最終更新日
:2025/01/28
which
解説
1. 基本情報と概要
英単語: which
品詞: 限定詞(determiner)、代名詞(pronoun)
意味(英語): Used when asking for information specifying one or more people or things from a definite set. Also used as a relative pronoun to refer to a previously mentioned idea or object.
意味(日本語): 「どれ」「どちら」「どんなもの」「どんなこと」などを選択するときに使う言葉。また、先行する名詞を関係代名詞で受けるときにも使われます。どれを選ぶか迷うような場面で使うことが多く、比較や選択のニュアンスが含まれます。
- 活用形(限定詞として): 通常変化しません。
- 活用形(代名詞として): 通常変化しません。主格・目的格も形は同じです。
- 他の品詞: 関係代名詞としても機能します(例:
The book which I bought is interesting.
)。
CEFRレベル目安: A2(初級)~B1(中級)
- A2: 限定詞としての基本的な質問表現 (“Which color do you like?”)
- B1: 関係代名詞として文章を組み立てるレベル (“I visited the museum which you recommended.”)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語(prefix): なし
- 語幹(root): 古英語 “hwilc” → 中英語 “which”
- 接尾語(suffix): なし
関連・派生語
- who (疑問詞・関係代名詞: 人を指す)
- what (疑問詞・関係代名詞: 物・事柄を指す)
- whichever (「どちらでも」「どれでも」)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- Which one?(どれ?)
- Which do you prefer?(どちらが好きですか?)
- Which is better?(どちらの方がいいですか?)
- Which way should I go?(どちらの道に行くべきですか?)
- Which of these?(これらのうちどれ?)
- From which source?(どの情報源から?)
- Which reminds me...(それで思い出したけれど…)
- Which side are you on?(どちら側にいますか?)
- Which is which?(どれがどれだか分からない)
- I wonder which...(どっちだろう…)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語
hwilc
(“who”+“like”のような意味合い)が変化したもの。中英語期にはすでにwhich
になっていました。 - 歴史的用法: 古くから疑問や選択、関係節の導入のために使われてきました。
- ニュアンス:
- 疑問詞としては、与えられた選択肢の中から具体的に特定するニュアンスがあります。
- 関係代名詞としては、前の名詞の情報を追加説明するときに使われるため、文を長くして詳しく説明したいときに便利です。
- 疑問詞としては、与えられた選択肢の中から具体的に特定するニュアンスがあります。
- 使用時の注意点:
- 書き言葉・話し言葉のどちらでもよく使われますが、関係代名詞としてはややフォーマルな文脈でも自然に使えます。
- 選択肢のない質問に「which」を使うと不自然になる場合があります(「どれなのか選ぶ余地がない」状況では “what” の方が適切)。
- 書き言葉・話し言葉のどちらでもよく使われますが、関係代名詞としてはややフォーマルな文脈でも自然に使えます。
4. 文法的な特徴と構文
- 疑問文での使い方(限定詞)
- “Which + 名詞 + 助動詞/動詞...?”
- 例:
Which book should I read first?
- “Which + 名詞 + 助動詞/動詞...?”
- 疑問文での使い方(代名詞)
- “Which + 助動詞/動詞...?”
- 例:
Which do you want?
- “Which + 助動詞/動詞...?”
- 関係代名詞での使い方
- “the + 名詞 + which + 動詞...”
- 例:
The painting which hangs in the hallway was made by my aunt.
- 制限用法: The painting which hangs in the hallway...(廊下に掛かっている絵だけを特定)
- 非制限用法: The painting, which hangs in the hallway, was made by my aunt.(廊下に掛かっているのだが、その情報は補足)
- “the + 名詞 + which + 動詞...”
- 可算・不可算: 「which」は名詞ではなく、限定詞・代名詞・関係代名詞として使われるので可算・不可算の区別はありません。
- フォーマル/カジュアル: 疑問文・関係代名詞共にフォーマルからカジュアルまで幅広い場面で使われます。
5. 実例と例文
5.1 日常会話での例文(3つ)
Which movie do you want to watch tonight?
- (今夜はどの映画を観たい?)
- (今夜はどの映画を観たい?)
I have two shirts. Which looks better on me?
