bar
以下では、動詞「bar」を中心に、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: bar
品詞: 動詞 (ほかに名詞としても使われます)
- 英語での意味: to prevent or prohibit someone/something from doing or going somewhere.
- 日本語での意味: (人・物などの)進行や行動を阻む、妨げる、禁止する。
「bar」は「何かを遮る」「何かが進むのを阻む」というニュアンスが強い動詞です。
「~を阻止する」「~を禁じる」という場面でよく使用され、法的または物理的に「通れないようにする」という意味合いを含むこともあります。
活用形
- 原形: bar
- 現在形: bars (He/She/It bars…)
- 進行形: barring
- 過去形: barred
- 過去分詞形: barred
他の品詞形
- 名詞としての「bar」: 「棒」「棒状のもの」「障害物」「酒場」「法廷」という意味を持ちます。
- 例:「a bar of chocolate(チョコレート1枚)」「at the bar(酒場で/法廷で)」など。
CEFRレベル
- B2(中上級): 基本的な動詞「ban」「prohibit」などと同様に、「bar」は中上級(B2)レベルで学習することが多いです。
- B2:詳しく文脈を理解し、発信する力を養うレベル
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「bar」は短い単語で、語幹や接頭辞・接尾辞がはっきり分かれた形にはなっていません。
派生語・関連語
- barrier : 「障壁」「バリア」
- barricade : 「バリケード」
- disbar : (弁護士資格を)剥奪する
- embargo : 貿易禁止令
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- bar someone from entering …(~が入るのを禁止する)
- bar the door …(ドアを塞ぐ)
- bar further discussion …(これ以上の議論を禁じる)
- bar access …(アクセスを禁止する/阻む)
- bar one’s way …(~の行く手を阻む)
- bar crime suspects from leaving the country …(容疑者が出国するのを阻止する)
- be barred from use …(使用禁止になる)
- bar out …(外に締め出す)
- bar off …(仕切って遮断する)
- bar the view …(視界を遮る)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「bar」は古フランス語の「barre」や中世ラテン語の「barra」に由来するとされ、「棒」「横木」などの意味を持つ言葉から来ています。そのため、もともとは物理的に「棒などを置いて通れなくする」といったイメージがあります。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「bar」は「block」よりも法的・公的な意味合いが強いことがあり、「公式に入れなくする」「公式に妨げる」としたような文脈で使われやすいです。
- 口語でも文語でも使われますが、「ban」「prohibit」と比較すると、物理的・法的に『遮る』ニュアンスを伴うことが多いです。
- カジュアルな会話からビジネス文書まで幅広く使えますが、文脈によっては硬い・正式な印象を与える場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- bar + 目的語 + from + 名詞/動名詞
- 例: “The court barred him from leaving the country.”
- 例: “The court barred him from leaving the country.”
- 多動詞として、目的語を取りやすい動詞です。
- 他動詞扱い (目的語必須) のため、「誰または何を阻むのか」を明確に示す必要があります。
イディオム
- bar none: 「例外なく」「誰にも負けず」(名詞としての用法が由来)
例: “He is the best player, bar none.”(誰にも負けず最高の選手だ)
フォーマル/カジュアル
- フォーマル: 法的文書、会社の規定文書などで「bar someone from doing something」という形でよく使われます。
- カジュアル: 日常会話でも使えますが、やや固い表現になる場合があります。
5. 実例と例文
日常会話
“They barred us from going into the club because it was already full.”
(クラブがすでに満員で、中に入るのを禁止されたよ。)“Can you bar the door while I grab my keys?”
(鍵を取ってくる間にドアを塞いでおいてくれる?)“Our parents barred us from watching that movie.”
(両親があの映画を見るのを禁止したんだ。)
ビジネスシーン
“The company barred unauthorized users from accessing the internal server.”
(その会社は未承認のユーザーが社内サーバーにアクセスするのを禁止した。)“Management decided to bar further negotiations until the contract is revised.”
(経営陣は契約が修正されるまで、さらに交渉を行うことを禁止した。)“They barred him from the conference for violating the guidelines.”
(ガイドラインに違反したため、彼はその会議への参加を禁止された。)
学術的・フォーマルな文脈
“The statute bars any individual from applying if they have a criminal record.”
(その法律は犯罪歴のある個人が申請することを禁止している。)“The school code explicitly bars smoking on campus grounds.”
(学校の規則は校内での喫煙を明確に禁止している。)“Supreme Court rulings have barred certain practices deemed unconstitutional.”
(最高裁判所の判決は、違憲とみなされる特定の行為を禁止してきた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- ban (禁止する)
- “ban”は法令などで公式に禁止する意味が強い。
- “ban”は法令などで公式に禁止する意味が強い。
- prohibit (禁止する)
- “prohibit”は非常にフォーマルで、法的書類などでも使われる。
- “prohibit”は非常にフォーマルで、法的書類などでも使われる。
- forbid (禁じる)
- “forbid”は権威を持つ人が命令形で使うような強い禁止表現。
- “forbid”は権威を持つ人が命令形で使うような強い禁止表現。
- block (妨げる、遮る)
- “block”は純粋に物理的な「ブロックする」意味合いが中心で、法的なニュアンスは薄い。
- “block”は純粋に物理的な「ブロックする」意味合いが中心で、法的なニュアンスは薄い。
- prevent (防ぐ)
- “prevent”は「あることが起こるのを未然に防ぐ」ニュアンスで、「bar (someone) from doing」と似た構文になることがある。
反意語 (Antonyms)
- allow (許可する)
- permit (許可する)
- authorize (認可する)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA : /bɑːr/ (アメリカ英語), /bɑː/ (イギリス英語)
- アメリカ英語では “r” がはっきりと発音されます([r]の巻き舌音)。
- イギリス英語では “r” の発音が弱く、母音が長く伸びる感じです。
- アメリカ英語では “r” がはっきりと発音されます([r]の巻き舌音)。
- 強勢(アクセント)の位置: 単音節語なので特にアクセントの移動はなく、「bar」の部分をそのまま強く発音します。
よくある発音ミス
- /bəːr/ のように曖昧母音で発音しようとしてしまう。できるだけ口を開け気味に「バー」と母音をのばす意識が大切です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「barr」のように「r」を重ねすぎたり、過去形・過去分詞の「barred」で「r」を1つしか入れなかったりしがち。
- 同音異義語への混同: “bar” (動詞) と “bar” (名詞) の区別。その場の文脈をよく理解して判別が必要。
- TOEIC/英検などでの出題: 法令や規則、ビジネスシーンでの「立ち入り禁止」「アクセス禁止」を表す文章中によく出題される場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「棒(bar)を渡して通れなくするイメージ」で覚えるとわかりやすいでしょう。昔は物理的な棒(bar)で道を塞いでいたことが語源になっているとイメージすると、通せんぼするような印象が残ります。
- スペルのチェック方法: bar + 過去形では r がもう1つ追加 → barred。
- 「法的に入り口に棒を渡して進入禁止」とイメージすると文脈での使い方が覚えやすいです。
以上が、動詞「bar」の詳細解説です。物理的・法的に「進行を阻む」という軸で覚えると、使い分けがスムーズになるでしょう。
〈戸・門など〉‘に'かんぬきをさす
〈道・通行など〉'を'妨げる,はばむ
《通例受動態で》…‘に'線(筋)をつける
…'を'禁じる(forbid)
(…から)…'を'除外する,締め出す《+名+from(out of)+名》;(…に)…'を'とじ込める《+名+in+名》