最終更新日:2024/06/13
〈車など〉'を'後退させる / (…で)〈人・計画など〉'を'後援する,支持する(support)《+名+in+名》 / 後ずさりする,後退する(move backward)
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元となった辞書の項目
back
動詞
〈車など〉'を'後退させる / (…で)〈人・計画など〉'を'後援する,支持する(support)《+名+in+名》 / 後ずさりする,後退する(move backward)
解説
以下では、動詞「back」について、学習者向けに詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語での意味
- 「back」は「支援する」「支持する」「後退する」「後方へ動かす」などを意味します。
日本語での意味
- 「支援する」「支持する」「後退する」「後ろに下げる」など。
「誰かや何かを支える」ニュアンスが強いですが、文脈によっては「後ろに動く・動かす」という物理的な意味でも使われます。比較的よく使われる語なので会話や文章でも見かけます。
品詞と活用形
- 品詞:動詞 (Verb)
- 活用形(主要なもの):
- 原形:back
- 三人称単数現在形:backs
- 現在分詞:backing
- 過去形・過去分詞:backed
他の品詞例
- 名詞:the back (背中/後部)
- 形容詞:back (後方の/後ろの)
例: the back door (裏口), back seat (後部座席) - 副詞:back (後ろに/戻って)
例: come back (戻ってくる)
難易度(CEFRレベル目安)
- B1 (中級):単語自体は頻出で意味も多岐にわたりますが、基本的な使い方から覚えることで日常会話レベルでも使いこなせます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語・接尾語がないシンプルな動詞です。
- 語幹は「back」という単語そのもの。
派生語・関連語
- backup (名/動):バックアップ(する)
- backward (副):後方へ
- background (名):背景
- backer (名):支援者
- feedback (名):フィードバック(返答、意見)
コロケーション(共起表現)10選
- back up …(~を支援する、~をバックアップする)
例: Could you back me up on this project? (このプロジェクトで私を支援してくれませんか?) - back down …((議論などで)引き下がる)
例: He refused to back down from his position.(彼は自分の立場を引き下がることを拒否した。) - back away …(後ずさりする)
例: The dog barked, so I backed away.(犬が吠えたので、私は後ずさりした。) - back out …(手を引く/取りやめる)
例: She backed out of the agreement at the last minute.(彼女は土壇場で契約を取りやめた。) - back onto …((建物などが)~に面している)
例: The house backs onto a beautiful park.(その家は美しい公園に面している。) - back a candidate …(候補者を支持する)
例: Many people backed the new candidate for mayor.(多くの人々が新しい市長候補を支持した。) - back a claim …(主張を裏付ける)
例: I have data to back my claim.(私の主張を裏付けるデータがあります。) - back the car …(車をバックで動かす)
例: I need to back the car into the garage.(車をガレージに後ろ向きに入れなければならない。) - back a loan …(ローンを保証する)
例: The bank will back your loan.(銀行があなたのローンを保証してくれます。) - have someone’s back …(誰かを守る・サポートする)
例: Don’t worry, I have your back.(心配しなくていい、私はあなたを守っています。)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「back」は古英語「bæc」に由来し、物理的な「後ろ」「背中」を意味し、後方や支援を表す意味に派生してきました。
微妙なニュアンスや使い分け
- 「支援する」というときの「back」は、ややカジュアルめ。フォーマルな文章では「support」と書くことも多いです。
- 「後退する/後ろに下がる」という物理的な意味は、日常会話でよく使いますが、命令文として「Back away!」のように使うときは注意を促すニュアンスが強くなります。
使用シーン
- 口語でも文章でも幅広く使われます。フォーマルな文書中で「back」で「支援する」を使うのは少しカジュアル寄りになるので、文脈を選びます。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞・自動詞の使い分け
- 他動詞:
例: I backed the plan.(私はその計画を支持した。)
例: Could you back the car out of the driveway?(車を車道からバックで出してくれますか?) - 自動詞:
例: The truck slowly backed into the loading bay.(トラックはゆっくりと荷積み場にバックで入った。)
よく使われる構文・イディオム
- back up (someone/something) … 支援する/バックアップする
- back down … 引き下がる/折れる
- back out (of something) … (計画や約束から)手を引く
使用頻度とフォーマル/カジュアル
- ビジネスシーンでも「back up your colleague」といった表現が使われるので日常会話~ビジネスまでカバー可能です。ただし、非常にかしこまった場では「support」などのほうがフォーマルに聞こえます。
5. 実例と例文
ここでは、日常会話・ビジネス・学術的な文脈でそれぞれ3例ずつ紹介します。
日常会話での例
- “Could you back me up here? I’m trying to explain why we need more time.”
