最終更新日 :2025/01/28

want

IPA(発音記号)
名詞

〈U〉《時に a~》《…の》欠乏,不足《of ...》 / 〈U〉《…の》必要, 入用《of ...》 / 〈U〉困窮,貧困 / 《複数形で》必要なもの,ほしいもの

このボタンはなに?

この社会には誠実さが欠けている。

このボタンはなに?
解説

名詞 “want” の詳細解説


1. 基本情報と概要

意味


  • 英語:lack, need, deficiency(「不足」「欠乏」「必要性」の意味)

  • 日本語:「不足」「欠乏」「(必要とする)欲しいもの」という意味合いを持つ名詞です。

「want」と言えば動詞の「~が欲しい」という意味が思い浮かびやすいですが、名詞としては「不足しているもの」や「必要としている状態」を示します。やや文語的な響きがあり、日常会話よりも文章やフォーマルな文脈などで使われることがあります。

品詞・活用形


  • 品詞:名詞 (noun)

  • 活用:名詞なので動詞のような時制の変化はありませんが、以下の形があります。


    • 単数形:want

    • 複数形:wants (“何らかの不足・欠乏”が複数ある場合)


他の品詞例


  • 動詞:to want (動詞形。「~が欲しい」「~を必要としている」)


    • 過去形:wanted

    • 現在分詞:wanting (形容詞的に「不足している」「物足りない」という用法もある)


CEFRレベルの目安


  • 名詞としての “want” はB2 (中上級) 程度


    • 動詞としての “want” はA1~A2(初級レベル)でよく学習されますが、名詞形はやや上級者向けの表現です。



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 特に接頭語や接尾語はなく、“want” そのものが語幹です。

詳細な意味


  • 「不足」「欠乏」


    • 例:They suffered from want.(彼らは欠乏に苦しんだ。)


  • 「必要としている状態」


    • 例:This tool is in want.(この道具が必要になっている。/この道具が不足している。)


  • 「欲求、望み」


    • ただし、動詞形ほど直接的な「欲しい」というニュアンスは強くなく、どちらかと言うと「欠けているもの」に焦点を当てます。


よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. be in want of ~


    • 「~が不足している」


  2. for want of a better word


    • 「もっと適切な言葉が見つからないので」


  3. suffer want


    • 「不足に苦しむ」


  4. in great want


    • 「非常に不足している状態で」


  5. out of want


    • 「不足していない状態で」(ややマイナーな表現)


  6. a want for freedom


    • 「自由を求める欲求」


  7. fill a want


    • 「不足を満たす」


  8. a sense of want


    • 「不足感」


  9. want of resources


    • 「資源不足」


  10. want of opportunity


    • 「機会の欠如」



3. 語源とニュアンス

語源


  • 中英語の “wanten” に由来し、さらに古ノルド語の “vanta”(不足している)から来ているといわれています。元々は「何かが足りない状態」を指す言葉でした。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 「不足」の観点が強く、「大変困っている」ようなニュアンスを含む場合があります。

  • 文章やややフォーマルな文脈で用いられることが多く、日常会話ではあまり使われません。

  • 口語的には “lack” や “need” などを使う方が自然な場合もあります。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 可算・不可算


    • 「不足・欠乏」という意味の場合は不可算的に扱われることが多いですが、文脈によっては「(特定の)不足」という意味で可算扱いもされます。


      • 不可算例:They are in want of food.(彼らは食べ物が不足している。)

      • 可算例:Many wants of the people must be met.(多くの人々の(具体的な)必要事項を満たさなければならない。)



  2. 一般構文


    • be in want of + 名詞 (~を必要としている)

    • for want of + 名詞 (~が不足しているため、~がないので)


イディオム


  • for want of a better word


    • 「もっとよい表現が見つからないので」

    • 多少婉曲に表現したいときに使われます。



5. 実例と例文

日常会話


  1. “I noticed a want in my wardrobe; I only have one pair of jeans.”


    • 「クローゼットが足りないと感じたよ。ジーンズが1本しかないんだ。」


  2. “There seems to be a want of clear communication here.”


    • 「ここでは明確なコミュニケーションが不足しているようですね。」


  3. “If there's a want, let me know and I'll bring it next time.”


    • 「何か足りないものがあったら知らせてね。次に持ってくるから。」


ビジネス


  1. “Our department is in want of additional staff to meet the tight deadlines.”


    • 「我が部署は締め切りを守るために追加の人員を必要としています。」


  2. “In want of a better term, let's refer to this approach as ‘mixed strategy.’”


