or so
以下では、副詞句「or so」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語: “or so”
日本語訳: 「~ほど」「およそ~」「~くらい」など
「or so」は、主に数や量を表す表現のあとにつけて「だいたい~くらい」という意味を表す英語のフレーズです。とくに「10 minutes or so(10分ほど)」のように、およその数値を示すときに使われます。「about」「approximately」「around」といった副詞と同じように、だいたいの量や時間を示したいときに用いられますが、「数値などのあとにつける」という点が特徴的です。
- 品詞: 副詞句(一般的には “adverbial phrase” として扱われます)
- 活用形: 固定句のため活用はなく、 “or so” の形で用いられます。
他の品詞: 「or」は接続詞、「so」は副詞など、単独で使われるときはそれぞれ品詞が異なりますが、 “or so” はひとかたまりの表現として覚えましょう。
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- 数量を表す場合によく登場し、リスニングやリーディングでも頻出です。
2. 語構成と詳細な意味
「or so」は、厳密には接続詞 “or” と副詞 “so” の組み合わせですが、一連の慣用的な副詞句です。単語というよりも、句として機能します。
- 「or」= 「または」
- 「so」= 状況によっては「だから」「それほど」といった意味だが、ここでは慣用的に「~くらい」という程度を表す一部として機能
関連フレーズ・よく使われるコロケーション(10個)
- “10 minutes or so” — 「10分ほど」
- “five hours or so” — 「5時間ほど」
- “a dozen or so” — 「約12個ほど」
- “twenty people or so” — 「20人ほど」
- “fifty dollars or so” — 「50ドルほど」
- “one week or so” — 「1週間くらい」
- “three times or so” — 「3回くらい」
- “a year or so” — 「1年ほど」
- “a mile or so away” — 「1マイルほど離れている」
- “two decades or so” — 「20年ほど」
3. 語源とニュアンス
語源:
「or」はラテン語由来といわれ、古英語などを経て「または」という意味で使われるようになりました。「so」はゲルマン語起源で、もともとは「そう」「その程度」といった意味を持ちました。 二つが組み合わさって慣用的に「数値などのあとで『それぐらい』」を表すフレーズになりました。ニュアンス・使用時の注意:
「or so」はあくまでも「およそ」「くらい」の意味であり、きっちりした数値ではないことを示します。インフォーマルからセミフォーマルな文脈まで幅広く使われますが、学術論文など非常にフォーマルな文章では「approximately」「around」などを使う場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント:
「or so」は、必ず数値や量を表す語句のあとに付いて使われます。単独では使えません。
例: “five days or so”, “ten people or so”構文例:
- “[数値・量] + or so”: “10 pages or so”
- “[時間] + or so”: “3 hours or so”
- “[数値・量] + or so”: “10 pages or so”
フォーマル/カジュアル:
- 日常会話やカジュアルな文章では気軽に使えます。
- ビジネス文章や学術的文章での使用はやや控えめで、「approximately」や「about」のほうが好まれることもあります。
- 日常会話やカジュアルな文章では気軽に使えます。
5. 実例と例文
それぞれのシーンで3つずつ例文を紹介します。
日常会話
“I’ll be ready in ten minutes or so.”
(10分くらいで準備ができるよ。)“There’s a café a mile or so down the road.”
(この道を1マイルくらい行った先にカフェがあるよ。)“It’s been two years or so since we last met.”
(前に会ってから2年くらいになるね。)
ビジネス
“We expect about 20 new clients or so this quarter.”
(今期は20社ほど新規顧客が見込まれます。)“The project should take a month or so to complete.”
(このプロジェクトは完了までに1か月ほどかかるでしょう。)“Let’s reconvene in an hour or so to discuss the progress.”
(1時間ほどしたら進捗を話し合うために再集合しましょう。)
学術的/会議
“The experiment will last for ten days or so.”
(実験は10日ほど続きます。)“We need at least 50 participants or so to ensure statistical significance.”
(統計的有意性を確保するために、少なくとも50人ほどの参加者が必要です。)“It might take a year or so before we see any results from this study.”
(この研究の成果が出るまでには1年ほどかかるかもしれません。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語:
- “about” — 「約~」
- “approximately” — 「およそ~」 (ややフォーマル)
- “around” — 「~くらい」
- “roughly” — 「ざっと」
- “around… mark” — 「~あたり」 (口語的)
- “about” — 「約~」
「or so」は数値の後ろに置く点がポイントです。 “about” は文頭や前置詞として使える場合もあります。
- 反意語: (厳密な反意語はありませんが、およそのニュアンスと対照的な表現として)
- “exactly” — 「正確に」
- “precisely” — 「正確に」
- “exactly” — 「正確に」
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ɔɹ ˈsoʊ/ (または /ər ˈsoʊ/ のように弱まる場合もある)
- イギリス英語: /ɔː ˈsəʊ/
- アメリカ英語: /ɔɹ ˈsoʊ/ (または /ər ˈsoʊ/ のように弱まる場合もある)
強勢(アクセント)の位置:
“or” は弱まることが多く、 “so” にアクセントがきやすいです。- アメリカ英語では “or SO” のように “so” を強く発音する場合が多いです。
よくある発音の間違い:
両方とも非常に短く発音されがちですが、 “so” を「ソウ」とはっきり発音しないと聞き取りにくくなる場合があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
“or so” の位置
数字・量を先に言わずに “or so” だけを使ってしまう人がいますが、正しくは必ず「[数字・量] + or so」の順番になります。スペルミス
基本的にミスは起こりにくいですが、打ち間違いで “or do” などになると全く意味が変わってしまいますので注意しましょう。同音異義語との混同
“so” と “sow(種をまく)” は発音が似ていないわけではないですが、スペルが違うので注意すれば問題ありません。試験対策
TOEICや英検のリスニングなどで「数値+or so」が出てきたときに「だいたいの数や量を表しているんだな」と気づけるのが大切です。
文章中でも「exactly」などの正確な表現とは対照的に並ぶこともあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
「“or so” は “もっと正確な数字はわからないけど、そのくらいだよ” と伝える表現」というイメージで覚えるとよいでしょう。
覚え方のコツとしては、数字を言ったあとに “or so” と言い足す習慣をつけること。たとえば、「10分くらいかかるよ」と英語で思ったときに、最初から “It’ll take about 10 minutes or so.” というフレーズまでセットで声に出して練習すると定着しやすいです。
以上が「or so」の詳しい解説です。およその数値や量を伝える際の便利な決まり文句の一つなので、ぜひ活用してみてください。

〜くらい《くだけて》 (数詞)〜かそこらの, …ばかり, …ほど
復習用の問題
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