complete
以下では、形容詞 complete
を、さまざまな観点からできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味 (英語)
• “complete” (adjective): having all the necessary or appropriate parts; finished or whole.
意味 (日本語)
• 「完全な」「全てがそろった」「完結した」といった意味を持つ形容詞で、足りない部分なく仕上がっている状態を表します。
たとえば「すべての準備が完了している」「必要な要素が全部ある」といったニュアンスで使われます。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使われる、わりと使いやすい単語です。
品詞
• 形容詞 (adjective)
活用形
形容詞なので、比較級や最上級など、以下の形に変化します。
• 原級: complete
• 比較級: more complete
• 最上級: most complete
※ ただし、complete
は「全く完全な」という意味合いが強いため、比較級や最上級で使われることは多くありません。
他の品詞形
• 動詞 (to complete): 「〜を完成させる」「〜を仕上げる」
・例: “to complete the project” (そのプロジェクトを完了させる)
• 名詞 (completion): 「完了、完成」
・例: “the completion of the task” (その作業の完了)
• 副詞 (completely): 「完全に」
・例: “I completely understand.” (私は完全に理解しています)
CEFRレベル
一般的には B1(中級)〜B2(中上級)程度の単語と考えられます。
- B1(中級):日常的な話題を扱いながらより広い表現を身につけたいレベル
- B2(中上級):より抽象的な話題にも対応できるレベル
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語「com-」: 「共に、一緒に」などを表すラテン語由来。
- 語幹「plete」: ラテン語の「plēre (満たす)」に由来。
- 全体として「すべてを満たす、すべてを含む」というニュアンスがあります。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- complete set → 完全なセット
- complete list → 完全なリスト
- complete recovery → 完全な回復
- complete failure → 完全な失敗
- complete agreement → 完全な合意
- complete control → 完全な支配/制御
- complete stranger → 全く知らない人(完全に他人)
- complete chaos → 完全な混乱
- complete the task → 作業を完了する(形容詞ではなく動詞の形で)
- complete misunderstanding → 全くの誤解
3. 語源とニュアンス
語源
“complete” はラテン語 completus
(com- + plēre = 一緒に満たす)が語源です。同じ語源をもつ単語には “plenty” や “deplete” などがあり、「満たす(filling)」「満ちる」などのニュアンスがあります。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「完全に」「一通りそろった」といったイメージが強く、部分的ではない「全部そろっている」感じを表現します。
- カジュアルにもフォーマルにも使われるため、場面を問わず活躍する便利な単語です。
- 「完了している」という意味合いから、程度を表す “completely” は強い強調として使われがちです。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞としての
complete
は、名詞を修飾したり、補語(SVC構文など)の位置に置くことができます。
- 例: “This is a complete guide.” (これは完全なガイドだ)
- 例: “The guide is complete.” (そのガイドは完成している/全部そろっている)
- 例: “This is a complete guide.” (これは完全なガイドだ)
- 名詞の前に置く場合は「完全な〜」を意味し、補語として置く場合は「(主語が)完成している、完璧である」といった状態を表します。
- “complete” は可算・不可算といった区別が不要な形容詞表現ですが、名詞形
completion
は不可算名詞として扱う場合が多いです。 - 動詞 “complete” は他動詞で、目的語を取って「〜を完了させる」という意味を持ちます。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Is your homework complete?”
「宿題は全部終わったの?」 - “I finally have a complete set of those comic books!”
「やっとあの漫画の全巻セットが手に入ったの!」 - “That puzzle is complete, but it took me three hours.”
「あのパズルは完成したけど、3時間もかかったよ。」
ビジネスでの例文(3つ)
- “We need a complete report by Monday afternoon.”
「月曜日の午後までに完全な報告書が必要です。」 - “Please ensure the project plan is complete before presenting it.”
「プロジェクト計画がすべて整ってからプレゼンしてください。」 - “Your application is not complete without the signed contract.”
「署名済みの契約書がないと、あなたの申請は完成しません。」
学術的な文脈での例文(3つ)
- “A complete analysis of the data requires further investigation.”
「このデータの完全な分析には、さらなる調査が必要です。」 - “We aim to provide a complete overview of the historical context.”
