文法(256)

231
B2.1

受動態(現在完了形): have been+過去分詞

受動態になっても、「継続」「経験」「完了」「結果」

その写真の中には命がけで撮ったものもある。

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説明

以下に、より詳しくわかりやすく解説を加えた文に修正してみました。


受動態(現在完了形): have been + 過去分詞

現在完了形は、基本的に「have + 過去分詞」で表されます。これを受動態にすると、間に「been」を挟み「have + been + 過去分詞」の形になります。つまり、主語が「~されてきた/~されている状態」であることを表す文です。

意味とニュアンス

現在完了形が持つ「継続」「経験」「完了」「結果」の四つの意味・ニュアンスが、受動態になっても失われることはありません。以下では、それぞれの意味を受動態でどのように用いるかをざっくりと見てみましょう。


  1. 継続


    • 「ある状態が、過去からずっと続いている」ことを受動態で表す場合です。

      例)This house has been owned by the same family for generations.

      (この家は何世代にもわたって同じ家族に所有されてきた。)


  2. 経験


    • 「~された経験がある」という意味を表します。

      例)He has been invited to the ceremony three times so far.

      (彼はこれまでに3回、その式典に招待された経験がある。)


  3. 完了


    • 「主語が~され終えている」ことを強調する用法です。

      例)The project has been finished ahead of schedule.

      (そのプロジェクトは予定より早く終えられている。)


  4. 結果


    • 「何かの結果として、今その状態にある」ことを示します。

      例)My smartphone has been damaged by water.

      (私のスマートフォンは水によって損傷した状態になっている。)


まとめ


  • 受動態にする場合は、「have + been + 過去分詞」の形を使う。

  • 受動態となっても現在完了の四つの意味は同じように表現できる。

  • 主語となるものが「~されてきた」「~されている状態」に焦点を当てたいときに有効。

このように、「have been + 過去分詞」の受動態では、“誰が何をした” ではなく、“何がどうされた” かに注目しつつ、現在完了形が持つ多様な意味をそのまま表現できます。

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B2.1

受動態(過去進行形): was being+過去分詞

「~されていた」を表す表現

計画は議論されているところだ。

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以下では、「受動態(過去進行形)」である was being + 過去分詞 の使い方について、より詳しく、分かりやすく解説します。


1. 受動態(過去進行形)とは?

過去進行形の受動態は、「ある時点でちょうど何かが行われる途中だった」という意味を表します。

構造は下記のとおりです。


主語 + was / were + being + 過去分詞(V³)


この形は日本語ではよく「〜されていた」と訳され、過去のある瞬間において、動作が進行中であったことを示します。


2. 例文


  • It was being used at the time.

    → 「それはその時、使われていた(使われている最中だった)。」

この文では「使っていた」という能動態ではなく、「使われていた」という受動態の状態を表しています。


3. 「使う」と「使われる」の違い


  • 能動態:


    • 主語(人など)が「何かを使っている」

    • 例: I was using it.(私はそれを使っていた)


  • 受動態:


    • 主語(物など)が「誰かに使われている」

    • 例: It was being used.(それは誰かに使われていた)


同じ「使う」に関する動作でも、「誰が」を主語にするか、「何が」主語になるかで、文の形が能動態か受動態かに分かれます。


4. 使い方のポイント


  1. 動作が継続中だったことを強調する:

    受動態の過去進行形を使うと、「その時点でまだ終わっていない動作/状態」が受け身として継続していたことを強調できます。


  2. 「by ~」で動作主を示す場合

    文末に “by + 動作主” を付け加えることで、「誰によってその行為が行われていたか」を明確にできます。


    • 例)The car was being fixed by the mechanic at that time.(その車はそのとき修理工によって修理されていた。)


  3. was と were の使い分け

    過去形のbe動詞は、主語が単数なら was、主語が複数なら were を用います。


    • 例)They were being questioned by the police.(彼らは警察に事情聴取されていた。)



5. まとめ


  • : was / were + being + 過去分詞

  • 意味: 「過去のある時点で、(動作が進行中の状態で)〜されていた」

  • 使用例:


