最終更新日 :2025/01/26

both

副詞

《both…and…の形で》両方とも,…のいずれも

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彼らは両方とも会議に遅れて到着しました。

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解説

副詞「both」の徹底解説


1. 基本情報と概要

意味(英語・日本語)


  • 英語: “both”

  • 日本語: 「両方」「双方」

「both」は、通常は「両方の〜」「双方」といった“ふたつとも”を示す語です。主に「限定詞(determiner)」「代名詞(pronoun)」「接続詞(conjunction)」として扱われますが、文法書によっては「副詞的に機能する場合」として紹介されることがあります。副詞的用法では、「~も両方」というニュアンスを強調するときに用いられ、すでに示されている2つの対象が等しく何らかの性質や動作を持つことを示します。

学習者的には、「both」は「2つをまとめて扱うとき」に使う単語です。たとえば「We both did it.(私たちは2人ともそれをしました)」のように使われるイメージです。

品詞


  • 主として: 限定詞(determiner)、代名詞(pronoun)、接続詞(conjunction)

  • 副詞的用法(adverbial use): 強調の目的で“両者を含めて”という文意を示すときに使われることがあります。

活用形

「both」は基本的に不変化です。動詞のように時制や人称による活用はありません。

他の品詞になった時の例


  • 限定詞 (determiner) として

    例: Both cars are new.(両方の車は新しい)

  • 代名詞 (pronoun) として

    例: Both are new.(両方とも新しい)

  • 接続詞 (conjunction) として「both A and B」の形

    例: He speaks both English and French.(彼は英語とフランス語の両方を話します)

CEFRレベル


  • 目安: A2(初級)

    「both」は日常会話でもよく使われる基本的な単語です。最初の段階(A1)でも目にしますが、しっかり使いこなすにはA2レベルあたりで理解するのが目標です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成

「both」は単音節の単語で、はっきりした接頭辞や接尾辞はありません。ゲルマン語系の語源をもつとされます(詳細は後述の語源参照)。

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. both sides → 両側

  2. both ends → 両端

  3. both ways → 両方の方法/行き方

  4. both parents → 両親(2人とも)

  5. both parties → 両当事者/両政党

  6. both options → 2つの選択肢の両方

  7. both equally → 同じくらい両方とも

  8. both good and bad → 良い面も悪い面も

  9. both new and old → 新しいものも古いものも

  10. we both → 私たち2人とも

これらのフレーズは、ふたつの対象をまとめて考えるとき、もしくは強調したいときに広く使われます。


3. 語源とニュアンス

語源

「both」は古英語の「bā」という形から発展したとされ、さらにゲルマン語源にさかのぼると言われています。「二つ」をまとめる古くからある表現です。

ニュアンス


  • “2つをそろって扱う”という意味合いが強い。

  • 日常会話でもビジネスでもフォーマルでも広く使える語ですが、「both」は基本的にカジュアルからフォーマルまで問題なく通用します。

  • 副詞的用法は、やや文語的または強調的に2つの行為や性質を「同じく/同様に行う」ニュアンスを出したいときに使われることがあります。

例えば「We both agree on this issue.」では「私たち(2人/複数名いる中の2人)ともに賛成している」という、一緒に行動・意思を示す感じが強調されます。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文やイディオム


  1. both A and B → 「AもBも両方」

    例: I like both apples and oranges. (リンゴもオレンジも両方好きです)

  2. both of you / both of us / both of them → 「あなたたち2人とも/私たち2人とも/彼ら2人とも」

    例: Both of us went to the concert. (私たち2人ともコンサートに行きました)

フォーマル/カジュアル


  • どちらの場面でも使われる。特に「both A and B」はビジネスメールやフォーマルなスピーチでもよく登場します。

文法上のポイント


  • 代名詞用法でも「Both」は後ろに “of + 代名詞” をつけることが多い。

  • 「both」は形が変わらず、数も常に複数を扱う。


5. 実例と例文

ここでは副詞的・準副詞的要素を含む文例も交え、日常会話・ビジネス・学術的な文脈それぞれで3つずつ示します。

A. 日常会話


  1. “We both love this song!”


    • (私たち2人はどちらもこの曲が大好きだよ!)


  2. “They both arrived late to the party.”


