addict
1. 基本情報と概要
単語: addict
品詞: 名詞 (時に動詞としても使われる)
- 英語での意味: A person who is unable to stop taking or doing something as a habit, especially something harmful.
- 日本語での意味: 「何か(特に有害なもの)に依存して、そこから抜け出せない人」を指します。たとえば、ドラッグを常用している人やギャンブル、ゲームなど何らかの習慣に強く依存している人のことを表します。「(病的な)常習者・依存症患者」というニュアンスです。
難易度(CEFR): B2(中上級)
→ 日常会話だけでなく、少し専門的な話題や依存症に関するディスカッションなどでも使う単語です。
活用形・他品詞
- 名詞: addict (複数形: addicts)
- 動詞: to addict (過去形: addicted, 過去分詞: addicted, 現在分詞: addicting)
- 一般的には「(人)を(何かに)依存させる」という意味ですが、日常会話で動詞形はあまり頻繁に使われません。
- 一般的には「(人)を(何かに)依存させる」という意味ですが、日常会話で動詞形はあまり頻繁に使われません。
- 形容詞: addicted (例: He is addicted to coffee.) / addictive (例: Coffee can be addictive.)
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: dict
- ラテン語の「dicere(言う・宣言する)」に由来する一族の単語で、「宣言する」「割り当てる」といったニュアンスを含みます。
- ラテン語の「dicere(言う・宣言する)」に由来する一族の単語で、「宣言する」「割り当てる」といったニュアンスを含みます。
- 接頭語: ad- (〜へ、〜に向かって)
- 本来は「何かに割り当てられた人」というイメージから派生して、途中で「律せられた人」「縛られた人」という意味合いに変化していきました。
関連語や派生語
- addicted (形容詞): 「〜にハマっている、〜に依存している」
- addictive (形容詞): 「依存性のある」
- addiction (名詞): 「依存症、常習」
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- drug addict – ドラッグ依存者
- alcohol addict – アルコール依存者
- video game addict – ビデオゲーム依存者
- recovering addict – 依存症から回復途中の人
- former addict – 以前は依存症だった人
- addict support group – 依存症者のサポートグループ
- become an addict – 依存症になる
- treatment for addicts – 依存症患者の治療
- help an addict – 依存症者を助ける
- struggle as an addict – 依存症として苦闘する
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の addicere(「宣告する」「引き渡す」)が原型。英語では中世頃から「裁判で財産や身を引き渡される人」という法的文脈で使われていましたが、そこから「(何かに)縛られた状態の人」という意味が強まって、現代では「何かに溺れている人」「依存症者」という意味で使われるようになりました。
ニュアンス: 依存症関連の文脈では深刻な響きがあります。カジュアルな文脈では「チョコレート・addict」(チョコレート依存みたいに大好きでやめられない人)のように、“中毒者”を少し軽い冗談交じりで使うケースもありますが、多くの場合はネガティブ・深刻なニュアンスで用いられます。
口語/文章:
- 日常会話:カジュアルにも深刻にも使われます(「彼は何にでもハマりやすいんだ」など)。
- 文章(フォーマル):依存症関連のレポートや統計など、公式文書や学術論文にも使用されます。
- 日常会話:カジュアルにも深刻にも使われます(「彼は何にでもハマりやすいんだ」など)。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての使い方
- 可算名詞 (an addict / addicts)
- “He is an addict.” / “They are addicts.” のように冠詞や複数形がつく。
- 可算名詞 (an addict / addicts)
動詞としての使い方 (to addict) [ややレア]
- “He was addicted to gambling.” のように受動的に使われるパターンが一般的。
- “The show addicted me.” という形でも使えますが、主に文学的な表現。
- “He was addicted to gambling.” のように受動的に使われるパターンが一般的。
形容詞としての類派生
- “He is addicted to coffee.”
- “Cell phone use can be addictive.”
- “He is addicted to coffee.”
