最終更新日 :2025/01/27

must

助動詞

《義務・必要》…ねばならない,すべきである / 《命令・強制》…ねばならない,…せよ;《否定文では禁止》…してはいけない / …にちがいない,きっと…のはずだ;《「~ have 過去分詞」の形で》…であったに違いない,きっと…であったはずだ / 必ず…する,…は避けられない / どうしても…しないと承知しない / 《話》《過去のあいにくのでき事》あいにく…した

このボタンはなに?

遊びに行く前に宿題を終わらせなければなりません。

このボタンはなに?
解説

1. 基本情報と概要

単語: must

品詞: 助動詞 (modal verb)

英語での意味


  • 必要性や義務、強い推量を表す。

    例: “You must finish your homework by tomorrow.”(明日までに宿題を終わらせなければいけません。)

日本語での意味


  • 「~しなければならない」「~に違いない」などを表す助動詞です。強い義務感や推測などを表すときに使われます。日常会話だけでなく、ビジネス文書でも比較的よく使われる単語です。

活用形


  • 助動詞なので、主語や時制による変化はありません。すべての人称・数で「must」となります。

  • 否定形: must not (mustn’t)

他の品詞になった形


  • “must” は基本的に助動詞として使われますが、「必需品」などを意味する名詞として使われることもあります(口語的表現)。


    • 例: “A good dictionary is a must for language learners.”(語学学習者にはいい辞書が必須だ。)


CEFRレベルの目安


  • A2 (初級): 助動詞としての基本用法「~しなければならない」を学ぶころ。

  • B1 (中級): 推量やより複雑な構文での使用を習得するレベル。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • “must” は古い英語の “moste” などが語源となっており、現代英語では助動詞として独立した形をとっています。そのため特定の接頭語・接尾語・語幹に分解できる単語ではありません。

派生語や類縁語など


  • 名詞としての “must”:


    • 「必須・不可欠なもの」の意味で時折使われます。


  • 類縁語としては 「勢い・強制力・必要性」を表す語根のある “necessary,” “required,” “mandatory” などと関連がありますが、直接の語形変化はありません。

よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. must see –「必見」(例: “This movie is a must-see.” / この映画は必見だ。)

  2. must do –「やるべきこと」(例: “This task is a must-do.” / これはやらなければいけないタスクだ。)

  3. must know –「知っておくべきこと」(例: “These are must-know facts.” / これは必ず知っておくべき事実だ。)

  4. must read –「必読」(例: “It’s a must-read book.” / これは必読の本だ。)

  5. must have –「必須アイテム」(例: “A warm coat is a must-have in winter.” / 冬には暖かいコートが必須だ。)

  6. must be –「~に違いない」(例: “She must be tired.” / 彼女は疲れているに違いない。)

  7. must remain –「~のままでいなければならない」(例: “All guests must remain seated.” / すべての来客は着席したままでなければならない。)

  8. must not / mustn’t –「~してはいけない」(例: “You must not smoke here.” / ここで喫煙してはいけない。)

  9. must get (something) done –「~をやらなければならない」(例: “I must get my report done by Friday.” / 金曜日までにレポートを終わらせなければならない。)

  10. must say –「どうしても言わなければならない」(例: “I must say, you did a great job.” / 正直に言って、あなたは素晴らしい仕事をしましたね。)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 古英語の “moste” (過去形は “mosten” など) に由来し、「義務」や「必要性」を表す要素を持っていました。

  • 中世以降の英語で動詞変化が簡略化し、“must” が現在形・過去形ともに同じ形を担う助動詞として定着しました。

ニュアンスと使用時の注意


  • 強い義務・圧力を感じさせる表現なので、場合によっては フォーマルにもカジュアルにも使えますが、相手へ強い要求をする印象になりやすいです。上司や公式文書では “must” がよく使われ、友人同士では “have to” や “need to” の方が柔らかい場合が多いです。

  • 推量用法 “must be ~” は「~に違いない」と強い確信を表します。この場合はカジュアルにも使います。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文


  1. must + 動詞の原形: 義務・必要性

    例: “You must finish this work.”(この仕事を終わらせなければならない)

  2. must not (mustn’t) + 動詞の原形: 禁止

    例: “You mustn’t tell anyone.”(誰にも言ってはいけない)

  3. must + have + 過去分詞: 過去の出来事の強い推測

    例: “He must have forgotten our meeting.”(彼は私たちの会議を忘れてしまったに違いない)

フォーマル/カジュアル


  • フォーマル: 公的なルールや規則を述べるとき (Passengers must remain seated.)

  • カジュアル: 友達に強く勧めるとき (You must try this cake!) だが、やや強い口調になる点に注意。

可算・不可算など


  • 助動詞なので名詞としての可算・不可算は特にありません。ただし名詞 “a must” として用いる場合は可算名詞扱いです。


5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “You must see this new TV show—it’s hilarious!”

    (この新しいテレビ番組は必見だよ。めちゃくちゃ面白いんだ!)

  2. “I must call my mom. I haven’t talked to her in a while.”

    (母に連絡しなきゃ。しばらく話してないから。)

  3. “We must leave now if we don’t want to be late.”

