liberation
名詞 “liberation” の詳細解説
1. 基本情報と概要
● 英語の意味
“Liberation” は “the act of setting someone free from imprisonment, slavery, or oppression; release” を指します。
「囚われ」「支配」「束縛」などから人や集団を解き放つ行為あるいは状態を意味する英単語です。
● 日本語の意味
「解放」「釈放」「自由になること」を表します。
例えば、抑圧や束縛、制限のある状態から抜け出して自由になるときに使われる単語です。応用的には、女性解放運動や国の独立における解放など、社会的・政治的文脈でもよく使われます。
● 品詞と活用形
- 品詞: 名詞(主に不可算扱いが多いが、文脈によっては可算的に用いられる場合もあります)
- 活用形: 名詞なので動詞のように時制の変化はありませんが、単数形と複数形(liberations)があり得ます(政治や歴史的な文脈で複数の「解放」を指し示すときなどに用いられます)。
● 他の品詞形
- 動詞: “to liberate” (解放する)
- 形容詞: “liberated” (解放された)、 “liberating” (解放感をもたらす)
- 名詞: “liberator” (解放者) など
● CEFRレベルの目安
B2(中上級): 政治や社会問題、歴史的背景など、少し難しいトピックで使われるため、中上級程度の英語学習者が理解・使用することを想定するレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
● 語構成
- 語源となるラテン語 “līberāre” (自由にする) を由来とし、そこから “liberate” (動詞) が派生しています。
- “liberation” は「解放された状態・行為」を名詞形で表したものです。
● 派生語や類縁語
- “liberty” (自由)
- “liberal” (形容詞: 自由主義の、寛大な/名詞: 自由主義者)
- “liberate” (解放する)
● よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- women’s liberation(女性解放)
- national liberation(国家解放)
- liberation movement(解放運動)
- the liberation of slaves(奴隷の解放)
- liberation theology(解放の神学)
- mass liberation(大規模な解放)
- seek liberation(解放を求める)
- Liberation Day(解放記念日)
- struggle for liberation(解放のための闘争)
- liberation from oppression(抑圧からの解放)
3. 語源とニュアンス
● 語源
- ラテン語 “līberāre” (自由にする) から来ており、“liber”(自由)と関連があります。
- 歴史的には、国家や集団が他国や支配階級から独立する際に “liberation” という言葉が盛んに使われるようになりました。
● ニュアンスと使用上の注意
- 「解放する」という意味合いには、物理的な拘束からの解放だけでなく、精神的・社会的な抑圧から自由になるニュアンスも含まれます。
- 政治や歴史、社会運動の文脈でよく使われ、ややフォーマルな響きがありますが、日常会話でも「自由になる」というニュアンスで幅広く使われます。
4. 文法的な特徴と構文
● 名詞としての特徴
- 基本的に不可算名詞として扱われることが多いですが、特定の解放運動や複数の解放例を指す場合は可算名詞として用いられる場合があります。
例) “the many liberations that occurred during the 20th century” (20世紀に起こった数多くの解放)
● 一般的な構文例
- “the liberation of + [人/集団/国]”
- “the liberation from + [束縛/抑圧/制限の種類]”
- “struggle/fight for liberation”
● フォーマル/カジュアル
- “liberation” 自体はややフォーマルな響きがあるため、学術論文やニュース、演説などで特に使われます。
- カジュアルな会話では “freedom” や “release” を使うこともあります。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
- “I felt a sense of liberation after I finally quit that job.”
(あの仕事をようやく辞めたとき、解放感を感じたよ。) - “Traveling alone can sometimes bring a feeling of liberation.”
(一人旅は時に解放感をもたらすことがあるんだ。) - “Meditation gives me a kind of mental liberation.”
(瞑想をすると、心が解放される感じがするよ。)
(B) ビジネスシーンでの例文
- “The new policy led to the liberation of the market, allowing more competition.”
(新しい方針により市場が自由化され、より多くの競争が可能となりました。) - “We aim for the liberation of creative thinking within our team.”
(私たちはチーム内の創造的な思考の解放を目指しています。) - “The liberation of trade barriers boosted international business opportunities.”
(貿易障壁の撤廃が国際的なビジネスの機会を大きく増やしました。)
(C) 学術・フォーマルな文脈での例文
- “The liberation of Eastern European states from Soviet influence was a major geopolitical shift.”
(東欧諸国がソ連の影響から解放されたことは、大きな地政学的転換でした。) - “Many scholars have studied the impact of liberation movements on social change.”
(多くの研究者が、解放運動が社会変革に及ぼす影響について研究しています。) - “Liberation theology examines the Church’s role in social justice and freedom.”
(解放の神学は、社会正義や人間の自由における教会の役割を考察します。)
6. 類義語・反意語と比較
● 類義語 (Synonyms)
- freedom(自由)
- release(釈放・解放)
- emancipation(解放、特に法律的・社会的な制約からの解放)
- deliverance(救済、救出)
- “freedom” は一般的な「自由」、より広範囲で日常的。
- “release” は物理的・具体的な「放出」「解放」を指すことが多い。
- “emancipation” は法的・社会的束縛からの解放のニュアンスが強い。
- “deliverance” は宗教的・精神的な救済を指す場合が多い。
● 反意語 (Antonyms)
- captivity(捕らわれの状態)
- oppression(圧迫、抑圧)
- imprisonment(投獄)
7. 発音とアクセントの特徴
● 発音記号 (IPA)
- イギリス英語 (BrE): /ˌlɪbəˈreɪʃ(ə)n/
- アメリカ英語 (AmE): /ˌlɪbəˈreɪʃən/
● アクセントの位置
- “ra” の部分にアクセントが置かれる (li-be-ra-tion)。
● 発音の違い・注意点
- イギリス英語では “-ʃ(ə)n” の母音が曖昧母音(シュワ)になることが多いです。
- アメリカ英語では “-ʃən” とややはっきり発音されます。
- 綴りは “liberation” と “e” を入れ忘れないように注意しましょう(しばしば “liberation” を “libiration” とミススペルするケースが見られます)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
“liberation” を “libiration” や “liberaton” と書くミスに注意してください。 - 同音異義語との混同:
- “libation” (酒の献酒) などとは全く意味が異なるので混同しないように。
- “libation” (酒の献酒) などとは全く意味が異なるので混同しないように。
- TOEIC・英検など試験対策:
- 政治、社会、歴史の文脈で登場することが多い単語。
- 長文読解の際は “解放” という抽象的な意味合いを理解して適切に訳せるようにしておきましょう。
- 政治、社会、歴史の文脈で登場することが多い単語。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “Liberation = Liberty + Action”: 「自由 (liberty) に向けた行動 (action)」と覚えるとイメージしやすいかもしれません。
- ラテン語 “liber” (自由) を覚えると、“liberty” など他の関連単語も一緒に覚えられます。
- 「解放感のあるイメージ」「自由の女神(Statue of Liberty)」を思い浮かべると印象に残りやすいでしょう。
以上が “liberation” の詳細解説です。社会問題や歴史に関する文脈でよく耳にする単語ですので、用法やニュアンスをしっかり押さえておくと便利です。
解放,釈放
(ガスの)遊離
復習用の問題
国の解放は長くて困難なプロセスでした。
The liberation of the country was a long and difficult process.
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