    • It was being used at the time. → それは当時使われていた

    • The documents were being prepared by the staff. → 書類はスタッフによって準備されていた


「受動態(過去進行形)」を理解しておくと、過去のある時点で行われていた動作の受け身を正確に表せるようになります。ぜひ文脈に応じて使いこなしてみてください。

233
B2.1

受動態(過去完了形): had been+過去分詞

大過去における「~されていた」、「~された」

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以下の解説では、「受動態(過去完了形): had been + 過去分詞」の使い方について、なるべく詳しく、わかりやすく説明します。


1. 過去完了形(had + 過去分詞)とは


  • 過去完了形は、過去のある時点(起点)よりさらに前に完了した動作や状態、あるいはその結果を表すときに使います。


    • 「I had eaten lunch before I went out.」

      ⇒ 「外出する前に昼食を食べ終えていた」

    • 「had eaten」の部分が過去完了形

    • 過去(外出した時点)よりも前に起こった動作(昼食を食べた)を強調している


  • 日本語には明確な「過去完了」という文法区分がないため、「~していた」「~した」などと訳されることが多いですが、英語では「過去の基点からさらに遡って起こった出来事」を表現することが重要です。



2. 受動態(過去完了形)とは


  • 受動態は「~される」「~されている」といった受け身の状態を示す文です。

  • 「had + been + 過去分詞」の形で、過去完了形の受動態(大過去の受け身)を表します。


    • 「had been + 過去分詞」の部分が「~されていた」「~された」という意味合いを持ちます。


例文


  1. 「The letter had been sent before I arrived at the office.」

    ⇒ 「私がオフィスに着く前に、その手紙は既に送られていた」


    • この文では、過去の基点(私がオフィスに到着)より前に、手紙が送られていたということを強調しています。

    • 「had been sent」が「受動態(送られた状態)で、しかも過去完了形」であるため、他の出来事よりも前の段階ですでに送付が完了していたことを表せます。


  2. 「By the time the guests arrived, all the rooms had been prepared.」

    ⇒ 「お客さんが到着するまでに、すべての部屋は準備されていた」


    • お客さんが到着した時点より前に、部屋の準備という作業が完了していたことを示します。

    • 「had been prepared」で受動態を使っているため、「誰かが準備をした」という能動的な働きを受け身として表現しています。



3. 使い方のポイント


  1. 時の流れを意識する


    • 過去完了形では「基点となる過去の時点」が必ず存在します。その過去の時点よりさらに昔に起こった「大過去」の出来事を示すために使います。


  2. 受け身であることを表現したい場合


    • 何(誰)が動作をしたかを強調するよりも、「結果としてその状態にある」という点を強調したいときに、受動態がよく使われます。

    • 例えば「The house had been built before I was born.」の場合、「誰が建てたのか」よりも「家は建てられた状態にあった」という点を表現したいときに用います。


  3. 時を示す副詞や接続詞との併用


    • 「before」「by the time」「when」などを伴うと、過去完了のタイミングをよりわかりやすく示すことができます。

    • これらを使うことで、「ある過去の出来事に先立って、既に何が起きていたか」をはっきり表せます。



4. まとめ


  • 過去完了形は「had + 過去分詞」です。起点となる過去があり、その時点よりさらに前に起こったことを表します。

  • 受動態の過去完了形は「had + been + 過去分詞」を使い、「~されていた」「~された」という意味合いを持たせます。

  • 使い方のポイントは、過去の流れの中で「既に完了していた」出来事を伝えることと、能動的な行為者ではなく「されている」「された」状態に焦点を当てることにあります。

このように「had been + 過去分詞」を使うことで、「過去のある時点より前に、受け身の状態(=されていた状態)が完成していた」ことを明確に示すことができます。ぜひ例文や文脈を意識しながら使い方をマスターしてください。

234
B2.1

間接目的語 is given/passed/sent/showed/taught/told 直接目的語

第四文型の書き換え(間接目的語が主語の場合)

彼女は姉からお下がりのドレスをもらった.

