〈U〉(…に対する)注意,注意力《+to+名》 / 〈U〉世話,思いやり(consideration) / 《複数形で》親切,(特に婦人に対する)心づかい / 〈U〉「気をつけ」の号令,気をつけの姿勢
attention
〈U〉(…に対する)注意,注意力《+to+名》 / 〈U〉世話,思いやり(consideration) / 《複数形で》親切,(特に婦人に対する)心づかい / 〈U〉「気をつけ」の号令,気をつけの姿勢
以下では、名詞「attention」をさまざまな観点から詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: attention
品詞: 名詞 (noun)
活用形: 不可算名詞として用いられ、ふつうは複数形になりません。まれに「attentions」として「(人への)特別な気遣い、世話」のように使う文脈もありますが、一般的ではありません。
意味(英語): the act of focusing or directing one’s thoughts or awareness on something or someone.
意味(日本語): 何かや誰かに意識を集中させること、注意を向けること。
「attention」は、「集中すること」「注意して見る(または聞く)こと」を表す名詞です。誰かに呼びかけるときの「Attention, please!(ご注意ください)」のようにも使われます。日常会話では「気をつけて聞いてほしい」「関心を払ってほしい」とき、ビジネスシーンでは「重要事項に対して配慮してほしい」というニュアンスでも使われます。
CEFRレベルの目安: B1(中級)
日常生活で頻繁に使われる単語なので、比較的早い段階(A2〜B1)で学習する語彙と言えます。
関連する他の品詞:
- 動詞: attend(出席する、注意を払う)
- 形容詞: attentive(注意深い)、attentional(注意に関する)
- 副詞: attentively(注意深く)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: 「ad-」(~へ向かって)
- 語幹: 「tend」(伸ばす、傾ける)
- ラテン語の
tendere
(伸ばす)に由来するとされています。
- ラテン語の
- 接尾語: 「-ion」(名詞を作る)
詳細な意味
- 「何かに注意を払うこと」「集中すること」
- 相手に関心を向けること、気遣い・世話をすること(ややフォーマル、または古い用法で「attentions」の形をとることもあります)。
よく使われるコロケーション(10個)
- pay attention (to ...) –(…に)注意を払う
- attract attention – 注意を引きつける
- attention span – 注意持続時間
- call attention to ... – …に注意を喚起する
- grab attention – 注意をグッとつかむ
- get someone’s attention – (人の)注意を引く
- focus (one's) attention on ... – …に注意を集中させる
- seek attention – 注意(関心)を求める
- attention deficit – 注意欠陥
- attention to detail – 細部への注意・こだわり
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の「attentio」から来ており、「ad-(~へ向かって)」+「tendere(伸ばす)」が大元です。「意識や興味を前方(対象のほう)に伸ばす」というイメージがあります。
ニュアンスと使用上の注意
- 丁寧に相手を呼びかける際は「Attention, please.」という形がよく使われます。アナウンスやビジネス場面など、かしこまった雰囲気でも使われます。
- 「Pay attention to me!(私に注意を向けて!)」など、少し強い言い方になる場合もあり、カジュアルからフォーマルまで幅広く使われます。
- 軍隊的な号令として「Attention!(気をつけ)」もあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 「attention」は不可算名詞として扱われるのが基本です(個々の注意を数えられないため)。
- ただし「attentions」という形で「特別な世話やもてなし」を複数回行うことを指す例外的用法もあります。
- フォーマルな場面では「May I have your attention, please?」のように、丁寧に聴衆や相手へ呼びかける際によく用いられます。
- イディオム的に「draw attention to ~」「catch one's attention」など、相手の注意を引く・喚起する表現でも頻出です。
5. 実例と例文
① 日常会話 (カジュアル)
“Hey, pay attention to the road while you’re driving!”
(運転しているときは道路に注意を払って!)“Could you please keep the noise down? I’m trying to pay attention to this TV show.”
(もう少し静かにしてくれない?このテレビ番組に集中したいんだ。)“I can’t get my cat’s attention; she’s too busy looking at the bird outside.”
