最終更新日 :2025/01/28

compromise

IPA(発音記号)
動詞

《...と》 妥協する, 和解する《with ...》 / (信用・名声など)を危うくする, を傷つける

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解説

1. 基本情報と概要

単語: compromise

品詞: 動詞 (他動詞・自動詞両方で使われる)

意味 (英語):


  1. To settle a dispute by mutual concession.

  2. To risk or endanger something important or valuable (e.g., “to compromise one’s safety”).

意味 (日本語):


  1. お互いに譲歩して合意に達すること、妥協すること。

  2. (価値や立場などを)危うくする、損なう。

「compromise」は「お互いに歩み寄って妥協する」イメージのほか、「大切なものが損なわれる」イメージでも使われます。会議で話し合いが停滞したときに、双方が譲歩して合意に至るような場面で使われる一方、セキュリティやプライバシーが危険にさらされる文脈でも用いられる点が特徴です。

活用形


  • 原形: compromise

  • 三人称単数現在形: compromises

  • 現在分詞 / 動名詞: compromising

  • 過去形・過去分詞形: compromised

派生語(他の品詞例)


  • 名詞: compromise (例: “reach a compromise”「妥協点に達する」)

  • 形容詞: compromising (例: “compromising evidence”「立場を危うくする証拠」)

CEFR レベル


  • B2 (中上級)

    複雑な議論や交渉の文脈で使われることが多く、微妙な意味合いを押さえる必要があるため、中上級レベルに相当すると考えられます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • com-: “共に、共通の”という意味を持つラテン語由来の接頭語 “com-”

  • promise: ラテン語 “promittere” (前へ送る、差し出す) に由来する “promise” (約束)

本来は “com-” (共に) + “promise” (約束) から来ており、「双方が約束を分かち合う(互いに譲歩して決めごとをする)」というニュアンスがあります。

よく使われるコロケーション (関連フレーズ10選)


  1. reach a compromise (妥協点に達する)

  2. compromise on the price (価格で妥協する)

  3. compromise one’s principles (自分の信条を曲げる)

  4. compromise national security (国家の安全保障を危うくする)

  5. compromise a position (立場を危うくする)

  6. be willing to compromise (妥協する意思がある)

  7. compromise the quality (品質を損なう)

  8. compromise one’s integrity (誠実さを損なう)

  9. find a compromise solution (妥協案を見つける)

  10. refuse to compromise (妥協を拒否する)


3. 語源とニュアンス

語源

ラテン語の “compromissum” が中世フランス語を通じて英語に入ったといわれています。


  • “com-” (共に) + “promittere” (約束する) が組み合わさり、もとは「互いに譲歩して合意する」という意味が基本でした。

ニュアンスと使用時の注意点


  • “compromise” は、主に「妥協する」という前向きあるいは中立的な文脈で使われる半面、「本来の状態・価値を損なう」という否定的な文脈でも使われます。

  • カジュアルな会話でもビジネスシーンでもよく使われますが、「損なう」という意味合いで使うときは、より警戒的・深刻な響きを持ちます。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 他動詞用法: “to compromise something”


    • 例: “They compromised their integrity.” (彼らは自分たちの誠実さを損なった)


  2. 自動詞用法: “to compromise with someone”


    • 例: “They decided to compromise.” (彼らは妥協することに決めた)


可算名詞 / 不可算名詞の区別


  • 名詞 “compromise” は通常可算名詞として扱われる場合が多い (“make a compromise” / “reach a compromise”) が、一部文脈によっては不可算名詞的に捉えられることもあります。

フォーマル / カジュアル


  • ビジネスや正式な交渉の場面で使われやすいフォーマルなニュアンスもありますが、日常会話で “Let’s compromise.” のようにカジュアルに使われることもあります。


5. 実例と例文

日常会話 (カジュアル)


  1. “We can’t agree on the color of the sofa. Let’s compromise and choose a neutral shade.”

    (ソファの色で意見が合わないね。妥協して無難な色にしよう。)

  2. “I’m willing to compromise if it means we can finish faster.”