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以下では、第四文型(S+V+IO+DO)の基本的な仕組みや、その受動態への書き換え方法をより詳しく解説します。


第四文型(S+V+IO+DO)とは

英語の文型には、主語(S)・動詞(V)・目的語(O)・補語(C)などを組み合わせたパターンがいくつかあります。第四文型と呼ばれるパターンは、動詞が「間接目的語(IO)」と「直接目的語(DO)」の2つの目的語をとる文型です。例えば次のような文です。


She showed him the photo.

(彼女は彼にその写真を見せた。)


このとき、


  • 主語(S):She

  • 動詞(V):showed

  • 間接目的語(IO):him(「誰に?」にあたる部分)

  • 直接目的語(DO):the photo(「何を?」にあたる部分)

動詞の例

第四文型をとる動詞には、次のようなものがあります。


  • give: 「与える」

  • pass: 「渡す」

  • send: 「送る」

  • show: 「見せる」

  • teach: 「教える」

  • tell: 「伝える、言う」

これらの動詞は、一般的に「誰かに何かをしてあげる」という意味を含む場合が多いため、自然と“人”と“物”の2つの目的語を取ることになります。


前置詞を使った第三文型への書き換え

第四文型の文は、間接目的語を前置詞(多くはtoやforなど)を用いることで第三文型(S+V+O+前置詞句)に書き換えることができます。

先ほどの例文も、次のように書き換えられます。


She showed the photo to him.

(彼女はその写真を彼に見せた。)


意味は同じですが、文型が第四文型から第三文型になっている点に注意しましょう。


受動態への書き換え

第四文型の文を受動態にする場合、次の2つの形がよく使われます。


  1. 間接目的語を主語にした形

  2. 直接目的語を主語にした形

1. 間接目的語(IO)を主語にする形

先ほどの例文を使うと、次のようになります。


He was shown the photo (by her).

(彼は(彼女によって)その写真を見せられた。)



  • 「He」は、もともとの間接目的語 (IO) だった「him」を主語にしています。

  • 直接目的語(DO) だった「the photo」はそのまま目的語として残ります。

  • 行為者(She)は、by + 代名詞(by her)の形で示せます。ただし、省略することも多いです。

2. 直接目的語(DO)を主語にする形

同じ第四文型の文でも、今度は直接目的語を主語にして受動態を作ることも可能です。


The photo was shown to him (by her).

(その写真は(彼女によって)彼に見せられた。)



  • 「The photo」が主語になります。

  • 「to him」で、もともとの間接目的語が前置詞句になっています。

  • こちらも行為者「She」は省略可能です。


まとめ


  • 第四文型(S+V+IO+DO)とは、動詞が「誰に(IO)」「何を(DO)」という2つの目的語をとる文型です。

  • 代表的な第四文型をとる動詞には、“give, pass, send, show, teach, tell”などがあります。

  • 第四文型の文は、(S+V+IO+DO) → (S+V+DO+to/for + IO) のように第三文型に書き換え可能です。

  • 受動態にする際には、IO(人)を主語にする書き換えと、DO(物)を主語にする書き換えがあります。

このように、第四文型では「人」と「物」のどちらを主語にするかによって、受動態の形が変わる点が重要です。基本的なしくみをしっかり理解し、実際に使う場面で正しく書き換えられるようにすると、より自然で正確な英語表現が身につきます。

235
B2.1

直接目的語 is given/passed/sent/showed/taught/told to 間接目的語

第四文型の書き換え(直接目的語が主語の場合)

本は私から彼に与えられました。

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以下では、第四文型の「直接目的語 + 間接目的語」の考え方や、受動態に書き換える際のポイントをより詳しく解説していきます。


第四文型とは?

第四文型(S + V + 間接目的語 + 直接目的語) は、動詞のあとに2つの目的語をとる文型です。ここで、


  • 間接目的語 (Indirect Object): 「誰に」「誰へ」といった形で“人”や“組織”などを表すことが多い

  • 直接目的語 (Direct Object): 「何を」といった形で“物”や“内容”などを表すことが多い

この文型をとる代表的な動詞としては、次のようなものがあります。


  • give(与える)

  • pass(渡す)

  • send(送る)

  • show(見せる)

  • teach(教える)

  • tell(話す、教える)

これらの動詞の後ろには「間接目的語 + 直接目的語」を続けることができます。

例文


  • I gave him the book.