- (2枚シャツがあるんだけど、どっちが似合うかな?)
- (2枚シャツがあるんだけど、どっちが似合うかな?)
We have three restaurants nearby. Which should we try?
- (近くにレストランが3軒あるよ。どこに行ってみる?)
5.2 ビジネスシーンでの例文(3つ)
Which project is our priority this quarter?
- (今期はどのプロジェクトが優先事項ですか?)
- (今期はどのプロジェクトが優先事項ですか?)
Could you clarify which client you were referring to in your email?
- (メールで言及していたのはどのお客様のことだったのでしょうか?)
- (メールで言及していたのはどのお客様のことだったのでしょうか?)
We need to decide which vendor offers the best service.
- (どの業者が最良のサービスを提供するか、判断が必要ですね。)
5.3 学術的な文脈での例文(3つ)
We must determine which methodology yields the most accurate results.
- (どの方法論が最も正確な結果をもたらすかを決定しなければならない。)
- (どの方法論が最も正確な結果をもたらすかを決定しなければならない。)
It is unclear which hypothesis the data supports more strongly.
- (データがどちらの仮説をより強く支持しているのかが不明瞭です。)
- (データがどちらの仮説をより強く支持しているのかが不明瞭です。)
The researcher examined the variables which influenced the outcome.
- (研究者は結果に影響を与えた変数を調査しました。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語 (Synonyms)
- what(何): 漠然と「何」を聞きたいときに使う。対象が指定されていない質問に使う。
- who(誰): 人物の特定を聞く疑問詞。
- whichever(どちらでも): 選択が一つに限定されない場合の「どちらでも構わない」という意味合い。
- what(何): 漠然と「何」を聞きたいときに使う。対象が指定されていない質問に使う。
「which」と「what」の使い分け:
- “Which” → 選択肢が限られている、または特定の範囲内で「どれ?」と問う。
- “What” → 選択肢が無限もしくは特に限定されていないときに使う。
- “Which” → 選択肢が限られている、または特定の範囲内で「どれ?」と問う。
反意語 (Antonyms): 特に直接の反意語はありませんが、選択肢を聞く表現の対義ではなく、「どちらとも限らない・特に絞られない」という意味では
anything
やwhatever
が文脈上対照的になる場合があります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /wɪtʃ/
- アメリカ英語: /wɪtʃ/(軽く /wɪʧ/ とも表記)
- イギリス英語: /wɪtʃ/
- アメリカ英語: /wɪtʃ/(軽く /wɪʧ/ とも表記)
- アクセント: 1音節の単語のため特に強勢位置はありませんが、「w」にしっかり息をつけて発音するのがポイントです。
- よくある間違い: 「witch(魔女)」/wɪtʃ/ と同じ発音ですが、スペリングが異なるため混乱しやすいです。実は発音もほぼ同じですが、文脈でまったく意味が違います。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “which” と “witch” を混同しやすい。
- 同音異義語との混同: 音は同じでも意味が全く違うので、スペリングと文脈は注意が必要です。
- 試験対策: TOEICや英検などで、「適切な疑問詞を選べ」という問題や、関係代名詞の用法の一部として出題されやすいです。選択肢の中に “what” と “which” がある場合、問題文で「選択肢が特定」か「漠然としているか」を見極めることが重要になります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: いくつかの選択肢があって「これ?それ?あれ?」と尋ねるときに「which」を思い出すと覚えやすいです。
- 覚え方のコツ: “Which shirts will you wear?” のように、具体的なチョイス(選択肢)がある状況で「which」を使う、とイメージしておく。
- スペリング注意: 「which」は “h” が2つ入っている( w + h + i + c + h ) ので、魔女の “witch (w + i + t + c + h )” とは違うと強く意識しておくとミスが減ります。
「which」は非常に頻出の疑問詞・関係代名詞で、さまざまな文脈で使えます。選択肢を明確にしたいときや、先行する名詞の情報を追加したいときに活躍する単語として、ぜひ意識して使ってみてください。
意味のイメージ

意味(1)
《疑問形容詞》(句・節を導くこともある)(一定数の物・事のうちで)どちらの,どの
意味(2)
《関係形容詞》《非制限用法で》そしてその(これらの)
復習用の問題
英和辞書

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