    (もし早く終わるなら、私は喜んで妥協するよ。)

  3. “Don’t compromise your health by skipping meals.”

    (食事を抜いて体調を崩さないようにね。)

ビジネス (フォーマル / セミフォーマル)


  1. “We need to compromise on the budget to move this project forward.”

    (このプロジェクトを進めるために、予算で妥協する必要があります。)

  2. “Both parties agreed to compromise rather than prolong the negotiations.”

    (交渉を長引かせるよりも、双方は妥協することに同意しました。)

  3. “Any unauthorized access could compromise our clients’ data.”

    (不正アクセスは、顧客のデータを危うくする可能性があります。)

学術的 / 専門的シーン


  1. “Excessive heat could compromise the structural integrity of the materials.”

    (過度な熱は、素材の構造的完全性を損なう可能性があります。)

  2. “In seeking to balance transparency and privacy, researchers often must compromise.”

    (透明性とプライバシーの均衡を取るために、研究者はしばしば妥協せざるを得ません。)

  3. “Using substandard components can compromise the overall performance of the device.”

    (標準以下の部品を使うと、その装置全体の性能を損なう可能性があります。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. settle(解決する)


    • 主に争い事や訴訟などで「決着をつける」といった意味合い。必ずしも「譲歩」や「妥協」を含意しない場合もある。


  2. negotiate(交渉する)


    • 具体的に取引や条件などを話し合って決めること。必ずしも双方が譲歩するとは限らない。


  3. concede(譲歩する)


    • 自分の主張を少し曲げる意味合いが強く、「不本意ながら」受け入れるニュアンスを持つ。


反意語 (Antonyms)


  1. stand firm(立場を崩さない)


    • 「譲歩しないで断固としている」イメージ。


  2. refuse(拒否する)


    • 妥協せずにはっきりNOという場合。



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA): /ˈkɒmprəmaɪz/(イギリス英語), /ˈkɑːmprəmaɪz/(アメリカ英語)


  • アクセントは先頭音節 “com-” に置かれます: COM-pro-mise

アメリカ英語とイギリス英語の違い


  • イギリス英語: “o” の音が “ɒ” に近く、短め

  • アメリカ英語: “o” の音が “ɑː” に近く、やや伸ばす

よくある発音の間違い


  • 第二音節の “pro” を強く発音しがちですが、実際には第一音節 “COM” にアクセントを強く置きます。

  • “ise” を [aɪz] と発音するのに慣れない場合は [iz] としてしまうことがあるので注意。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス


    • “compromise” の後半 “-mise” の部分を “-mize” と誤って書く人がいる。


  • 他動詞・自動詞の混同


    • “compromise on something” と “compromise something” は意味が異なる。

    • 前置詞 “on” を使うと「(何かの点で)妥協する」、直接目的語を取ると「(何かを)危うくする」という意味合いになりやすい。


  • TOEIC・英検など試験対策


    • ビジネス交渉の文脈や契約書中などで出題される場合がある。意味の違いを把握していないと読解問題で誤答につながりやすい。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • イメージ: 「お互いが自分の主張を少しずつ削って真ん中で合う」感じ。

  • 語源に着目: “com-” (共に) + “promise” (約束)。それぞれの主張から譲って「共に約束する」のが “compromise”。

  • 勉強テクニック:


    • “com” は「共通、共に」という意味の接頭語。ほかの “combine,” “communicate,” “community” などもまとめて覚えるといい。

    • “promise” のもともとの意味や派生語を知るとしっかり頭に入る。


以上が動詞 “compromise” の詳細解説です。妥協や譲歩の文脈だけでなく、「危うくする」という側面にも注意して覚えておくと便利です。

意味のイメージ
compromise
意味(1)

〈信用・名声など〉'を'危うくする,傷つける,汚す

その食品には品質を落とす混ぜ物が含まれていることがわかりました。

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意味(2)

(…と)妥協する,和解する《+with+

復習用の問題

《...と》 妥協する, 和解する《with ...》 / (信用・名声など)を危うくする, を傷つける

The mayor will compromise to a certain extent.

市長はある程度妥協するだろう。

英語 - 日本語

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