最終更新日:2024/11/26
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元となった辞書の項目

get through

【句動】《...に》うまく届く,をうまく送り届ける《to ...》 / 《...に》(困難だが)なんとか理解される《to ...》,《Bに》Aをなんとか理解させる《A through to B》/ 《...に》連絡がつく《to ...》/ (困難など)を乗り越える

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解説

1. 基本情報と概要

英単語/フレーズ: get through

品詞: 句動詞(phrasal verb; 「get + 前置詞/副詞」)

主な意味(英語):


  1. To succeed in finishing or overcoming something (e.g., a difficult task).

  2. To pass an exam or test.

  3. To survive a challenging situation.

  4. To make contact by telephone or other communication.

  5. To be understood or to communicate an idea successfully.

主な意味(日本語):


  1. 何か大変なことを「やり遂げる/乗り越える」

  2. 試験などに「合格する」

  3. 困難な状況を「切り抜ける」

  4. 電話などで相手に連絡が「つく」

  5. 自分の言いたいことやメッセージが相手に「伝わる」

「get through」は「困難を無事に乗り越える」イメージで使われます。また、「電話が繋がる」や「相手にメッセージが伝わる」という意味でも使われます。日常会話からビジネスまで幅広い場面で目にする表現ですよ。

活用形


  • get through (原形)

  • got through (過去形)

  • gotten through / got through (過去分詞; アメリカ英語では “gotten”、イギリス英語では “got” が一般的)

  • getting through (進行形)

他の品詞への変化例


  • get (動詞) 単体で「手に入れる、取得する」の意。

  • through (前置詞/副詞) 単体で「通り抜けて」「〜を通じて」の意。

  • ただし、“get through” は句動詞なので、文中では「動詞フレーズ」として扱われるのが基本です。

CEFRレベル: B2〜C1(中上級〜上級)


  • B2(中上級):ある程度自由な会話ができ、複雑な表現にも挑戦できるレベル。

  • C1(上級):かなり幅広いトピックでも流暢に表現できるレベル。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • get: 「得る、なる、(状態に)至る」といった基本動詞

  • through: 「通り抜けて」「途中経過を経て最終的に、完了して」というニュアンスを持つ副詞/前置詞

両者が組み合わさり、「困難や過程を経てゴールに達する」というイメージになります。

派生語や類縁語


  • get over: 「(病気など)から回復する」「克服する」

  • go through: 「(困難・苦痛を)経験する」「(資料・プロセスを)詳細に調べる」

  • get by: 「なんとかやりくりする」「うまく生き延びる」

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(日本語訳付)10選


  1. get through a difficult time(大変な時期を乗り越える)

  2. get through the exam(試験に合格する)

  3. get through (to someone) on the phone(電話で(誰か)に繋がる)

  4. get through the workday(仕事の日をなんとかやり終える)

  5. get through the crowd(人ごみを通り抜ける)

  6. get through to the next round(次のラウンドに進む)

  7. get through one’s message(自分のメッセージを相手に伝える)

  8. struggle to get through(やっとの思いで乗り切る)

  9. barely get through(かろうじて切り抜ける)

  10. help someone get through(誰かが乗り越えるのを手助けする)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 「get」は古英語の “gietan” に由来し、「手に入れる、達する」の意。

  • 「through」は古英語の “þurh” に由来し、「通り抜けて、経由して」の意。

これが組み合わさることで、「通り抜けて達する」「障害や時間を経て完了する」という意味が形成されました。

微妙なニュアンス・感情的な響き


  • 「困難を乗り越える」という前向きなニュアンスが強いです。

  • 相手に「どうにかして切り抜ける」イメージを伝える時にしばしば使われます。

  • フォーマル/カジュアルどちらでも使われますが、ビジネスメールなどでは「I managed to get through the task」などと書かれると多少フォーマル感が出ます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 「get through」は他動詞的にも自動詞的にも使われる句動詞です。


    • 【他動詞的】We finally got through the exam. (何を?→ the exam)

    • 【自動詞的】It was tough, but we got through. (乗り切った)


  • 「get through to + 人」などの形で「(人)に連絡がつく」「(相手に)理解させる」といった構文も使われます。


    • 例: I couldn’t get through to him yesterday. (彼に連絡がつかなかった)


使用シーン:


  • カジュアル:会話やチャットでよく使われる

  • フォーマル:ビジネス文書やプレゼンテーションでは「overcome」「complete」などで置き換えられる場合も多いが、口語的に「get through」を用いることも可能。


5. 実例と例文

以下では日常会話、ビジネス、学術の3つの文脈に分け、それぞれ3つずつ例文を示します。

日常会話


  1. “I was so tired, but I had coffee and got through the day.”


