元となった辞書の項目
mausoleum
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
英単語: mausoleum
品詞: 名詞(countable)
意味(英語): A large and impressive tomb, often a building that houses the remains of one or more individuals.
意味(日本語): 大きく立派な霊廟、死者の遺体(または遺骨)を納めるための壮大な建造物。
「人の遺体を安置するための大きな建物」というシーンで使われ、一般的なお墓(墓石)よりも遥かに大きく、芸術的または歴史的に重要なものを指すニュアンスが強い語です。
活用形:
- 単数形: mausoleum
- 複数形: mausoleums / mausolea(古典的表現)
ほかの品詞形:
- 形容詞形などは一般的には存在しませんが、関連語として「Mausoleum (Proper noun)」が特定の有名霊廟の固有名(The Mausoleum at Halicarnassus など)として使われることがあります。
CEFRレベル: C1(上級)
- 日常会話ではさほど出てこない専門的な建築・歴史関連の単語ですが、文学作品や歴史の文脈では登場し得るため、上級レベルといえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源由来: 後述の語源説明でも触れますが、語源は「Mausolus(マウソロス)」という人名に因むため、接頭語や接尾語というよりは固有名から転じた言葉です。
- 派生語・類縁語: 直接的な派生語は少ないですが、「tomb(墓)」「crypt(地下墳墓)」「catacomb(地下墓地)」などが同じく埋葬と関連する語彙です。
コロケーション(共起表現)例(10個)
- “royal mausoleum” – 王室の霊廟
- “family mausoleum” – 一族の霊廟
- “ancient mausoleum” – 古代の霊廟
- “grand mausoleum” – 荘厳な霊廟
- “build a mausoleum” – 霊廟を建立する
- “visit the mausoleum” – 霊廟を訪れる
- “entombed in a mausoleum” – 霊廟に安置される
- “giant mausoleum” – 巨大な霊廟
- “tour the mausoleum” – 霊廟を見学する
- “historic mausoleum” – 歴史的な霊廟
3. 語源とニュアンス
語源
- 「mausoleum」は、紀元前4世紀の小アジア・カリア地方(現在のトルコの一部)を統治していた総督マウソロス(Mausolus)の名前に由来します。マウソロスの妻アルテミシアが、夫のために壮大な墓(マウソロス霊廟:Mausoleum at Halicarnassus)を建築したことが語源となりました。その後、この壮麗なお墓を指す一般名詞として「mausoleum」という語が使われるようになりました。
ニュアンスと使用時の注意
- 歴史的・芸術的に重要な墓建築を指すことが多いため、厳かな雰囲気があります。
- カジュアルな会話ではあまり使われません。フォーマルな文章や歴史・建築の文脈にて使用される傾向があります。
- 口語よりは文章、特に歴史や観光ガイド、建築関係の文書などで頻繁に見られます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞であり、「a mausoleum」「two mausoleums(またはmausolea)」のように扱います。
- 日常会話というよりも、著述やガイド、歴史解説などフォーマル目な文章で使われることが多いです。
使用例の構文
- “(subject) + build + a mausoleum + (for someone)”
- 例: “They built a mausoleum for their ancestors.”
- 例: “They built a mausoleum for their ancestors.”
- “(subject) + is entombed in + (the) mausoleum”
- 例: “He was entombed in the family’s mausoleum.”
- 例: “He was entombed in the family’s mausoleum.”
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “Have you ever visited that old mausoleum in the city? It’s quite famous.”
- 「街にあるあの古い霊廟に行ったことある? かなり有名だよ。」
- 「街にあるあの古い霊廟に行ったことある? かなり有名だよ。」
- “They say the mausoleum is haunted. Do you believe in ghosts?”
- 「あの霊廟は幽霊が出るって噂だよ。信じる?」
- 「あの霊廟は幽霊が出るって噂だよ。信じる?」
- “I never realized there was a small mausoleum near the park.”
- 「公園の近くに小さな霊廟があるなんて知らなかった。」
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our company has been commissioned to restore the historic mausoleum.”