(ちょっと助けてくれる? なんで私たちにもっと時間が必要かを説明しようとしてるんだ。) - “I can’t park in this tight space. Could you guide me while I back the car?”
(こんな狭いところに駐車できないよ。車をバックさせるときに誘導してくれる?) - “He backed out of the party at the last minute.”
(彼は直前になってパーティをキャンセルした。)
ビジネスでの例
- “Our data will back our proposal for next quarter’s budget.”
(私たちのデータは、次期予算案を裏付けるでしょう。) - “The CEO announced that the company would back the new startup financially.”
(CEOは、会社が新しいスタートアップを財政的に支援すると発表した。) - “If you present a strong case, I’ll back you in the meeting.”
(説得力のあるプレゼンをすれば、会議でサポートするよ。)
学術的な文脈での例
- “Several studies back the theory that early intervention is crucial for language development.”
(いくつもの研究が、言語発達において早期介入が重要であるという理論を支持している。) - “No one has been able to back this hypothesis with sufficient empirical data yet.”
(まだ誰もこの仮説を十分な実証データで裏付けることができていない。) - “The historical documents back the claim that the tradition began in the 16th century.”
(その歴史文書は、その伝統が16世紀に始まったという主張を裏付けている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- support(サポートする/支援する)
- よりフォーマルな文脈で使われやすい。
- 例: I fully support your decision.
- よりフォーマルな文脈で使われやすい。
- uphold(支持する/遵守する)
- 「(法などを)守る・維持する」というニュアンス。
- 例: They vow to uphold the law.
- 「(法などを)守る・維持する」というニュアンス。
- defend(守る/擁護する)
- 攻撃に対して守る・擁護するというニュアンスが強い。
- 例: He defended his friend against unfair criticism.
- 攻撃に対して守る・擁護するというニュアンスが強い。
反意語
- oppose(反対する)
- 何かに強く反対・対立する。
- 例: They opposed the new policy.
- 何かに強く反対・対立する。
- abandon(見捨てる/放棄する)
- 支持・支援をやめる。
- 例: She abandoned the project halfway.
- 支持・支援をやめる。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /bæk/
- アメリカ英語・イギリス英語ともにほぼ同じ発音で、アクセントは第1音節「back」に置かれます。
- 日本語の「バック」と同じような音ですが、英語では母音がやや短めでしっかり「æ」を意識します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- 「bak」などと書いてしまうミス。動詞でも名詞でも「back」であることに注意。
- 同音異義語との混同
- “back”と“buck”(雄鹿/ドル紙幣)などを混同しない。
- 試験対策
- 英検・TOEICなどで、「back up ~」などの句動詞がよく問われます。イディオムの暗記が大切です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 後ろ(back)を支える → 「back = 支援する」というイメージを持つと覚えやすいです。
- 車のバックをイメージしておけば、「後退する」「後ろへ動く」という意味も自然に結びつきます。
- 句動詞(back up, back downなど)は頻出なので、場面ごとにイメージ映像を思い浮かべると記憶に残りやすいでしょう。
以上が、動詞「back」の詳細な解説です。物理的な「後退」だけでなく、「支援する」という意味で幅広く使われる点をぜひ覚えておいてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈車など〉'を'後退させる
意味(2)
(…で)〈人・計画など〉'を'後援する,支持する(support)《+名+in+名》
意味(3)
(競馬で)…に賭ける
意味(4)
(…で)…‘の'伴奏をする《+名+by+名》
意味(5)
…‘の'裏手にある,背景をなす
意味(6)
〈手形など〉‘に'裏書きする(endorse)
意味(7)
《しばしば受動態で》〈本〉‘に'背をつける,(…で)…'を'裏打ちする《+名+with+名》
意味(8)
後ずさりする,後退する(move backward)