最終更新日 :2025/01/28

near

IPA(発音記号)
副詞

(空間的・時間的に)《…の》近くに,《…に》接近して《to ...》 / 《しばしば複合語を作って》ほとんど, ほぼ... (almost, nearly)

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解説

以下では、副詞“near”をできるだけ詳しく解説します。マークダウン形式でまとめていますので、学習の参考にしてください。


1. 基本情報と概要


  • 単語: near

  • 品詞: 副詞 (ただし、形容詞・前置詞・動詞としても使われることがあります)

  • 意味 (英語): Close in distance or time

  • 意味 (日本語): 「近くに」「もう少しで」「ほとんど」などの意味を持ち、物理的・時間的に距離が小さいことを表します。

「誰かや何かに物理的に近い場所にいるとき」や「ある出来事の時期が近いとき」に使われる副詞です。形容詞や前置詞としても使われますが、副詞の場合は「近い位置・近い時期に」というニュアンスを示します。

CEFRレベルの目安


  • A2(初級)~B1(中級)程度

    基本的な会話や文章でよく目にする単語なので、初級後半から中級の範囲で取り扱われることが多いです。

【活用形】


  • 副詞なので時制の変化はありませんが、関連する形として、形容詞・前置詞としての“near”や副詞“nearly”(ほとんど)などがあります。

【他の品詞例】


  • 形容詞 “near”: The near side of the building (「建物の近い側」)

  • 前置詞 “near”: He lives near the station (「彼は駅の近くに住んでいる」)

  • 動詞 (まれ) “to near”: We are nearing the end of the project (「プロジェクトの終わりが近づいている」)


2. 語構成と詳細な意味

“near”はもともと古英語で「近く」を意味する語から派生しています。


  • 語幹: near(特別な接頭語・接尾語はなし)

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. come near(近づく)

  2. go near(近くへ行く)

  3. draw near(近づいてくる)

  4. stay near(そばにいる)

  5. hover near(近くをうろうろする)

  6. move near(近づく)

  7. lie near(すぐそばにある)

  8. never come near(全然近づかない)

  9. near enough(ほとんど十分に近く)

  10. near completion(ほぼ完了に近い)

これらは文脈によっては副詞・前置詞のように機能しますが、「近くに」「ほぼ近いところで」という意味合いが軸になります。


3. 語源とニュアンス


  • 語源: 古英語の nēar(「近い」の比較級)に由来。語源的には“nere”(近い)が変化した形とされています。

  • 歴史的使用: 中世から現代にかけて、「近い場所・時期」を示す語として幅広く使われています。

  • ニュアンス: “near”が副詞として使われる時は、距離的にも時間的にも「かなり近い」という感覚を伝えます。カジュアルな会話でも書き言葉でも比較的よく使用されますが、口語であれば“close”や“nearly”などが使われる場合も多いです。

使用時の注意点


  • 「物理的に近い」と「時間的に近い」ニュアンスが両方ありますが、会話では文脈ですぐわかります。

  • フォーマル・カジュアル問わず利用されますが、文語調では“nearby”や“nearly”が使われることが多い場合もあります。


4. 文法的な特徴と構文


  • 副詞 “near”: 「場所や時間が近いこと」を副詞的に示す。

    例: The end of the semester draws near.

  • 形容詞 “near”: 修飾する名詞を指して「近い」という性質を持つ。

    例: The near side of the moon.

  • 前置詞 “near”: 場所を示す時に用い、「〜の近くに」という関係を示す。

    例: He lives near the lake.

  • 動詞 “to near”: やや文語的・技術的な文脈で「近づく」を表す。

    例: We are nearing the deadline.

イディオム


  • come near: 「〜になりかける/ほぼ〜になる」

    例: He came near to quitting his job.

フォーマル/カジュアル


  • 一般的に“near”自体はフォーマル・カジュアルどちらでも使えます。文脈次第で丁寧さが変わります。


5. 実例と例文

(1) 日常会話


  1. “I heard summer is near. Are you planning any vacation?”

