最終更新日 :2025/01/27

to

前後置詞

《方向》...へ / 《適用範囲》...に対して / 《程度・範囲》...まで / 《比較・対比・割合》…と比べて / 《一致・適合》…に合わせて / 《目的・意図》…のために

このボタンはなに?
このボタンはなに?
解説

1. 基本情報と概要

単語: to

品詞: 前置詞(preposition)、または「不定詞のマーカー(infinitive marker)」としても機能する

CEFRレベル: A1(超初心者)


  • とても基本的な単語で、日常的に頻出するため初心者の段階から必ず学習される単語です。

意味(英語と日本語)


  • 英語: 方向・到達点・先行きを示すときに使われる前置詞。

  • 日本語: 「〜へ」「〜に」「〜まで」「〜に向かって」などの意味を表す。

「to」は「どこかに向かう」「何かを目的としている」というニュアンスが強い単語です。とても基本的でよく使われるので、まずは「行き先(場所)」「相手への対象(人やもの)」「時間の接続(〜まで)」といった使い方を押さえておくとよいでしょう。

活用形

前置詞なので、単体で活用はありません。不定詞マーカーとしては「to + 動詞の原形」の形をとります(例: to go, to eat)。

他の品詞になった時の例


  • 他の品詞としては厳密には存在しませんが、「to」を含む英熟語や句動詞(例: look forward to, come close to など)があり、機能的に他の役割を持つようなケースがあります。

2. 語構成と詳細な意味

語構成:


  • 「to」は接頭語や接尾語を含まない、非常に短い前置詞です。

詳細な意味や用法の例:


  1. 方向・目的地


    • 「I’m going to the store.(お店へ行きます)」

    • 「Send this letter to my friend.(この手紙を友人に送ってください)」


  2. 相手・対象


    • 「Give it to me, please.(それを私にください)」


  3. 時間・期限(〜まで)


    • 「It’s five minutes to three.(3時まであと5分)」


  4. 不定詞マーカー(目的や動作の説明)


    • 「I want to eat sushi.(お寿司を食べたい)」

    • 文法的には前置詞というより「不定詞の一部」として扱われます。


よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. go to …(…に行く)

  2. come to …(…に来る)

  3. look forward to …(…を楽しみにしている)

  4. listen to …(…を聴く/聞く)

  5. talk to …(…と話す)

  6. belong to …(…のもの/所属である)

  7. respond to …(…に返答する)

  8. object to …(…に反対する)

  9. be used to …(…に慣れている)

  10. get to …(…に到着する、何らかの状態に達する)

3. 語源とニュアンス

語源:


  • 古英語の「tō」に遡り、ゲルマン語系の言語に同根語が見られます。

  • 元々は「向かって進む」という方向性を表す言葉として使われてきました。

ニュアンス:


  • 「to」はもともと物理的・抽象的な「向かう先」を示すのが基本です。

  • カジュアルな会話からフォーマルな文書まで、頻繁に使われます。

  • 「to + 場所/人/時間/動詞」など多様な表現があり、英語では特に目的の提示や動きを示すときに欠かせない単語です。

4. 文法的な特徴と構文

前置詞として


  • 後ろに名詞や代名詞を伴う。


    • 例: “I talked to him.(私は彼と話した)”


不定詞(infinitive marker)として


  • 「to + 動詞の原形」で「…すること」「…するために」という意味を表す。


    • 例: “I want to go.(私は行きたい)”


  • 動詞に目的補語を与える形で使われることが多く、他動詞との組み合わせで目的や願望を示す。

可算・不可算について


  • 前置詞や不定詞マーカーであるため、名詞としての可算・不可算の概念はなし。

フォーマル/カジュアル


  • 前置詞としてはどの場面でもよく使われます。

  • 不定詞マーカーとしても場面を問わず使われます。

  • フォーマル・カジュアルどちらでも必須の要素。

5. 実例と例文

日常会話編


  1. “I’m going to the park. Do you want to come?”

    (公園に行くんだけど、一緒に行かない?)

  2. “Can you give this to Sarah?”

    (これをサラに渡してもらえる?)

  3. “I need to buy groceries.”

    (食料品を買わなくちゃ。)

ビジネス編


  1. “I’d like to talk to you about our new project.”

    (新しいプロジェクトについてお話ししたいのですが。)

  2. “We need to send this report to the client.”

    (このレポートをクライアントに送る必要があります。)

  3. “I plan to attend the conference next month.”

    (来月の会議に参加する予定です。)

学術的・フォーマル編


  1. “This research aims to clarify the correlation between the two variables.”

    (本研究は、2つの変数の関連性を明確にすることを目的としています。)

  2. “The committee decided to postpone the final decision.”

