最終更新日:2024/06/13
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元となった辞書の項目

step back

【句動】一歩下がる / (客観的に考えるために)距離を置く /

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私は一歩引いて状況を見直すことにした。

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解説

以下では「step back」について、できるだけ詳しく解説していきます。


1. 基本情報と概要

単語(フレーズ): step back

品詞: 句動詞 (phrasal verb)

CEFR レベル目安: B1(中級)


  • B1:中級レベルの英語学習者向けの難易度で、日常的な表現をある程度理解し、自分の意思表示ができるレベルです。

意味(英語)


  1. To move backward one or more steps.

  2. To pause or withdraw from a situation (often to gain perspective).

意味(日本語)


  1. 一歩後ろに下がる・退く。

  2. 物理的・心理的にいったん距離を置いて状況を見直す。

「step back」は、文字通り「(一)歩後ろへ下がる」という意味で使われるほか、比喩的に「ちょっと立ち止まって状況を再評価する」というニュアンスでも使われます。日常会話でも「気持ちを落ち着かせる」「少し冷静になる」といったシーンでよく使われます。

活用形


  • step back / steps back / stepped back / stepping back


    • 主語や時制に合わせて動詞部分が変化します。


他の品詞形


  • Step (名詞) : 「一歩」「行動」「手段」など

  • Back (副詞 / 形容詞 / 名詞) : 「後ろに」「後ろの」「背中」など

  • ただし “step back” は、特に句動詞 (phrasal verb) として使われる点に注意してください。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • step:一歩を踏み出す、足を動かす行為を表す語。名詞としては「段階」や「ステップ」という意味があります。

  • back:後ろへ、後方への方向を示す語。副詞や形容詞としても機能する単語です。

使われ方のニュアンス


  1. 物理的に後ろへ下がる:


    • 「ちょっと場所を譲る」や「急にぶつからないように」などの意味合い。


  2. 比喩的に退く・離れる:


    • 感情的・精神的に一旦距離を置き、冷静に吟味する。

    • 「step back from something」として使われると「~から一旦退く」という意味合いが強まります。


よく使われるコロケーション(10個)


  1. take a step back → 一歩下がる、冷静になる

  2. step back from a situation → 状況から一旦距離を置く

  3. step back and rethink → 後退して考え直す

  4. step back carefully → 注意深く後ろへ下がる

  5. step back in time → 時間を遡るように考える(比喩的)

  6. ask someone to step back → 誰かに後ろへ下がってもらう

  7. step back to avoid conflict → 争いを避けるために一歩下がる

  8. step back for perspective → 全体像を把握するために立ち止まる

  9. step back into line → ライン(列)に戻る

  10. step back momentarily → 一瞬だけ後退する


3. 語源とニュアンス


  • step は古英語の “stæpe” に遡り、「歩く」「足取り」を表す語として使われてきました。

  • back はゲルマン語系の “bak” に由来しており、「後方」「背中」といった意味が古くからあります。

「step back」は、昔から物理的に後ろへ下がる表現として使われてきましたが、現代では「状況から距離を置いて再考する」という意味が強く、特にビジネスシーンや日常会話で「一度立ち止まる」「冷静になる」を示唆するときによく用いられます。カジュアルにもフォーマルにも使える汎用性がありますが、ビジネスメールやレポートなどでは「take a step back and reconsider」などより丁寧に表現することが多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 自動詞の用法


    • 主に “step” が動詞として使われ、後ろを示す副詞 “back” が付いている形です。

    • 「誰かが(自分で)後ろに下がる」という動作なので、自動詞として機能します。


  2. 目的語を取る場合


    • “step back from + 名詞/状況” の形で使われるときは「~から一旦離れる」の意味になります。例: “He decided to step back from the project.”

    • “project” が目的語というよりは、「from project」でその対象から離れるという前置詞句を伴っています。


  3. イディオム的表現


    • “take a step back” は「一歩引いて考える」というイディオム的表現として頻出です。



5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “Could you step back a bit? I need some space.”