- 「弊社は、その歴史的な霊廟の修復を委託されました。」
- 「弊社は、その歴史的な霊廟の修復を委託されました。」
- “We need your architectural expertise to design a new mausoleum for the royal family.”
- 「王室向けの新しい霊廟を設計するために、あなたの建築専門知識が必要です。」
- 「王室向けの新しい霊廟を設計するために、あなたの建築専門知識が必要です。」
- “The project proposal includes detailed plans for the mausoleum’s interior.”
- 「このプロジェクト提案には、霊廟の内装に関する詳細な計画が含まれています。」
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “The mausoleum at Halicarnassus is considered one of the Seven Wonders of the ancient world.”
- 「ハリカルナッソスの霊廟は、古代世界の七不思議の一つとみなされています。」
- 「ハリカルナッソスの霊廟は、古代世界の七不思議の一つとみなされています。」
- “Scholars have debated the architectural influences evident in the mausoleum for decades.”
- 「学者たちは、その霊廟に見られる建築的影響について、数十年にわたり議論してきました。」
- 「学者たちは、その霊廟に見られる建築的影響について、数十年にわたり議論してきました。」
- “The cultural significance of this mausoleum extends beyond its immediate region.”
- 「この霊廟の文化的意義は、その地域の範囲を超えて広がっています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- “tomb” (墓)
- 一般的な埋葬場所を広く指す語
- 一般的な埋葬場所を広く指す語
- “crypt” (地下墳墓)
- 教会などの地下にある埋葬室を指す語
- 教会などの地下にある埋葬室を指す語
- “shrine” (聖堂、神殿)
- 宗教的な礼拝所や、祀られた場所というニュアンスが強い
- 宗教的な礼拝所や、祀られた場所というニュアンスが強い
- “catacomb” (地下墓地)
- ローマ時代などに見られる迷路状の地下に多数の埋葬所がある場所
- ローマ時代などに見られる迷路状の地下に多数の埋葬所がある場所
「mausoleum」はこれらの中でも特に「建物全体が巨大で、荘厳に設計されたお墓」というニュアンスが一番強い表現です。
反意語(Antonyms)
- 「mausoleum」に直接対応する明確な反意語はありませんが、葬られる対象がない「vacant building(空き建物)」などは対照的なものとみなせるかもしれません。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ˌmɔːsəˈliːəm/ (モーサリーアム、またはモーソリーム)
- イギリス英語: /ˌmɔːzəˈliːəm/ (モーザリーアム)
強勢(アクセント)
- “lee” の部分に強勢がきます: mau-so-le-um
よくある発音の間違い
- “mouse-o-leum” と誤って /maʊs/ のように “mouse” の音で始めてしまうケースに注意が必要です。
- “mau-zo-leum” のように /z/ と /s/ の両方の音を混同して発音する人もいるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “mauseleum” と “u” を入れたり、語尾で “-ium” を “-eum” と間違えたりする例が多いです。
- “mauseleum” と “u” を入れたり、語尾で “-ium” を “-eum” と間違えたりする例が多いです。
- 同音異義・類音語
- “museum” とスペルや響きが似ているため、書き間違えないように注意しましょう。
- また「Muslim(ムスリム)」との混同なども時折見られますが、まったく異なる意味です。
- “museum” とスペルや響きが似ているため、書き間違えないように注意しましょう。
- 試験対策
- TOEICや英検で直接出題されることはあまり多くありません。ただし、読解やリスニングで歴史や観光関連の話題が出る場合には、文意を把握する上で重要単語となり得ます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “Mausoleum” = “マウソロス(Mausolus)の霊廟” と由来をセットで覚えると、語源に基づいた強力なイメージを得られます。
- スペルは “mau-so-leum” と3つのパーツに分解して暗記するとミスを減らせます。
- 有名な世界遺産や歴史上の偉人のお墓をイメージすると、単語の響きやその壮大さが頭に残りやすいでしょう。
以上が名詞 “mausoleum” の詳細解説です。日常生活ではあまり使わないかもしれませんが、歴史や文化、建築の文章や観光ガイドではしばしば見かける単語なので、ぜひ覚えておくと役に立つでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
霊廟(れいびょう)