最終更新日:2025/11/17

理性のない / 理性に反する,ばかげた(absurd)

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元となった辞書の項目

irrational

形容詞

理性のない / 理性に反する,ばかげた(absurd)

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彼が安定した仕事を辞めてアーティストになるという夢を追求するという彼の決断は、多くの人にとって理性的でないように思えた。

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解説

以下では、「irrational」という英単語をできるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

英語: irrational

品詞: 形容詞 (Adjective)

日本語の意味: 「非合理的な」「理にかなっていない」「分別のない」など

日本語での簡単な説明:

「irrational」は、「論理的・合理的に考えられない」「筋が通っていない」というニュアンスを表す形容詞です。感情に流されていたり、根拠がなく飛躍したりすることなどを指します。とくに、「不合理な恐れ (irrational fear)」のように、根拠が乏しい感情的な状態をよく描写します。日常会話からビジネス、アカデミックな文脈まで、広い場面で使われる単語です。

活用形


  • 形容詞: irrational

  • 副詞形: irrationally (不合理に)

  • 名詞形: irrationality (不合理性)

※「irrational」は形容詞なので、直接的には過去形や現在形のような動詞の活用はありません。

他の品詞になった時の例


  • 名詞形「irrationality」: 「不合理性」「非合理的なこと」

  • 副詞形「irrationally」: 「不合理に」「筋が通らないやり方で」

CEFRレベルの難易度目安


  • B2(中上級): 論理や理由を考える際のボキャブラリーとして、抽象的な概念を扱う場面が増える中上級レベルで習得が想定されます。


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹


  • 接頭語: ir-


    • 「not」を意味する接頭語。


  • 語幹: rational


    • 「合理的な」「理にかなった」という意味。


  • 接尾語: -al


    • 形容詞を作る接尾語。


「irrational」は「ir-」(〜でない) + 「rational」(合理的な) + 「-al」(形容詞化) で成り立ち、「・不合理な」という意味になります。

関連語や派生語


  • rational (形容詞) : 合理的な, 論理的な

  • irresponsible (形容詞) : 無責任な (同じく「ir-」で否定のニュアンスを付けます)

よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. irrational fear(根拠のない恐怖)

  2. irrational behavior(不合理な行動)

  3. irrational decision(非合理的な決定)

  4. irrational thought(筋の通らない考え)

  5. completely irrational(まったくもって非合理的)

  6. seem irrational(一見すると筋が通らないように見える)

  7. irrational prejudice(根拠のない偏見)

  8. irrational anger(理由のない怒り)

  9. irrational response(不合理な反応)

  10. irrational belief(理屈に合わない信念)


3. 語源とニュアンス


  • 語源:

    ラテン語の「irrationālis」から来ています。ラテン語で「ratio」は「理性・合理」を意味し、「ir-」は否定の接頭語です。

  • 歴史的使用:

    主に「論理性や理性を欠いている」というニュアンスで、中世~近世以降も哲学や数学(irrational number: 無理数)などで使われてきました。

  • 使用時の注意点:

    「irrational」は「事実や論理に反した」という強い調子の場合もありますが、「ちょっと納得のいかない」という日常的なニュアンスでも使われます。比較的カジュアルな文脈でも使われる一方、学術的文脈でも問題なく使える単語です。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞「irrational」は主に叙述用法(補語として使われる)と限定用法(名詞を直接修飾する)で使われます。

    例:


    • 叙述用法: “His behavior is completely irrational.”

    • 限定用法: “He made an irrational decision.”


  • 可算・不可算の区別:


    • 形容詞なので可算・不可算の区別はありません。


  • フォーマル/カジュアル:


    • 日常からフォーマル、学術的な場面まで幅広く使われますが、カジュアルシーンでは「crazy」などと混同せず、きちんと「理屈に反している」ニュアンスを表すときに用いられます。



5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “I have an irrational fear of spiders, even though I know they’re mostly harmless.”

    (クモはたいてい無害なのに、根拠のない恐怖心を抱いてしまうんだ。)


  2. “Don’t be irrational. We should think this through before deciding.”