    (委員会は最終決定を延期することを決定しました。)

  3. “Our goal is to develop a more efficient system.”

    (私たちの目標は、より効率的なシステムを開発することです。)

6. 類義語・反意語と比較

類義語


  • toward(〜の方へ)


    • 「方向性」を表す点で似ていますが、「to」は「到達点」に重きを置き、「toward」は「〜の方向」のニュアンスに留まる。


  • into(〜の中へ)


    • 「to」よりも「中に入り込む」意味が強い。


反意語


  • 厳密な反意語はありませんが、方向を示す意としては「from」が対になる場合があります。


    • 「to」は「〜へ、〜に向かって」、「from」は「〜から」。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /tuː/ (米・英共通だが、くだけた場面では /tə/ や /tʊ/ の短い発音になることも)

  • アメリカ英語: 「トゥー」のようなはっきりした /tuː/

  • イギリス英語: 連続発音の中では /tə/ に近くなることが多い(軽く「タ」のように聞こえる)。

  • アクセント: 一般的には強く発音しない機能語(文法的役割の語)なので、文章の中では弱形(/tə/)になることがよくあります。

  • よくある間違い: /tu/ と /too/(あまりにも、〜もまた)や /two/(2)と混同されることがあります。

8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. too, two との混同


    • スペルが似ていますが意味も用法も明確に違うので注意。


  2. to + 動名詞 にしない


    • 「to」は不定詞のマーカーの場合は必ず動詞の原形が続く(例外: look forward to + 動名詞などは “to” が前置詞扱いになる場合)。


  3. 省略形の扱い


    • 会話では to が短く「t’」のように発音されたり、書き言葉では省略をあまりしませんが、音声上は弱形になることが多い。


  4. 試験対策


    • TOEICや英検などでは、前置詞としての「to」と不定詞マーカーとしての「to」の使い分けが頻出。

    • 例: “I’m looking forward to seeing you.”(toの後ろが動名詞になっている例)などの誤りに注意。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「行き先」を示す矢印 → として覚える


    • 「to」は「→(矢印)のイメージ」。行き先、目的、到着点を指し示す意識を持つと覚えやすいです。


  • 「to + 動詞」を見るたびに、「なにかしたい方向に向かって行く」イメージ


    • “to eat” → 食べる方向へ向かう

    • “to study” → 勉強する方向へ向かう


  • too, two と同音異義語との違いを意識


    • スペルで区別して混乱を防ぎましょう。



「to」は英語で最も頻出する機能語のひとつです。「行き先」「目的の動作」「対象」など、使い方は多岐にわたるので、そのシチュエーションごとの意味の違いを意識して、例文と一緒に覚えることをおすすめします。特に「前置詞としてのto」と「不定詞マーカーとしてのto」には注意を払うと、さまざまな場面でスムーズに使いこなせるようになるでしょう。

意味のイメージ
to
意味(1)

《方向》(1)(到着の意を含めて)…,に,まで

意味(2)

《状況の変化》…[のほう]へ;…に[なるまで],その結果…になる

意味(3)

《適用範囲》(1)《動詞に伴って》…に対して,に,へ

意味(4)

(2)《形容詞[句]・[代]名詞に伴って》…に対して

意味(5)

《程度・範囲》…[に至る]まで

意味(6)

《時間の終り》…まで(till)

意味(7)

《to one's+の形で》(…が)…したことに[は]

意味(8)

《一致・適合》…に合わせて,に合って,に応じて

意味(9)

《目的・意図》…のために

意味(10)

《運命・境遇》…に

意味(11)

《所属・関係》…へ,に[対して]

意味(12)

《付加・付着・固執》…に

意味(13)

《対立・対向》…に[対して]

意味(14)

いつもの状態(位置)に

意味(15)

活動状態に(へ),仕事に

意味(16)

《比較・対比・割合》…と比べて,より,に対して

意味(17)

停止(閉鎖)の状態に

復習用の問題

《方向》...へ / 《適用範囲》...に対して / 《程度・範囲》...まで / 《比較・対比・割合》…と比べて / 《一致・適合》…に合わせて / 《目的・意図》…のために

正解を見る

私は公園に行きます。

私は公園に行きます。

正解を見る

I am going to the park.

英語 - 日本語

項目の編集設定
  • 項目の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 項目の新規作成を審査する
  • 項目の編集を審査する
  • 項目の削除を審査する
  • 重複の恐れのある項目名の追加を審査する
  • 項目名の変更を審査する
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - 編集者
  • 決定に必要な投票数 - 1
例文の編集設定
  • 例文の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 例文の編集を審査する
  • 例文の削除を審査する
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - 編集者
  • 決定に必要な投票数 - 1
問題の編集設定
  • 問題の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 決定に必要な投票数 - 1
編集ガイドライン

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★