    (私は彼にその本を与えた)


    • S (I) + V (gave) + IO (him) + DO (the book)

    • 間接目的語:him(誰に?)

    • 直接目的語:the book(何を?)


  • She showed me her new bag.

    (彼女は私に新しいバッグを見せてくれた)


    • S (She) + V (showed) + IO (me) + DO (her new bag)



第四文型と第三文型(前置詞を用いる形)の関係

同じ意味を表す文でも、以下のように「第三文型(S + V + O)」+「前置詞句」で表すこともできます。このとき、間接目的語の前に to(または動詞によっては for)などの前置詞をつけます。


  • I gave the book to him.

  • She showed her new bag to me.

この書き換えでは、直接目的語がより動詞に近い位置に置かれ、間接目的語は“to + 人”の形で導かれます。


受動態への書き換え

1. 直接目的語を主語にする場合

第四文型を受動態に書き換えるときは、まず直接目的語を主語にする形がよく使われます。その際、間接目的語があった部分は “to” などを付けて表現されることが多いです。

例文


  • 能動態: I gave him the book.

  • 受動態: The book was given to him (by me).

ここで、


  • The book → 直接目的語が主語に昇格

  • to him → 間接目的語(“彼に”)を“to + 人”で表す

  • (by me) → もとの主語“I”を“by + 人”で表す(省略可能)

2. 間接目的語を主語にする場合

場合によっては、間接目的語を主語にすることもできますが、その場合、書き換えが少し複雑になることがあります。たとえば「He was given the book.」のように、「彼が本を与えられた」という形も文法的には正しいです。ただし、多くの場合は「The book was given to him.」の方が自然に使われることが多いです。


まとめ


  1. 第四文型 (S + V + IO + DO) は、動詞が「誰に」「何を」の2つの目的語をとれる形。

  2. 同じ意味を「第三文型 + 前置詞」で表すことができる(例: S + V + DO + “to/for + IO”)。

  3. 受動態では、直接目的語を主語にし、間接目的語は “to + 人” で表すのが一般的。

  4. 状況によっては、間接目的語を主語に出す受動態(He was given the book.)も可能。

「直接目的語 is given/passed/sent/showed/taught/told to 間接目的語」の形を覚えることで、動詞のあとにくる目的語の位置関係や受動態の書き換えを理解しやすくなります。ぜひ、練習問題などで繰り返し確認してみてください。

236
B2.1

to have+過去分詞

不定詞の完了形は過去を表す

彼は金持ちであったように見える。

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以下に、元の文章をより詳しく、わかりやすく修正した解説を示します。


不定詞の完了形(to have + 過去分詞)とは?

不定詞は一般に「~すること」と訳されますが、これが完了形(to have + 過去分詞)になると、主に「(すでに)~したこと」「(あの時)~だったこと」というように、過去の内容を表す形として使われます。

例文


  • I’m glad to have met you.

    (あなたに会えてうれしいです / あなたに会ったことがうれしいです)

  • She seems to have finished the report.

    (彼女はそのレポートをすでに終えたようです)

上の例文では「to have met」や「to have finished」によって、「会ったこと(もう会っています)」「終えたこと(もう終えています)」という、すでに完了している内容を表しています。


使われるタイミング・ニュアンス


  1. 過去に起きた動作や状態への言及


    • すでに起きたことを振り返って言及する際に用います。

    • 例:I’m lucky to have survived the accident.


      • 「その事故から生き延びたことは幸運だ」と過去の事柄について語っている。



  2. 主観的な評価や感想を表す際


    • 自分の経験(すでに終わったこと)を振り返って、感想や評価を述べるときに使われます。

    • 例:I’m proud to have worked on such an important project.


      • 「そんな大事なプロジェクトに携われて誇りに思う」と、終わった仕事を誇りに思う気持ちを示している。



  3. 「予想・推量」を表す表現との組み合わせ


    • 「seem」「appear」「seem likely」などと一緒に使い、過去に起きたであろうことを推量・推測する表現にも使われます。

    • 例:He seems to have lost his wallet yesterday.


