最終更新日:2025/12/01
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元となった辞書の項目

distortion

名詞

〈C〉(話・真実・事実などを)ゆがめること,曲げて伝えること / (形の)ゆがみ,ねじれ / 〈C〉ゆがんだ(ねじれた)もの / (光の)ひずみ,収差

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解説

1. 基本情報と概要

英単語: distortion

品詞: 名詞 (noun)

活用形: 通常不可算名詞として扱われることが多いですが、文脈によっては可算名詞として「distortions」と複数形で表すこともあります。


  • 意味(英語): The act or state of being twisted out of a natural or normal shape or condition; a misleading or misrepresented form.

  • 意味(日本語): 形や音、事実などが歪んでしまうこと、または歪められた状態を指します。例えば、真実が歪められたり、音がひずんでしまった場合に使う単語です。

「distortion」という単語は「歪み」「ひずみ」「曲げられたもの」というニュアンスがあり、音や映像、事実の伝達などが本来の正しい状態から変わってしまったときに使われます。

CEFRレベル: B2(中上級)


  • B2: 一般的な抽象的・技術的トピックについても理解し、ある程度議論できるレベルです。

他の品詞との関連例


  • 動詞: distort(ひずませる、歪める)


    • 例: distort, distorted(過去形・過去分詞形), distorting(進行形)


  • 形容詞: distorted(歪んだ、ひずんだ)


    • 例: a distorted image(歪んだイメージ)



2. 語構成と詳細な意味


  • 接頭語: dis-(否定・反転・分離のニュアンス)

  • 語幹: tort(torque や twist と同じ語源で、「ねじる」を表す)

  • 接尾語: -ion(名詞化を表す)

「distortion」という言葉は「dis-(離れる、ばらばらに)」+「tort(ねじる)」+「-ion(名詞形)」という構成で、「ねじって離れた状態=歪み、ひずみ」を表します。

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(例と日本語訳)


  1. audio distortion(音声の歪み)

  2. optical distortion(光学的な歪み)

  3. distortion of facts(事実の歪曲)

  4. signal distortion(信号のひずみ)

  5. lens distortion(レンズの歪み)

  6. spatial distortion(空間の歪み)

  7. visual distortion(視覚的な歪み)

  8. thermal distortion(熱によるひずみ)

  9. frequency distortion(周波数の歪み)

  10. distortion effect(ギターなどでの歪みエフェクト)


3. 語源とニュアンス


  • 語源:

    ラテン語の「distortio」から来ており、これは「dis-(分離・反対)」と「torquēre(ねじる)」が組み合わさったものです。もともとは「ひねって歪める」というニュアンスを持っています。


  • 歴史的使用:

    当初は物理的な形や構造がねじれて歪むという意味合いで使われていましたが、徐々に広義化し、情報や事実を歪めて伝えること、音や映像の明確さが失われる状況まで指すようになりました。


  • 使用時の注意点:

    「distortion」は、歪みやひずみをネガティブに捉える場合が大半です。物理的な歪みや、事実の歪曲を表す際に使われ、文書でも会話でもよく使われますが、やや硬めの表現に感じられることがあります。


  • 口語か文章か:

    日常会話でも使うことはありますが、ややフォーマル・技術的な場面でも頻繁に見られます。とりわけ音声機器や光学分野、また事実の歪曲を論じる際などに多用されます。



4. 文法的な特徴と構文


  • 可算・不可算:

    「distortion」は、一般的に不可算名詞として使われることが多いです。具体的な種類や複数の歪みを表したい場合には「distortions」と可算名詞としても使用されます。

    例:


    • There is a lot of distortion in this signal. (不可算扱い)

    • Several distortions in the story have been identified. (可算扱い)


  • よく使われる構文:


    • X causes distortion in Y (XがYに歪みを引き起こす)

    • Distortion appears / occurs in ... (~に歪みが生じる)


  • イディオム:

    とくに「distortion」を使った決まったイディオムは多くありませんが、技術アナウンスや報道で「distortion of facts(事実の歪曲)」と用いられることが多いです。



5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. I think there's some distortion in the speakers. Let me adjust the settings.