    • (彼ら2人ともパーティに遅れて着いたよ)


  3. “Are you both ready to go?”


    • (2人とも出かける準備できてる?)


B. ビジネス


  1. “Both parties have agreed to the new contract terms.”


    • (両当事者は新しい契約条件に合意しています)


  2. “We need to consider both options before making a decision.”


    • (決定を下す前に両方の選択肢を検討する必要があります)


  3. “Both the marketing team and the sales team will attend the meeting.”


    • (マーケティングチームもセールスチームも両方とも会議に参加します)


C. 学術的な文脈


  1. “Both theories propose similar explanations for this phenomenon.”


    • (その現象に対して2つの理論はいずれも似た説明を提案している)


  2. “The study compares both quantitative and qualitative data.”


    • (その研究は定量データと定性データの両方を比較する)


  3. “Both empirical and theoretical approaches must be considered.”


    • (実証的アプローチと理論的アプローチの両方を考慮する必要がある)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “two”(2)


    • 意味は単に「2」。強調として「どちらも」という意味合いは薄い。

    • 例: “Two people came.”(2人が来た)


  2. “the pair of”(そのペア)


    • 形としては「一組」を表す。

    • 例: “the pair of shoes”(一組の靴)


  3. “each”(それぞれ)


    • 「both」は2つをまとめるイメージに対し、“each”は2つを分けて「ひとつひとつ」を強調する。

    • 例: “Each student must submit a report.”(各生徒はレポートを提出する必要がある)


反意語


  1. “neither”(どちらも〜ない)


    • 例: “Neither of them came.”(2人とも来なかった)


  2. “either”(どちらか一方)


    • “both”が2つをまとめるのに対し、“either”は2つの間でどちらか一方を指す。

    • 例: “Either day works for me.”(どちらの日でも私には都合が合います)



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • アメリカ英語 (AmE): /boʊθ/

  • イギリス英語 (BrE): /bəʊθ/

1音節で “o” の発音が少し異なりますが、それ以外は同じです。


  • アメリカ英語: “ボウθ”

  • イギリス英語: “バウθ” のように聞こえる場合も。

強勢(アクセント)の位置


  • 1音節なので、語全体に強勢が置かれます。

よくある発音ミス


  • /θ/(歯の隙間から空気を出す音)を /s/ や /t/ に置き換えてしまわないよう注意が必要です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. 「both A or B」と書くミス


    • 正しくは “both A and B”。接続詞は and を必ず使います。


  2. “both of ~” の後ろ


    • 代名詞や名詞の複数形が続くことを忘れないようにしましょう。


  3. “both” と “either”


    • 「両方」なのか「どちらか一方」なのか混同に注意。英作文で逆の意味になってしまいがちなので要注意です。


  4. 試験対策


    • TOEICや英検などでも、選択問題で“both”と“either”の使い分けを問われることがあります。「and」とセットで使う表現はよく出題されます。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • スペリング: b + o + th → “ぼうす”と仮に覚えてもよいですが、重要なのは /θ/ の発音。

  • 覚え方: “Both” は “二つとも”のB → “Both” というイメージ。“B”のイニシャルが「binary(2進)」「double(2倍)」を思い起こすとしっくりくるかもしれません。

  • 勉強テクニック: 「both A and B」という定型表現が一番覚えやすいです。「AとBの両方」というフレーズをそのまま頭に入れておくと便利です。


まとめ

「both」は、「ふたつのものを等しく扱う/捉える」という意味をもつ非常に基本的な単語です。主に限定詞・代名詞・接続詞として学ばれますが、副詞的に使う場合は「両方とも」「2人(2つ)とも同様に」といったニュアンスの強調として機能します。英作文や会話で頻出する重要単語なので、ぜひ「both A and B」や「both of us」などの表現を使いこなしてみてください。

意味のイメージ
both
意味(1)

両方の,双方の

意味(2)

両方,両者

意味(3)

bothand…の形で》両方とも,…のいずれも

復習用の問題

《both…and…の形で》両方とも,…のいずれも

They both arrived late for the meeting.

正解を見る

彼らは両方とも会議に遅れて到着しました。

彼らは両方とも会議に遅れて到着しました。

正解を見る

They both arrived late for the meeting.

英語 - 日本語

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