最終更新日
:2025/01/26
although
解説
以下では、接続詞「although」について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “although” = “even though”, “in spite of the fact that”
- 日本語: 「〜だけれども」「〜ではあるが」「〜にもかかわらず」
これは、「前の事柄が真実だけれども、依然として何らかの逆接がある」というニュアンスを表す接続詞です。肯定的な内容・状態に反対の結果や要素を付け加える場合にも使います。
品詞
- 接続詞 (subordinating conjunction)
活用形
- 接続詞のため、いわゆる動詞のような活用形はありません。
- 常に “although” の形で使用します。
派生例
- 副詞の “though” や “even though” と意味が似ていますが、“although” は文頭や文中で逆接を強調する機能を持ちます。
- “though” (副詞/接続詞): より口語的。
- “even though” (接続詞): 「たとえ〜だとしても」という意味の強調版。
CEFRレベルの目安
- B1(中級): 接続詞として文章を複雑にするために使われることが多く、ある程度英文を組み立てられるレベルで習得します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “al” + “though” と書かれますが、現代では特に接頭語・接尾語に分けて解釈することはほとんどありません。歴史的には “all”+“though” に由来するとも言われますが、この部分は後述の語源で詳しく見ます。
他の単語との関連性
- “though” (口語的な “けれども”)
- “even though” (強調した “〜だけれども”)
- “though” は短く、「軽い反対のニュアンス」を出す一方で、“although” はややフォーマル寄りの表現です。
よく使われるコロケーション10選
- “although it is true”
- 日本語: 「それは事実だけれど」
- “although it may seem”
- 日本語: 「そう見えるかもしれないけれど」
- “although we had planned”
- 日本語: 「計画はしていたけれど」
- “although expensive”
- 日本語: 「高価ではあるが」
- “although challenging”
- 日本語: 「大変だけれども」
- “although necessary”
- 日本語: 「必要ではあるが」
- “although beneficial”
- 日本語: 「有益ではあるけれど」
- “although unlikely”
- 日本語: 「起こりそうにはないが」
- “although difficult to imagine”
- 日本語: 「想像するのは難しいが」
- “although well-known”
- 日本語: 「よく知られているけれど」
3. 語源とニュアンス
語源
- “although” は古英語の “all + though” が癒着した形とされます。
- 元々 “though” は “despite this”「それにもかかわらず」という意味を含んでおり、そこに “all” が付いて強調されました。
ニュアンス
- 「逆接」を表す接続詞であり、「〜にもかかわらず」という意味を強調します。
- “though” や “even though” よりもややフォーマルな響きを持つため、ビジネス文書や論文中などでもよく使われます。
- 口語では “though” を使うことが多めですが、“although” も日常会話で問題なく使えます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- 文頭: “Although S + V, S + V.”
- 例: “Although it was raining, we went out for a walk.”
- 例: “Although it was raining, we went out for a walk.”
- 文中: “S + V, although S + V.”
- 例: “We went out for a walk, although it was raining.”
使用シーン
- フォーマル: レポート、エッセイ、ビジネスメール
- カジュアル: 会話でも使用可能だが、“though” の方がより口語的
文法上のポイント
- “although” の節(従属節)に続いて、主節が来ます。
- “although” と “but” は重ねて使わないのが原則です。
- 例(誤り): “Although it was raining, but we went out.”
- 例(正しい): “Although it was raining, we went out.”
- 例(誤り): “Although it was raining, but we went out.”
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Although I’m tired, I’ll go to the party tonight.”
- (疲れているけど、今夜のパーティーには行くよ。)
- (疲れているけど、今夜のパーティーには行くよ。)
- “Although it’s cold, let’s try to enjoy the outdoor event.”
- (寒いけど、屋外イベントを楽しもうよ。)
- (寒いけど、屋外イベントを楽しもうよ。)
- “I like this restaurant, although it’s a bit expensive.”
- (ここはちょっと高いけれど、私はこのレストランが好きです。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “Although our sales have decreased slightly, we are confident in our new strategy.”
- (売上はわずかに落ちましたが、新しい戦略には自信があります。)
- (売上はわずかに落ちましたが、新しい戦略には自信があります。)
- “We decided to proceed with the merger, although there are some risks involved.”