    • 「もっと適切な用語が見つからないので、このアプローチを『混合戦略』と呼んでおきましょう。」


  3. “Due to the want of necessary resources, the project has been delayed.”


    • 「必要なリソースが不足しているため、プロジェクトが遅れています。」


学術的な文脈


  1. “The study highlights the want of empirical data on this phenomenon.”


    • 「本研究は、この現象に関する実証データの不足を強調している。」


  2. “For want of evidence, the hypothesis remains speculative.”


    • 「証拠が足りないので、その仮説は推測の域を出ない。」


  3. “His analysis was highly insightful but suffered from a want of broader context.”


    • 「彼の分析は非常に洞察に富むが、広い文脈が不足していた。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. lack(不足)


    • より日常的かつ広範に使われる言葉。名詞・動詞両方で使用可能。


  2. shortage(不足、欠乏)


    • 物理的・数量的不足によく用いられる。


  3. deficiency(不足、欠陥)


    • ややフォーマルで、医学や科学の文脈でも用いる。


  4. need(必要性)


    • 「~を必要とする」という意味合いが強く、“want” よりポピュラー。


反意語


  • abundance(豊富、充足)


    • 「十分にある」「必要以上にある」状態を指す。


ニュアンスの違い


  • “want” は形式的・文語的で、不足しているものや状態を強調する。

  • “lack” は行為や状態としての「足りない様子」を指すことが多く、最も一般的。

  • “shortage” は「(量的な)不足」感が強い。

  • “deficiency” は「欠陥・不完全」といった概念も含む。

  • “need” は「必要性」を強調し、「不足」よりも「求める」ニュアンスが強い。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA):/wɒnt/ (イギリス英語), /wɑːnt/ または /wɔːnt/ (アメリカ英語)


    • イギリス英語:口をやや狭めて「ウォント」

    • アメリカ英語:口をやや大きく開け気味に「ワント」に近い


  • アクセントは一音節語なので、特にアクセントの位置はありません。

  • よくある発音ミスとしては、/o/ の音が曖昧になり “went” のように聞こえる場合があります。母音を意識してはっきり発音すると良いでしょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • 動詞形の “want” との混同


    • 名詞では「不足」「欠乏」を表すが、動詞では「欲する」「希望する」なので文脈に注意。


  • スペルミス


    • “wont” (習慣) とは全く別の単語なので注意。


  • 同音異義語・類似スペル


    • “won’t” (will not の短縮形) との混同に注意。発音記号は似ていますが、アポストロフィーの有無やイントネーションが異なります。


試験対策


  • TOEICや英検の場合、文脈から名詞の “want” か動詞の “want” かを判断させる問題が出る可能性があります。特に高度なレベルでは、熟語の “for want of 〜” という言い回しが出題されることがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “want” の名詞形は「何かが足りない」というマイナスのイメージを思い浮かべると覚えやすいでしょう。

  • 「動詞の ‘want’= ‘欲しい’と気持ちが逆向き」というイメージをもつ:欲しい状態が強調されれば動詞、足りなくて不足している状態が強調されれば名詞。

  • フレーズ「for want of ~」をセットで覚えておくと、文を読んだときに名詞としての “want” を見分けやすくなります。


以上が名詞 “want” の詳細解説です。名詞用法はあまり頻繁に使われるものではありませんが、文語的表現やフォーマルな文脈、学術的文脈で注意しておくと役立つでしょう。

意味のイメージ
want

復習用の問題

〈U〉《時に a~》《…の》欠乏,不足《of ...》 / 〈U〉《…の》必要, 入用《of ...》 / 〈U〉困窮,貧困 / 《複数形で》必要なもの,ほしいもの

There is a want of honesty in this society.

正解を見る

この社会には誠実さが欠けている。

この社会には誠実さが欠けている。

正解を見る

There is a want of honesty in this society.

英語 - 日本語

項目の編集設定
  • 項目の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 項目の新規作成を審査する
  • 項目の編集を審査する
  • 項目の削除を審査する
  • 重複の恐れのある項目名の追加を審査する
  • 項目名の変更を審査する
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - 編集者
  • 決定に必要な投票数 - 1
例文の編集設定
  • 例文の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 例文の編集を審査する
  • 例文の削除を審査する
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - 編集者
  • 決定に必要な投票数 - 1
問題の編集設定
  • 問題の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 決定に必要な投票数 - 1
編集ガイドライン

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★