元となった辞書の項目
overseas
解説
1. 基本情報と概要
単語: overseas
品詞: 形容詞 (ときに副詞としても使用される)
- 英語での意味: located in or relating to a foreign country, especially across the sea
- 日本語での意味: 海外の(または海外へ)
「overseas」は、「海の向こうにある」「外国に関係する」というニュアンスの単語です。たとえば「海外支店」や「海外赴任」のように、海を越えた場所や国々に関連する状況を指すときに用いられます。
活用形
「overseas」は形容詞としては変化形がなく、比較級や最上級は通常使われません。副詞的にも用いられ、その場合も「overseas」のままです。
- 形容詞: overseas (変化なし)
- 副詞: overseas (変化なし)
他の品詞例
本来は形容詞や副詞として使われますが、名詞として「海外」全般を指す文脈で用いられることもあります。
- 例: “We have a lot of business overseas.”(副詞または名詞的に使われる場合)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
海外とのやりとりや国境を越えた文脈をイメージすると理解しやすい中級レベルの単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- over-: 「越えて、向こう側へ」
- sea: 「海」
- -s: 「複数形の名残」あるいは「海域・海洋」という複数の海を想起させる綴り
まとめると、「海を越えて」という意味合いが語源となっています。
派生語・関連性
- 「abroad」: より広く「海外」を表す単語。副詞として「海外に」「海外で」と使われる。
- 「overseas market」: 海外市場
- 「overseas branch」: 海外支店
よく使われるコロケーション(10選)
- overseas trip(海外旅行)
- overseas business(海外ビジネス)
- overseas market(海外市場)
- overseas degree(海外(の)学位)
- overseas expansion(海外進出)
- overseas investment(海外投資)
- overseas operations(海外事業・海外業務)
- overseas branch(海外支店)
- overseas assignment(海外赴任)
- overseas shipment(海外向け出荷)
3. 語源とニュアンス
語源
「overseas」は英語の古い形から派生しており、「over(越えて)」+「sea(海)」の要素を保ちます。歴史的には、海を渡った遠くの国や地域を指す表現として使われてきました。
ニュアンスや使用時の注意点
- 「overseas」は、基本的には「海を越えた外国」を指すややフォーマル寄りの表現ですが、一般的な会話でも頻繁に登場します。
- 書き言葉でも話し言葉でも使われ、ビジネスや学術でも問題なく使える便利な単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として: 名詞を修飾する
例: “an overseas student” (海外からの学生) - 副詞として: 動詞や文全体を修飾する
例: “My friend moved overseas.” (友人は海外へ引っ越した)
可算・不可算の区別
名詞として「overseas」を「海外そのもの」として使う場合、抽象的な場所の概念として不可算扱いすることが多いです。
構文上のポイント
- “overseas + 名詞” で形容詞的に使う: “overseas branch”, “overseas trip”
- 動詞 + “overseas” で副詞的に使う: “live overseas”, “go overseas”
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I’m planning to study overseas next year.”
(来年、海外で勉強する予定なんだ。) - “My sister lives overseas, so I only see her once a year.”
(姉は海外に住んでいるから、一年に一回しか会えないんだ。) - “Have you ever been overseas before?”
(今までに海外に行ったことはありますか?)
(2) ビジネスでの例文
- “We are expanding our products to overseas markets.”
(当社は製品を海外市場に展開し始めています。) - “Our company is opening an overseas branch in Singapore.”
(当社はシンガポールに海外拠点を設立する予定です。) - “He was assigned to an overseas position for two years.”
(彼は2年間、海外赴任をすることになりました。)
(3) 学術的な文脈での例文
- “Many scholars publish their research in overseas journals.”
(多くの研究者が海外の学術誌に研究成果を発表しています。) - “International conferences offer opportunities to collaborate with overseas experts.”
(国際会議は海外の専門家と協働する機会を提供します。) - “Overseas development programs can significantly contribute to global research.”
(海外の開発プログラムは、世界的な研究に大きく貢献する可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- abroad(海外で・海外へ)
- 副詞で使う場合が多く、「海外」という場所そのものを表すニュアンス。
- 例: “I studied abroad in the US.”
- 副詞で使う場合が多く、「海外」という場所そのものを表すニュアンス。
- foreign(外国の)
- 形容詞として「外国の」という意味で、必ずしも「海を越えて」というイメージに限らない。
- 例: “foreign language”
- 形容詞として「外国の」という意味で、必ずしも「海を越えて」というイメージに限らない。
- international(国際的な)
- 国境を越える意味を含むが、国家間・多国間のやり取りに焦点がある。
- 例: “international law”
- 国境を越える意味を含むが、国家間・多国間のやり取りに焦点がある。
反意語
- domestic(国内の)
- 「国内の」という意味で、「overseas(海外の)」とは対照的。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˌoʊvərˈsiːz/ (アメリカ英語), /ˌəʊvəˈsiːz/ (イギリス英語)
- アクセント: “o” よりも “seez” の部分に強勢がきます。
- アメリカ英語では「オウヴァシーズ」、イギリス英語では「オウヴァシーズ」に近い発音ですが、母音の出し方に少し差があります。
よくある発音の間違い
- “over-seas” と2つにはっきり分けようとすることが多いですが、実音としては連結して発音されます。
- “siːz” の長音 (シー) を短くしてしまわないように注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “overseas” は “oversea” と単数形で書かない点に注意。
- “abroad” との混同: “abroad” はほぼ副詞として使われますが、「overseas」は形容詞や副詞の両方でよく使われます。
- 文法的誤用: “I go to overseas.” のように “to” を入れてしまうミス。副詞として用いる場合は “go overseas.” と前置詞は不要。
- 試験(TOEIC・英検など)でも、ビジネスや国際交流を示す文脈で頻出します。「overseas market」「overseas branch」などはビジネス英語として重要。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「over」+「sea」+「s」の組み合わせから「海を越えて行く」イメージを持つと覚えやすいです。
- 「sea」の複数形「seas」が含まれているので、「複数の海をまたいで海外へ飛び出す」イメージでとらえると記憶に残りやすいでしょう。
- スペリングは “overseas” と最後に「s」が常につくことを意識するとミスを防げます。
以上が「overseas」の詳細解説です。ぜひ、海外関連の話題やニュース、ビジネスシーンでのメールや資料に活用してください。
意味のイメージ
意味(1)
海外の,外国の,外国向けの