元となった文法の項目
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A2.2-B2.2
関係代名詞: 目的格(who/whom/which)
先行詞は目的語の働きをする:which
説明
以下では、「関係代名詞の目的格」について、より詳しく、わかりやすい形で説明します。
関係代名詞の基本:主格・目的格・所有格
関係代名詞には主に3つの格があります。
主格(who, which, that など)
- 主語として働きます。
- 例:The person who called me was my friend.
(私に電話をかけてきた人は、私の友人でした。)
- 主語として働きます。
目的格(whom, which, that など)
- 目的語として働きます。
- 例:The person whom I called was my friend.
(私が電話をかけた人は、私の友人でした。)
- 目的語として働きます。
所有格(whose)
- 所有を表します。
- 例:The person whose car was stolen is my friend.
(車を盗まれた人は、私の友人でした。)
- 所有を表します。
目的格(who / whom / which)の使い方
1. 目的格とは?
- 目的格の関係代名詞は、先行詞(前にある名詞や代名詞)を説明するときに、その文の目的語として機能します。
- 英語の文中で目的語になるものをつなぐ役割をするため、「whom」「which」などが使われます。
- 例:This is the thing (which) I've been looking for.
(これは私が探していたものです。)
- 例:This is the thing (which) I've been looking for.
2. 人を先行詞とする場合
whom が正式には目的格ですが、日常会話などでは who が代わりに使われることも多いです。
- 例:The person whom I saw yesterday was my teacher.
(私が昨日会った人は、私の先生でした。) - 口語では “The person who I saw yesterday…” と言うこともよくあります。
- 例:The person whom I saw yesterday was my teacher.
that も人を先行詞とする場合に使えることがありますが、かたすぎたり、状況によっては誤解されやすい場合もあるため、必要に応じて who/whom と使い分けます。
3. ものを先行詞とする場合
ものが先行詞のときは、目的格として which を使うことが多いです。
- 例:The movie which I watched last night was really interesting.
(私が昨夜見た映画は本当に面白かった。)
- 例:The movie which I watched last night was really interesting.
that もよく使われます。
- 例:The movie that I watched last night was really interesting.
4. 前置詞と関係代名詞
- 目的格の関係代名詞を使うとき、文末に前置詞が置かれる場合があります。カジュアルな英語ではとくに顕著です。
- 例:This is the thing (which) I’ve been looking for.
- for は文末にきています。
- 一方、より形式的な文では、前置詞を関係代名詞の前に置くこともあります。
- 例:This is the thing for which I’ve been looking.
- 例:This is the thing (which) I’ve been looking for.
先行詞による関係代名詞の選び方
人 → who / whom / that
- 目的格を厳密に区別するなら「whom」を使う。
- 日常会話では「who」で置き換えることが多い。
- “that” を使うことも可能(特に制限用法の場合)。
- 目的格を厳密に区別するなら「whom」を使う。
もの → which / that
- どちらもよく使われる。
- 形式的にしたいなら “which” を用いるとよい。
- どちらもよく使われる。
人・もの(両方) → that
- 「that」は、人・もの両方の先行詞に使える便利な関係代名詞。
- ただし、前置詞の後には基本的に置けないので注意する。
- 「that」は、人・もの両方の先行詞に使える便利な関係代名詞。
まとめ
- 目的格の関係代名詞は、その節(関係節)の中で目的語の働きをする。
- 人が先行詞の場合:whom(文語的・形式的)、who(口語的)、または that が使われる。
- ものが先行詞の場合:which または that が使われる。
- 前置詞との位置関係や、文章の形式度合いによって使い分けが必要。
以上を踏まえれば、目的格の関係代名詞を正しく使えるようになります。たとえば “whom” や “which” は文語的・正式な印象を与える一方、日常的な会話やカジュアルな文章では “who” や “that” を使うことが多い、という点に注意してみてください。