元となった辞書の項目
admiration
解説
1. 基本情報と概要
英語: admiration
日本語: 感嘆、称賛、敬服
「admiration」は、誰かや何かに対して感心したり、尊敬したりするときに感じる「称賛」「敬服」の気持ちを表す名詞です。「素晴らしいと思う」「尊敬に値する」といったニュアンスを含む場面で使われます。
- 品詞: 名詞 (noun)
- 数え方: 不可算名詞として使われることが多い。ただし文脈によっては可算扱いする用例も散見されますが、一般的には不可算名詞として覚えておくと便利です。
- 活用形: 特に変化形はありません(「admiration(s)」と複数形にすることは非常に稀です)。
他の品詞形:
- 動詞: admire (感嘆する、称賛する)
- 形容詞: admirable (称賛に値する)
- 副詞: admirably (称賛に値するほど)
- 動詞: admire (感嘆する、称賛する)
CEFRレベル目安: B2 (中上級)
B2レベル(中上級)は日常的な場面に加えて、抽象的な話題についてもしっかりと扱える段階です。「admiration」のような感情を表すやや抽象的な語彙を理解・運用できるレベルに相当します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹 (root): mir-(ラテン語で「驚く」「不思議に思う」)
- 接頭語 (prefix): ad- (ラテン語で「〜へ向かって」)
- 接尾語 (suffix): -ation(状態や行為を名詞化する)
「admiration」は、「ad-(〜へ向かって)+mir(驚く)+ation(名詞化)」から成り立ち、「驚きや感嘆を持って見つめること」を意味します。
派生語・類縁語
- admire (動詞): 感嘆する、称賛する
- admirable (形容詞): 称賛に値する
- admirably (副詞): よく称賛されるほどに
よく使われるコロケーション(10個)
- great admiration → 大いなる称賛
- deep admiration → 深い感嘆
- mutual admiration → お互いの称賛・尊敬
- a feeling of admiration → 称賛の気持ち
- fill someone with admiration → 人に感嘆の念を抱かせる
- admiration for someone’s work → 人の仕事に対する敬服
- admiration society → “お互いに持ち上げ合う集団”というやや皮肉的な意味で使われることもある
- show admiration → 敬意を示す
- express admiration → 称賛の意を表明する
- win admiration → 称賛を得る
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語「admirationem (admiratio)」に由来し、「ad-(〜に向かって)」と「mirari(驚く、感嘆する)」の結合から生まれました。
ニュアンス
「admiration」は、相手・対象への肯定的なイメージを強く表す言葉です。ポジティブな感情を込めるときに使われます。
- カジュアルかフォーマルか: どちらの文脈でも使用が可能ですが、ややフォーマル・文語寄りの響きを持つ場合もあります。例えば、ビジネスメールやスピーチなどで「深い敬意を表す」といった表現をしたいときにもよく使われます。
- 使用上の注意: 単に「好き」よりも強いニュアンスがありますので、真摯さや尊敬を示すイメージを伝えたいときに効果的です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算・不可算: 「admiration」は基本的に不可算名詞として用いられます。何かの対象に「deep admiration for 〜」のように表現するのが一般的です。
- 構文例:
- have admiration for + 目的語
- win/earn/gain admiration from + 目的語
- have admiration for + 目的語
イディオムや慣用表現
- be filled with admiration: 「感嘆の気持ちでいっぱいである」
- an admiration society: お互いのことを称賛し合う関係性や集団をやや皮肉交じりにいう表現
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “I have so much admiration for my mom. She raised me all by herself.”
「母には本当に感心してるんだ。一人で僕を育ててくれたからね。」 - “His artwork always fills me with admiration.”
「彼の作品を見ると、いつも感嘆の気持ちでいっぱいになるよ。」 - “I can’t hide my admiration for her cooking skills.”
「彼女の料理の腕前には感嘆せずにはいられないね。」
ビジネスシーン (ややフォーマル)
- “We would like to express our admiration for your team’s dedication.”