      • 「彼は昨日、財布をなくしたようだ」という推測を表す。




「to + 動詞の原形」との違い


  • to + 動詞の原形


    • これから行うこと、または現在の状態に焦点を当てる場合が多い。

    • 例:I’m happy to meet you.

    • (まだ会っていないが、会えてうれしい・会うのがうれしい)


  • to have + 過去分詞


    • すでに完了している過去の行為や状態が対象。

    • 例:I’m happy to have met you.

    • (もう会ったことがあるので、その経験を指してうれしい)



まとめ

「to have + 過去分詞」は、不定詞に「完了した」「過去の」という意味を付与するための形です。主に、以下のポイントを押さえておきましょう。


  1. すでに起きた事柄や状態を振り返る表現として使う。

  2. 主観的な評価(うれしい、誇りに思うなど)や推量(~のようだ)と組み合わせて使われることが多い。

  3. 通常の不定詞(to + 動詞の原形)との違いは、時制(すでに完了したかどうか)にある。

これらを意識して英文を読む・書くと、より自然な表現ができるようになります。

237
B2.1

to be+過去分詞

不定詞の受動態は「~されること」を表す

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不定詞の受動態(to be + 過去分詞)の解説

不定詞(to + 動詞の原形)と受動態(be + 過去分詞)が組み合わさると、to be + 過去分詞の形になります。これを受動態の不定詞(passive infinitive)と呼び、以下のような意味や使い方を持ちます。


1. 形の説明


  • to + be + 過去分詞(動詞の過去分詞形)


    • 例)to be loved, to be invited, to be done など



2. 意味・用法


  1. 「~されること」を表す名詞的用法


    • 「~される」という受け身の動作を“こと”として扱います。

    • 例)I want to be invited to the party.


      • (私はパーティーに招待されることを望んでいる。)



  2. 「~されるべき」「~される必要がある」などの意味


    • 文脈によっては、義務や必要性を表す場合もあります。

    • 例)There is work to be done.


      • (やるべき仕事がある → “やられるべき仕事がある”と考えることもできる。)



  3. 動詞や形容詞の目的語(補語)として使われる


    • want, expect, hope などの動詞の目的語になる場合が多いです。

    • 例)He expects to be chosen for the team.


      • (彼はチームに選ばれると期待している。)




3. よくある例文


  1. I hope to be forgiven for my mistake.


    • (私は自分のミスを許されることを望んでいる。)


  2. She wants to be treated fairly.


    • (彼女は公正に扱われることを望んでいる。)


  3. The documents need to be signed by tomorrow.


    • (その書類は明日までに署名される必要がある。)


  4. This tower is to be completed next year.


    • (このタワーは来年完成する予定だ。)



4. 注意点


  • 時制

    「to be + 過去分詞」は基本的に現在・未来における「~されること」を表します。過去の出来事を強調する場合は文の主要動詞や文脈で時制を示します。


  • 動詞との相性

    want, expect, hope など、自分の希望や期待を表す動詞とともに使われることが多いです。受け身の状態を望むときには、この形が便利です。


  • 意味の取り方

    「されること」「されるべき」「される必要がある」など、訳し方は文脈に依存します。一語一語対応させるよりも、どのようなニュアンスで受動が表されているかを考えて読み取ることが大切です。



以上が、to be + 過去分詞(受動態の不定詞)のより詳しい解説です。文脈に応じた具体的な意味を意識しながら使いこなしましょう。

238
B2.1

be about to不定詞

「まさに~しようとしている」

彼女は出発しようとしている。

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以下では「be about to + 動詞の原形」がどのような文法構造を持ち、どのように使われるかを詳しく解説します。


1. 構文と意味

be about to + 動詞の原形 は、「まさに~しようとしている」「今にも~するところだ」といった、非常に近い未来を表す表現です。


  • この表現では “about” は「ちょうど~しようとしている状態」を示します。

  • “to” に続く動詞は必ず「原形」となる点に注意しましょう。

例文:


  • I am about to leave home.

