最終更新日
:2025/01/27
but then again
解説
1. 基本情報と概要
英語表記: but then again
日本語訳: 「しかしまた一方で」「でもやっぱり」「それでもなお」など
これは、会話や文章の中で「一度述べた意見をやや修正する」「改めて考え直す」「別の視点を付け加える」といった流れで使われる表現です。日本語でいう「でも、やっぱり考えてみると…」に近いニュアンスを持ちます。
- 品詞: 慣用句的な句 (フレーズ)
- 「but」は接続詞、
- 「then」は副詞や接続副詞、
- 「again」は副詞。
これらが組み合わさって一つの意味をなすフレーズです。
- 「but」は接続詞、
- 活用形: 慣用表現のため、活用形はありません。
- 他の品詞との関連:
- 「but」は単独で接続詞として用いられ、「しかし」という意味で機能します。
- 「then」は「その時」「それなら」「それから」という意味の副詞でもあり、会話をつなぐ役割をします。
- 「again」は「再び」「もう一度」という意味の副詞です。
- 「but」は単独で接続詞として用いられ、「しかし」という意味で機能します。
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- B1(中級): 日常会話や簡単な文章で慣用表現として使われる。「A1・A2レベル」の単語よりはやや複雑で、会話の流れやニュアンスを調整する技術が要求されるフレーズです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- but: 「しかし」「けれども」など、逆説を表す接続詞。
- then: 「その時」「それから」「次に」「そこで」「すると」などタイミングや結論を示す副詞・接続副詞。
- again: 「再度」「改めて」「やはり」など、繰り返しや再考を示す副詞。
これらが合わさり、日常会話で「(~かと思ったが) でも別の見方では…」「(こう考えてもみたんだけど) やっぱり…」といったニュアンスを示します。
関連表現・よく使われるコロケーション(共起表現)10選
But then again, I might be wrong.
- (でも、やっぱり私が間違っているかもしれない)
- (でも、やっぱり私が間違っているかもしれない)
I was about to leave, but then again, maybe I'll stay.
- (帰ろうと思ったけど、やっぱり少し残ろうかな)
- (帰ろうと思ったけど、やっぱり少し残ろうかな)
He seems friendly, but then again, he could be just polite.
- (彼は親しみやすそうだけど、実はただ礼儀正しいだけかもしれない)
- (彼は親しみやすそうだけど、実はただ礼儀正しいだけかもしれない)
I thought it was expensive, but then again, it's high quality.
- (高いと思ったけど、やはり品質は良い)
- (高いと思ったけど、やはり品質は良い)
This is a good opportunity, but then again, it's a big risk.
- (いい機会だけど、やっぱりリスクも大きい)
- (いい機会だけど、やっぱりリスクも大きい)
I like this design, but then again it may not suit everyone.
- (このデザインは好きだけど、みんなに合うとは限らないよね)
- (このデザインは好きだけど、みんなに合うとは限らないよね)
He told me it's fine, but then again, he looked worried.
- (彼は大丈夫と言ったけど、やっぱり心配そうだったよ)
- (彼は大丈夫と言ったけど、やっぱり心配そうだったよ)
We can do it this way, but then again, there's another option.
- (こうすることもできるけど、もう一つの選択肢もあるしね)
- (こうすることもできるけど、もう一つの選択肢もあるしね)
That movie might be fun, but then again, it's had mixed reviews.
- (あの映画面白いかもだけど、評価がまちまちなんだよね)
- (あの映画面白いかもだけど、評価がまちまちなんだよね)
But then again, you never know until you try.
- (でもやっぱり、やってみないと分からないよね)
3. 語源とニュアンス
- 語源
- 「but」は古英語の「be-utan」から(意味は「~の外に」「~にあらず」)、
- 「then」は古英語の「þanne / þænne」から(意味は時間的「その時」に関連)、
- 「again」は古英語の「ongean」(意味は「反対側に」「再び」) が転じたもの。
- 「but」は古英語の「be-utan」から(意味は「~の外に」「~にあらず」)、
- 歴史的な使われ方
このフレーズとしての「but then again」は会話的なニュアンスが強く、20世紀以降の英語の会話スタイルで、曖昧に自分の発言を修正したり、逆の意見を出したりする際によく使われるようになりました。 - 微妙なニュアンスと使用上の注意
- 軽い逆説・躊躇・再考を伝えるときに便利。
- カジュアルな会話表現であり、フォーマルな場では別の接続表現(
however
,on the other hand
など)を使うほうが好まれる場合があります。
- 軽い逆説・躊躇・再考を伝えるときに便利。
4. 文法的な特徴と構文
- フレーズの位置
基本的には文頭や文中で使い、文脈を調整します。たとえば、
- 文頭:
But then again, it might be easier than we think.
- 文中:
It might be difficult, but then again, we haven't tried.
- 文頭:
- 可算・不可算などの文法上の区分
- 慣用句であり、名詞でも動詞でもないため、可算・不可算の区別はありません。
- 丁寧すぎるビジネス文書などにはあまり向かず、どちらかというと会話やややカジュアルな書き言葉で使われます。
- 慣用句であり、名詞でも動詞でもないため、可算・不可算の区別はありません。
5. 実例と例文
5.1 日常会話で使われる例文
I want to buy a new car, but then again, I should probably save money.
