holocaust
1. 基本情報と概要
単語: holocaust
品詞: 名詞 (noun)
英語での意味:
- “Holocaust” (大文字で始まる場合) は、特に第二次世界大戦中にナチス・ドイツによって行われたユダヤ人などに対する大量虐殺(ジェノサイド)を指す言葉です。
- “holocaust” (小文字) は、大規模破壊、特に火による全面的破壊や多数の犠牲者を出す大量虐殺を指します。
日本語での簡潔な意味:
- “Holocaust” (ホロコースト):第二次世界大戦下でのナチスによるユダヤ人大量虐殺を指す。
- “holocaust” (ホロコースト):火による大規模破壊や大量虐殺、甚大な被害を伴う災害のこと。
「火災や戦争、または意図的な虐殺などによって、多くの命が失われた非常に深刻な惨劇」を表すニュアンスです。歴史的にはユダヤ人大量虐殺(Holocaust)を指す場合がほとんどですが、他の大規模な破壊にも比喩的に使われることがあります。ただし非常にセンシティブな言葉であるため、使用には注意が必要です。
活用形:
- 一般的な名詞なので単数形 “holocaust”、複数形 “holocausts” となります。
他の品詞形:
- 形容詞 “holocaustal” (あまり一般的ではない)
- 歴史的事件として特別名詞 “the Holocaust” (固有表現扱い)
CEFR レベル: B2 〜 C1
- B2(中上級): 大まかな歴史的・社会的トピックを理解し、やや専門的な語彙も取り扱えるレベル
- C1(上級): 社会問題や抽象的なトピックを深く理解し表現できるレベル
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「holo-」(全体、完全に) + 「caust」(焼かれたもの)
- 元々はギリシャ語 “holokaustos”(holo = “全て”、kaustos = “焼かれた”)に由来し、「完全に焼き尽くす」という意味を持ちます。
関連語・派生語
- “Holocaust survivor” (ホロコースト生存者)
- “Holocaust memorial” (ホロコースト追悼施設・記念碑)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10選)
- “the Holocaust” – (ナチスによる大量虐殺)
- “Holocaust victims” – (ホロコーストの犠牲者たち)
- “Holocaust survivors” – (ホロコーストを生き延びた人々)
- “nuclear holocaust” – (核による大惨事)
- “environmental holocaust” – (環境破壊による大惨事)
- “a holocaust caused by fire” – (火災によって引き起こされた壊滅的な惨事)
- “prevent another holocaust” – (再び同様の惨事を防ぐ)
- “holocaust denial” – (ホロコースト否認)
- “historical record of the Holocaust” – (ホロコーストの歴史的記録)
- “holocaust museum” – (ホロコースト博物館)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古代ギリシャ語 “holokauston” → ラテン語 “holocaustum” → 中世フランス語 “holocauste” → 英語 “holocaust”
- 元々は“whole” (全部) + “burned” (焼かれた) のイメージで、「全焼の生贄の儀式」を意味していました。
歴史的・文化的背景
- 20世紀に入ってから、特に第二次世界大戦におけるナチスの犠牲に着目し、ユダヤ人・ロマ(ジプシー)、障害者、政治犯などへの“組織的な虐殺”を指すようになりました。
- 現代では主にこの「ナチスによる大量虐殺」を指す固有名詞 “the Holocaust” として使われ、非常にデリケートな言葉とされています。
使用上の注意点
- 非常に重い歴史的背景を持つため、一般的な「大惨事」を表す際に比喩的に使うのは慎重に検討が必要です。
- 大文字 “H” を使う場合は、ほぼ確実にナチスによる歴史的虐殺を指します。
口語/文章
- 口語よりも文章で使われることが多いです。ドキュメンタリーや学術的な文脈、または報道や歴史書などで見かけます。
- 口語で使用する際も、歴史的文脈や真剣な議論で取り上げることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞/不可算名詞: 通常は可算扱いが可能ですが、歴史的事件として特定の「ホロコースト」を言う場合は固有名詞として扱われることが多いです。
- 例: “various holocausts throughout history” (歴史上のいくつもの大量虐殺) と表現するときは可算名詞
- “the Holocaust” の場合は固有名詞として単数形で使う
- 例: “various holocausts throughout history” (歴史上のいくつもの大量虐殺) と表現するときは可算名詞
イディオム・一般的な構文
- “to perish in the Holocaust” (ホロコーストで命を落とす)
- “to commemorate the Holocaust” (ホロコーストを追悼する)
- “to perish in the Holocaust” (ホロコーストで命を落とす)
フォーマル/カジュアル
- 非常に重大な歴史的・社会的事柄を扱うため、フォーマルな文脈で使われることが多いです。
- カジュアルに使うと誤解や不快感を招くおそれがあるので注意が必要です。
5. 実例と例文
(1) 日常会話
- “Many families lost relatives in the Holocaust.”
