最終更新日 :2025/01/27

nominal

【形】名目上の、名前の、ほんの僅かな

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会社は政策に名目上の変更を加えました。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: nominal

品詞: 形容詞 (一部、文脈により名詞的用法もあり)

活用例: nominal (形容詞の原形)、nominally (副詞形)

他の品詞例: nominalization (名詞) - 「名詞化」の意味で使われます。

CEFRレベルの目安: C1 (上級)


  • ビジネスや学術的な文章で見かけることが多く、やや専門的な文脈でも使用されるため、上級レベルに相当します。

意味 (英語 ⇒ 日本語)


  1. “Existing in name only; not real or actual.”

    「名目上の、名前だけの、実質的な効力がない」という意味。

    → たとえば「名目上はリーダーだけれど、実際には役割を果たしていない」などの文脈でよく使われます。


  2. “(Of a price or amount) very small; far below the real value or cost.”

    「とても少額の、わずかな」という意味。

    → 「手数料が名目程度で安いとき」「形式程度の小額支払い」といったシーンで使われます。


  3. “Relating to, or constituting a name or names.”

    「(文法・言語学的に) 名詞の、名前に関する」という意味。

    → 言語学や文法の解説で、“nominal phrase”(名詞句)などの形で使われます。


「nominal」は、上記のように「名目上」「名前だけ」「ごくわずかな」などのニュアンスを伝える単語です。実態とのギャップを感じさせる表現としても活躍します。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: “nomin-” (ラテン語由来で「名前」を意味する “nomen” から派生)

  • 接尾語: “-al” (形容詞を作る意味合い)

派生語・関連語


  • nominalization (名詞): 「名詞化」

  • nominally (副詞): 「名目上」

  • nomenclature (名詞): 「命名法、専門用語体系」

よく使われるコロケーション(10例)


  1. nominal fee (名目上の料金・わずかな料金)

  2. nominal charge (ほんの形式的な料金)

  3. nominal leader (名ばかりのリーダー)

  4. nominal position (名目上の役職)

  5. nominal difference (わずかな違い)

  6. nominal value (名目価格)

  7. nominal interest rate (名目金利)

  8. remain nominal (形だけのままである)

  9. nominal role (名目上の役割)

  10. nominal income (名目所得)


3. 語源とニュアンス

語源: 「名前」を意味するラテン語 “nomen” が基となり、「名前にかかわる」「名目上の」というニュアンスを含む言葉へと発展しました。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 名目上だけであることを強調する場合や、実質的な価値が小さいことを強調したいときに使われます。

  • 場合によっては皮肉的に使われることもあります。「実態」が伴っていないことを暗に示すため、丁寧さやフォーマルなシーンでも注意が必要です。

  • ビジネス文書や経済関連の記事(利率、価格など)で使われやすく、学術分野では文法用語として「名詞句(nominal phrase)」などにもしばしば登場します。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 形容詞としての用法


    • Most common: “The nominal fee for joining the club is $5.”

    • “Some politicians are nominal leaders of their parties.”


  2. 文法用語としての「名詞の」


    • “A nominal phrase serves as a subject or object in a clause.”


  3. 名詞的用法


    • 専門的な文脈では “the nominal” が特定の「名数値」を示す場合にも使われることがありますが、一般的には形容詞としての用法が主です。


  4. 可算・不可算など


    • 形容詞なので可算・不可算の区別はありません。ただし名詞形 “nominalization” は通常可算名詞として使われます (複数形: nominalizations)。



5. 実例と例文

日常会話 (カジュアルな場面)


  1. “We only pay a nominal fee for the gym membership; it’s super cheap.”

    「ジムの会費は名目程度の手数料だけで、本当に安いんだ。」

  2. “He’s just a nominal manager; he doesn’t actually make decisions.”

    「彼は名ばかりのマネージャーで、実際に決定を下しているわけじゃないよ。」

  3. “My friend asked me to chip in a nominal amount for the party.”

    「友達がパーティーのために、形だけのわずかなお金を出してほしいって言ったんだ。」

ビジネス (ややフォーマル/専門的)


  1. “The nominal interest rate does not reflect real inflation.”

    「名目金利は、実際のインフレ率を反映していません。」

  2. “We made him a nominal board member to meet the legal requirements.”

    「法的要件を満たすため、彼を名目上の取締役としました。」

  3. “Our company charges a nominal fee for account maintenance.”

    「当社では口座維持のために名目上の料金を請求しています。」

学術的 (フォーマル/専門文脈)


  1. “Linguistically, a nominal clause functions similarly to a noun.”

    「言語学的には、名詞節は名詞と同様の機能を持ちます。」

  2. “His status was purely nominal, with no administrative power granted.”

    「彼の地位は純粋に名目上のもので、行政権は与えられていませんでした。」

  3. “In economics, the comparison of nominal and real values is crucial.”

    「経済学では、名目値と実質値の比較が非常に重要です。」


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. titular (肩書だけの)


    • 「公式に名乗ってはいるが実質的な権限はない」というニュアンスで、人物に対してよく使われます。


  2. nominalistic (名目上の主義・理論に関連した)


    • より専門的で哲学・言語学寄りの用語。


  3. insignificant (取るに足らない)


    • 「小さすぎて重要でない」というニュアンス。金銭的な面でも使われますが、必ずしも「名目上だけ」という意味ではありません。


反意語


  1. real (実質的な)


    • 「名目ではなく実際の」という意味で、“nominal”と対比されることが多いです。


  2. substantial (相当な、実体のある)


    • 金額や影響力などにおいて「実質的に大きい」ことを強調。



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /ˈnɒmɪnəl/ (イギリス英語), /ˈnɑːmɪnəl/ (アメリカ英語)

  • アクセントの位置: 第1音節“nom-”に強勢がきます。

  • 発音の違い: イギリス英語では “o” の音がやや短め(ɒ)で、アメリカ英語では “a” に近い長め(ɑː)の音になる場合があります。

  • よくある間違い: 第2音節を強く読んでしまうケース。強調すべきは最初の“nom-”の部分です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “nominal” を “nominel” や “nomonal” とミスするケースがあるため注意。

  • 同音異義語と混同: とくに紛らわしい同音語はないですが、語頭が “nomi-” で始まる派生語(nomination, nominalizationなど)を混在させてしまうことがあるので気をつける。

  • 試験対策: TOEICや英検などでは、ビジネス文書や経済ニュースを読む問題で「名目上の」「わずかの」「名詞形(文法用語)」の文脈で出題される可能性があります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 語源をイメージ: “nomen” = “name” → 「名前だけ」というイメージを抱くことで、「名目上の、実態のない」という意味がしっくりと記憶できます。

  • ”nominal” = “Name(名)だけ” と覚えると、スペルもイメージしやすいでしょう。

  • 経済の文脈: 「名目金利」「名目賃金」などニュースや記事、試験問題でたびたび登場。日常から耳を立てておくと定着しやすくなります。

以上が “nominal” の詳細解説です。是非、ビジネスや学術の場面での読み書きに役立ててみてください。

意味のイメージ
nominal
意味(1)

名目上の,名義だけの

意味(2)

(実際の価値に比べて)ごくわずかの,おしると程度の

意味(3)

名詞の,名詞として用いられた

復習用の問題

【形】名目上の、名前の、ほんの僅かな

The company made nominal changes to its policies.

会社は政策に名目上の変更を加えました。

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