最終更新日:2025/12/06

〈自〉《...に対して》 差別待遇する 《against ...》 / 《...間の》 差異を見分ける《between ...》 〈他〉AとBを見分ける《A from B》 / 区別する,弁別する

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元となった辞書の項目

discriminate

動詞

〈自〉《...に対して》 差別待遇する 《against ...》 / 《...間の》 差異を見分ける《between ...》 〈他〉AとBを見分ける《A from B》 / 区別する,弁別する

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解説

以下では、英単語 discriminate(動詞)について、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

英単語: discriminate

品詞: 動詞 (verb)

意味(英語):


  1. To differentiate or distinguish between two or more items.

  2. To treat someone or something differently because of prejudice (often negatively).

意味(日本語):


  1. 「区別する」「識別する」

  2. 「差別する」「不公平に扱う」

「discriminate」は、ある対象同士の違いを見分ける、あるいは偏見をもとに不公平に扱うという意味を持つ動詞です。日常的には「差別する」というネガティブな文脈で使われることが多いですが、「区別する・見分ける」というニュートラルな意味合いでも使われる単語です。

活用形:


  • 原形: discriminate

  • 三人称単数現在形: discriminates

  • 過去形: discriminated

  • 過去分詞形: discriminated

  • 現在進行形(動名詞): discriminating

他の品詞:


  • 形容詞: discriminatory(差別的な)

  • 名詞: discrimination(差別、区別)

CEFRレベル目安: B2 (中上級)

「discriminate」は、抽象的な概念を扱い、かつ文脈によって意味が変わるため、中上級レベルといえます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成:


  • dis- (接頭語): 「分離」「否定」のニュアンスを持つことが多い。

  • crimin (語根): 「分ける」「判断する」が含意されたラテン語由来の要素。

  • -ate (接尾語): 動詞化する働きをする。

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10例):


  1. discriminate against someone

    (人を差別する)

  2. discriminate between A and B

    (AとBを区別する)

  3. racial discrimination

    (人種差別)

  4. discriminate on the basis of gender

    (性別を理由に差別する)

  5. discriminate unfairly

    (不当に差別する)

  6. the ability to discriminate

    (識別能力、判断力)

  7. discriminate in favor of someone

    (ある人を優遇する形で差別する)

  8. legally discriminate

    (法的に差別する [特定の文脈で使われることがある])

  9. discriminate based on age

    (年齢を理由に差別する)

  10. discriminate carefully

    (注意深く区別する/識別する)


3. 語源とニュアンス

語源:
「discriminate」の語源はラテン語の discriminare(区別する)に由来します。さらに遡ると discernere(分ける、識別する)に結びつき、「分割する」「分け隔てる」といった意味がもとになっています。

ニュアンスや使用上の注意点:


  • 現代では、どちらかというと「差別する」というネガティブな文脈で用いられるケースが多いです。

  • しかし、本来は「正しく区別する」「見分ける」という中立的〜ポジティブな文脈でも使われます。

  • カジュアルな会話でもビジネス文書でも登場する言葉ですが、「差別する」という硬い・深刻なトピックが絡む場合はフォーマル度が高くなる傾向があります。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 自動詞/他動詞


    • 自動詞的用法: discriminate between A and B(AとBを区別する)

    • 他動詞的用法: discriminate people based on race(人種を理由に差別する)


  2. 構文上のポイント


    • 「discriminate against + 対象」: 差別の対象を明示するときに用いられます。

    • 「discriminate between + A and B」: AとBを区別する。


  3. イディオム・定型的な言い回し


    • discriminate on grounds of... (…を理由に差別する)

    • distinguish A from B の言い換え表現として「discriminate A from B」が使われる場合もありますが、ややフォーマルです。



5. 実例と例文

日常会話 (カジュアルな文脈)


  1. Sometimes it’s hard to discriminate between similar colors, especially in low light.

    (暗がりでは、似た色を区別するのが難しいことがあるよね。)