- 「多くの家族がホロコーストで親族を失いました。」
- 「多くの家族がホロコーストで親族を失いました。」
- “I read a memo about a survivor’s experience in the Holocaust; it was heartbreaking.”
- 「ホロコーストの生存者の体験を読んだけど、とても胸が痛む内容だったよ。」
- 「ホロコーストの生存者の体験を読んだけど、とても胸が痛む内容だったよ。」
- “Some people still deny the Holocaust, which is shocking.”
- 「未だにホロコーストを否定する人がいるなんて、衝撃的だよね。」
(2) ビジネスシーン・ニュース報道
- “The new documentary about the Holocaust was screened at our company’s cultural event.”
- 「ホロコーストに関する新しいドキュメンタリーが、うちの会社の文化イベントで上映されました。」
- 「ホロコーストに関する新しいドキュメンタリーが、うちの会社の文化イベントで上映されました。」
- “The museum is raising funds to preserve Holocaust artifacts.”
- 「その博物館は、ホロコーストの遺品を保存するための資金集めを行っています。」
- 「その博物館は、ホロコーストの遺品を保存するための資金集めを行っています。」
- “They hosted an international conference on Holocaust education.”
- 「ホロコースト教育に関する国際会議が開催されました。」
(3) 学術的文脈・公的スピーチ
- “Several scholars have dedicated their lives to researching the causes and consequences of the Holocaust.”
- 「多くの学者が、ホロコーストの原因と影響についての研究に人生を捧げてきました。」
- 「多くの学者が、ホロコーストの原因と影響についての研究に人生を捧げてきました。」
- “This paper examines the historical revisionism surrounding the Holocaust.”
- 「この論文は、ホロコーストに対する歴史修正主義の動向を考察しています。」
- 「この論文は、ホロコーストに対する歴史修正主義の動向を考察しています。」
- “In order to prevent another holocaust, historical awareness and education are crucial.”
- 「再びこのような惨事を起こさないためには、歴史への理解と教育が不可欠です。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “genocide” (ジェノサイド) – 民族や人種・宗教集団に対する計画的な大量虐殺
- “massacre” (大虐殺) – 大人数の殺戮や虐殺
- “atrocity” (残虐行為) – 非常に残酷な行為
- “carnage” (殺戮, 大量殺害) – 血みどろの殺戮のイメージが強い
これらは暴力や悲劇を伴う点は共通していますが、“Holocaust” は特に歴史的にユダヤ人虐殺を指すため、意図的かつ組織的な大量虐殺の意味合いが極めて強いです。
反意語 (Antonyms)
- “peace” (平和)
- “harmony” (調和)
- “salvation” (救済)
いずれも大規模破壊や虐殺とは真逆の「平穏」「救済」を意味します。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ˈhɑːl.ə.kɔːst/ または /ˈhoʊ.lə.kɔːst/
- イギリス英語: /ˈhɒl.ə.kɔːst/
強勢(アクセント)の位置
- 第1音節 “hó-” にアクセントがあります。 “HO-luh-kawst”
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- アメリカ英語では “ha” または “ho” のような発音があり得ます。
- イギリス英語では “hɒ” と発音し、母音が若干異なります。
よくある発音間違い
- “holocast” と /kast/ を /kæst/ (カスタ) のように濁らせてしまう
- “hollow-cast” と区切ってしまう
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “holocaust” の “-caust” 部分を “-cast” や “-coust” と間違える。
- 大文字/小文字: “the Holocaust” (特定の歴史的事件) と “a holocaust” (大惨事) の区別が重要。文脈に合わせて使い分ける必要がある。
- 発音: hɒləkɔːst と hoʊləkɔːst のバリエーションに慣れずに戸惑うことがある。
- 文脈選び: フォーマルな話題の中でも非常にデリケートな問題であり、不用意に比喩として使うと誤解や不快感を与える可能性がある。
- 試験での出題: TOEIC や英検ではあまり扱われにくい語ですが、大学入試や歴史・社会問題の英語文章で目にすることがある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源イメージ: “holo-” (全部) + “caust” (燃やす) という意味を思い出すことで、火による完全破壊のイメージと結びつけて覚えやすくなります。
- 歴史事件との結びつき: 現代では特にユダヤ人大虐殺を指す固有表現としてよく使われるため、歴史を学ぶ過程で一緒に覚えると記憶に残りやすいです。
- 比喩的用法への注意: 大惨事を表すために使える単語ですが、非常に重い意味を持つので、使う場面や対象にはくれぐれも配慮が必要という点もセットで意識してください。
以上が “holocaust” の詳細な解説です。歴史的にも強いインパクトのある単語であり、慎重に使うことが求められます。学習の際には単なる語彙としてだけでなく、背景にある事実や文脈も一緒に理解するとよいでしょう。
(特に火による)大虐殺・全燔(はん)祭の供物(ユダヤ教で獣を丸焼きにしていけにえとする)・全焼死・the Hユダヤ人の大量虐殺
復習用の問題
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