「我々は、歴史的背景の完全な概観を示すことを目指しています。」 - “Without a complete bibliography, the paper cannot be considered finished.”
「完全な参考文献リストがないと、その論文は完成したとはみなされません。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- entire (全体の)
- “The entire book” = 本全体
- “complete” よりも「全体的に」というニュアンスが強い。
- “The entire book” = 本全体
- total (総計の、まったくの)
- “A total failure” = まったくの失敗
- 量や数が合計であるニュアンスが強い。
- “A total failure” = まったくの失敗
- whole (全体の)
- “The whole story” = 物語の全部
- 一部分も欠けていないというイメージ。
- “The whole story” = 物語の全部
- thorough (徹底的な)
- “A thorough inspection” = 徹底的な検査
- “complete” の「すべてそろっている」というより、「隅々まで抜かりのない」ニュアンスが強い。
- “A thorough inspection” = 徹底的な検査
反意語 (Antonyms)
- incomplete (不完全な)
- partial (部分的な)
- unfinished (終わっていない)
7. 発音とアクセントの特徴
IPA表記
• アメリカ英語: /kəmˈpliːt/
• イギリス英語: /kəmˈpliːt/
いずれも “com-PLETE” のように、第2音節「plete」にアクセントがあります。
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- ほぼ同じ発音ですが、アメリカ英語ではやや「r」を強調する話者もいます(“kəm-pleet”と口を大きく動かすイメージ)。
- イギリス英語ではやや軽めで、語尾の「t」ははっきり発音される傾向がやや強いかもしれません。
よくある発音ミス
- 第1音節にアクセントを置いて “COM-plete” と間違えて言うケース。正しくは “com-PLETE”。
- /m/ の後の /p/ の破裂音をやや弱めに発音してしまい、聞き取りにくくなること。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “comlete” や “complite” などと書き間違えないように注意してください。
- “comlete” や “complite” などと書き間違えないように注意してください。
- 副詞の “completely” との混同
- “complete” は形容詞、 “completely” は副詞です。文脈に応じて正しく使い分けましょう。
- “complete” は形容詞、 “completely” は副詞です。文脈に応じて正しく使い分けましょう。
- 他の形容詞との混乱
- “finish” は動詞で「終える」、形容詞 “finished” とは違うので注意。
- “finish” は動詞で「終える」、形容詞 “finished” とは違うので注意。
- 試験対策 (TOEIC・英検など)
- 選択問題で “complete” が形容詞か動詞か文脈判断を問われることがあります。
- 文法問題で比較級・最上級の形(“more complete,” “most complete”)を適切に使えるかが問われる場合もあります。
- 選択問題で “complete” が形容詞か動詞か文脈判断を問われることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「com-(共に)+ plete(満たす)」=「一緒に完全に満たされている」とイメージしてみましょう。
- “com-PLETE” のように第2音節にアクセントがあることを意識すると覚えやすいです。
- フレーズで覚える:
- “Everything is complete.” (すべてが完成している)
- “Task complete!” (任務完了!)
など短いフレーズを丸ごと覚えると、自然に使えるようになります。
- “Everything is complete.” (すべてが完成している)
以上が、形容詞 “complete” に関する詳細な解説です。あらゆる文脈で「完全な」「完結した」と伝えたい時に使える便利な単語なので、例文やコロケーションと合わせて、ぜひ使い方をマスターしてください。
(比較変化なし)全部の,完備した
《名詞の前にのみ用いて》完全な,全くの
(比較変化なし)完成した,完結した
復習用の問題
英語 - 日本語
- 項目の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
- 項目の新規作成を審査する
- 項目の編集を審査する
- 項目の削除を審査する
- 重複の恐れのある項目名の追加を審査する
- 項目名の変更を審査する
- 審査に対する投票権限を持つユーザー - 編集者
- 決定に必要な投票数 - 1
- 例文の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
- 例文の編集を審査する
- 例文の削除を審査する
- 審査に対する投票権限を持つユーザー - 編集者
- 決定に必要な投票数 - 1
- 問題の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
- 審査に対する投票権限を持つユーザー - すべてのユーザー
- 決定に必要な投票数 - 1