From a first-person perspective, I always try to understand others' points of view.
first-person
以下では「first-person」という名詞について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “first-person”
- 日本語: 「一人称」
会話・文章などで「自分」を表す視点を指すときに使われる名詞です。「I(私)」「we(私たち)」などが含まれる視点で、その話や文章が「話し手」主体で展開されるニュアンスを持っています。
品詞
- 名詞 (noun)
ただし、文脈によっては形容詞的に用いられる場合(例: “first-person perspective”)もよくあります。
活用形
- 名詞としては数を表す際に “first-person” / “first-persons” と複数形にすることはあまり一般的ではありません。用例では通常 “first-person” で固定的に使われます。
他の品詞形
- 形容詞: “first-person” 例) “He wrote the story in a first-person style.”
- 他の形式: 同じシリーズとして “second-person” や “third-person” などがあり、それぞれ二人称・三人称を表します。
CEFR難易度の目安
- B2(中上級): 文法・文章表現の視点や文学的表現の概念として学習するため、やや高めのレベルといえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “first” + “person” の複合語
- “first” は「最初の、第一の」を意味する語。
- “person” は「人、人称」を意味する語。
- “first” は「最初の、第一の」を意味する語。
詳細な意味
- 「一人称」:文章や会話が「話し手自身の視点」で語られること。
- 例: “I noticed something strange.”(自分視点から事柄を語る)
関連単語や派生語
- “second-person” (二人称)
- “third-person” (三人称)
- “first-person narrative” (一人称の物語)
- “first-person perspective” (一人称視点)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- first-person narrative( 一人称の物語 )
- first-person perspective( 一人称視点 )
- first-person pronoun( 一人称代名詞 )
- in the first-person( 一人称で )
- first-person point of view( 一人称の視点、POV )
- shift to first-person( 一人称へ移行する )
- first-person shooter( 一人称シューティングゲーム )
- consistency in first-person( 一人称で書く際の一貫性 )
- adopt a first-person voice( 一人称の口調を採用する )
- first-person account( 一人称で語られる証言・エピソード )
3. 語源とニュアンス
語源
- “first”は古英語「fyrst」に由来し「最初」や「一番目」を示す語。
- “person”はラテン語「persona」にさかのぼり、もとは「仮面」「役」を意味していました。そこから「文法上の人称」という概念へと発展してきました。
歴史的な使われ方
- 古くから文法用語として「一人称・二人称・三人称」と区分する際に使われてきました。文学の世界では、一人称視点で書かれた小説が主観的・臨場感のある表現として好まれる背景があります。
使用時のニュアンス・注意点
- 一人称での表現は、自分の感覚や考えを直接的に表すため、より個人的で主観的なニュアンスを与えます。客観性を求める場面では、逆に三人称が好まれることもあります。
- フォーマル/カジュアルな場面どちらでも使用しますが、文章中で使うときには文法上一貫性をもたせることが大切です。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- “in first-person” → “The story is told in first-person.”
- “from a first-person perspective” → “He describes events from a first-person perspective.”
イディオム
- “speak in the first person”
話し手の視点で直接語ることを表します。日常会話というよりは少し文法・文章にフォーカスした用語です。
使用シーン(フォーマル/カジュアル)
- フォーマル: 学術論文の執筆スタイル上の解説で “Write in the first-person to emphasize personal experience.”
- カジュアル: SNS投稿やブログで “I wrote a post in first-person to sound more personal.”
可算・不可算
- 一般的に文法カテゴリーとして不可算扱いに近いですが、文脈によっては “the first-person” など限定して使うことが多いです。
5. 実例と例文
※それぞれの日常会話・ビジネス・学術的文脈で3例ずつ紹介します。
A. 日常会話
“I usually write my travel blog in first-person so readers can experience the trip with me.”
(普段、読者が一緒に旅を感じられるように、一人称で旅行ブログを書くよ。)“When I tell stories about my childhood, I tend to stick to a first-person style.”