    (スピーカーに少し歪みがあるみたい。設定を調整してみるね。)


  2. The photo has distortion at the edges because of the wide-angle lens.

    (広角レンズのせいで、写真の端が歪んでるよ。)


  3. I can’t hear you clearly; there’s too much distortion on the line.

    (はっきり聞こえないよ。回線にひずみが大きいんだ。)


(2) ビジネスシーンでの例文


  1. We need to minimize distortion in our data transmission for better quality.

    (より高品質のために、データ送信時の歪みを最小限に抑える必要があります。)


  2. The marketing report showed significant distortion of sales figures, which raised concerns.

    (マーケティング報告書にある売上高の大きな歪曲が問題視されました。)


  3. During the conference call, there was some audio distortion due to network issues.

    (会議通話の際、ネットワークの問題で音声の歪みがありました。)


(3) 学術的な文脈での例文


  1. This telescope design reduces optical distortion for more accurate observations.

    (この望遠鏡の設計は光学的歪みを減らし、より正確な観測が可能になります。)


  2. The study examines the distortion of historical events in popular media.

    (この研究は大衆メディアにおける歴史的出来事の歪曲を調査しています。)


  3. We observed frequency distortion in the experimental data, affecting our results.

    (実験データで周波数の歪みを観察し、その結果に影響を与えました。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. warp(歪み)


    • 「物理的にねじれる」のニュアンスが強い。


  2. twist(ねじれ)


    • 広義で使えるが、口語的・物理的な場面が多い。


  3. misrepresentation(誤表現)


    • 情報や事実が誤って伝えられる点に焦点。


  4. skew(偏り)


    • 統計やデータでの「偏り」をよく指す。


  5. deformation(変形)


    • 物理的に形が変わる場合に多用。


反意語 (Antonyms)


  1. clarity(明瞭さ)

  2. accuracy(正確さ)

  3. precision(精密さ)

「distortion」は元の形や情報から外れて歪んでいる状態を表すので、真逆には「正確さ」「明瞭さ」などがきます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /dɪˈstɔːrʃən/(米・英ともにほぼ同じ)

  • アクセント: 「dis*tor*tion」の第2音節(tor)にストレスがあります。

  • イギリス英語 / アメリカ英語: イギリス英語では /dɪˈstɔː.ʃən/、アメリカ英語でも同様ですが、/ɔː/ の音が地域によっては /ɔr/ に近く聞こえる場合があります。

  • よくある間違い: 「dis-tor-sion」の発音で「tor」をしっかり伸ばすことで、語尾の /ʃən/ も明確になります。早口で言うと「distor-shun」となりがちなので注意。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “distotion” や “distorion” など、母音や子音が抜けやすいので注意して覚えましょう。

  • 同音異義語との混同: “distortion” とそっくりの同音異義語は特にありませんが、distort の変化形と混同しやすいです。

  • 試験対策:


    • TOEICや英検などでは、技術的な文脈や記事の歪曲表現の文脈などで出題される可能性があります。

    • 「歪曲」「歪み」といった日本語との対応をしっかり身につけておくと便利です。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 接頭語「dis-」の「離れる、逆方向へ」というイメージから「〜ではない形へ twist(扭曲・ねじりを加える)」と思い出すと覚えやすいかもしれません。

  • “tor”(ねじる)という音から「トルク(torque)」を連想すると、「ひずみ」や「歪む」というイメージが想起しやすいです。

  • 覚え方の工夫: 「dis + tor + tion = 本来の形から離れて(ねじって)しまった状態」と分解して何度か声に出して覚えると定着しやすいでしょう。


以上が、名詞「distortion」の詳細解説です。音や映像などが「本来の状態から歪んでいる」意味合いで日常からビジネス、学術にいたるまで幅広く使われますので、ぜひ活用してみてください。

意味のイメージ
distortion
意味(1)

〈U〉(話・真実・事実などを)ゆがめること,曲げて伝えること

意味(2)

〈U〉(形の)ゆがみ,ねじれ;〈C〉ゆがんだ(ねじれた)もの

意味(3)

(光の)ひずみ,収差

ビジネス英単語(BSL) / 和訳 / 4択問題

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