    →「私は今、まさに家を出ようとしている。」

  • The rain is about to stop.

    →「雨が今にも止みそうだ。」


2. 用法のポイント


  1. 直前の未来

    「be going to」や「will」と比べると、“be about to” が示す未来はより切迫しています。たとえば、“be going to” は「~するつもりだ」「~しそうだ」と少し広めの未来を表しますが、“be about to” は本当に数秒後・数分後から起こりそうな場合に使うことが多いです。


  2. 人間の意志・予定だけに限らない

    「be going to」は特に人間の意志・予定を表すことが多いですが、“be about to” は自然現象などの意志を伴わない動作にも使えます。


    • 例: The typhoon is about to hit the city. (台風が今にも街を襲おうとしている)


  3. 進行形との違い

    「進行形 (be + 動詞のing形)」は動作がすでに“進行中”である状態を表します。一方、“be about to” はまだ動作が始まってはいないが、開始が極めて近い瞬間を示すためニュアンスが異なります。



3. 否定形や疑問形への変化

“be about to” の否定形疑問形は、通常のbe動詞を使った文と同じようにつくれます。


  • 否定形:

    I am not about to leave.

    →「私はまだ出発しようというわけではない。」

  • 疑問形:

    Are you about to leave?

    →「今まさに出かけるところですか?」


4. まとめ


  • “be about to + 動詞の原形” は「まさに~しようとしている」という、直前の未来を強調する表現。

  • “to” は不定詞の “to” なので、後ろには必ず動詞の原形が続く。

  • より緊迫感を伴う場面で使われ、数秒後・数分後などごく近い未来をイメージさせる。

ぜひ文章作成や会話の中で、少し迫っている未来の状況を伝えたいときに活用してみてください。

239
B2.1-B2.2

分詞構文(過去分詞・文頭)

接続詞や主語を省略できる分詞構文(過去分詞)

フランス語で書かれてあるので、この本は読むのがたいへんだ。

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以下では、分詞構文のうち、過去分詞を文頭に置いた構文(「過去分詞・文頭」)について詳しく解説します。


分詞構文とは?

分詞構文とは、動詞の現在分詞(-ing 形)過去分詞(-ed 形など)を用いて、主節に付け足すように修飾する構文のことです。本来は「接続詞 + 主語 + 動詞」の形で表すところを、分詞を使うことで短くまとめ、文を簡潔に伝えることができます。

たとえば、


  • “As I was walking down the street, I found a nice café.”

という文は、


  • “Walking down the street, I found a nice café.”

のように書き換え可能です。接続詞 (as) や主語 (I) を省略して、現在分詞 “walking” による分詞構文に置き換えています。


過去分詞を用いた分詞構文(文頭)

過去分詞を文の先頭に置く形は、次のように主に受動的な意味完了した状態を表すときに使われます。

例文


Written in French, this book is not easy to read.


上記の文は、


As this book is written in French, this book is not easy to read.


を分詞構文に書き換えたものです。もとの文では “As this book is written in French” という節があったところを、過去分詞 “Written in French” にして先頭に置くことで、意味を簡潔にまとめています。

ポイント


  1. 省略されている主語に注意

    分詞構文の主語は、基本的に主節(メインの節)の主語と同じだと考えられます。上の例では “this book” が主節の主語でもあるため、分詞構文では省略して “Written in French” と書き出せます。


  2. 受動態や完了した動作・状態を表す

    過去分詞を用いると、受動態が表せます(例:「書かれている」「作られている」「壊れている」など)。また、完了した状態も表せるので、「すでに○○されている」というイメージもあります。


  3. 意味上の接続詞が省略される

    原文で “As 〜” や “Because 〜”などの理由を示す接続詞があった場合でも、過去分詞構文を使うと接続詞を省略して表現できます。日本語訳で「〜なので」「〜だから」と解釈される場面が多いですが、文脈によって「〜されているので」「〜された結果、〜した」などのニュアンスになります。



使い方のまとめ


  1. 書き換えられるかを確認する

    もとの文で「(理由・時・条件・譲歩 などを示す)接続詞 + 主語 + 動詞」の形がある場合、分詞構文に置き換えが可能かを考えます。その際、主節の主語と分詞構文の主語が同じであることが条件です。


  2. 正しい分詞形を選ぶ


    • 現在分詞(-ing 形):主語が能動的に何かをしているイメージ。

    • 過去分詞(-ed 形など):主語が何かをされている(受動)、もしくはすでに完了した状態のイメージ。


  3. 省略できるものは省略する

    同じ主語が重複している場合や、接続詞の意味が明白な場合はできるだけ省いて簡潔な文にします。



追加例文


  • “Built in 1890, this building is a historical landmark.”

