとえば:


  • look forward to ~ (~を楽しみに待つ)

  • take care of ~ (~の世話をする)

  • put up with ~ (~を我慢する)

このように、3語全体でひとまとまりの意味を作ります。


句動詞と語順のポイント

句動詞の中には、目的語を動詞とパーティクルの間に挿入できるものとできないものがあります。


  1. 動詞 + パーティクル + 目的語


    • 例: turn off the light / turn the light off


      • パーティクル(off)と目的語(the light)の順番を入れ替えても正しい文として成立するタイプがあります。



  2. 動詞 + パーティクル + 前置詞 + 目的語


    • 例: take care of the baby


      • 「care」と「of」の間に「the baby」を置けないため、“take the baby care of” のような形にはなりません。

      • 形が固定的になっているものが多いのが特徴です。




句動詞の意味の捉え方

句動詞は、元の動詞から想像できないほど意味が変化することもあります。たとえば:


  • take up (新しい活動を始める)


    • 「取る (take)」という意味からだけではすぐに思いつきにくい表現です。


  • break out (突然起こる / 勃発する)


    • 「壊す」(break) からは連想しにくい「急に発生する」の意味になります。


そのため、句動詞はそれ自体を1つの単語のように覚えることが多いです。意味をまとめて覚えておくと英語の理解が深まります。


まとめ


  • 句動詞は、動詞 + パーティクル + (前置詞) + 目的語 のまとまりで、1つの意味をなす表現です。

  • 1語動詞では表せない、より細かいニュアンスや独自の意味をもつことが多いです。

  • 句動詞には、目的語の位置を入れ替えられる/入れ替えられないパターンがあります。

  • 3語以上になる句動詞は、形が固定されているものが多いので、そのまま覚える必要があります。

句動詞は英語学習で大切な要素のひとつです。単に「動詞 + 前置詞」の組み合わせと捉えるのではなく、1つの固まりとして意味を理解することが上達への近道となります。

58
A1.3

another+名詞

「別の」を表すanother

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以下では、「another + 名詞」 の使い方について、もともとの説明をより詳しく解説します。


1. 「another」の成り立ちと基本的な意味


  • another は、もともと an + other が合体した単語です。


    • 「an」は不定冠詞(1つの~)を表し、「other」は「他のもの」という意味を表します。

    • つまり another は「もう1つの」「別の」というニュアンスを含んでいます。



2. 後ろに来る名詞の形に注意


  • another の後ろには、可算名詞の単数形 が続くのが基本です。

    例:


    • another book (もう1冊の本)

    • another day (もう1日)

    • another idea (もう1つのアイデア)


  • 上記のように、「1つ追加」「もう1つ」 という意味合いが強いため、後ろに単数形を置くのが通常の使い方です。



3. 応用表現:「another + 数字 + 複数名詞」


  • ときどき以下のように 「another + 数字 + 複数名詞」 という形も見かけます。


    • 例: another two weeks (さらに2週間)

    • この場合は「もう○○」という数量をまとめて1つのかたまりとして捉えており、結果的に複数名詞と一緒に使われています。



4. 「other」との違い


  • another が「もう1つの」「追加の1つ」を表すのに対し、other は「他の~」「それ以外の~」という幅広い意味を表します。


    • other の後ろには、可算名詞の複数形不可算名詞 が来る場合が多いです。

    • 例: other books (他の本), other information (他の情報)



5. 例文での確認


  1. Could you give me another cup of tea?


    • (お茶をもう1杯いただけますか?)

    • → ここでは可算名詞の単数形「cup」が続いている


  2. I need another idea for this project.


    • (このプロジェクトには、もう1つアイデアが必要です。)

    • → 「idea」は可算名詞の単数形


  3. We need another three volunteers.


    • (私たちはさらに3人のボランティアが必要です。)

    • → 「another + 数字 + 複数名詞」のパターン。トータルで「3人分」を1つのまとまりとして追加するイメージ



6. まとめ


  • anotheran + other が合わさった言葉で、「追加の1つ」「もう1つ」という意味合いを持ちます。

  • 基本的には 単数形の可算名詞 を伴いますが、「another + 数字 + 複数名詞」 の形で「さらに○○」という数量をまとめて表せる場合もあります。

  • other と混同しないように、後ろに来る名詞の形(単数形か複数形か、不加算名詞か)に注意しましょう。

59
A1.3

much+名詞

不加算名詞を伴うmuch

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much + 名詞 の使い方

「much」は「たくさんの」「多くの」という意味を表す形容詞として、主に数えられない名詞(不加算名詞)の前に置かれます。一方で「many」は「たくさんの」という同様の意味を持ちますが、後ろには数えられる名詞(可算名詞)が続きます。以下により詳しく解説します。


1. 不可算名詞(不加算名詞)とは?

「不加算名詞」とは、その名詞自体を1つ、2つと数えることができないものを指します。たとえば、以下のような名詞があります。


  • water(飲み水)

  • sugar(砂糖)

  • money(お金)

  • information(情報)

  • advice(助言)

これらは個数によって「数える」ことができないため、普通は「a water」や「two sugars」のようには言いません(ただし、容器や単位を表す語を使うときは別です。例:a glass of water, two teaspoons of sugar など)。


2. much の使い方

▶ 形容詞(名詞を修飾する場合)


  • much water(たくさんの水)

  • much money(たくさんのお金)

「much」は、主に「疑問文」や「否定文」で使われることが多いという特徴があります。


  • 疑問文:How much water do we need?(どれくらいの水が必要ですか?)