    (感情的にならないで。決断する前にちゃんと考えよう。)


  3. “It might seem irrational, but I just can’t drive at night alone.”

    (理にかなってないかもしれないけど、夜一人で運転するのがどうしても嫌なんだ。)


ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “Investors’ irrational reactions can sometimes cause sudden stock market fluctuations.”

    (投資家の不合理な反応が、株式市場の急変動を引き起こすことがあります。)


  2. “We must avoid making an irrational decision under pressure.”

    (プレッシャーの下で、筋の通らない決定を下すことは避けなければなりません。)


  3. “Your concern about the new policy seems somewhat irrational. Let’s analyze the data first.”

    (その新方針に対する懸念は少し非合理的に思えます。まずデータを分析しましょう。)


学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “In mathematics, an irrational number cannot be expressed as a ratio of two integers.”

    (数学では、無理数は整数の比として表すことができません。)


  2. “The study concluded that certain phobias are rooted in irrational beliefs developed in childhood.”

    (その研究は、ある種の恐怖症は幼少期に形成された不合理な信念に基づいていると結論づけました。)


  3. “Philosophers often discuss the boundary between rational thought and irrational impulses.”

    (哲学者たちは、合理的思考と不合理な衝動の境界についてしばしば議論します。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  • illogical (筋が通っていない)


    • “irrational”との違い: 「illogical」は論理構造そのものが破綻しているというニュアンスが強い。一方で「irrational」は感情的に理屈に合わない場合にも使われる。


  • unreasonable (道理に合わない)


    • “irrational”との違い: 「unreasonable」は特に常識・状況に照らして納得できない場合に使う。


  • senseless (無分別な / 愚かな)


    • “irrational”との違い: 「senseless」は「意味や目的がなく馬鹿げている」というニュアンスが強め。


反意語 (Antonyms)


  • rational (合理的な)

  • logical (論理的な)

  • reasonable (道理にかなった)


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA)


    • アメリカ英語: /ɪˈræʃənəl/ or /ɪˈræʃnəl/ ([-ʃnəl]と [-ʃənəl] 両方あり)

    • イギリス英語: /ɪˈræʃənəl/


  • 強勢(アクセント)の位置


    • 「i-RRÁ-tion-al」と「rá」にアクセントがあります。


  • アメリカ英語とイギリス英語の違い


    • 大きな差はありませんが、アメリカ英語では「ラ」(r) の発音がややしっかりする傾向があります。


  • よくある発音間違い


    • 「ir」部分を「アー」と引っ張らず、短く「イ」の音に近い形で出すと自然です。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: 「ir*r*ational」の「r」が重なっているところでよくスペルミスが起こります。

  • 同音異義語との混同: 直接的な同音異義語はありませんが、「irresponsible」など同じ接頭語「ir-」で始まる単語と混同しないように気をつけましょう。

  • 試験対策: TOEICや英検などでも、形容詞としての使い方や名詞形「irrationality」を問う問題が出ることがあります。「illogical」「unreasonable」との言い換え表現の練習も有用です。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 接頭語『ir-』 = 『not』

    「rational(合理的)」に「ir-」がついて「not rational」だと理解しやすいです。

  • 語源が『ratio』(理由・理性) で、そこに「ir-」で「理性がない」イメージ

    「ratio=理由/理性」から連想を広げて覚えると、同様の単語(rationality, rationale など)とも関連付けやすくなります。

  • イメージ:

    頭の中に「理性ブロック」がスパッと切れている様子を想像してください。そこから先はもう「irrational」です。視覚的にイメージすると記憶に残りやすいです。


以上が「irrational」の詳細解説です。理性を意味する「rational」に「ir-」が付いて「非合理的」という意味が生まれる、と考えると覚えやすいでしょう。感情的な場面で使われることもありますが、ビジネスや学術的文脈でもよく登場する単語ですので、ぜひ覚えてみてください。

意味のイメージ
irrational
意味(1)

理性に反する,ばかげた(absurd)

意味(2)

理性のない

和英選択問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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