    → “Because this building was built in 1890, it is a historical landmark.”

    もとの文では “Because this building was built in 1890” となっていますが、過去分詞 “Built in 1890” を文頭に置いて表現しています。


  • “Exhausted by the long journey, he went straight to bed.”

    → “Because he was exhausted by the long journey, he went straight to bed.”



まとめ

過去分詞を文頭に置いた分詞構文では、主節の主語と同じ対象が受動態や完了状態に置かれていることをシンプルに表せます。不要な接続詞や主語を省略することで、英文が簡潔になり、読みやすさが向上します。ただし、主節の主語を変えてはいけない(主語が一致している必要がある)点や、どの接続詞がもとの文に含まれていたのかを正しく把握することが大切です。

以上が「分詞構文(過去分詞・文頭)」の詳しい解説です。英作文などで、より洗練された表現をしたいときは、ぜひ活用してみてください。

240
B2.1-B2.2

wish+仮定法過去完了

過去の時点での願望を表す

私が鳥だったらよかったのになあ。

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以下では、元の解説をもとに、より詳しく、わかりやすくした修正例を示します。


wish + 仮定法過去完了の解説

「仮定法」とは、実際には起こらなかったことや、実現が難しいことを表す際に使われる動詞の形です。特に “wish” は「〜であればよかったのに」「〜であってほしいのに」というような、現実とは異なる願望や後悔を表す動詞なので、後に続く節では仮定法が用いられます。

仮定法過去完了とは?

仮定法過去完了 (past perfect subjunctive) は、「過去に起こらなかったこと」に対する後悔や願望を表す場合に使います。具体的には “had + 過去分詞” の形をとり、過去の事実を逆に想定することで、「あのときこうしていれば…」「〜であったなら…」という気持ちを表します。

wish + 仮定法過去完了の例

たとえば次の文を見てみましょう:


I wish I had had a camera then.

(あのときカメラを持っていればなあ。)



  • ここでは過去のある時点 (then) にカメラを持っていなかったという事実を逆に想定しています。もう少し分解すると、「過去にカメラを持っていなかった → 本当は持っていたら写真が撮れたのに → その状況を悔やむ・残念に思う」という気持ちです。

  • “had had” という形は「had (助動詞の一種としての過去完了) + had (持つの過去分詞形)」です。少しややこしく見えますが、仮定法過去完了では “had + 過去分詞” の形を使うため、動詞“have” の過去分詞 “had” と “had” が重なっているだけなのです。

使い方のポイント


  1. 過去の事実を変えたい、または過去に戻って「もし〜していたら…」と後悔や願望を述べたいときに、wish + 仮定法過去完了をリード文として使います。

  2. 「〜していたらよかったのに」「〜できていたらなあ」のように、今から見て昔のことを残念に思うニュアンスを強調したい場合に用います。

例文をもう少し見てみよう


  • I wish I had studied harder for the exam.

    (試験勉強をもっと頑張っていればよかったのに。)

    → 実際には頑張らなかった、もしくは不十分だったことを後悔している。


  • I wish I had known about the party earlier.

    (そのパーティーについてもっと早く知っていればなあ。)

    → 実際には遅れて知ったばかりに、行けなかった、あるいは他の準備ができなかったかもしれない残念な気持ちを表している。



このように、“wish + 仮定法過去完了” は「過去に実現しなかったこと」に対する後悔や、空想の思いを述べるのに非常に便利な表現です。過去の事実を振り返って「もしもあのとき〜していたら、今ごろは違ったかも…」という強い感情を伝えることができる点が特徴です。

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