元となった辞書の項目
realization
名詞
〈U〉(希望・計画などの)実現,達成;〈C〉実現したもの《+of+名》 / 〈U〉完全に理解する(している)こと;《a~》(具体的な)認識,自覚,体得 / 〈U〉《the~》《話》(財産などの)売却;(財産を売却してある額の金を)手に入れること《+of+名》
解説
以下では、名詞「realization」について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
単語: realization
品詞: 名詞 (noun)
意味 (英語 / 日本語)
- 英語: The act of becoming fully aware of something, or the act of achieving or fulfilling something.
- 日本語: 何かに気づくこと、または何かを実現すること。
この単語は「ふと気づいたり、実感したりするとき」「計画や夢が形になるとき」に使われます。感覚としては、「あっ、そうだったんだ!」という気づきや、「やっと目標が叶った!」という達成感を表します。
活用形
- 可算名詞・不可算名詞の区別: 通常は可算名詞として扱われ、状況に応じて「a realization」「the realization of〜」のように使います。
- 複数形: realizations
例: “Many realizations came to me after reading that book.”
他の品詞形
- 動詞: realize (実感する、気づく、実現する)
- 形容詞: (あまり一般的ではありませんが) realized ([音楽などの] 完成形の、など)
- 派生的な例: unrealized (まだ実現されていない、潜在的な)
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
書籍や論文、ビジネス文章でも目にすることから、ある程度の語彙力が必要になる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: real (「現実の」「実際の」の意味)
- 接尾語: -ize (動詞化する「〜にする」の意味)
- 接尾語: -ation (行為・状態を表す名詞語尾)
「real」から始まり、動詞の「realize」となり、そこに名詞化するための「-ation」がついて「realization」となりました。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- sudden realization (突然の気づき)
- come to a realization (理解に至る)
- a moment of realization (気づきの一瞬)
- eventual realization (最終的な実現・気づき)
- painful realization (つらい気づき)
- gradual realization (徐々にわかってくること)
- the realization of a dream (夢の実現)
- bring something to realization (何かを実現に至らせる)
- ultimate realization (究極の実現・認識)
- a shocking realization (衝撃的な事実・理解)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「realize」および「real」(ラテン語の “realis”; 現実の) から派生。
- 16世紀ごろから「実現する」「了解する」という意味で使われ始めました。
ニュアンス・使用上の注意
- 「realization」は自分の中で何かを発見したり、新しい理解に到達したりしたときの「気づき」を指します。
- 同時に「夢や目標の実現」の意味でも使えるため、前後の文脈から判断する必要があります。
- フォーマルすぎずカジュアルすぎない単語で、口語でも文章でも幅広く使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞として使う場合: “He had a sudden realization.” (彼は突然気づいた)
- 不可算名詞としての用法は少なく、通常は「a realization」「the realization of〜」など可算扱いします。
- フォーマルかカジュアルか:
- エッセイやビジネス文書、学術的な文書など、ややフォーマルな場面でもよく使われます。
- カジュアルな会話でも「I had a realization…」のように言うことはあります。
- エッセイやビジネス文書、学術的な文書など、ややフォーマルな場面でもよく使われます。
一般的な構文・イディオム
- come to the realization that + SV
例: “She came to the realization that she needed to change her career path.” (彼女はキャリアを変える必要があると気づいた。) - the realization of (one's) dreams/ambitions
例: “The realization of his childhood dream took many years of effort.” (彼の子どもの頃の夢の実現には何年もの努力がかかった。)
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
- “I just had a realization that we forgot to buy milk.”
(ミルクを買い忘れたことに、今気づいたよ。) - “Her sudden realization made the whole room go silent.”
(彼女が急に気づいたことを口にして、部屋全体が静まり返った。) - “After watching that documentary, I came to the realization that I need to take better care of my health.”
(あのドキュメンタリーを観て、自分の健康にもっと気をつける必要があると気づいた。)
ビジネスシーン (3例)
- “The team’s realization of the market demand led to the new product launch.”