    (夏がすぐそこまで来ているって聞いたよ。何か休暇の計画はある?)

  2. “Don’t come near the stove; it’s hot.”

    (ストーブに近づかないで。熱いから。)

  3. “She won’t go near that dog because she’s afraid of it.”

    (彼女はその犬が怖いから近くに寄ろうとしないよ。)

(2) ビジネス


  1. “The project is near completion, so let’s prepare for the final presentation.”

    (プロジェクトはほぼ完了に近いので、最終プレゼンの準備をしましょう。)

  2. “We should stay near our budget limits to avoid extra costs.”

    (追加費用を避けるために、予算の上限に近いところで抑えましょう。)

  3. “The meeting drew near faster than expected.”

    (ミーティングの日が思ったより早く近づいてきました。)

(3) 学術的・フォーマル


  1. “As the experiment draws near its conclusion, the results become clearer.”

    (実験が終わりに近づくにつれて、結果がより明確になってきます。)

  2. “The phenomenon occurs when the temperature is near absolute zero.”

    (その現象は温度が絶対零度に近いときに起こります。)

  3. “Her research focuses on identifying factors near the threshold of economic decline.”

    (彼女の研究は、経済衰退の閾値に近い要因の特定に注目している。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. close(近くに)


    • 例: “Stay close to me.” は「私のそばにいて」の意味。ほぼ「near」と同義。


  2. nearby(近くで)


    • 例: “He lives nearby.” は「近くに住んでいる」の意味。場所的な近さを強調。


  3. nearly(ほとんど)


    • 意味は「副詞としての “もう少しで/ほとんど」だが、距離というより、状態・程度が「ほぼ」を表す。

    • 例: “I nearly forgot my keys.”(鍵をほとんど忘れかけた)


反意語 (Antonyms)


  1. far(遠くに)


    • 例: “He lives far from here.”(彼はここから遠くに住んでいる)


  2. distant(離れたところに)


    • 例: “They stayed in a distant location.”(彼らは遠く離れた場所に滞在した)


  3. remote(人里離れた/遠隔の)


    • 例: “She moved to a remote area.”(彼女は山奥のような辺鄙な地域に引っ越した)



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /nɪər/ (イギリス英語), /nɪr/ (アメリカ英語)

  • 強勢: 単音節のため、特別に強勢の移動はありません。

  • アメリカ英語とイギリス英語: イギリス英語のほうが /nɪə/ と「ニア」に近い発音になりやすく、アメリカ英語は /nɪr/ と母音部分が少し短い傾向があります。

  • よくある間違い: 語末の “r” を発音しないと /niːə/ のようになったり、逆に強く巻き舌にしすぎる場合があります。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “near”のつづりを“neer”や“ner”と書いてしまうミス。

  • “nearly”との混同: “near”は場所や時間や状態が「近い」ことを示す副詞(あるいは形容詞、前置詞)。一方、“nearly”は「ほとんど・もう少しで」という意味で使われます。

  • TOEIC・英検などでの出題: 前置詞として “near the station” や “near my house” の使い方は初級~中級レベルで頻繁に出題されます。副詞としても「時間的に近い」ことを問う空所補充問題などがあるので、文脈での判断が必要です。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “near”という単語を見ると、“narrow”(狭い)とつながりやすいイメージをもつと、「距離が狭い ⇒ 近い」という連想が起こりやすいでしょう。

  • “nearly”は「ほとんど」、そこから“near”が「近い」を含意するイメージとして関連付けると覚えやすいかもしれません。

  • 頭の中で「ニア(near)=近い」とカタカナ的に覚えてしまうのも一つの手です。


以上が副詞 “near” に関する詳細解説です。場所的・時間的に「近い」ことを表現する大変便利な単語ですので、ぜひさまざまな文脈で使いこなしてみてください。

意味のイメージ
near

復習用の問題

(空間的・時間的に)《…の》近くに,《…に》接近して《to ...》 / 《しばしば複合語を作って》ほとんど, ほぼ... (almost, nearly)

夕方が近づいていた。

英語 - 日本語

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