最終更新日
:2025/01/28
hold
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: hold
品詞: 名詞 (※「hold」は動詞としても非常に頻繁に使われますが、ここでは名詞としての解説です)
英語での意味
- “hold” as a noun can refer to “a grip or control,” “the act of gripping something,” “a strong influence or power over someone,” or “the cargo area in a ship or plane.”
日本語での意味
- 名詞「hold」は「握ること」「支配・コントロール」「影響力」「(船や飛行機などの)貨物室」などを表します。たとえば、「しっかりと握っている感じ」や、比喩的に「何かを支配・管理する状態」を表すときに使います。また、船や飛行機の下にある「貨物室」を指す用法もあります。どの意味で使われるかは文脈によります。
「hold」は、どちらかというと少しフォーマル寄りのニュアンスで、特に「影響力を持つ」という意味合いで使うと少し硬い印象です。カジュアルな日常会話では「(a) hold on something」というフレーズで「〜をしっかり把握・理解している」というニュアンスで使われることも多いです。
活用形
- 名詞なので動詞のような活用はありませんが、複数形は “holds” です。
他の品詞形
- 動詞: “to hold” (持つ、保持する、開催する など)
- 例) “I hold the pen.” / “He holds a meeting.”
- 形容詞形: 直接 “hold” から派生した形容詞はありませんが、「holding」という形容詞的な使い方(または動名詞)に近いニュアンスが使用されることもあります。例: “holding pattern” (一時待機状態)
CEFRレベルの目安
- B1 (中級)〜B2 (中上級)
- 「hold」の名詞用法自体は日常会話の中ではやや限定的ですが、ビジネスや日常的なフレーズ (e.g., “get a hold of …”) などでも見かけられるため、中級以降の学習者を想定できます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “hold”
- 接頭語や接尾語がついている形はあまり一般的ではありません。
詳細な意味のバリエーション
- Grip/Grasp (握り・つかみ)
「しっかりと握っている状態」 - Influence/Control (影響力・支配)
「人や物事をコントロールしている状態」 - Cargo space in a ship or plane (貨物室)
「船や飛行機の下部にある、荷物を積むスペース」 - (Wrestling or sports) hold (組み技・ホールド)
「レスリングやマーシャルアーツで相手を押さえ込むための組み技」
例・派生語や類縁語
- holder (名詞): 持ち手、保持者
- hold on (句動詞, ただしここでは動詞用法): 待つ、持ちこたえる
- withhold (動詞): 保留する、差し控える
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- get a hold of …
「…をつかむ / 連絡を取る」 - keep (a) hold of …
「…をしっかり握っている / 逃さない」 - lose (one’s) hold on …
「…を支配/把握/握力などで失う」 - maintain (a) hold on …
「…を支配し続ける」 - take a firm hold of …
「…をしっかりと握る」 - have a strong hold over …
「…に対して強い影響力を持っている」 - solid hold
「堅固なつかみ」 - cargo hold
「貨物室」 - hold in wrestling
「レスリングでのホールド技」 - break free from (someone’s) hold
「(誰かの) ホールド/支配から抜け出す」
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “geheald”(保持、保管場所)から派生し、「保つ」「留める」などの概念を含んでいました。そこから「力を及ぼして保持する状態」「支配下に置く」という意味合いなどが生まれました。
微妙なニュアンスや使用時の注意点
- 「握っている/支配している/影響を持っている」などの意味が含まれるので、文脈次第で物理的な “grip” なのか、心理的・比喩的な “control” なのかを明確にする必要があります。
- 名詞「hold」は、動詞「hold」と区別して使われるため、文章の構造に注意しましょう。
- 「hold」はカジュアル/フォーマルどちらでも使われますが、「影響力」の意味で使うとややフォーマルまたは書き言葉的です。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞 / 不可算名詞
- 基本的には 可算名詞 として扱われます (例: “He has a strong hold on me.” → この “hold” は数えられる単位として使われる)。
- ただし、単数形で抽象的に用いられる場合が多く、複数形 “holds” は「複数の握り」や「複数の支配力」を示すときなどに限定的に使われます。
- 基本的には 可算名詞 として扱われます (例: “He has a strong hold on me.” → この “hold” は数えられる単位として使われる)。
一般的な構文
- “have (a) hold on/over someone/something” → 「〜に対して影響力・支配力を持っている」
- “get a hold of …” → 「…をつかむ/(連絡を)取る」
- “keep hold of …” → 「…を離さない/保持し続ける」
- “have (a) hold on/over someone/something” → 「〜に対して影響力・支配力を持っている」
イディオム
- get a (good/tight) hold on (something): 「(問題や状況を)しっかり理解・管理する」
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I can’t get a hold of Lisa. She’s not answering her phone.”
