最終更新日
:2025/01/28
mobile
IPA(発音記号)
解説
名詞「mobile」の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語: mobile
日本語: モビール、携帯電話(特にイギリス英語で “mobile phone” の略として用いられる場合)
名詞としての “mobile” には主に2つの意味があります。
- 天井や壁などに吊るして、風や空気の流れでくるくる回る装飾品(いわゆる「モビール」)。
- イギリス英語で “mobile phone”(携帯電話)を略して “mobile” と呼ぶ場合。
「モビール」(装飾品)の場合は、芸術品や子ども部屋の天井飾りによく使われるイメージです。「携帯電話」の意味では、特にイギリス英語圏での口語表現としてよく使われます。「Your mobile is ringing.(携帯が鳴ってるよ)」のように使われます。
- 品詞: 名詞 (countable noun, 可算名詞)
- 活用形: 単数形 “mobile”、複数形 “mobiles”
他の品詞としての例
- 形容詞 “mobile” (可動性のある、移動式の)
例: a mobile library (移動式図書館) - 動詞 “mobilize” (動員する、可動化する)
例: The government mobilized the army. (政府は軍隊を動員した)
CEFR レベル目安: B1(中級)
携帯電話や芸術作品に関する語彙として、日常的に登場する表現ですが、やや専門的または地域的な使われ方があるため、中級レベル程度と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
“mobile” はラテン語の ”mobilis”(動きやすい、可動性がある)に由来しています。
- 接頭語: 特にありません。
- 語幹: “mob-”(動く、動きを伴うイメージ)
- 接尾語: “-ile”(〜できる、〜しやすい)
この名詞形 “mobile” は本来形容詞 “mobile”(可動式の)から派生して、芸術作品(モビール)や携帯電話(移動可能な電話)など、移動性を持つものを指すようになったと考えられます。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- mobile phone(携帯電話)
- mobile app(モバイルアプリ)
- mobile device(モバイル端末)
- mobile data(モバイルデータ通信)
- mobile user(モバイルユーザー)
- mobile trailer(移動式トレーラー)
- baby mobile(ベビーベッドに吊るすモビール)
- mobile library(移動式図書館)
- mobile home(移動式家屋、トレーラーハウス)
- mobile charger(携帯用充電器)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語 “mobilis” (動くことができる) → フランス語 “mobile” → 英語 “mobile”
- 歴史的用法: 美術作品としてのモビールは、20世紀前半にアレクサンダー・カルダー(Alexander Calder)が確立した芸術形式として有名です。また、携帯電話(mobile phone)は比較的近代になってから普及し、イギリス英語では略称として “mobile” が定着しました。
- ニュアンスや使用時の注意:
- 「モビール」として芸術性や軽やかさを連想させることが多い。
- イギリス英語で “mobile” と言うと「携帯電話」の略称として自然だが、アメリカ英語では “cell phone” が一般的。アメリカでは “mobile” のみで携帯電話を指す場合は、若干フォーマルまたはビジネス文脈になることもある。
- 飾りとしての「モビール」の場合、子ども部屋のインテリアや美術館のアート作品など、ややカジュアルまたはアート系の文脈で使われる。
- 「モビール」として芸術性や軽やかさを連想させることが多い。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (可算): 「a mobile / several mobiles」のように数を表せます。
- モビール(装飾品): 主にアートシーンや日常的インテリアの文脈で使います。
- 携帯電話: イギリス英語圏では “mobile phone” を “mobile” と略すのが一般的。
- 使用シーン:
- 口語で「携帯」を意味する場合は略称として “mobile” をよく使います(特にイギリス)。
- 書き言葉でも “mobile” と書くことは問題ありませんが、アメリカ英語では “cell phone” の方が一般的。
- 口語で「携帯」を意味する場合は略称として “mobile” をよく使います(特にイギリス)。
一般的な構文・イディオム
- “hang a mobile” → 「モビールを吊るす」
- “check one’s mobile” → 「携帯電話を確認する」
- “my mobile went off” → 「携帯が鳴った(アラームが鳴った)」
5. 実例と例文
日常会話での例文(3例)
- “Could you hand me my mobile? I left it on the table.”
