compound
名詞「compound」の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語: compound
日本語: 化合物、複合施設、構内、敷地などの意味
- 例えば「化合物(chemical compound)」という場合、いくつかの元素が混ざり合ってできた物質を指します。
- また「構内」「敷地」という意味では、フェンスなどで囲まれた建物やエリアを表します。
- 「複合的なものが集まった場所」や「ある要素を合わせてできたもの」というニュアンスを持ちます。化学分野や日常の施設の呼び名など、いろいろな場面で使われる便利な単語です。
品詞: 名詞 (countable noun)
活用形: 名詞なので数の変化のみ
- 単数形: compound
- 複数形: compounds
他の品詞の例:
- 動詞: “to compound” (悪化させる、混ぜ合わせる)
- 例: compounded (過去形・過去分詞), compounding (現在分詞)
- 例: compounded (過去形・過去分詞), compounding (現在分詞)
- 形容詞: “compound” (複合の、混合の)
- 例: “compound words” (複合語)
CEFRレベル: B2 (中上級)
- 日常会話ではあまり頻出ではありませんが、化学やビジネスでよく使われるため、中上級レベルの学習者向けです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語「com-」: 「共に」や「いっしょに」を表すラテン語由来
- 語幹「pound/ponere」: 「置く」という意味のラテン語 ponere が由来
- → 「共に置く」→「いくつかの要素を一緒にまとめたもの」
派生語や類縁語
- “component” (構成要素)
- “compose” (構成する)
- “composition” (構成、作品)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10個)
- chemical compound(化合物)
- compound interest(複利)
- military compound(軍事施設)
- residential compound(住宅施設・敷地)
- industrial compound(工業用施設)
- compound fracture(複雑骨折)
- gated compound(門で囲まれた敷地)
- compound bow(複合弓)
- compound sentence(複文)
- corporate compound(企業施設・構内)
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語の “com-” (共に) + “ponere” (置く)から派生。
- 「いくつかの要素・要因をまとめて一つにする」という考え方が基本にあります。
ニュアンスや使用場面:
- 化学分野では主に「化合物」の意味で頻出。
- 不動産や軍事などでは「囲まれたエリアや施設」の意味で使われることが多い。
- フォーマルな文脈でも使われ、書き言葉でも比較的よく見られます。
- 口語的には「複合施設」などを説明するときなどに使われ、若干硬めの印象があります。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント
- 名詞 (可算名詞)
- 「a compound」「two compounds」のように数えられます。
一般的な構文・イディオム例
- “The compound consists of several buildings.”
- 「その敷地は複数の建物から成り立っている」
- 「その敷地は複数の建物から成り立っている」
- “They discovered a new chemical compound.”
- 「彼らは新しい化合物を発見した」
- 「彼らは新しい化合物を発見した」
フォーマル/カジュアルの使用シーン
- ビジネスや学術文献、化学や軍事関係の話題など、ややフォーマルからセミフォーマルな場面で使われやすい。
5. 実例と例文
日常会話での例 (3つ)
“I live in a small compound with my family; it has a shared garden.”
- 「家族と一緒に小さな敷地で暮らしているんだ。共有の庭もあるよ。」
- 「家族と一緒に小さな敷地で暮らしているんだ。共有の庭もあるよ。」
“They turned an old factory into a residential compound.”
- 「古い工場を住宅施設に改装したんだよ。」
- 「古い工場を住宅施設に改装したんだよ。」
“We visited a historical compound that used to be owned by a noble family.”
- 「かつて貴族の家族が所有していた歴史的な敷地を訪れたの。」
ビジネスでの例 (3つ)
“Our company’s compound includes office buildings and a research laboratory.”
- 「当社の敷地にはオフィス棟と研究所があります。」
- 「当社の敷地にはオフィス棟と研究所があります。」
“The compound security system requires all employees to carry ID badges.”
- 「この構内のセキュリティシステムでは、全従業員がIDバッジを携帯しなければなりません。」
- 「この構内のセキュリティシステムでは、全従業員がIDバッジを携帯しなければなりません。」
“We’re planning to expand the compound to accommodate new departments.”
- 「新しい部署を収容するため、構内を拡張する計画を立てています。」
学術的な文脈での例 (3つ)
“Researchers discovered a compound that can reduce greenhouse gas emissions.”
- 「研究者たちは温室効果ガスの排出を減らすことができる化合物を発見しました。」
- 「研究者たちは温室効果ガスの排出を減らすことができる化合物を発見しました。」
“The stability of this chemical compound makes it widely used in pharmaceuticals.”
- 「この化合物の安定性のおかげで、製薬分野で広く利用されています。」
- 「この化合物の安定性のおかげで、製薬分野で広く利用されています。」
“By analyzing the molecular structure of the compound, we can predict its properties.”
- 「その化合物の分子構造を分析することで、性質を予測することが可能になります。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- mixture(混合物)
- “compound”よりも「単に混ざっただけ」のニュアンスが強い。
- “compound”よりも「単に混ざっただけ」のニュアンスが強い。
- combination(結合、組み合わせ)
- 「要素が組み合わさったもの」という意味で近いが、化学的文脈はやや弱い。
- 「要素が組み合わさったもの」という意味で近いが、化学的文脈はやや弱い。
- blend(混合物)
- 口語的で、食品・飲料などの混ぜ合わせに多く使われる。
反意語 (Antonym)
- 簡単に「element」(元素)で対比されることもあるが、直接的な反意語というよりは「構成する一部分」という意味で対照的。
- 完全な反意語というよりも「element (要素) と compound (複合体)」という対比で捉えられることが多い。
7. 発音とアクセントの特徴
IPA:
- イギリス英語 (BrE): /ˈkɒm.paʊnd/
- アメリカ英語 (AmE): /ˈkɑːm.paʊnd/
アクセント
- “com” の部分に強勢。
- 日本人学習者は「コンパウンド」と発音しがちですが、英語では “コン” 強め、“パウンド” に向かって下がる感じです。
よくある発音ミス
- “com-pu-nd” のように /pʊnd/ と誤解してしまう。正しくは “pound” (/paʊnd/) と同じ音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリング: “compound” (mの後にpがくる点に注意)。
- “compund” とつづりを間違えやすいので注意。
- “compound” は動詞と名詞(さらには形容詞)で意味が異なる。
- 動詞 “to compound” は「混合する」「悪化させる」などの少し違う意味合いを持つ。
- 動詞 “to compound” は「混合する」「悪化させる」などの少し違う意味合いを持つ。
- 資格試験 (TOEIC・英検など) では、ビジネス文脈で「社屋敷地」や化学関連文脈で「化合物」という意味が問われることがある。複利を表す “compound interest” もよく見られる。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “com-” + “pound (place)” → “一緒に置かれたもの”。
- 「いろいろな要素を“ひとつの場所に置き合わせたもの”」というイメージを持つと、化合物や敷地のイメージがわきやすいです。
- 化学式やフェンスに囲まれたエリアなど、ビジュアルと一緒に覚えると記憶に残りやすいでしょう。
以上が、名詞「compound」の詳細解説です。それぞれの分野や文脈で意味が微妙に違ってきますが、「複数の要素が合わさり、ひとまとまりになったもの」を核心にして捉えるとわかりやすいです。ぜひ使い方を覚えて、ビジネスでも学術的な場面でも活用してみてください。
複合語,合成語(classroom, heart-to-heartなどをいう)
合成物,混合物,調合物;化合物
(異民族の家屋・商館などがある)囲み地区,構内