最終更新日:2025/10/15

重大な, 容易ならない(serious) / まじめな, 厳粛な(solemn)

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元となった辞書の項目

grave

形容詞

重大な, 容易ならない(serious) / まじめな, 厳粛な(solemn)

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解説

以下では、形容詞としての「grave」を、できるだけ詳しく解説していきます。


1. 基本情報と概要

英単語: grave

品詞: 形容詞 (adjective)

基本的な意味(英語): serious, solemn, critical, or needing earnest consideration.

基本的な意味(日本語): 「深刻な」「重大な」「厳粛な」「重々しい」など。

「grave」は「深刻で重大な状況」を示したり、「厳粛な雰囲気」を表したりするときに使われる形容詞です。たとえば、「大きな問題を抱えている」「深刻な誤りを犯した」など、深刻さ・重大さ・切迫感をニュアンスとして含むときに使われます。

CEFRレベルの目安:


  • B2(中上級)

    日常的な会話においてはよく使われる単語「serious」に近いイメージですが、少しフォーマルで固い印象がありますので、中上級レベル以上の語彙に位置づけられます。

活用形


  • 原形: grave

  • 比較級: graver

  • 最上級: gravest

  • 副詞形: gravely (例: He spoke gravely about the issue.)

他の品詞形


  • 「gravity」(名詞) : 重力、または「重々しさ・重大さ・真面目さ」を示す

  • 「gravitas」(名詞) : (ラテン語由来)「威厳・重厚さ」


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹


  • 「grave」の語幹はラテン語の“gravis”に由来し、「重い」「深刻な」を意味します。

  • 接頭語や接尾語は直接ついていませんが、語源を共有する派生語として「gravity」「gravitas」などがあります。

よく使われるコロケーション(共起表現)・関連フレーズ(例とその日本語訳)


  1. grave concern (深刻な懸念)

  2. grave situation (重大な状況)

  3. grave consequences (重大な結果)

  4. grave error (重大な誤り)

  5. grave doubt (深刻な疑い)

  6. grave tone (厳粛な口調)

  7. grave danger (重大な危機)

  8. gravely ill (重病の、重い病状の)

  9. grave expression (深刻そうな表情)

  10. grave matter (重大事、重要なこと)


3. 語源とニュアンス

「grave」はラテン語の“gravis” (重い) に由来し、古フランス語経由で英語に入ってきました。もともと「重さ」を表していた語根から、「重々しく深刻な」という意味合いに派生してきました。


  • ニュアンス・使用時の注意点:


    • ややフォーマル寄りで、「深刻な」「重大な」問題・状況・表情などを強調します。

    • 口語よりも、書き言葉や堅い場面・公式なスピーチなどで用いられることが多いです。



4. 文法的な特徴と構文


  1. 形容詞の用法


    • 限定用法 (attributive): 「He made a grave mistake.」(彼は重大な誤りを犯した)

    • 叙述用法 (predicative): 「The situation is grave.」(状況は深刻だ)


  2. カジュアル/フォーマル


    • 「grave」は「serious」よりもフォーマルで厳粛な響きがあります。

    • 日常会話では「It’s a serious problem.」の方が多用されるかもしれませんが、文書やスピーチでは「grave problem」と言うことで、より厳粛で深刻なトーンを出せます。


  3. 他動詞/自動詞の区別


    • 「grave」は形容詞なので、動詞としての使い分けはありませんが、同じスペルの「grave」(墓)という名詞、動詞の「engrave」(彫り込む)とは異なるため、文脈で判断する必要があります。



5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “I have grave concerns about moving to that neighborhood.”

    (あの地域に引っ越すのは深刻な不安があるよ。)

  2. “Don’t joke about it; it’s a grave matter.”

    (冗談にしないで。それは重大なことなんだ。)

  3. “Her father’s voice was grave when he spoke about her future.”

    (彼女の将来について話すとき、彼女の父親の声は深刻そうだった。)

(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “The board expressed grave concern regarding the sudden drop in sales.”

    (取締役会は売り上げの急落に関して重大な懸念を示しました。)

  2. “It’s a grave error to ignore the customer feedback we’ve received.”

    (受け取った顧客からのフィードバックを無視するのは重大な誤りです。)

  3. “We must address these grave issues before proceeding with the merger.”

    (合併を進める前に、これらの重大な問題に対処しなければなりません。)

(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文


  1. “Failure to replicate these findings could have grave implications for future research.”

    (これらの研究結果が再現できないことは、今後の研究に重大な影響を及ぼす可能性があります。)

  2. “The human rights report highlighted grave concerns about the prison conditions.”

    (その人権報告書は刑務所の環境について重大な懸念を取り上げた。)

  3. “A grave oversight in the data collection process may invalidate the entire study.”

    (データ収集過程での重大な見落としが、研究全体を無効にする恐れがあります。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. serious(深刻な・本気の)


    • 「grave」より一般的で、口語でも書き言葉でも広く使われる。


  2. solemn(厳粛な・荘厳な)


    • 「grave」の中でも、宗教的儀式や葬儀など、厳かな雰囲気を強調するときに使われやすい。


  3. severe(深刻な・厳しい)


    • 状況の厳しさや激しさを強調。


  4. somber(陰鬱な・重苦しい)


    • 「grave」と近いが、より感情面での暗さを強調。


反意語 (Antonyms)


  • trivial(ささいな・取るに足らない)

  • lighthearted(気軽な・陽気な)

  • unimportant(重要でない)


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /ɡreɪv/

  • アクセント: 単音節(grave)なので強勢は常に “gra-ve” の最初の音 “gr-” にかかるイメージです。

  • アメリカ英語イギリス英語で、ほとんど同じ発音です(ɡreɪv)。

  • よくある間違い: 名詞の「grave(墓)」と同じスペル・発音ですが、意味は全く異なります。文脈に応じて注意が必要です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: 「grav」「grve」というスペルミスが起こり得るので注意。

  2. 同音異義語との混同: 名詞の「grave(墓)」や「engrave(彫る)」など。「grave」の意味を会話の流れからしっかり判断する必要あり。

  3. TOEICや英検などの試験対策:


    • ビジネスメールや報告の文脈で「grave concerns」や「grave mistake」が出題される可能性があります。

    • 堅めの文章で「深刻」を表す単語として、同義語の使い分けの問題などに注意しましょう。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「grave」は「gravity(重力)」と同じ語源。

    “heavy”というイメージを持つと、物事が「重い → 深刻・重大」という連想がしやすくなります。

  • 「深刻な(serious)」よりも一段重く、フォーマルな響きと覚えると使い分けに役立ちます。

  • 単音節なので口に出しやすく、スペリングも簡単。

    「grav-e(重みがeまで続く)」と意識すると覚えやすいかもしれません。

以上が、形容詞「grave」の詳細な解説です。少しフォーマルで重々しいニュアンスを出したい場合に、ぜひ活用してみてください。

意味のイメージ
grave
意味(1)

重大な,容易ならない(serious)

意味(2)

まじめな,厳粛な(solemn)

ビジネス英単語(BSL) / 英訳 / 4択問題

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