→ 「テーブルの上に携帯を置いたままなんだけど取ってもらえる?」 - “I love the baby mobile we got for the nursery; it’s so calming.”
→ 「あの子ども部屋用のモビール、すごく落ち着くね。」 - “My mobile is almost out of battery. Do you have a charger?”
→ 「携帯のバッテリーがもう切れそう。充電器持ってる?」
ビジネスシーンでの例文(3例)
- “Feel free to call me on my mobile if you have any questions.”
→ 「何か質問があれば、遠慮なく私の携帯に電話してください。」 - “We’re developing a new mobile app to improve customer engagement.”
→ 「顧客とのやりとりを促進する新しいモバイルアプリを開発中です。」 - “He shared his mobile number with all the team members.”
→ 「彼はチーム全員に携帯番号を共有しました。」
学術的な(またはフォーマルな)文脈での例文(3例)
- “The kinetic sculpture, commonly referred to as a mobile, was first popularized by Alexander Calder.”
→ 「キネティック・スカルプチャー、通称モビールはアレクサンダー・カルダーによって初めて広く知られるようになった。」 - “Recent studies show that mobile usage has significantly increased in developing countries.”
→ 「最近の研究によると、発展途上国における携帯電話の使用が大幅に増加している。」 - “The art museum features a wide range of mobiles in its new contemporary exhibit.”
→ 「その美術館は新しい現代美術の展示で多くのモビールを取り上げている。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- cell phone(携帯電話)
- 主にアメリカ英語で使われる。イギリス英語での “mobile” と同義。
- 主にアメリカ英語で使われる。イギリス英語での “mobile” と同義。
- handset(携帯電話、受話器)
- 電話機器自体を指すややフォーマルな表現。
- 電話機器自体を指すややフォーマルな表現。
- hanging sculpture(吊り下げ型彫刻)
- 「モビール」のアートとしての意味を説明するときに使われることがある。
- 「モビール」のアートとしての意味を説明するときに使われることがある。
反意語 (Antonyms)
- landline(固定電話)
- 携帯電話に対して「固定電話」という反意の意味合いを持つ。
- 携帯電話に対して「固定電話」という反意の意味合いを持つ。
ニュアンスや使い分け:
- “mobile” はイギリス英語圏で携帯電話をシンプルに呼ぶ際に最も自然。
- “cell phone” はアメリカ英語圏での一般的呼称。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA)
- イギリス英語: /ˈməʊ.baɪl/
- アメリカ英語: /ˈmoʊ.baɪl/ または /ˈmoʊ.bəl/(装飾品としての「モビール」は /ˈmoʊ.bəl/ と発音されることが多い)
- イギリス英語: /ˈməʊ.baɪl/
- 強勢(アクセント): 最初の音節 “mo-” が強く発音される (“MO-bile”).
- よくある発音の間違い: アメリカ英語学習者がイギリス英語の /ˈməʊ.baɪl/ を真似するときに [mɒ-] と誤って発音してしまうなど。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- イギリス英語では “mobile phone” を略して単に “mobile” と呼ぶのが自然。一方、アメリカ英語で同じ状況で “mobile” だけだと伝わりにくい場合がある。
- 綴りを “moblie” と間違えるスペルミスが多いので注意。
- “mobil” や “moblie” など、中途半端に書き変えてしまうミスもよく見られる。
- TOEICなどでは “mobile phone” と “cell phone” の混在した表記を見かける。イギリス英語かアメリカ英語か判断しておくと混乱が少ない。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「mobile」は「モビール」として風に動く芸術作品を思い浮かべると、ラテン語 “mobilis” の「動きやすい・動く」というイメージが湧きやすい。
- 携帯電話の “mobile” は「動く(move)」と関連付けて「持ち歩ける電話」という覚え方をするとわかりやすい。
- スペルは「move(動く)」と似ているが、結びつけて「mobi + le」と意識して書くと忘れにくくなる。
以上が、名詞「mobile」の詳細な解説です。装飾品(モビール)と携帯電話という2つの主要な意味があり、イギリス英語では携帯電話を指す略称としてとてもよく使われます。アートとしてのモビールも含めて語源や発音を押さえると、より深くこの単語を理解できるでしょう。
意味のイメージ
復習用の問題
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