関係代名詞: 目的格の省略
目的格のみ省略できる
以下では、関係代名詞の「目的格の省略」について、より詳しく、わかりやすく解説します。
Markdown形式で書いていますので、適宜ご参照ください。
関係代名詞の目的格の省略とは
関係代名詞には主格・所有格・目的格がありますが、このうち「目的格」の関係代名詞(例: whom, which, that など)は、文の中で省略できる場合があります。省略してもしなくても文意は変わらないため、英語で文章を書くときによく用いられます。
目的格が省略できる理由
英語では、目的格の関係代名詞が使われる場面では、その代名詞が「文の目的語」として働いていることが多いです。
例えば、以下の文を見てみましょう:
I know the girl [whom] you met yesterday.
(昨日あなたが会った女の子を知っています)
ここで “whom” は「あなたが会った」の目的語にあたり、文としては以下の構造になっています:
- 主文: I know the girl
- 従属節: (whom) you met yesterday
この “whom” は目的格なので、しばしば省略されて次のように言うことができます:
I know the girl you met yesterday.
省略されているかを見抜くポイント
目的格の関係代名詞が省略されると、「先行詞 + (省略された関係代名詞) + 主語 + 動詞」の形になります。
文中では一見、先行詞の直後に「主語+動詞」があるように見えるのが特徴です。
例文
- (関係代名詞あり)
- This is the book that I bought yesterday.
- 「that」は目的格なので、I (主語) + bought (動詞) に対する目的語
- 「that」は目的格なので、I (主語) + bought (動詞) に対する目的語
- This is the book that I bought yesterday.
- (関係代名詞を省略)
- This is the book I bought yesterday.
- 「that」は省略されているが文意は変わらない
- This is the book I bought yesterday.
なぜ省略とわかるのか
- 先行詞 “the book” のあとに「I + bought」という“主語+動詞”が直接続いているため、そこに本来 “that” が省略されているとわかります。
目的格を省略できない場合
通常は目的格の関係代名詞を省略できますが、以下のような状況の場合は省略しないほうが明確になります。
- 前置詞が関係代名詞の直前にあるとき
- 例: The person to whom I spoke was very kind.
- この場合は前置詞 “to” の目的語として “whom” が必要であり、前置詞を文末に回した形にすれば省略が可能です。
- 例: The person (whom) I spoke to was very kind. → (whom) は省略可
- この場合は前置詞 “to” の目的語として “whom” が必要であり、前置詞を文末に回した形にすれば省略が可能です。
- 例: The person to whom I spoke was very kind.
- 意味が曖昧になる可能性があるとき
まとめ
- 関係代名詞の「目的格」は文の目的語として働くもので、しばしば省略できます。
- 「省略されているか」を見抜くには、先行詞のあとに「主語+動詞」が続いていないかを確認するとよいです。
- 前置詞が関係代名詞の直前に来る場合など、文の構造が複雑になるときは省略しづらい(あるいは不可)となることもあります。
目的格の省略ルールを理解しておくと、英語の読解・作文がスムーズになります。特に、英語の会話やカジュアルな文体ではよく省略されますので、見かけたら「これは目的格の関係代名詞が省略されているんだな」と判断してみてください。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
ELLIPTICAL ACCUSATIVE RELATIVE PRONOUN