元となった辞書の項目
credit
名詞
〈U〉信用 / 〈U〉信望,名声 / 〈U〉(…に対する)賞賛,名誉《+for+名》 / 〈C〉《通例a~》(…にとって)名誉となるもの(人)《+to+名》 / 〈U〉信用貸し,掛け売り,信用取引,クレジット / 〈U〉支払い猶予期間 / 〈U〉(人の経済的)信用度 / 〈U〉〈C〉(銀行の)預金[額];債権 / 〈C〉貸し方 / 〈C〉《米》(科目の)単位 /
解説
名詞 “credit” の詳細解説
1. 基本情報と概要
単語: credit
品詞: 名詞 (一部、動詞としても使われる)
意味(英語 & 日本語)
- 英語: “credit” generally refers to the trust or belief that payment will be made in the future, or the recognition or acknowledgment given to someone for an achievement.
- 日本語: 「信用」「信頼」「功績(の認知)」「クレジット(映画などのスタッフ紹介)」「(金融の)貸付枠」などを指す言葉です。
たとえば、「銀行があなたを信用して、後払いでもいいと判断してくれること」を「credit」と言い、また「映画の最後に出てくる製作スタッフの一覧」も「credits」と呼ばれます。ビジネスや学術の文脈など、さまざまな場面で頻繁に使われます。
活用形
- 名詞としての複数形: credits
- 動詞としては “credit ~ with ...” の形で「~に・・・の功績があるとみなす」などの用法があります。
- 例: “She is credited with discovering the new species.”(彼女は新種を発見したと称賛されている。)
他の品詞への変化例
- 動詞: to credit
- 例: “The bank credited my account with $100.”(銀行が私の口座に100ドルを入金した。)
- 形容詞(派生): creditable(称賛に値する、立派な)
- 例: “He gave a very creditable performance.”(彼は非常に立派な演技をした。)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- 「credit」は金融や学術、ビジネスなどで多様に使われるため、幅広い英語力が必要になります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “cred” → ラテン語 “credere” (信じる)に由来
- 接尾語: “-it” → この形は動詞 “credere” から名詞形へ転じたもの
他の単語との関連性(派生語・類縁語)
- credential(s)(資格、証明書): “cred” + “-ent” + “-ial”
- credible(信頼できる、信用できる)
- incredible(信じがたい、驚くべき)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- give credit to 〜(〜を認める、〜に称賛を与える)
- credit rating(信用格付け)
- credit limit(クレジット限度額)
- line of credit(与信枠、信用枠)
- on credit(クレジットで、信用で)
- take credit for 〜(〜の功績を認められる、手柄にする)
- credit card(クレジットカード)
- credit bureau(信用照会機関)
- credit history(クレジットヒストリー、信用履歴)
- roll credits(映画などでクレジットタイトルを流す)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “credere”(信じる)が直接の語源となっています。
- 「信頼」「信用」という意味合いがベースにあり、金融や評価、称賛といった概念へと派生しました。
使用時のニュアンス・注意点
- 「銀行における信用提供」「大学での単位(学分)」「功績を認められること」「映画や書籍での制作陣紹介」など、文脈が大きく異なるため、どの意味で使われているか注目する必要があります。
- ビジネスやフォーマルな場面では「信用枠」「信頼」「名声」などのニュアンスが強調されます。
- 口語でも「誰かを褒める」「認める」意味で “give (someone) credit” がよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞の使い方
- 可算/不可算ともに使われるケースがあります。文脈によります。
- 複数形の “credits” は、大学などの「単位」や「映画のスタッフリスト」を指すときに用いられます。
- 不可算扱いになるときは「信用」「名声」「貸付枠」といった抽象概念を指します。
一般的な構文
- “to give (someone) credit for (something)”
意味: 「(人)に(物事)の功績があると認める」- 例: “We must give him credit for his innovative ideas.”
- “to take credit for (something)”
意味: 「(物事)を自分の手柄にする/自分の功績だと言う」- 例: “She took credit for the successful launch.”
- 映画や書籍で “credits” というときは複数形が一般的です。
- 例: “Have you seen the end credits?”