「私たちは、御社のチームの献身ぶりに深い敬意を表します。」 - “His leadership skills have won the admiration of the entire staff.”
「彼のリーダーシップは全スタッフの称賛を集めています。」 - “It is with great admiration that we welcome you as our keynote speaker.”
「基調講演者としてあなたをお迎えできることを、大いに感嘆しつつ歓迎いたします。」
学術・アカデミックな文脈
- “The researcher’s groundbreaking study has received widespread admiration in the scientific community.”
「その研究者の画期的な研究は、科学界で広く称賛されています。」 - “Many historians express their admiration for her meticulous analysis of primary sources.”
「多くの歴史家が、彼女の一次資料への綿密な分析に対して称賛の意を示しています。」 - “His contributions to the field have earned him international admiration.”
「彼のその分野への貢献が、国際的な称賛を彼にもたらしています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- respect(尊敬)
- 「admiration」と比べると、相手の人格や地位に対して感じる敬意のニュアンスが強い。
- 「admiration」と比べると、相手の人格や地位に対して感じる敬意のニュアンスが強い。
- esteem(尊敬、尊重)
- 「admiration」に近いが、より敬意や高評価の意味を含む。ややフォーマル。
- 「admiration」に近いが、より敬意や高評価の意味を含む。ややフォーマル。
- praise(称賛)
- より直接的に褒めるニュアンス。動詞としてもよく使われる。
- より直接的に褒めるニュアンス。動詞としてもよく使われる。
反意語 (Antonyms)
- disdain(軽蔑)
- scorn(嘲笑、軽蔑)
「admiration」の特に積極的でポジティブな感情に対して、これらは否定的な感情を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
IPA:
- 米国英語(AmE): /ˌæd.məˈreɪ.ʃən/
- 英国英語(BrE): /ˌæd.mɪˈreɪ.ʃən/
- 米国英語(AmE): /ˌæd.məˈreɪ.ʃən/
アクセント位置: “ad-mi-ra-tion”(第3音節「ra」に強勢が来る)
アメリカ英語とイギリス英語の微妙な違い:
- イギリス英語では「/ɪ/」の音がややはっきり発音される傾向がある。
- アメリカ英語では「/ə/」に近い弱い母音になることもある。
- イギリス英語では「/ɪ/」の音がややはっきり発音される傾向がある。
よくある発音ミス
- 第3音節に強勢が来ることを忘れ、「ad-mi-ra-tion」と変にずらしてしまう。
- /r/ と「レイ(レー)」の発音が曖昧になる。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “admiration”は「a-d-m-i-r-a-t-i-o-n」とiとaの順番を取り違えやすいので注意しましょう。
- 同音異義語との混同: 特には多くありませんが、「admire (動詞)」との混合に注意。文中でどちらの品詞が必要なのかを明確にしましょう。
- 試験対策: TOEICや英検などの読解セクションなどで、感情を表す単語を理解する必要があるときに「admiration」が選択肢に出てくることがあります。強い称賛の意味を持つことを覚えておくと、文脈を読み取りやすくなります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 関連ストーリー: 「admire」は「驚きや不思議(miracle, mirrorなどの“mir”が由来)を感じるところから“素晴らしい”と思う」というイメージで覚えると、「admiration」はその行為や状態を名詞化したと覚えやすいです。
- スペリングのポイント: 「ad + mir + a + tion」と区切って覚える。
- 勉強テクニック: “ad-mi-ra-tion”をリズムよく口に出して練習するとアクセント位置を覚えやすいです。頭の中で「アド・ミ・レイ・ション」と韻を踏むイメージを作ると良いでしょう。
以上が名詞「admiration」の詳細解説です。誰かや何かに感心し、深い尊敬の念を抱くときに使う、とてもポジティブな言葉です。ぜひ上手に使いこなしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《the ~》(…の)賞賛(感嘆)の的《+of+名》
意味(2)
〈U〉(…に対する)賞賛,感嘆,賛美《+for(of)+名》