最終更新日:2025/02/25
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元となった辞書の項目

both

副詞

《both…and…の形で》両方とも,…のいずれも

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彼らは両方とも会議に遅れて到着しました。

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解説

副詞「both」の徹底解説


1. 基本情報と概要

意味(英語・日本語)


  • 英語: “both”

  • 日本語: 「両方」「双方」

「both」は、通常は「両方の〜」「双方」といった“ふたつとも”を示す語です。主に「限定詞(determiner)」「代名詞(pronoun)」「接続詞(conjunction)」として扱われますが、文法書によっては「副詞的に機能する場合」として紹介されることがあります。副詞的用法では、「~も両方」というニュアンスを強調するときに用いられ、すでに示されている2つの対象が等しく何らかの性質や動作を持つことを示します。

学習者的には、「both」は「2つをまとめて扱うとき」に使う単語です。たとえば「We both did it.(私たちは2人ともそれをしました)」のように使われるイメージです。

品詞


  • 主として: 限定詞(determiner)、代名詞(pronoun)、接続詞(conjunction)

  • 副詞的用法(adverbial use): 強調の目的で“両者を含めて”という文意を示すときに使われることがあります。

活用形

「both」は基本的に不変化です。動詞のように時制や人称による活用はありません。

他の品詞になった時の例


  • 限定詞 (determiner) として

    例: Both cars are new.(両方の車は新しい)

  • 代名詞 (pronoun) として

    例: Both are new.(両方とも新しい)

  • 接続詞 (conjunction) として「both A and B」の形

    例: He speaks both English and French.(彼は英語とフランス語の両方を話します)

CEFRレベル


  • 目安: A2(初級)

    「both」は日常会話でもよく使われる基本的な単語です。最初の段階(A1)でも目にしますが、しっかり使いこなすにはA2レベルあたりで理解するのが目標です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成

「both」は単音節の単語で、はっきりした接頭辞や接尾辞はありません。ゲルマン語系の語源をもつとされます(詳細は後述の語源参照)。

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. both sides → 両側

  2. both ends → 両端

  3. both ways → 両方の方法/行き方

  4. both parents → 両親(2人とも)

  5. both parties → 両当事者/両政党

  6. both options → 2つの選択肢の両方

  7. both equally → 同じくらい両方とも

  8. both good and bad → 良い面も悪い面も

  9. both new and old → 新しいものも古いものも

  10. we both → 私たち2人とも

これらのフレーズは、ふたつの対象をまとめて考えるとき、もしくは強調したいときに広く使われます。


3. 語源とニュアンス

語源

「both」は古英語の「bā」という形から発展したとされ、さらにゲルマン語源にさかのぼると言われています。「二つ」をまとめる古くからある表現です。

ニュアンス


  • “2つをそろって扱う”という意味合いが強い。

  • 日常会話でもビジネスでもフォーマルでも広く使える語ですが、「both」は基本的にカジュアルからフォーマルまで問題なく通用します。

  • 副詞的用法は、やや文語的または強調的に2つの行為や性質を「同じく/同様に行う」ニュアンスを出したいときに使われることがあります。

例えば「We both agree on this issue.」では「私たち(2人/複数名いる中の2人)ともに賛成している」という、一緒に行動・意思を示す感じが強調されます。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文やイディオム


  1. both A and B → 「AもBも両方」

    例: I like both apples and oranges. (リンゴもオレンジも両方好きです)

  2. both of you / both of us / both of them → 「あなたたち2人とも/私たち2人とも/彼ら2人とも」

    例: Both of us went to the concert. (私たち2人ともコンサートに行きました)

フォーマル/カジュアル


  • どちらの場面でも使われる。特に「both A and B」はビジネスメールやフォーマルなスピーチでもよく登場します。

文法上のポイント


  • 代名詞用法でも「Both」は後ろに “of + 代名詞” をつけることが多い。

  • 「both」は形が変わらず、数も常に複数を扱う。


5. 実例と例文

ここでは副詞的・準副詞的要素を含む文例も交え、日常会話・ビジネス・学術的な文脈それぞれで3つずつ示します。

A. 日常会話


  1. “We both love this song!”