    • 「すごく疲れてたけど、コーヒー飲んでなんとか一日を乗り切ったよ。」


  2. “How did you get through that breakup?”


    • 「あの別れをどうやって乗り越えたの?」


  3. “I tried calling you, but I couldn’t get through.”


    • 「電話してみたけど、繋がらなかったよ。」


ビジネス


  1. “We need to get through this project by the end of the week.”


    • 「週末までにこのプロジェクトを完了しなくてはなりません。」


  2. “I managed to get through to our client in Germany.”


    • 「なんとかドイツのクライアントに連絡がとれました。」


  3. “Let’s get through today’s agenda before lunch.”


    • 「お昼前に今日の議題を片付けましょう。」


学術的・アカデミック


  1. “You’ll have to get through a lot of reading for this course.”


    • 「このコースでは大量の文献を読みこなさなければなりません。」


  2. “I finally got through the first draft of my dissertation.”


    • 「やっと論文の第一稿を書き終えました。」


  3. “The professor’s points were difficult, but we eventually got through to her main argument.”


    • 「教授の論点は難しかったけど、最終的に彼女の主張の要点を理解できたよ。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語(Synonyms)


  1. overcome(克服する)


    • 「困難を乗り越える」という点では “get through” とよく似ていますが、”overcome” はややフォーマルで、困難さに打ち勝つニュアンスが強いです。


  2. pull through(困難を切り抜ける)


    • “get through” とほぼ同じ文脈で使えますが、特に病気や大事故などの状況に対して使われることが多いです。


  3. make it through(やり遂げる)


    • 口語的で、「どうにかやり遂げる・なんとか乗り切る」という気持ちが強めです。


  4. pass(試験に合格する)


    • 「試験を合格する」という一点において “get through the exam” と「pass the exam」は近いですが、“get through” は「大変だったけど…!」というニュアンスがこもりやすいですね。


反意語(Antonyms)


  1. fail(失敗する)


    • 「試験やタスクに失敗する」という真逆の意味を持ちます。


  2. give up(あきらめる)


    • 「やり遂げる」に対して「あきらめる」という点で対比的です。



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • アメリカ英語: /ɡɛt θruː/

  • イギリス英語: /ɡet θruː/

いずれも “get” の母音は [ɛ](エ)の音に近く、「through」は θ + ruː の組み合わせです。

強勢(アクセント)の位置


  • 句動詞としては “get” と “through” ともに軽く強調することが多いですが、自然な音声では “through” にやや強勢が置かれることもあります。

よくある発音の間違い


  • “through” の発音を [θru] ではなく「スルー」「ズルー」のように濁ってしまうこと。

  • “get” を「ゲット」ではなく「ゲェt」と短めに発音するのが英語らしいです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • 「through」のスペルミスで “thru” と書きがちですが、カジュアルな表記以外では正式ではありません。

  • 「go through」と混同することが多いですが、「go through」は「詳細に調べる、経験する」、「get through」は「完了させる、抜け出す」のニュアンスが強いです。

  • 電話の場面で「電話がつながらない」という意味では “I couldn’t get through.” が自然表現。

  • 試験などでは “I didn’t pass” よりも “I couldn’t get through” の方が会話表現的。TOEICや英検などでも「句動詞」の問題で出題される可能性があります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「get」=「到達する」+「through」=「通り抜ける」→「(障害物を)突破して到達する」とイメージ化すると覚えやすいです。

  • 「get through the tunnel」(トンネルを抜ける) という絵を思い浮かべると、「困難を通り抜けてやり遂げる」という感覚がつかめます。

  • スペルや意味の混同を防ぐには「th-r-o-u-g-h」の一続きのイメージを念頭に置き、「tru(トル)」部分を忘れずに、語末の “gh” で伸ばす感覚を覚えておくと◎。

「get through」は、あらゆる困難やタスクを「なんとか乗り切る」という心強い表現です。モチベーションが下がったときにも「I can get through this!(これを乗り越えられる!)」と声をかけると元気が出ますよ。

意味のイメージ
get through
意味(1)

【句動】《...に》うまく届く,をうまく送り届ける《to ...》

意味(2)

《...に》(困難だが)なんとか理解される《to ...》,《Bに》Aをなんとか理解させる《A through to B》

どんなに頑張っても彼にうまく通じなかった。

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意味(3)

《...に》連絡がつく《to ...》

交換台、ボストンに電話しようとしているんですが。

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意味(4)

(困難など)を乗り越える

1時間でその仕事を仕上げるのは難しい。

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意味を覚えるための辞書問題

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