最終更新日 :2025/01/28

hook

IPA(発音記号)
動詞

〈他〉 (かぎなどで)…を引っ掛ける,を留める / 〈自〉引っ掛かる

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何回か当たりはあったが針にはかからなかった。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: hook

品詞: 動詞 (他動詞 / 自動詞)

意味(英語)


  1. to attach or fasten something with a hook

  2. to catch (especially a fish) with a hook

  3. to attract or capture someone’s attention strongly (informal)

  4. to secure or arrange something, such as a deal or a date (informal)

  5. to make someone addicted or very interested in something (often used passively as “be/get hooked on 〜”)

意味(日本語)


  1. フック(鉤)で何かを引っ掛ける・留める

  2. (特に魚などを)釣り針で釣る

  3. (口語的に)人の興味を強く引きつける

  4. (口語的に)取引や約束などをうまく取り付ける

  5. 誰かを何かに夢中にさせる・中毒にさせる(「be/get hooked on 〜」 として使われることが多い)

「hook」は、物理的に“引っ掛ける”ときだけではなく、カジュアルな場面では「(人を)釣る」「惹きつける」「予約する・取り付ける」といった場面でもよく使われる単語です。推しのアーティストの新曲に“ハマっている”ときにも “I’m hooked on this song!” と表現したりできます。

活用形


  • 原形: hook

  • 三人称単数現在: hooks

  • 進行形: hooking

  • 過去形: hooked

  • 過去分詞形: hooked

他の品詞形


  • 名詞形: “hook”(フック、鉤)

  • 形容詞形: “hooked” (〜に夢中になって、または鉤状に曲がった)

CEFRレベルの目安


  • B1 (中級): さまざまな意味を得て、日常会話で活用できるレベル。日常会話や少し複雑な状況で使われることが多いため、中級レベルに相当します。


2. 語構成と詳細な意味

“hook”は短い単語で、特別な接頭語や接尾語はほとんどありません。語幹“hook”がそのまま使われます。そこから熟語や句動詞(phrasal verb)として「hook up」「hook onto」「hook in」などに派生します。

派生語や類縁語


  • hooked (形容詞) : 夢中になった、鉤状になった

  • hook-up (名詞) : 接続、(スラングで) 軽い交際、一時的な恋愛関係などを指す

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. hook up with someone

    (誰かと会う・繋がる・接続する)

  2. hook onto something

    (何かに引っ掛ける)

  3. get hooked on (something)

    (〜にハマる・〜に夢中になる)

  4. hook someone in

    (誰かを惹きつける)

  5. hook the audience

    (聴衆の心を掴む)

  6. hook a fish

    (魚を釣る)

  7. hook your coat

    (コートを掛ける)

  8. hook a deal

    (取引を取り付ける)

  9. hook around (the corner)

    (角を曲がる、あるいは何かを曲げる・引っ掛けるようなイメージで使うことがある)

  10. hook something together

    (何かをつなぎ合わせる)


3. 語源とニュアンス


  • 語源: 古英語の “hōc” (鉤、フック) に由来するとされています。もともとは名詞として “鉤” の意味があり、その動詞形として「引っかける」「釣り針で釣る」意味が発展しました。

  • 歴史的使用: 中世から釣り針のイメージまたは引っかける道具として使われてきました。近代になるにつれて「人の注意を引く」「何かを確保する」という比喩的表現が発展してきました。

  • ニュアンス:


    • 物理的に何かを“Hanger”のように掛けるときにも使うほか、「(人・視聴者などを)釣る」「引きつける」という比喩的・カジュアルな用法が多いです。

    • インフォーマル(口語)的な場面で頻繁に使われる表現ながら、ビジネスでも「ビジネスチャンスをモノにする(hook a deal)」といった文脈で使われることがあります。



4. 文法的な特徴と構文


  1. 基本構文:


    • 他動詞: “He hooked the fish.”(彼は魚を釣った)

    • 自動詞: “The fish hooked onto the line.”(魚が釣り糸に掛かった)


  2. 句動詞 (phrasal verbs):


    • hook up (with someone) → 繋がる、(口語で) 会う、接続する

    • hook on(to) something → 〜に引っ掛ける

    • hook in → 人を惹きつける


  3. イディオム:


    • “off the hook” → 面倒な状況から逃れる、責任を免れる

    • “hook, line, and sinker” → 完全に(だまされる、乗せられるなど)


  4. 使用シーン:


    • カジュアルな会話での使用が多め。ビジネスの場面でも「契約を取る」などの比喩的なイメージで使われることがあります。

    • 文語体では、物理的な意味での “to hook” が中心になります。



5. 実例と例文

(1) 日常会話 3例


  1. “Could you hook my jacket on the hanger for me?”

    (私のジャケットをハンガーに掛けてくれない?)