    • (私たち2人はどちらもこの曲が大好きだよ!)


  2. “They both arrived late to the party.”


    • (彼ら2人ともパーティに遅れて着いたよ)


  3. “Are you both ready to go?”


    • (2人とも出かける準備できてる?)


B. ビジネス


  1. “Both parties have agreed to the new contract terms.”


    • (両当事者は新しい契約条件に合意しています)


  2. “We need to consider both options before making a decision.”


    • (決定を下す前に両方の選択肢を検討する必要があります)


  3. “Both the marketing team and the sales team will attend the meeting.”


    • (マーケティングチームもセールスチームも両方とも会議に参加します)


C. 学術的な文脈


  1. “Both theories propose similar explanations for this phenomenon.”


    • (その現象に対して2つの理論はいずれも似た説明を提案している)


  2. “The study compares both quantitative and qualitative data.”


    • (その研究は定量データと定性データの両方を比較する)


  3. “Both empirical and theoretical approaches must be considered.”


    • (実証的アプローチと理論的アプローチの両方を考慮する必要がある)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “two”(2)


    • 意味は単に「2」。強調として「どちらも」という意味合いは薄い。

    • 例: “Two people came.”(2人が来た)


  2. “the pair of”(そのペア)


    • 形としては「一組」を表す。

    • 例: “the pair of shoes”(一組の靴)


  3. “each”(それぞれ)


    • 「both」は2つをまとめるイメージに対し、“each”は2つを分けて「ひとつひとつ」を強調する。

    • 例: “Each student must submit a report.”(各生徒はレポートを提出する必要がある)


反意語


  1. “neither”(どちらも〜ない)


    • 例: “Neither of them came.”(2人とも来なかった)


  2. “either”(どちらか一方)


    • “both”が2つをまとめるのに対し、“either”は2つの間でどちらか一方を指す。

    • 例: “Either day works for me.”(どちらの日でも私には都合が合います)



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • アメリカ英語 (AmE): /boʊθ/

  • イギリス英語 (BrE): /bəʊθ/

1音節で “o” の発音が少し異なりますが、それ以外は同じです。


  • アメリカ英語: “ボウθ”

  • イギリス英語: “バウθ” のように聞こえる場合も。

強勢(アクセント)の位置


  • 1音節なので、語全体に強勢が置かれます。

よくある発音ミス


  • /θ/(歯の隙間から空気を出す音)を /s/ や /t/ に置き換えてしまわないよう注意が必要です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. 「both A or B」と書くミス


    • 正しくは “both A and B”。接続詞は and を必ず使います。


  2. “both of ~” の後ろ


    • 代名詞や名詞の複数形が続くことを忘れないようにしましょう。


  3. “both” と “either”


    • 「両方」なのか「どちらか一方」なのか混同に注意。英作文で逆の意味になってしまいがちなので要注意です。


  4. 試験対策


    • TOEICや英検などでも、選択問題で“both”と“either”の使い分けを問われることがあります。「and」とセットで使う表現はよく出題されます。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • スペリング: b + o + th → “ぼうす”と仮に覚えてもよいですが、重要なのは /θ/ の発音。

  • 覚え方: “Both” は “二つとも”のB → “Both” というイメージ。“B”のイニシャルが「binary(2進)」「double(2倍)」を思い起こすとしっくりくるかもしれません。

  • 勉強テクニック: 「both A and B」という定型表現が一番覚えやすいです。「AとBの両方」というフレーズをそのまま頭に入れておくと便利です。


まとめ

「both」は、「ふたつのものを等しく扱う/捉える」という意味をもつ非常に基本的な単語です。主に限定詞・代名詞・接続詞として学ばれますが、副詞的に使う場合は「両方とも」「2人(2つ)とも同様に」といったニュアンスの強調として機能します。英作文や会話で頻出する重要単語なので、ぜひ「both A and B」や「both of us」などの表現を使いこなしてみてください。

意味のイメージ
both
意味(1)

両方の,双方の

意味(2)

両方,両者

意味(3)

bothand…の形で》両方とも,…のいずれも

意味を覚えるための辞書問題

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