- 車を新しく買いたいけど、でもやっぱりお金を貯めるべきかも。
- 車を新しく買いたいけど、でもやっぱりお金を貯めるべきかも。
She said she's okay, but then again, she looked upset.
- 彼女は大丈夫って言ってたけど、やっぱり落ち込んでいるように見えたよ。
- 彼女は大丈夫って言ってたけど、やっぱり落ち込んでいるように見えたよ。
We can go out for dinner tonight. But then again, staying home might be more relaxing.
- 今夜は外食に行ってもいいけど、家にいる方がリラックスできるかも。
5.2 ビジネスで使われる例文
This project needs more resources, but then again, we must keep the budget in mind.
- このプロジェクトにはもっと資源が必要ですが、やっぱり予算を考えなければなりません。
- このプロジェクトにはもっと資源が必要ですが、やっぱり予算を考えなければなりません。
I believe we should launch next month. But then again, let's review the market conditions once more.
- 来月にローンチすべきだと思いますが、もう一度市場状況を確認してみましょう。
- 来月にローンチすべきだと思いますが、もう一度市場状況を確認してみましょう。
We could outsource that task, but then again, we have in-house experts who may be faster.
- その業務を外注するのも手ですが、社内の専門家を使った方が早いかもしれません。
5.3 学術的・フォーマルな文脈で使われる例文
(学術・フォーマルな場面ではあまり多用されない傾向があります。けれども、あえてカジュアルなニュアンスを交える場合の例)
Some researchers argue this point, but then again, there's conflicting data to consider.
- 一部の研究者はこの点を主張しているが、しかしまた別のデータも考慮すべきである。
- 一部の研究者はこの点を主張しているが、しかしまた別のデータも考慮すべきである。
This method seems reliable, but then again, further experiments are required to be certain.
- この手法は信頼できそうだが、やっぱり確実にするためにはさらなる実験が必要だ。
- この手法は信頼できそうだが、やっぱり確実にするためにはさらなる実験が必要だ。
But then again, historical context might shed more light on this phenomenon.
- しかし一方で、この現象には歴史的文脈がさらに洞察を与えるかもしれない。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
However
(しかしながら)
- フォーマル度が高く、論理的なつながりを示すときに使う。
- フォーマル度が高く、論理的なつながりを示すときに使う。
On the other hand
(他方では)
- 2つの対立する意見や事柄を対比する際に使う。
- 2つの対立する意見や事柄を対比する際に使う。
Still
(それでも)
- 相手の意見や状況を認めつつ、逆の立場を強調するときによく使う。
- 相手の意見や状況を認めつつ、逆の立場を強調するときによく使う。
Yet
(それでもやはり)
- 比較的文章で見られ、かつ会話でも逆説を強めに示す際に用いる。
反意語
- 明確な反意語はありませんが、強いて挙げるなら
and
(「そして」くらい)で、逆説ではなく順接の接続詞になります。ただし意味としての真の「反意語」ではありません。
使い方の違い:
But then again
は少しカジュアル・口語的で、意見をあいまいに修正したり、思い直したりするニュアンスが強いです。On the other hand
やHowever
などは、よりフォーマルに議論を進める際に使われることが多いです。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記:
- アメリカ英語: /bʌt ðɛn əˈɡɛn/
- イギリス英語: /bʌt ðen əˈɡen/
- アメリカ英語: /bʌt ðɛn əˈɡɛn/
- 強勢(アクセント):
- 「but」に軽い強勢がかかりやすく、「then again」は連続して発音されることが多いです。
again
の発音は /əˈɡen/ が標準的ですが /əˈɡeɪn/ と発音する人もいます。
- 「but」に軽い強勢がかかりやすく、「then again」は連続して発音されることが多いです。
- よくある発音の間違い:
then
のth
を [s] や [z] のように発音してしまう。again
の後半をgain
のように発音してしまい、/əˈɡeɪn/ を /ˈɡeɪn/ と略してしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「But」だけで文を区切ってしまい、「then again」を聞き取りにくくする傾向があるため、なるべく一塊としてスムーズに使うと自然。
- フォーマルな作文や論文で使う場合は、やや砕けた印象を与えるので注意。公的文書・申請書などでは避けるのが無難です。
- 「but then again」のスペルは簡単ですが、口語表現で音がつながるため、リスニングで見落としやすい。
- TOEICや英検などでは、文中の逆接や話の転換を問うリスニング問題で登場することがあります。聞き流さないように意識しておくと良いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「一度”but”で逆説を示しておいて、
then
で少し考え直す、again
で再度立ち戻る」という流れがイメージしやすいです。 - 「気が変わった」や「再考した」というニュアンスを連想すると覚えやすいです。
- 「but → then → again」の順に「しかし(でも)…それから考え直して…再び…」と考えると、勢いがつかめます。
以上が but then again
の詳細な解説です。会話で「前言撤回や踏みとどまり」をするときに自然な流れで使える、とても便利な表現です。ぜひ実際の会話でニュアンスをつかんでみてください。
意味のイメージ

意味(1)
《付加》《話》さらに言えば…だ,
意味(2)
でもよく考えてみると,とはいうものの, しかしまた一方
復習用の問題
正解を見る
パーティーに行く予定というものの、あまり気分じゃない。
英和辞書

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