フォーマル/カジュアル
- フォーマル: ビジネス文書や金融文脈などで “credit limit,” “credit facility” などが使われる
- カジュアル: 日常会話で “give him some credit” のように、褒める・認めるニュアンスで使う
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)での例文
- “I have to give you credit — your pasta was amazing!”
(あなたを褒めなきゃね。君のパスタは最高だった!) - “He really deserves some credit for helping us move this weekend.”
(彼は今週末、引っ越しを手伝ってくれたから、本当に感謝されるべきだよね。) - “Can I buy this on credit, or do I have to pay cash?”
(これはクレジットで支払えますか?それとも現金のみですか?)
ビジネスでの例文
- “Our company’s credit rating has improved dramatically this year.”
(当社の信用格付けは今年大幅に改善しました。) - “We should give credit to the entire team for reaching the sales target.”
(販売目標達成には、チーム全員の功績があると認めるべきです。) - “The bank has granted us a larger line of credit.”
(銀行はより大きな与信枠を認めてくれました。)
学術的文脈での例文
- “Students need 30 credits to graduate from this program.”
(このプログラムを卒業するには30単位が必要です。) - “The paper credit should include references for all supporting data.”
(論文のクレジットには、すべての参照データの出典を載せる必要があります。) - “Credit for the discovery belongs to multiple researchers.”
(その発見の功績は複数の研究者に帰するものです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- acknowledgment(感謝、承認)
- 「貢献などを認める、感謝する」という点で類似。 “credit” よりもややフォーマルで、一部重複的なニュアンス。
- recognition(認識、評判)
- 具体的に「功績を認める」という意味では近しいが、必ずしも金融的な意味は含まない。
- trust(信頼)
- 「信用」という部分では近いが、”credit” には貸付や金銭的ニュアンス、功績の意味がある。
反意語
- discredit(信用を傷つける、評判を落とす)
- “credit” が「信用/称賛」を表すのに対し、 “discredit” はそれを損なう、否定する意味があります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ˈkrɛdɪt/
- イギリス英語: /ˈkrɛdɪt/
強勢(アクセント)
- 最初の音節 “cred-” にアクセント(stress)があります。
- “cred” (強) + “it” (弱)
よくある発音の間違い
- “credit” の “e” を曖昧に発音してしまうことがあるので注意してください。
- アクセントを語尾に置かないように気をつけましょう(× /krɛˈdɪt/ は誤り)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “credit” を “creadit” や “credt” と書いてしまう場合がある。
- 同音異義語との混同: 特にはありませんが、発音が近い “credence”(信憑性)などと混同しないように注意。
- 試験対策: TOEICや英検などで、金融関連の文章やビジネスシーン、または「誰の功績か」を尋ねる問題で登場しやすい単語。
- 同じ “cred” 語幹を持つボキャブラリーをまとめて覚えると、語源学習に役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “credit” は「信じる(cred)+ 何かを成す(it)」というイメージで、ベースは「信頼・信じる」を示すと理解すると覚えやすいです。
- 映画の「エンドロール(credits)」を思い浮かべると「関わった人たちが認められ、名前が表示される」というイメージに結びつき、功績を認める意味にもつながります。
- 大学の単位を「credits」というように、「価値」や「評価」が蓄積されるもの、という連想で記憶するのも一案です。
以上が名詞としての “credit” の詳細解説です。ビジネスシーンから日常会話、学術的文脈まで幅広い文脈で登場する単語なので、ぜひ用例を通じて使いこなせるように練習してください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉信用
意味(2)
〈U〉信望,名声
意味(3)
〈U〉(…に対する)賞賛,名誉《+for+名》
意味(4)
〈C〉《通例a~》(…にとって)名誉となるもの(人)《+to+名》
意味(5)
〈U〉信用貸し,掛け売り,信用取引,クレジット
意味(6)
〈U〉支払い猶予期間
意味(7)
〈U〉(人の経済的)信用度
意味(8)
〈U〉〈C〉(銀行の)預金[額];債権
意味(9)
〈C〉貸し方
意味(10)
〈C〉《米》(科目の)単位