イディオム:
- 特別目立ったイディオムは少ないですが、「to be addicted to 〜」は非常に一般的な表現。
- 特別目立ったイディオムは少ないですが、「to be addicted to 〜」は非常に一般的な表現。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“I’m a total chocolate addict. I just can’t stop eating it.”
- 私は完全なチョコレート中毒者です。食べるのをやめられないんですよ。
“My brother is a video game addict; he plays for hours every day.”
- うちの弟はビデオゲーム中毒者で、毎日何時間もプレイしているんです。
“Are you an addict of any particular TV series?”
- 何か特定のテレビシリーズにハマってる?(中毒になってる?)
(2) ビジネスシーンでの例文
“We need to create an app so engaging that users might become addicts to it.”
- ユーザーがそのアプリに依存するくらい魅力的なものを作る必要があります。
“He used to be a work addict, but now he has a better work-life balance.”
- 彼は以前は仕事中毒だったが、今は仕事とプライベートのバランスをうまく取っています。
“Our market research indicates an increase in smartphone addicts among young professionals.”
- 市場調査によると、若いビジネスパーソンの間でスマートフォン依存者が増えているようです。
(3) 学術的な文脈での例文
“Recent studies show that social media addicts may experience higher levels of anxiety.”
- 最近の研究によれば、ソーシャルメディア依存者はより高い不安レベルを経験する可能性がある。
“Therapy and support groups are essential for recovering addicts.”
- 治療とサポートグループは依存症から回復している人々にとって不可欠です。
“Many drug addicts suffer from stigma, which can hinder their rehabilitation.”
- 多くの薬物依存者は社会的な偏見に苦しんでおり、それが更生の妨げになることがあります。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
dependent (日本語: 依存している人)
- 「依存している人」という意味があり、ただし addict の方がより強い常習性・強迫性を示します。
- 「依存している人」という意味があり、ただし addict の方がより強い常習性・強迫性を示します。
junkie (日本語: 中毒者、マニア)
- スラング的表現。特にドラッグ依存者をかなりカジュアルかつ強い言い方で指すときに使う。
- スラング的表現。特にドラッグ依存者をかなりカジュアルかつ強い言い方で指すときに使う。
enthusiast (日本語: 熱中している人)
- 好きなものに没頭するという点では似ていますが、addict ほどの強い「依存」というネガティブな響きはありません。
反意語
- casual user (日本語: 気軽に使う人)
- 習慣性や依存がなく、必要な場合にだけ使う人を意味します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈæd.ɪkt/ (アメリカ英語), /ˈæd.ɪkt/ (イギリス英語)
- 第1音節 “ad-” にアクセントがあります。「ア」の音が強く発音されるのがポイントです。
- よくある間違い: 第2音節を強調して「ad-dict」と発音してしまう人がいますが、正しくは「AD-dict」です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “addict” を “adicct” や “addic” と誤スペルしないよう注意。
- 動詞形との混同: “be addicted to” を「依存している」と言いたいときに、誤って “addict to” と書きがち。形容詞の “addicted” を正しく使いましょう。
- ニュアンス: “addict” は深刻な依存症を指すことが多いため、冗談として使うと相手によっては不快に感じられる場合があります。
- 試験対策: TOEIC、英検などでも「依存」「習慣」の文脈で登場することがあります。 “be addicted to” とあわせて覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “addict” は “ad-” (〜へ) + “dict” (言う、宣言する) が合わさったイメージ。「(自分の意思が)何かへ宣告されてしまっている=自由がきかないほど依存している」感覚をイメージすると覚えやすいです。
- スペリングのコツ: 「add」 + 「ict」と分けてみると確認しやすいです。
- 覚えやすいイメージ: 「ドラッグと縁を切れない、いつも“add-ed(注ぎ足された)”状態になっている人」という語呂合わせをする日本人学習者もいます。
以上が名詞 “addict” の詳細解説です。日常会話、ビジネスから学術文脈まで幅広く使われる単語ですので、用法やニュアンスの違いに注意しながら使ってみてください。
(麻薬などの)常用者,中毒者