(子どものころの話をするときは、いつも一人称で語るんだ。)“Why don’t you try rewriting your diary entry in first-person for a more personal feel?”
(もっと自分らしさを出したいなら、日記を一人称で書き直してみたら?)
B. ビジネス
“Our company report often uses first-person to highlight the CEO’s personal experiences.”
(弊社のレポートは、CEOの個人的な経験を強調するために一人称をよく使います。)“When writing a pitch, you can switch between third-person for authority and first-person for a personal connection.”
(提案書を書くときは、権威を持たせるために三人称を使い、親近感を出すために一人称を使い分けるといいですよ。)“In his speech, the founder mostly spoke in first-person, which made the message more relatable.”
(創業者のスピーチはほとんど一人称で語られていて、内容に親近感がわきました。)
C. 学術的
“Many qualitative research papers are written in first-person to emphasize the researcher’s role.”
(質的研究の論文の多くは、研究者自身の役割を強調するために一人称で書かれています。)“Some scholarly journals discourage writing in first-person to maintain objectivity, but it varies by field.”
(学術誌によっては客観性を保つために一人称の使用を禁止することがありますが、分野によって異なります。)“By employing a first-person narrative, the researcher’s personal insight becomes an integral part of the paper.”
(一人称叙述を用いることで、研究者の個人的な洞察が論文の重要な要素となります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “I-form” (「I形式」)
- カジュアルに「自分」を主体に語る形ですが、文法用語としてはあまり正式ではありません。
- カジュアルに「自分」を主体に語る形ですが、文法用語としてはあまり正式ではありません。
- “first-person narrative” (「一人称叙述」)
- ほぼ同義ですが、より物語や文学に特化した表現です。
- ほぼ同義ですが、より物語や文学に特化した表現です。
反意語
- “third-person” (「三人称」)
- “he,” “she,” “they” などを主体とする視点。客観的に見える反面、個人の感情を直接的に表しにくい。
- “he,” “she,” “they” などを主体とする視点。客観的に見える反面、個人の感情を直接的に表しにくい。
- “second-person” (「二人称」)
- “you” を主体にする、相手に直接話しかける形です。英語では実際の文章表現としてはやや特殊です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音(IPA): /ˌfɝːst ˈpɝːs(ə)n/(アメリカ英語), /ˌfɜːst ˈpɜːs(ə)n/(イギリス英語)
- アクセントの位置:
- “first” の母音 /ɝː/(米) /ɜː/(英) に強勢がかかり、続く “person” でも pɝː の部分にやや強調がありますが、全体としては “FIRST-person” のように前が強めに聞こえます。
- よくある間違い:
- “fast-person” のように /æ/ を使ってしまう
- “fist-person” のように子音を取り違える
- “fast-person” のように /æ/ を使ってしまう
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “frist-person” と書きはじめの “r” と “i” をひっくり返すミスが起きやすい。
- 同音異義語: 専門的にはありませんが、 “first person” と二語に分けるか “first-person” とハイフンをつけるか迷う場合があります。文脈上どちらも見かけますが、名詞としてのまとまりを強調したいときはハイフンを使う場合が多いです。
- TOEIC・英検などの試験: 文法問題で一人称・三人称の違いを問うパターンで出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「first(最初)」と「person(人)」を合わせて「最初(自分)を示す人」というイメージで覚えるとわかりやすいです。
- 自分中心視点の “I” だから「一番目の人=自分自身」と整理すると混乱しにくいです。
- 文章を書くときに「カメラの位置が自分の頭の上にあるイメージ」を持つと、first-person が理解しやすくなります。
以上が名詞 “first-person” の詳細解説です。自分視点で語る際の文法用語として、また文学作品やゲームでもよく登場する重要な単語なので、使い方をしっかり理解しておきましょう。
第一人称(英語ではIとwe;話し手が自分を指していう語)