(うちの猫の注意を引けないよ。外の鳥ばかり見てるんだ。)
② ビジネスシーン (ややフォーマル)
“Thank you all for your attention during the presentation.”
(プレゼン中にご注意を払っていただきありがとうございました。)“Please pay close attention to the details of the contract.”
(契約書の細部に十分注意を払ってください。)“We need to call the client’s attention to these policy changes.”
(これらの方針変更について、クライアントに注意喚起する必要があります。)
③ 学術的 / アカデミック (フォーマル)
“Researchers have paid special attention to the correlation between sleep and memory.”
(研究者たちは睡眠と記憶の相関に特に注意を払ってきました。)“The professor drew our attention to the latest findings in neurobiology.”
(教授は神経生物学における最新の発見に私たちの注意を向けました。)“In this paper, we focus our attention on the methodology rather than the results.”
(本論文では、結果よりもむしろ方法論に注目を置きます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- focus(集中)
- 「attention」は広く「注意・関心を払う」全般を指すのに対して、「focus」は「視点を一点に集中させる」ニュアンスが強い。
- 「attention」は広く「注意・関心を払う」全般を指すのに対して、「focus」は「視点を一点に集中させる」ニュアンスが強い。
- concentration(集中力)
- 「attention」にも「集中」の意味があるが、「concentration」は「意識を凝縮・集約する」イメージ。学術的・ビジネス的に「どの程度中心に意識が向いているか」を示すときに使う。
- 「attention」にも「集中」の意味があるが、「concentration」は「意識を凝縮・集約する」イメージ。学術的・ビジネス的に「どの程度中心に意識が向いているか」を示すときに使う。
- notice(気づくこと)
- 「attention」は「注意を継続して向ける」含みがあり、「notice」は「気づく」瞬間を指すことが多い。
- 「attention」は「注意を継続して向ける」含みがあり、「notice」は「気づく」瞬間を指すことが多い。
- awareness(認識、意識)
- 「attention」はより積極的に注意を払うイメージがある一方、「awareness」は意識のある状態、全般的な認知を表す。
- 「attention」はより積極的に注意を払うイメージがある一方、「awareness」は意識のある状態、全般的な認知を表す。
反意語(Antonyms)
- distraction(気を散らすもの、注意散漫)
- neglect(無視する、放置する)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(米音): /əˈtɛnʃən/
- IPA(英音): /əˈtɛnʃ(ə)n/
アクセント(強勢)の位置
- 第2音節「-ten-」に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはありませんが、イギリス英語で「ʃ(ə)n」の部分が少し短く発音される傾向があります。
よくある発音の間違い
- 「アテンション」と言って「/æ/」の音(カタカナの「ア」)を強く出しすぎるケースが多いです。英語では曖昧母音に近い/ə/(シュワー)で始まるイメージ。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「attension」と書いてしまう間違いが多いので注意が必要です。
- 同音異義語との混同: 似たスペルの「attend」(動詞) と混同することがありますが、品詞が異なります。
- TOEIC・英検など: 「pay attention to ~」や「draw attention to ~」など、熟語表現としてよく問われます。ビジネスメールなどのリーディング問題で出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ad + ten + tion」=「前方に手(ten)を伸ばして取るイメージで、“注意を向ける”」とイメージすると覚えやすいです。(本来は「tendere = 伸ばす」に由来する語幹ですが、擬似的に「ten → 手」に引っかけて覚えるのも一つの手。)
- マインドマップなどを作り、関連フレーズ(pay attention, draw attention, grab attentionなど)をまとめると定着しやすいです。
- 語尾が「-ion」で終わる同じ仲間(communication, information, etc.)と合わせてスペルを覚える練習をすると効果的です。
以上が、名詞「attention」の詳細な解説です。日常からビジネス、学術的な場面まで幅広く使われる重要単語なので、ぜひ熟知しておきましょう。
〈U〉(…に対する)注意,注意力《+to+名》
〈U〉世話,思いやり(consideration)
《複数形で》親切,(特に婦人に対する)心づかい
〈U〉「気をつけ」の号令,気をつけの姿勢