最終更新日:2024/06/18
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元となった辞書の項目

complete

形容詞

(比較変化なし)全部の,完備した / 《名詞の前にのみ用いて》完全な,全くの / (比較変化なし)完成した,完結した

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これで彼の仕事は完了した。

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解説

以下では、形容詞 complete を、さまざまな観点からできるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

意味 (英語)

• “complete” (adjective): having all the necessary or appropriate parts; finished or whole.

意味 (日本語)

• 「完全な」「全てがそろった」「完結した」といった意味を持つ形容詞で、足りない部分なく仕上がっている状態を表します。

たとえば「すべての準備が完了している」「必要な要素が全部ある」といったニュアンスで使われます。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使われる、わりと使いやすい単語です。

品詞

• 形容詞 (adjective)

活用形

形容詞なので、比較級や最上級など、以下の形に変化します。

• 原級: complete

• 比較級: more complete

• 最上級: most complete

※ ただし、complete は「全く完全な」という意味合いが強いため、比較級や最上級で使われることは多くありません。

他の品詞形

• 動詞 (to complete): 「〜を完成させる」「〜を仕上げる」

・例: “to complete the project” (そのプロジェクトを完了させる)

• 名詞 (completion): 「完了、完成」

・例: “the completion of the task” (その作業の完了)

• 副詞 (completely): 「完全に」

・例: “I completely understand.” (私は完全に理解しています)

CEFRレベル

一般的には B1(中級)〜B2(中上級)程度の単語と考えられます。


  • B1(中級):日常的な話題を扱いながらより広い表現を身につけたいレベル

  • B2(中上級):より抽象的な話題にも対応できるレベル


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 接頭語「com-」: 「共に、一緒に」などを表すラテン語由来。

  • 語幹「plete」: ラテン語の「plēre (満たす)」に由来。


    • 全体として「すべてを満たす、すべてを含む」というニュアンスがあります。


よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. complete set → 完全なセット

  2. complete list → 完全なリスト

  3. complete recovery → 完全な回復

  4. complete failure → 完全な失敗

  5. complete agreement → 完全な合意

  6. complete control → 完全な支配/制御

  7. complete stranger → 全く知らない人(完全に他人)

  8. complete chaos → 完全な混乱

  9. complete the task → 作業を完了する(形容詞ではなく動詞の形で)

  10. complete misunderstanding → 全くの誤解


3. 語源とニュアンス

語源

“complete” はラテン語 completus(com- + plēre = 一緒に満たす)が語源です。同じ語源をもつ単語には “plenty” や “deplete” などがあり、「満たす(filling)」「満ちる」などのニュアンスがあります。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 「完全に」「一通りそろった」といったイメージが強く、部分的ではない「全部そろっている」感じを表現します。

  • カジュアルにもフォーマルにも使われるため、場面を問わず活躍する便利な単語です。

  • 「完了している」という意味合いから、程度を表す “completely” は強い強調として使われがちです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞としての complete は、名詞を修飾したり、補語(SVC構文など)の位置に置くことができます。


    • 例: “This is a complete guide.” (これは完全なガイドだ)

    • 例: “The guide is complete.” (そのガイドは完成している/全部そろっている)


  • 名詞の前に置く場合は「完全な〜」を意味し、補語として置く場合は「(主語が)完成している、完璧である」といった状態を表します。

  • “complete” は可算・不可算といった区別が不要な形容詞表現ですが、名詞形 completion は不可算名詞として扱う場合が多いです。

  • 動詞 “complete” は他動詞で、目的語を取って「〜を完了させる」という意味を持ちます。


5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “Is your homework complete?”

    「宿題は全部終わったの?」

  2. “I finally have a complete set of those comic books!”

    「やっとあの漫画の全巻セットが手に入ったの!」

  3. “That puzzle is complete, but it took me three hours.”

    「あのパズルは完成したけど、3時間もかかったよ。」

ビジネスでの例文(3つ)


  1. “We need a complete report by Monday afternoon.”

    「月曜日の午後までに完全な報告書が必要です。」

  2. “Please ensure the project plan is complete before presenting it.”

    「プロジェクト計画がすべて整ってからプレゼンしてください。」

  3. “Your application is not complete without the signed contract.”

    「署名済みの契約書がないと、あなたの申請は完成しません。」

学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “A complete analysis of the data requires further investigation.”

    「このデータの完全な分析には、さらなる調査が必要です。」

  2. “We aim to provide a complete overview of the historical context.”

    「我々は、歴史的背景の完全な概観を示すことを目指しています。」

  3. “Without a complete bibliography, the paper cannot be considered finished.”

    「完全な参考文献リストがないと、その論文は完成したとはみなされません。」


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. entire (全体の)


    • “The entire book” = 本全体

    • “complete” よりも「全体的に」というニュアンスが強い。


  2. total (総計の、まったくの)


    • “A total failure” = まったくの失敗

    • 量や数が合計であるニュアンスが強い。


  3. whole (全体の)


    • “The whole story” = 物語の全部

    • 一部分も欠けていないというイメージ。


  4. thorough (徹底的な)


    • “A thorough inspection” = 徹底的な検査

    • “complete” の「すべてそろっている」というより、「隅々まで抜かりのない」ニュアンスが強い。


反意語 (Antonyms)


  1. incomplete (不完全な)

  2. partial (部分的な)

  3. unfinished (終わっていない)


7. 発音とアクセントの特徴

IPA表記

• アメリカ英語: /kəmˈpliːt/

• イギリス英語: /kəmˈpliːt/

いずれも “com-PLETE” のように、第2音節「plete」にアクセントがあります。

アメリカ英語とイギリス英語の違い


  • ほぼ同じ発音ですが、アメリカ英語ではやや「r」を強調する話者もいます(“kəm-pleet”と口を大きく動かすイメージ)。

  • イギリス英語ではやや軽めで、語尾の「t」ははっきり発音される傾向がやや強いかもしれません。

よくある発音ミス


  • 第1音節にアクセントを置いて “COM-plete” と間違えて言うケース。正しくは “com-PLETE”。

  • /m/ の後の /p/ の破裂音をやや弱めに発音してしまい、聞き取りにくくなること。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • “comlete” や “complite” などと書き間違えないように注意してください。


  2. 副詞の “completely” との混同


    • “complete” は形容詞、 “completely” は副詞です。文脈に応じて正しく使い分けましょう。


  3. 他の形容詞との混乱


    • “finish” は動詞で「終える」、形容詞 “finished” とは違うので注意。


  4. 試験対策 (TOEIC・英検など)


    • 選択問題で “complete” が形容詞か動詞か文脈判断を問われることがあります。

    • 文法問題で比較級・最上級の形(“more complete,” “most complete”)を適切に使えるかが問われる場合もあります。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「com-(共に)+ plete(満たす)」=「一緒に完全に満たされている」とイメージしてみましょう。

  • “com-PLETE” のように第2音節にアクセントがあることを意識すると覚えやすいです。

  • フレーズで覚える:


    • “Everything is complete.” (すべてが完成している)

    • “Task complete!” (任務完了!)

      など短いフレーズを丸ごと覚えると、自然に使えるようになります。



以上が、形容詞 “complete” に関する詳細な解説です。あらゆる文脈で「完全な」「完結した」と伝えたい時に使える便利な単語なので、例文やコロケーションと合わせて、ぜひ使い方をマスターしてください。

意味のイメージ
complete
意味(1)

(比較変化なし)全部の,完備した

意味(2)

《名詞の前にのみ用いて》完全な,全くの

まったくの失敗であった。

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意味(3)

(比較変化なし)完成した,完結した

意味を覚えるための辞書問題

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