  • 否定文:I don’t have much money.(私はあまりお金を持っていません。)

もちろん肯定文でも使えますが、会話では「a lot of」を使うことが多いため、肯定文で「much」を使うと書き言葉ややや硬い印象を与える場合があります。

▶ 副詞(動詞を修飾する場合)

「much」は副詞として、「とても」「たくさん」などの意味で動詞や形容詞を修飾することもあります。


  • I like this idea very much.(私はこのアイデアがとても気に入っています。)

この場合、後ろに名詞は来ず、動詞や形容詞などを修飾する点に注意してください。


3. many との違い

「many」は「たくさんの」という意味ですが、後ろには一つ一つ数えることができる名詞(可算名詞)が続きます。


  • many books(たくさんの本)

  • many people(たくさんの人々)

疑問文や否定文では「How many~?」「not many~」などとよく使われます。


4. 例文


  1. There isn’t much water left in the bottle.

    (ボトルにはもうあまり水が残っていません。)


  2. We don’t have much time before the meeting starts.

    (会議が始まるまであまり時間がありません。)


  3. I spent too much money on clothes last month.

    (先月、服にお金を使いすぎました。)


  4. I don’t read many books, but I watch many movies.

    (私は本はあまり読みませんが、映画はたくさん見ます。)



5. まとめ


  • much + 不可算名詞:「たくさんの(量)を表す」


    • 例:water, money, information など

    • 特に疑問文や否定文でよく使われる。

    • 肯定文の会話では「a lot of」を使うことが多い。


  • many + 可算名詞:「たくさんの(個数)を表す」


    • 例:books, people, cars など


「much は量」「many は数」というイメージを覚えるとスムーズに使い分けられるでしょう。

60
A1.3

mine/ours/yours/his/hers/theirs

所有代名詞

どちらが私のものですか。

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以下では、所有代名詞「mine / ours / yours / his / hers / theirs」について、より詳しく解説します。


1. 所有代名詞とは?

所有代名詞 (possessive pronouns) とは、名詞を指し示す「○○のもの」という表現を代名詞の形で表すものです。例えば「私のもの」「あなたのもの」というように、後ろに実際の名詞をつけなくても、それ自体で「誰々のもの」という意味を示すことができます。


  • 例:


    • “This is mine.”(これは私のものです。)

    • “That book is yours.”(あの本はあなたのものです。)


いずれの場合も、mine や yours といった 所有代名詞 だけで相手に何の物なのかを伝えられます。


2. 各人称の所有代名詞一覧






































人称・数 形容詞的所有格 (所有格形容詞) 所有代名詞
1人称単数 (私) my mine
1人称複数 (私たち) our ours
2人称単数・複数共通 (あなた・あなたたち) your yours
3人称単数・男性 (彼) his his
3人称単数・女性 (彼女) her hers
3人称複数 (彼ら/彼女ら) their theirs

形容詞的所有格と所有代名詞の違い


  • “my book” のように 形容詞的所有格 (my, your, his など) は後ろに名詞を伴う。

  • “mine” のように 所有代名詞 は名詞を伴わず、それ自体で「誰のものか」を示す。


3. 具体例


  1. mine(私のもの)


    • “This pen is mine.”(このペンは私のものです。)

    • “Is this book mine or yours?”(この本は私のものですか、それともあなたのものですか?)


  2. ours(私たちのもの)


    • “This house is ours.”(この家は私たちのものです。)

    • “Ours is the red car.”(赤い車が私たちのものです。)


  3. yours(あなたのもの)


    • “Which bag is yours?”(どちらのかばんがあなたのものですか?)

    • “This seat isn’t mine; it’s yours.”(この席は私のものではなく、あなたのものです。)


  4. his(彼のもの)


    • “Is this wallet his?”(この財布は彼のものですか?)

    • “That watch is his.”(あの腕時計は彼のものです。)


※「彼のもの」を表す所有代名詞も “his” なので、形容詞的所有格と所有代名詞が同じ形になる点に注意しましょう。


  1. hers(彼女のもの)


    • “This coat must be hers.”(このコートは彼女のものに違いない。)

    • “Hers is in the closet.”(彼女のものはクローゼットの中にあります。)


  2. theirs(彼らのもの / 彼女らのもの)


    • “These tickets are theirs.”(これらのチケットは彼ら/彼女らのものです。)

    • “The big house at the end of the street is theirs.”(通りの突き当たりにある大きな家は彼ら/彼女らのものです。)



4. 使い方のポイント


  1. 形容詞的所有格との使い分け


    • 所有代名詞は名詞がなくても「何が誰のものか」が分かる文脈で使う。

    • 形容詞的所有格は後ろに名詞を付けたいときに使う。

      例えば、

    • “This is my book.” → “This book is mine.”

    • “It’s our problem.” → “It’s ours.”


  2. 単独で使うときの注意


    • 所有代名詞は単体で使えるので、後に名詞を伴わない点が大きな特徴です。

    • 名詞を必要としないので、すでに出てきた名詞を繰り返したくないときに便利です。


  3. 主語や補語として使う


    • 英文では主語にすることも可能です。ただし、動詞の前に置く場合は文の形に注意する必要があります。

    • “Mine is on the table.”(私のものはテーブルの上にあります。)のように主語が所有代名詞になることもよくあります。



5. まとめ

所有代名詞は、形容詞的所有格と異なり、単独で「〇〇のもの」を示せる代名詞です。以下をポイントとして覚えましょう。


  • “mine” (私のもの)

  • “ours” (私たちのもの)

  • “yours” (あなたのもの)

  • “his” (彼のもの)

  • “hers” (彼女のもの)

  • “theirs” (彼ら/彼女らのもの)

形容詞的所有格 (my, our, your, his, her, their) とセットで覚えることで、英語の所有表現を自在に使い分けられるようになります。ぜひ例文を声に出して練習してみてください!

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