(リサに連絡が取れないんだ。電話に出ないんだよ。) - “Keep a hold of that railing; it’s slippery here.”
(その手すりをしっかりつかんでね。ここ滑りやすいから。) - “He has such a strong hold on that puppy; it never tries to run away.”
(彼はあの子犬をしっかり抱いているから、逃げようとしないよ。)
(2) ビジネスでの例文
- “Our company has a significant hold on the local market.”
(わが社は地域の市場にかなりの影響力を持っています。) - “Let’s see if we can get a hold of the client to finalize the contract.”
(契約を最終決定するためにクライアントに連絡を取れるか見てみましょう。) - “The merger gave us a stronger hold on key distribution channels.”
(合併により、主要な流通ルートに対してより強い支配力を得ました。)
(3) 学術的・専門的な文脈での例文
- “The concept maintains a powerful hold on contemporary ethical theory.”
(この概念は現代の倫理学理論に強い影響力を持ち続けている。) - “Researchers examined factors that might loosen the hold of social bias.”
(研究者たちは社会的偏見の支配力を弱める要因を調査した。) - “Cargo capacity in the airplane’s hold was a critical factor for the expedition.”
(探検にとっては、飛行機の貨物室の容量が重要な要因だった。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- grip (しっかりつかむこと/つかむ力)
- 「hold」よりも物理的な「握力」や「つかみ」を強調したいときに用いられる。
- 「hold」よりも物理的な「握力」や「つかみ」を強調したいときに用いられる。
- control (コントロール/支配)
- 「hold」の持つ「影響力・支配」の側面をより直接的に示す。
- 「hold」の持つ「影響力・支配」の側面をより直接的に示す。
- clutch (しっかりと掴む/つかみ)
- 「素早くぎゅっとつかむ」ニュアンス。緊張感のあるシチュエーションで用いられることも。
反意語 (Antonyms)
- 「hold」の反意語としては、直接的には存在しないものの、文脈上は “release” (放す、解放する) や “lose grip” (つかむ力を失う) が対になることが多い。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /hoʊld/ (アメリカ英語), /həʊld/ (イギリス英語)
- アクセントの位置: 単音節なので特にアクセント位置のずれはありません。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語: 「ホウルド」に近い音 (/hoʊld/)
- イギリス英語: 「ホウルド」または「ホールド」に近い音 (/həʊld/)
- アメリカ英語: 「ホウルド」に近い音 (/hoʊld/)
- よくある間違い: /u/ (フー) のような音や /ɔ/(オー)のように発音してしまうことです。母音の “o” は “oʊ” または “əʊ” で発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “hodl” などと誤って綴るケースは稀にありますので注意。
- 同音異義語との混同: “hole” (/hoʊl/, 穴) と混同しがちですが、綴り・意味ともにまったく異なります。
- TOEICや英検など試験対策: 動詞としての用法が頻出ですが、名詞の「hold」はビジネス場面や文章中の表現などで見かけることがあるため、意味の区別を確認しておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「手でグッと握るイメージ」を思い浮かべましょう。そこから“しっかり握っている(物理的) → 支配下に置く(抽象的)”という感覚が広がります。
- 同音異義語の “hole” (穴) とは一文字違いなので、「o と l の順番」をしっかり覚えるためにも、「hold は ‘o’ が先、次に ‘l’、そして ‘d’ で終わり」とリズムで覚えるのがおすすめです。
以上が、名詞としての “hold” の詳細解説になります。物理的な「つかみ」から、精神的な「支配・影響力」まで幅広く使える単語ですので、文脈による意味の変化に注意して使い分けてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉〈C〉(…を)手でつかむ(握る)こと,把握《+of*(on)+名*》
意味(2)
〈U〉(人の心などを)つかむこと,支配[力],掌握《+on(over)+名》
意味(3)
〈C〉つかまるもの,手(足)がかり
意味(4)
(音楽の記号の)フェルマータ
復習用の問題
英語 - 日本語
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