(チームが市場の需要に気づいたことで、新商品が発売されることになった。) - “It was a pivotal realization that our marketing strategy needed a complete overhaul.”
(マーケティング戦略の全面的な見直しが必要だと気づいたのは、非常に重要な転機だった。) - “Investors are awaiting the realization of this project’s full potential.”
(投資家たちはこのプロジェクトの潜在能力が十分に発揮されることを待っています。)
学術的な文脈 (3例)
- “This study led to the realization that traditional methods were inadequate for modern data analysis.”
(この研究によって、従来の手法は現代のデータ分析には不十分であると気づいた。) - “The realization of Einstein’s theory required experimental evidence from multiple sources.”
(アインシュタインの理論の実現には、複数の実験的証拠が必要だった。) - “Philosophers have long debated the realization of free will in conscious beings.”
(哲学者たちは、意識をもつ存在において自由意志がどのように実現されるかを長年議論してきた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- awareness (認識)
- 「何かに気づいていること」を強調。より漠然とした気づきを表す。
- 「何かに気づいていること」を強調。より漠然とした気づきを表す。
- understanding (理解)
- 「知識を得て、理解が深まる」ニュアンス。
- 「知識を得て、理解が深まる」ニュアンス。
- epiphany (ひらめき)
- 「突然のひらめき」や「啓示」を強調。
- 「突然のひらめき」や「啓示」を強調。
- fulfillment (実現、達成)
- 夢や希望が形になることに焦点を当てる。
- 夢や希望が形になることに焦点を当てる。
- accomplishment (達成)
- 特に「目標を成し遂げる」ことを意味。
反意語 (Antonyms)
- ignorance (無知)
- misunderstanding (誤解)
7. 発音とアクセントの特徴
- アメリカ英語(IPA): /ˌriː.ələˈzeɪ.ʃən/
- 「ri-」を長めに、第二音節「əl」にアクセントを置かないよう気をつけて、第三音節 “-za-” に向かって強勢がやや置かれます。
- 「ri-」を長めに、第二音節「əl」にアクセントを置かないよう気をつけて、第三音節 “-za-” に向かって強勢がやや置かれます。
- イギリス英語(IPA): /ˌrɪə.laɪˈzeɪ.ʃən/
- 第一音節 “rɪə” がやや縮まり、 “-laɪ-” でアイのような音が入ります。
- 第一音節 “rɪə” がやや縮まり、 “-laɪ-” でアイのような音が入ります。
- アクセントは “-za-” / “-zeɪ-” の部分に強勢があります。
- スペルはアメリカ式:realization、イギリス式:realisation となる場合があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “realzation” / “realisation” / “realiation” など、-i- と -a- の順番をよく間違えやすいです。
- 同音異義語の混同: 特にはありませんが、realization と relation など、似たつづりを混同しがちです。
- 派生動詞 realize と対比して覚える: realize のスペルを誤って realiZe でなく realiSe (アメリカ・イギリス差) で混乱する学習者がいます。試験対策では文脈から正しいスペルをチェックしましょう。
- 資格試験など: TOEICや英検で文章読解問題に出る可能性があり、「気づく」「実現する」の両方の意味を押さえておくことが重要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「あっ、電球がピカッと点く」イメージ: 「思いつき」や「気づき」の瞬間を電球が点くイメージで覚えると記憶に残りやすいです。
- “Realization = Real(現実) + ize + ation”: 自分の「現実」を「〜化」するという感覚でまとめて覚えましょう。
- スペリングは “real + i + z + a + tion” という順番をイメージして、こまめに書いて確認すると良いでしょう。
以上が名詞「realization」の詳細な解説です。「気づき」と「実現」の両方のニュアンスを含む重要な単語なので、文脈や文法構造もしっかり把握しましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉完全に理解する(している)こと;《a~》(具体的な)認識,自覚,体得
意味(2)
〈U〉《the~》《話》(財産などの)売却;(財産を売却してある額の金を)手に入れること《+of+名》
意味(3)
〈U〉(希望・計画などの)実現,達成;〈C〉実現したもの《+of+名》