  2. You shouldn’t discriminate against anyone just because of where they come from.

    (出身地だけで誰かを差別するべきではないわ。)


  3. He can easily discriminate between different types of coffee beans.

    (彼はコーヒー豆の種類を簡単に区別できるよ。)


ビジネス (ややフォーマル)


  1. Our hiring policy strictly states that we do not discriminate against any applicant based on age.

    (当社の採用方針は、年齢を理由に応募者を差別しないことを厳格に規定しています。)


  2. In order to make fair decisions, we must learn how to properly discriminate data from noise.

    (公正な判断を行うために、ノイズから正しいデータを見分ける方法を習得しなければなりません。)


  3. Discriminating among various market segments can help us tailor our marketing strategies.

    (さまざまな市場セグメントを区別することは、マーケティング戦略を最適化するのに役立ちます。)


学術的な文脈 (フォーマル)


  1. Researchers often need to discriminate between correlation and causation in data analysis.

    (研究者はデータ分析の際、相関と因果関係を区別する必要があります。)


  2. The study demonstrates that children learn to discriminate linguistic patterns by age three.

    (この研究は、子どもが3歳までに言語のパターンを識別できるようになることを示しています。)


  3. One crucial skill in scientific inquiry is the ability to discriminate artifacts from genuine evidence.

    (科学的探求において重要なスキルの一つは、偽の痕跡を本物の証拠と区別する能力です。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. distinguish(区別する)


    • より一般的で、日常的な「区別する」の意味。ネガティブな要素は通常伴わない。


  2. differentiate(区別する)


    • 意味はほぼ同じだが、「異なる特性に基づき区別をつける」ニュアンスが強い。


  3. segregate(分離・隔離する)


    • 社会的人種差別などに関連して使われることが多く、フォーマル。


反意語 (Antonyms)


  1. treat equally(平等に扱う)


    • 「差別しない」ことを強調するときに使う表現。


  2. unite(結合する、団結させる)


    • 分離や分断の反対の概念として使われる。



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA): /dɪˈskrɪmɪneɪt/


  • アメリカ英語 (US): [ディスクリミネイト] /dɪˈskɹɪməˌneɪt/

  • イギリス英語 (UK): [ディスクリミネイト] /dɪˈskrɪmɪneɪt/

アクセント:

第2音節の「scrim」にイントネーションが来る(di-SCRIM-i-nate)。

よくある発音の間違い:


  • 最後の -ate を「アテ」と強く発音しすぎることがありますが、「エイト」の音に近く、「ディスクリミネイト」に近いリズムを意識してください。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: descriminate と誤入力してしまうなど、i の位置を間違えることが多いので注意してください。

  2. 同音異義語との混同: 特に目立つ同音異義語はありませんが、discriminatedifferentiate を混同して使う方がいます。両者の意味の差を把握しましょう。

  3. TOEIC・英検などでの出題傾向:


    • 差別問題や社会問題について議論する長文読解で、discriminatediscrimination が出てきやすいです。

    • ビジネスシーンでも雇用や職場環境の文脈で登場します。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • イメージ:

    「dis-」で「離す」、そこから「分かれる → 見分ける → 分け隔てる」というイメージを持つと覚えやすいです。

  • スペリング:

    「dis-cri-mi-nate」と音節(cri-mi)をしっかり分けて覚えるとミスを防げます。

  • 勉強テクニック:


    • 「distinguish」と「discriminate」をセットで覚え、用例を一緒に読む。

    • 実際に使ってみると覚えやすいので、短いフレーズで声に出して練習するとよいです。



以上が、動詞 discriminate の詳細な解説です。

「差別する」という強い意味がある一方、「物事を区別する」という中立的な使い方もあるため、文脈に応じて注意深く使い分けてください。

意味のイメージ
discriminate
意味(1)

(…と)…‘を'見分ける,識別する《++from+

意味(2)

(…間の)差異を見分ける,識別する《+between+

意味(3)

(…を)分け隔てする,差別待遇する《+against+

和英選択問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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