  2. “I’m totally hooked on that new TV series.”

    (あの新しいテレビシリーズに完全にハマっちゃった。)

  3. “Let’s hook up this weekend and grab a coffee.”

    (今週末会ってコーヒーでも飲もうよ。)

(2) ビジネス 3例


  1. “We need to hook a big client at this trade show.”

    (今回の展示会で大口顧客を獲得する必要があります。)

  2. “If the introduction doesn’t hook the audience, they’ll lose interest.”

    (導入部分で聴衆の心を掴まないと、関心を失ってしまいます。)

  3. “He managed to hook a deal with our overseas partners.”

    (彼は海外のパートナーとの取引をうまく取り付けました。)

(3) 学術的な文脈 3例


  1. “The study aims to hook readers by presenting a compelling hypothesis.”

    (その研究は説得力のある仮説を提示することで読者を引きつけることを目的としています。)

  2. “We can hook participants’ attention by using interactive elements.”

    (インタラクティブな要素を使って参加者の注意を惹きつけることができます。)

  3. “The theory hooked many researchers, leading to further investigation.”

    (その理論は多くの研究者を惹きつけ、さらなる研究へとつながりました。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語(Synonyms)


  1. attach(取り付ける)


    • 物理的に何かを取り付ける場合は近いが、比喩的に「注意を引きつける」という意味では使いづらい


  2. fasten(しっかり留める)


    • より堅固に固定するニュアンスで、釣る・契約を取るなどのイメージは弱い


  3. capture(捕まえる、魅了する)


    • “キャプチャー”は「捕まえる」「人を魅了する」などの意味で似ている。ただし “hook” はもう少しカジュアル


  4. grab(グッと掴む)


    • 「人の注意を引く」ニュアンスで類似、“hook” はより「釣り上げる」イメージが強い


  5. entice(誘惑する)


    • “entice” は誘惑・誘導するニュアンスが強いため、必ずしも物理的な意味はない


反意語(Antonyms)


  • detach(取り外す)

  • disconnect(切断する)

  • release(解放する)


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /hʊk/

  • 強勢 (アクセント): 特にアクセントの移動はなく、単音節のため “hook”全体を一拍で発音します。

  • アメリカ英語とイギリス英語: ともに /hʊk/ と発音されることが多いですが、イギリス英語の方がやや口を丸める感じが弱いことがあります。アメリカ英語は “フック” の “ウ” の音が少し長めに聞こえることがあるかもしれません。

  • よくある発音の間違い: /huːk/ のように長音にしてしまうこと。実際は “book” と同じ短い /ʊ/ の音です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “hook” を “hooke” や “hock” と間違える

  2. 同音異義語との混同: 類似した単語はあまりありませんが、形が似ている “rook” (チェスの駒) や “crook” (曲がった杖、詐欺師) などと混同しないように

  3. 前置詞の選択: “hook onto something” (〜に引っ掛ける)、hook up with (someone) (〜と会う・接続する) など、どの前置詞を使うかが変化するので要注意

  4. 試験対策: TOEICなどではビジネスシーンで “hook a client” (顧客を獲得する) のような使い方が出る場合があります。熟語や句動詞は英検の長文問題やTOEICのPart 7あたりにも登場することがあるので要チェックです。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “hook” は見た目通り “フック(鉤)” から来ているため、釣り針やハンガーのイメージを思い浮かべると覚えやすいでしょう。

  • 何かを「ピタッと引っ掛ける」イメージから、「人の心を引っ掛ける → 惹きつける (get hooked)」という連想が広がって使われていると考えると、意味の広がりを理解しやすくなります。

  • “book” の発音と似ていて、つづりも “b” と “h” の違いだけなので、その関係を思い出してスペリングと発音を同時に覚えましょう。


以上が「hook」の詳細な解説です。物理的な「引っ掛ける」から転じたカジュアルな表現が多いので、日常生活やビジネスシーン・趣味の話題など幅広く使える便利な動詞です。ぜひ音やイメージごと覚えて活用してみてください。

意味のイメージ
hook
意味(1)

(かぎなどで)…‘を'引っ掛ける,留める,つるす;〈魚〉‘を'釣る

意味(2)

…‘を'かぎ状に曲げる

意味(3)

〈人〉‘を'引っ掛ける,だます

意味(4)

(野球・ゴルフなどで)〈ボール〉‘を'フックで投げる(打つ)

意味(5)

(ボクシングで)…‘を'フックで打つ

意味(6)

かぎで掛かる,ホックで留まる;(かぎのように)引っ掛かる

意味(7)

〈ボールが〉かぎ形に曲がる

復習用の問題

〈他〉 (かぎなどで)…を引っ掛ける,を留める / 〈自〉引っ掛かる

I got several bites, but could not hook a fish.

何回か当たりはあったが針にはかからなかった。

英語 - 日本語

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