    • 「ちょっと下がってもらえますか?少しスペースが欲しいんです。」


  2. “I’m getting too stressed. Let me step back and think.”


    • 「ストレスが溜まりすぎてるから、ちょっと距離を置いて考えさせて。」


  3. “When you’re upset, it helps to step back and breathe.”


    • 「イライラしてるときは、一歩下がって深呼吸してみるといいよ。」


ビジネスでの例文(3つ)


  1. “We need to step back and reassess our marketing strategy.”


    • 「私たちは一旦立ち止まって、マーケティング戦略を再評価する必要があります。」


  2. “Let’s step back from the negotiations for a moment to consider our options.”


    • 「少し交渉から離れて、選択肢を検討してみましょう。」


  3. “It’s wise to step back if the discussion becomes too heated.”


    • 「議論があまりに激しくなったら、一旦距離を置くのが賢明です。」


学術的・フォーマルな文脈での例文(3つ)


  1. “Researchers must occasionally step back from their work to maintain objectivity.”


    • 「研究者は客観性を保つために、時々自分の研究から距離を置く必要がある。」


  2. “By stepping back, we can analyze the findings from a broader perspective.”


    • 「一旦視点を引いてみることで、より広い観点からその発見を分析できます。」


  3. “The committee decided to step back and gather more data before making a final decision.”


    • 「委員会は最終決定を下す前に、いったん後ろに下がって追加データを収集することにしました。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. withdraw (引き下がる)


    • よりフォーマルで、「活動・組織から身を引く」のイメージが強い。


  2. retreat (退却する)


    • 軍隊や競争などからの「退却・撤退」のニュアンス。より積極的に下がるイメージ。


  3. pull back (引き下がる、後退する)


    • “step back” よりも「巻き戻す」や「引っ込める」イメージが強い。


反意語


  1. step forward (前進する)


    • 物理的にも比喩的にも前へ出るイメージ。


「step back」は「冷静になる」「一旦立ち止まる」が中心ですが、「withdraw」や「retreat」はややフォーマルあるいは強いニュアンスを伴うので、日常的には「step back」の方がソフトに聞こえます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /stɛp bæk/

  • アメリカ英語 (GA): [ステップ バック] のように発音。

  • イギリス英語 (RP): アメリカ英語とほぼ同じだが、/ɛ/ の発音が若干 [e] に近くなる場合もある。

  • アクセントは “step” と “back” の両方にほぼ同じ強さで置かれがちですが、「step」にやや強調を置いて “STEP back” と言う感じになります。

  • よくある間違いとして、/stɪp/ のように “i” で発音してしまう人がいますが、正しくは /stɛp/(エ)の音に近いです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • “step” を “steap” と書いてしまうなどの誤り。


  2. 同音異義語との混同


    • “step” に直接同音異義語は多くありませんが、”cept” (accept, except) など他の単語と混同しないよう注意。


  3. 句動詞特有の用法


    • “step back” は「後ろに下がる」イメージですが、目的語がなくても成り立つ自動詞フレーズです。


  4. 試験対策


    • TOEIC や英検などで「一歩引いて考える」「状況を見直す」という内容のリスニングや長文読解で出題されやすいので、イディオムとして覚えておくと有利です。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「ステップ」「ダンスのステップ」を思い浮かべると覚えやすいかもしれません。後ろにステップを踏むイメージで、とにかく一旦心身ともに後退してみる感じです。

  • “take a deep breath and step back” をセットで覚えると、「深呼吸してちょっと考え直す」という連想しやすいフレーズになり、記憶に残りやすいです。

  • 単語カードに “step” と “back” を別々に書いておき、背中(back)へステップするイラストを描くなど、ビジュアル化すると忘れにくくなります。


以上が「step back」についての詳細解説です。「一度立ち止まって物理的・心理的に後ろへ下がる」という動作/イメージをしっかり捉えておくと、使い方がわかりやすくなるでしょう。

意味のイメージ
step back
意味(1)

【句動】一歩下がる

意味(2)

(客観的に考えるために)距離を置く

意味(3)

頻出句動詞150 / 英英選択問題 / 句動詞⇨英定義

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