struggle
名詞 struggle
の詳細解説
1. 基本情報と概要
単語: struggle
品詞: 名詞 (もともと動詞としても使われる)
意味(英語): a difficult effort or battle; a conflict or contest to achieve something.
意味(日本語): 苦闘、奮闘、もがき、戦い。
「struggle」は、何か大きな問題や困難に立ち向かうときに使われる単語です。困難な状況に対して努力したり奮闘したりするイメージがあります。主に「苦労」や「闘争」のニュアンスを持ちます。
- 名詞形: struggle (複数形: struggles)
- 動詞形: to struggle (struggles, struggled, struggling)
※動詞として「苦闘する」「努力する」という意味で使われますが、ここでは名詞用法について詳しく解説します。
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
- 「struggle」は日常でもビジネスでも見聞きする機会の多い語ですが、精神的・社会的な文脈などで抽象的に使われることもあり、初級~中級者には少し難易度が高いかもしれません。
2. 語構成と詳細な意味
特に明確な接頭語や接尾語はついていませんが、動詞 struggle
を名詞形としても同じ形で使っています。
- 語幹:
struggl-
派生語・類縁語
- to struggle (動詞): 苦闘する、奮闘する
- struggler (名詞): 奮闘者、苦闘する人 (あまり一般的な用法ではない)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- a daily struggle(毎日の苦労)
- a struggle for survival(生き残りの闘い)
- an uphill struggle(非常に困難な闘い・大変な努力)
- a struggle against injustice(不正に対する闘争)
- a financial struggle(経済的苦労)
- a personal struggle(個人的な苦労)
- a struggle with addiction(依存症との闘い)
- power struggle(権力闘争)
- a struggle to make ends meet(生計を立てるための苦労)
- an inner struggle(内面の葛藤・闘い)
3. 語源とニュアンス
語源:
Struggle
は中英語の strugelen
に由来するとされ、オランダ語 streekelen(つまづく)と関連があるという説もあります。もともとは「必死にもがく、争う」ニュアンスを含んでいました。
ニュアンスの注意点:
「struggle」は、単なる「努力」以上に、「苦しみ」や「もがき」のイメージが強い単語です。困難な状況から必死になって抜け出そうとする様子を表します。
- 口語でも文章でも使われます。カジュアルにもフォーマルにも使われ、ニュース記事や論文など幅広い領域で「闘争・重大な困難」を表すのに適しています。
4. 文法的な特徴と構文
名詞として
一般的な構文
It’s been a real struggle (to do something).
(〜するのは本当に大変だ。)
可算名詞として扱われることが多い
例:My life has been full of struggles.
(私の人生は苦労に満ちている。)
ただし、「困難・闘い」を漠然と一つのまとまりとして言う場合には、単数形のまま使われることも多いです。
動詞として
- 自動詞: to struggle (with/against/for) で主に使われます。
- 例:
He struggled with depression.
(彼は鬱と闘った。)
- 例:
5. 実例と例文
日常会話での例 (3つ)
It’s such a struggle to wake up early every day, but I’m trying.
(毎日早起きするのが本当に大変だけど、頑張ってるんだ。)My biggest struggle right now is finding time to study.
(今一番苦労してるのは勉強の時間を作ることなんだ。)Dealing with busy schedules can be a real struggle for many people.
(忙しいスケジュールをこなすのは多くの人にとって本当に大変なことだ。)
ビジネスでの例 (3つ)
The company faced a serious financial struggle last year.
(その会社は昨年、深刻な財政苦境に直面した。)There was a power struggle within the board of directors.
(重役会の中で権力闘争が起きていた。)Increasing market share has been an uphill struggle for us.
(市場シェアを拡大することは、私たちにとって一筋縄ではいかないことだ。)
学術的な文脈での例 (3つ)
His research highlights the cultural struggle for identity in urban areas.
(彼の研究は都市部におけるアイデンティティをめぐる文化的闘争を浮き彫りにしている。)The historical struggle for civil rights has influenced modern legislation.
(公民権を求める歴史的闘争は、現代の法律に影響を与えている。)This paper examines the struggle between tradition and innovation.
(本稿は伝統と革新の間の闘いを検証する。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (synonyms)
- battle(戦い)
- 「武力闘争」や比喩的な「争い」のニュアンスが強い。
- 「武力闘争」や比喩的な「争い」のニュアンスが強い。
- fight(戦い、争い)
- 「物理的」な戦いから「口論」まで幅広く使われる。
- 「物理的」な戦いから「口論」まで幅広く使われる。
- effort(努力)
- 「がんばり」や「取り組み」の意味。苦しさよりも主体的な努力の意味合いが強い。
- 「がんばり」や「取り組み」の意味。苦しさよりも主体的な努力の意味合いが強い。
- challenge(挑戦)
- 困難な課題に立ち向かう意味。
- 困難な課題に立ち向かう意味。
- endeavor(試み、努力)
- ややフォーマルな表現で、「努力・企て」のニュアンスがある。
反意語 (antonyms)
- ease(容易さ)
- 「struggle」の「苦労する」イメージと反対に「たやすい状態」を示す。
- 「struggle」の「苦労する」イメージと反対に「たやすい状態」を示す。
- comfort(快適さ)
- 困難や苦労がなく、楽な状態。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
[ˈstrʌɡl]アクセント:
最初の母音strʌ-
の部分に強勢があります。アメリカ英語とイギリス英語の違い:
大きな違いはありませんが、イギリス英語では [ˈstrʌɡl]、アメリカ英語でもほぼ同じです。
(母音の微妙な違いの可能性あり)よくある発音ミス:
・struggle
のu
が「ア」か「ウ」か混同しやすい。
・子音連結str
が苦手な場合は、[s]+[t]+[r] を意識して練習するとよいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
スペルミス:
strugle
(g が1つや l が1つなど)、stuggle
になってしまうことが多い。
struggle
は g も l も重複しない点に注意。同音異義語との混同:
同音異義語はありませんが、「struck」や「structure」など似たスペリングの単語と混同しないようにしましょう。試験対策や資格試験 (TOEIC・英検など):
長文読解で社会問題やビジネスの課題について述べる文脈に出現する可能性が高いです。
苦戦を表す文章が頻出するパートで、struggle against/with
の熟語も押さえておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “ストラグル”=「ストラ(sトラ) + グル(苦る?!)」で苦戦のイメージ
スペリングの “gg” が入っていない点に注目しつつ、「苦戦する」ニュアンスをイメージすると覚えやすいです。 - 発音の最初の「str」は「ストリ」とするより「ストラ」に近い位置で捉えると自然な響きになるかもしれません。
- “struggle” は “str” で始まるたくさんの単語(ストレス stress、ストラクチャー structure)の仲間と関連づけて覚えると紛れにくいでしょう。
以上が名詞 struggle
の詳細解説です。困難や試練に対する「苦闘・奮闘」を示す重要な語なので、使い方の幅や文脈になじませながら身につけてみてください。
《a~》非常な努力,奮闘
戦い,闘争