- (いくつかリスクはあるものの、合併を進めることに決めました。)
- (いくつかリスクはあるものの、合併を進めることに決めました。)
- “Although the deadline is tight, we will do our best to meet it.”
- (締め切りは厳しいですが、間に合わせるよう最善を尽くします。)
学術的な文脈(3つ)
- “Although the theory suggests a different outcome, the experimental data does not support it.”
- (理論的には異なる結果を示唆しているが、実験データはそれを支持しない。)
- (理論的には異なる結果を示唆しているが、実験データはそれを支持しない。)
- “Although multiple studies have been conducted, further research is required.”
- (数多くの研究が行われてきたが、さらなる調査が必要である。)
- (数多くの研究が行われてきたが、さらなる調査が必要である。)
- “Although the hypothesis seems valid, the sample size is too small to draw a conclusion.”
- (仮説は妥当なように見えるが、結論を出すにはサンプル数があまりに小さい。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “though”
- 日本語: 「〜だけれど」
- よりカジュアルで、文末に付け加えて「〜だけどね」というニュアンスでも使われます。
- 日本語: 「〜だけれど」
- “even though”
- 日本語: 「たとえ〜でも」
- 「事実を強く認めた上での逆接」を強調します。
- 日本語: 「たとえ〜でも」
- “whereas”
- 日本語: 「一方で」
- 比較・対比をより明確にするニュアンスがあります。
- 日本語: 「一方で」
- “while”
- 日本語: 「〜する一方で」
- 時間的要素を含む場合や、対比を表す場合に用いられます。
- 日本語: 「〜する一方で」
反意語
- 接続詞としての直接的な反意語はありませんが、対照的なつなぎ方として “because”「なぜならば」などが挙げられます(因果関係を示すので、「逆接」の対極です)。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ɔːlˈðoʊ/ (オール-ドウ、あるいは [ɑːlˈðoʊ] とも表記されます)
- イギリス英語: /ɔːlˈðəʊ/ (オール-ゾウ/オール-ドウに近い音)
強勢(アクセント)の位置
- “al-THOUGH”の “though” の部分に強勢があります。
よくある発音の間違い
- /l/ と /ð/(th)の発音が不明瞭になることが多いので、舌を上下の歯の間に軽く当てて “th” の音を発音するように意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “althogh” “althouhg” など文字抜けに注意。
- “althogh” “althouhg” など文字抜けに注意。
- “although” 節と “but” を重ねて使う
- 誤: “Although it was raining, but we went out.”
- 正: “Although it was raining, we went out.”
- 誤: “Although it was raining, but we went out.”
- “though” と誤用
- “though” と “although” は書き言葉と話し言葉で頻度が異なりますが、意味上はほぼ同様です。ただ、フォーマルな文脈には “although” の方が好まれます。
- “though” と “although” は書き言葉と話し言葉で頻度が異なりますが、意味上はほぼ同様です。ただ、フォーマルな文脈には “although” の方が好まれます。
試験対策
- TOEIC や英検などの読解問題で、“although” が逆接を作る接続詞であることに着目して意味を捉える必要があります。
- ライティング試験では“although” の使い方および “but” との併用ミスがよく出題されます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「al-though → all + though」と考え、“すべて〜だけど” のように逆接の強いニュアンスがあるとイメージすると覚えやすいかもしれません。
- まずは “though” から覚え、“although” はフォーマルな場で使う選択肢、と整理すると区別がつけやすいです。
- スペル練習: “a-l-t-h-o-u-g-h” の文字順を特に注意する(特に “u” と “g” を抜かしやすい)。
- “although” の後には “but” を続けない、というルールをセットで覚えると、文法ミスを防ぎやすいです。
これらを参考に、「although」を使いこなせるように練習してみてください。文章を書いたり、話す際に自然と使えるようになると、表現の幅が広がります。
意味のイメージ

意味(1)
…ではあるが,…とはいいながら,…だが(though)
復習用の問題
正解を見る
雨が降っていたが、私たちは散歩に行くことに決めた。
正解を見る
Although it was raining, we decided to go for a walk.
英和辞書

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