最終更新日
:2025/01/27
short of
解説
以下では、イディオム「short of」をできるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
英語・日本語での意味
- 「short of」: 「~が不足している」「~以外は」「~に達しないで」
例: “We’re short of time.” → 「私たちは時間が足りない。」
日本語では「不足している」「~がない状態」「~を除けば」というニュアンスで使われます。「~に達しない」「まだそこまで至らない」といった使い方もされます。日常的にもビジネスの場面でもよく登場する表現です。
品詞
- “short” は主に形容詞(adj)ですが、ここではイディオムとして“short of”を一まとまりの表現(前置詞句のような役割)として考えます。
活用形
- 形容詞 “short” の比較級: “shorter” / 最上級: “shortest”
- 例: “This rope is shorter than that one.”
- 例: “He is the shortest person in the class.”
- 例: “This rope is shorter than that one.”
他の品詞例
- 名詞形: “shortness” (「短さ」「不足」)
- 例: “He complained about the shortness of the meeting.”
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 日常会話でもビジネス会話でも使われるが、意味やニュアンスを理解するにはある程度の英語レベルが必要になる表現。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- “short” は語幹そのものとなる形容詞で、「短い」「不足している」という意味。
- “of” は前置詞。
- 両者が組み合わさって、「~が不足している」「~を除けば」といったイディオム的な意味を持ちます。
関連語や派生語
- “shortage” (名詞): 不足
- “shortcoming” (名詞): 短所、欠点
- “shortage of something” → 「~の不足」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- short of money → お金が不足している
- short of time → 時間が不足している
- short of breath → 息切れしている
- short of options → 選択肢がほとんどない
- short of staff → 人手不足である
- stop short of doing something → 何かをする手前でやめる
- nothing short of a miracle → 奇跡以外の何ものでもない
- short of funds → 資金不足
- short of expectations → 期待に達していない
- short of perfection → 完璧とは言えない
3. 語源とニュアンス
語源
- “short” は古英語 “sceort (skirt)” に由来し、「切り詰められた」「長さが足りない」といった意味から派生しました。
- この「不足している」という性質が前置詞 “of” とつながり、“short of” というイディオムを作り出しました。
ニュアンス・使用時の注意
- “short of” は「不足している」という直接的な意味を表すほか、「~しない限りは」「~以外は」という少し比喩的な表現でも使われます。
- 「stop short of ~」の形で、「~する直前でやめる」「~まではしない」といったニュアンスを持つことも多いです。
- 口語でも書き言葉でも幅広く使用されますが、文脈によってはややカジュアル、またはビジネス寄りに響く場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 基本的に “short of + 名詞/動名詞” の形で、「~が不足している」「~が足りない」を表します。
例: “We’re short of staff.” → 「人手が足りない。」 - 「stop short of + 動名詞」はイディオム的構文で、「~する手前でやめる」「~まではしない」という意味になります。
例: “He stopped short of calling the police.” → 「彼は警察を呼ぶ直前でやめた。」
可算・不可算など
- “short of” は前置詞句的な表現であり、名詞+“short of”でその名詞が不足していることを示します。名詞は可算・不可算のどちらでも使えます。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I can’t buy any groceries today; I’m short of cash.”
- 「今日は食料品を買えない。お金が足りないんだ。」
- “Do you have any sugar left? I’m a bit short of it.”
- 「砂糖残ってる? ちょっと不足してるんだよね。」
- “Sorry, I’m short of time. Let’s catch up later.”
- 「ごめん、時間がないんだ。後でまた話そう。」
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “We’re short of resources to complete the project on time.”
- 「プロジェクトを期日までに完了させるのに必要なリソースが不足しています。」
- “If we’re short of data, we should collect more from our clients.”
- 「データが不足しているのなら、顧客からもっと情報を集めましょう。」
- “Short of hiring new staff, we won’t be able to handle this workload.”
- 「新しいスタッフを雇わない限り、この仕事量には対応できません。」
学術的な文脈での例文(3つ)
- “Short of a comprehensive meta-analysis, we cannot draw a definitive conclusion.”
- 「包括的なメタアナリシスがない限り、決定的な結論は出せません。」
- “The lab was short of key reagents, delaying the experiment.”
- 「研究室は重要な試薬が不足していたため、実験が遅れました。」
- “Short of further data collection, the study’s findings remain tentative.”
- 「さらなるデータ収集がない限り、その研究結果は暫定的なままです。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “lack of” → 「~の欠如」
- 例: “He has a lack of confidence.”
- “lack of” は名詞句で使われ、“short of” は形容詞的な表現で使われる、と文法的に微妙に違います。
- 例: “He has a lack of confidence.”
- “devoid of” → 「~が全くない」
- より強い「まったくない」というニュアンス。フォーマル寄り。
- 例: “The article is devoid of factual evidence.”
- より強い「まったくない」というニュアンス。フォーマル寄り。
- “running low on” → 「~が少なくなりつつある」
- 口語的で、「在庫が減りつつある」というイメージ。
- 例: “We’re running low on printer ink.”
- 口語的で、「在庫が減りつつある」というイメージ。
反意語
- “plenty of” → 「十分な」「たくさんの」
- 例: “We have plenty of time.”
- 例: “We have plenty of time.”
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: [ʃɔːrt əv], [ʃɔrt əv]
- イギリス英語: [ʃɔːt əv]
- アメリカ英語: [ʃɔːrt əv], [ʃɔrt əv]
- アクセントは “short” の母音 /ɔː(r)/(米音では /ɔr/)をはっきりと発音し、そのあとに弱い “of” が続きます。
- “short” の最後の “t” が弱く、スムーズに“of”へ続くので “short of” がひとまとまりに聞こえやすいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “shot of” (撃つ、あるいはショットの意味) とスペルを混同しないように注意。
- “sort of” (なんとなく、ある種の) と発音や表記で混同しがちなので区別が必要。
- TOEICや英検などでも「~が不足している」「~を除けば」という表現として出題されることがあります。分野に関わらずよく登場するので覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “short” は「短い」「届かない」とイメージし、「~に達しない状態」として覚えるとわかりやすいです。
- “短い(short)”のまま “~に届かない/足りない(不足している)” → “short of”。
- スペリング・発音に気をつけて “shot” や “sort” と間違えないように、頭の中で “sh-or-t of” と区切ってイメージすると覚えやすいです。
「short of」は日常・ビジネス問わず、多くのシーンで「不足感」や「~しない限り」という意味を表現するのに使われます。ぜひ使いこなして、自分の表現の幅を広げてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
...以外は, ...を除いて
意味(2)
(場所・物)の手前で
意味(3)
(事)なしで, ...がなかったら
復習用の問題
英語 - 日本語
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