retrospect
以下では、名詞“retrospect”を、学習者にとってわかりやすい視点からできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: retrospect
品詞: 名詞 (noun)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
意味(英語)
A review or contemplation of the past, often involving reflection on what has happened or how events have unfolded.
意味(日本語)
過去の出来事を振り返ったり、考え直したりすること。
「過去を思い返して、あの時はこうだったとじっくり考える場面で使われます。経験を振り返って学びを得るといったニュアンスがあります。」
活用形や他の品詞形
- 名詞形: retrospect (不可算扱いが多い)
- 動詞形(まれ): retrospect (ただし日常的にはあまり使われず、代わりに “look back” などが用いられます)
- 形容詞: retrospective(「回顧的な」の意味)
- 副詞: retrospectively
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・語幹など
- retro-: 「後ろへ」「過去に」という意味の接頭語
- spect(ラテン語“specere”から): 「見る」「注視する」という意味
「retro-」+「spect」で「過去を振り返って見る」というイメージをもつ語になっています。
関連語・派生語
- retrospective: 「回顧的な」、「回顧展」(形容詞・名詞)
- introspect: 「自分自身を内省する」
- circumspect: 「慎重な」
- perspective: 「視点、観点」
よく使われるコロケーション10選
- in retrospect(振り返ってみると)
- a moment of retrospect(振り返るひととき)
- with the benefit of retrospect(後になってみると/後知恵で)
- look back in retrospect(回想して振り返る)
- through the lens of retrospect(回想のレンズを通して)
- a detailed retrospect(詳細な回想)
- historical retrospect(歴史的な観点からの回想)
- provide a retrospect(回想を提示する)
- in quiet retrospect(静かに振り返ると)
- without much retrospect(あまり振り返らずに)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “retro” (後ろに) + “specere” (見る)から派生しています。
- “retrospect” は「過去を振り返って見る」という原義をストレートに表しています。
ニュアンス・使用上の注意
- 感情的な響き: 過去の出来事や状況を振り返るときに用いられるため、比較的フォーマルやや硬めの印象があります。カジュアルすぎる場面では “look back” のほうが自然です。
- 使用シーン: 堅めの文章やビジネス、学術的な文脈でよく登場します。日常会話でも「in retrospect(今になってみると)」は比較的よく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞(不可算が多い)
例: “In retrospect, I realize my mistake.”
このように “in retrospect” の形で慣用的に使われる場合が多いです。フォーマル/カジュアルの切り替え
- フォーマル: “In retrospect, the decision appears unwise.”
- カジュアル: “Looking back, that wasn’t the best choice.”
- フォーマル: “In retrospect, the decision appears unwise.”
他動詞/自動詞の使い分け
- 動詞としては使われることもありますが、非常にまれで、主に名詞形が使われます。
5. 実例と例文
日常会話での例文
“In retrospect, I should have taken an umbrella.”
- 日本語: 「振り返ってみると、傘を持っていくべきだったよね。」
“I often indulge in retrospect when I see old photos.”
- 日本語: 「古い写真を見ると、よく過去を振り返ってしまうんだ。」
“A little retrospect helps me appreciate how far I’ve come.”
- 日本語: 「少し振り返ることで、自分がどれだけ成長したかに気づけるんだよ。」
ビジネスシーンでの例文
“In retrospect, our marketing strategy lacked a clear target audience.”
- 日本語: 「振り返ってみると、私たちのマーケティング戦略には明確なターゲット層が欠けていました。」
“A quarterly retrospect allows us to learn from mistakes and improve.”
- 日本語: 「四半期ごとの振り返りが、失敗から学んで改善することを可能にします。」
“With the benefit of retrospect, we might devise better solutions.”
- 日本語: 「後知恵ではありますが、私たちはより良い解決策を考えつくかもしれません。」
学術的な文脈での例文
“A historical retrospect of economic policies reveals cyclical patterns.”
- 日本語: 「経済政策を歴史的に振り返ると、周期的なパターンが見て取れます。」
“In retrospect, many scientific theories were revised after new evidence emerged.”
- 日本語: 「振り返ってみると、多くの科学理論は新たな証拠が出てきた後に修正されました。」
“A comprehensive retrospect of relevant research is essential for a literature review.”
- 日本語: 「研究文献を総合的に振り返ることが、文献レビューには不可欠です。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- reflection(リフレクション/省察)
- 「熟考・反省」というニュアンスが強く、内面的に深く考える場合に使われます。
- 「熟考・反省」というニュアンスが強く、内面的に深く考える場合に使われます。
- reconsideration(再考)
- 「再度考え直す」というニュアンスが強く、“retrospect” よりも決定や結論を変えることに焦点がある。
- 「再度考え直す」というニュアンスが強く、“retrospect” よりも決定や結論を変えることに焦点がある。
- review(レビュー/再検討)
- 「再検討、見直し」の意味で、手続き・文書・作品など広範囲に使われます。
- 「再検討、見直し」の意味で、手続き・文書・作品など広範囲に使われます。
- recollection(回想、思い出)
- 「思い出・記憶を振り返る」感情的な響きが強め。
反意語
- anticipation(予期、見越し)
- 未来を見据える行為という点で “retrospect” とは逆の方向性。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈrɛtrəspekt/
- アクセント: “re” の部分に強勢 (ˈ) が置かれます。
- アメリカ英語とイギリス英語: 大きな差はありませんが、アメリカ英語では [ˈrɛtɹəspɛkt]、イギリス英語では [ˈrɛt.rə.spekt] と [t] の発音がはっきりする場合があります。
- よくある間違い: “retro” の「o」を強く伸ばしすぎてしまう、末尾の “-spect” を「スペクト」と言いすぎたりするケースがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “retropsect” と順番を間違える、または “retrospekte” などの誤りが見られます。
- 同音異義語との混同: とくに “retrospect” はあまり同音異義語はありませんが、 “introspect” との混乱(意味が異なる)に注意しましょう。
- 試験対策: TOEICや英検などのリーディングやライティング問題で、過去の結果を総括するときの語彙として出題される可能性があります。しっかりと“in retrospect”などの定型表現を覚えると良いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源イメージ: “retro” (後ろ)+ “spect” (見る)で「後ろを振り返る」と覚えましょう。
- 勉強テクニック: 似た単語の “introspect”(内面を見つめる)や “circumspect”(周囲を警戒する)などの “-spect” 系列を一緒に覚えると印象に残りやすいです。
- イメージ構築: 後ろに向かって望遠鏡を覗いている姿を思い浮かべると、過去を振り返るという意味を連想しやすくなります。
以上が名詞 “retrospect” の詳細解説です。過去の出来事を振り返るシーンでよく使われるため、“in retrospect” というフレーズは特に覚えておくと便利です。文脈によってはフォーマル度合いが少し高くなるので、カジュアルな場面では “looking back” などを使う選択肢も意識してみてください。
回顧,回想
復習用の問題
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