    (遅れたくないなら、今すぐ出ないといけないよ。)

ビジネスでの例文(3つ)


  1. “Employees must follow the safety guidelines at all times.”

    (従業員は常に安全ガイドラインに従わなければなりません。)

  2. “You must submit the report by Friday’s deadline.”

    (金曜日の締切までにレポートを提出しなくてはなりません。)

  3. “We must address this issue before the meeting with the client.”

    (顧客との会議の前に、この問題に対処しなければなりません。)

学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “Researchers must obtain ethical approval before proceeding with human trials.”

    (研究者はヒトを対象とする試験を行う前に、倫理的承認を得なければならない。)

  2. “Any assumption made in the study must be clearly stated.”

    (研究におけるどの仮定も明確に述べられなければならない。)

  3. “Potential biases must be acknowledged in the conclusion.”

    (潜在的なバイアスは、結論の中で認められなければならない。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. have to (~しなければならない)


    • 意味や使い方はほぼ同じ。ただし、口語では “have to” の方がやや柔らかなニュアンスになる。


  2. need to (~する必要がある)


    • “must” よりは少し弱いニュアンスで、必要性を伝える。


  3. should (~した方がいい)


    • 義務というよりは提案や助言に近い。必ずしも「しなければならない」という強制力はない。


反意語


  • must not (禁止) の反意: “can” や “may” などが、逆に「~しても良い」「~かもしれない」など可能性・許可を示す点で対照的。

  • 「~しなくてもよい」という意味なら don’t have to / needn’t が反対の意味合いに近い。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /mʌst/

  • アクセント: 1音節語なので特に区別はないが、「must」の母音は /ʌ/(アメリカ英語では“ア”に近い発音、イギリス英語でも似た感覚)。

  • アメリカ英語とイギリス英語: 大きな違いはないが、アメリカ英語の /ʌ/ はやや鼻にかかった短い「ア」、イギリス英語ではよりはっきりした「ア」に近い。

  • よくある間違い: “must” の /ʌ/ を /æ/(catの音)などで発音してしまう人がいる。区別に注意。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. “must” と “have to” の混同: どちらも義務を表すが、文脈により強さや口調が異なる。

  2. 否定形の混乱: “must not” は「~してはいけない」という強い禁止を表す。

  3. 推量の用法: “must + 動詞” と “must + have + 過去分詞” は混同しやすいので注意する。

  4. スペルミス: “must” を “mustt” や “mast” と書いてしまうミスが稀にある。

  5. 試験対策: TOEIC や英検でも、義務や推量を問う文法問題でよく出題される。特に “must / have to / should” の使い分けに注意。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “Must” は “strong and strict” のイメージ: “m” は力強い唇の閉じ方、「うむ!」と念を押すイメージで覚えるとよい。

  • “must be” = “きっとそうに違いない!” といった強い確信をイメージすると理解しやすい。

  • スペルは “m-u-s-t” と、「む・う・す・と」のように軽く区切って覚えると間違いにくい。


以上が助動詞 “must” の詳細解説です。義務と推量を中心とした重要な助動詞なので、例文や類似表現との違いを繰り返し学習してみてください。

意味のイメージ
must
意味(1)

《義務・必要》…ねばならない,すべきである

意味(2)

《命令・強制》…ねばならない,…せよ;《否定文では禁止》…してはいけない

意味(3)

必ず…する,…は避けられない

意味(4)

どうしても…しないと承知しない

意味(5)

《話》《過去のあいにくのでき事》あいにく…した

意味(6)

《話》絶対必要なもの,欠かせないもの,必ず見る(聞く,読む)べきもの

意味(7)

《名詞の前にのみ用いて》絶対必要な,不可欠の

意味(8)

にちがいない,きっと…のはずだ;《「must have+過去分詞」の形で》…であったに違いない,きっと…であったはずだ

復習用の問題

《義務・必要》…ねばならない,すべきである / 《命令・強制》…ねばならない,…せよ;《否定文では禁止》…してはいけない / …にちがいない,きっと…のはずだ;《「~ have 過去分詞」の形で》…であったに違いない,きっと…であったはずだ / 必ず…する,…は避けられない / どうしても…しないと承知しない / 《話》《過去のあいにくのでき事》あいにく…した

You must finish your homework before you can go out to play.

正解を見る

遊びに行く前に宿題を終わらせなければなりません。

遊びに行く前に宿題を終わらせなければなりません。

正解を見る

You must finish your homework before you can go out to play.

英和辞書

項目の編集設定
  • 項目の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 項目の新規作成を審査する
  • 項目の編集を審査する
  • 項目の削除を審査する
  • 重複の恐れのある項目名の追加を審査する
  • 項目名の変更を審査する
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - 編集者
  • 決定に必要な投票数 - 1
例文の編集設定
  • 例文の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 例文の編集を審査する
  • 例文の削除を審査する
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - 編集者
  • 決定に必要な投票数 - 1
問題の編集設定
  • 問題の編集権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 審査に対する投票権限を持つユーザー - すべてのユーザー
  • 決定に必要な投票数 - 1
編集ガイドライン

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★