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right
解説
名詞 “right” の徹底解説
1. 基本情報と概要
単語: right
品詞: 名詞 (ただし、形容詞・副詞・動詞としても使われる)
意味(英語 / 日本語)
- (英) a just or legal claim; something that a person is entitled to; the right side; correctness or truth
- (日) 「権利」、「右側」、「正しさ/正しいこと」という意味を持つ名詞です。
例えば、
- “You have the right to remain silent.”(黙秘する権利があります)のように「権利」を表す場面で使われることが多いです。
- “Turn to the right.”(右に曲がってください)のように「右側」を表す場面でも使われます。
- また、「正しさ」や「正しいこと」という抽象的な意味を表すときにも使われます。
使い方のニュアンスとしては、法的・道徳的に「正当な権利」という場面や、物理的な「右側」、あるいは「正しさ」を強調したいときなど、幅広いシチュエーションで使われる便利な言葉です。
活用形
名詞のため、数えられる場合は可算名詞として複数形 “rights” にできます。
- 単数形: right
- 複数形: rights
他の品詞になった場合の例
- 形容詞: “right”「正しい、正確な」(例: You made the right decision.)
- 副詞: “right”「ただちに、ちょうど、まっすぐ」(例: He came right after you left.)
- 動詞: “to right (something)”「~を正す、~を元に戻す」(例: We must right this wrong.)
CEFRレベル目安
- B1(中級): 「right」は日常会話で非常によく使われる基本的な単語です。
ただし、「権利」の概念としての用法やフォーマルな場面では、もう少し上級レベルで深く理解が必要になることもあります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “right”
接頭語や接尾語は含まれていません。単体でさまざまな文脈をカバーします。
詳細な意味
権利 (a legal or moral entitlement)
- 法的・道徳的に認められた権利や要求を指します。
- 法的・道徳的に認められた権利や要求を指します。
右側 (the right side)
- 左に対する右の方向や右側を表します。
正しさ・正しいこと (correctness, truth)
- 判断や行動の正しさを表します。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- “human rights” – 「人権」
- “civil rights” – 「市民権」
- “legal right” – 「法的権利」
- “voting rights” – 「選挙権」
- “right hand” – 「右手」
- “turn right” – 「右に曲がる」
- “property rights” – 「所有権」
- “constitutional right” – 「憲法上の権利」
- “moral right” – 「道徳的権利」
- “bill of rights” – 「権利章典」
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語 “riht” に由来し、もともとは「法律・公正・正義」を意味する言葉でした。
- ドイツ語やオランダ語の類縁語 (Recht, recht) と同じ系統で、「正しさ」「法」「公正」を含意していました。
ニュアンス
- 「権利」を示す場合はフォーマルな法的文脈だけでなく、口語でも「~する権利がある」という具合に使われます。
- 「右側」を指すときは最も直接的な物理的方向として使われ、日常会話で非常によく登場します。
- 「正しさ」を表すときは道徳的、抽象的な感覚が伴いやすいです。
使用時の注意点
- 「権利 (right)」を強調しすぎると相手に要求的・高圧的な印象を与える場合があります。
- 口語・フォーマルどちらでもよく使われますが、法的文脈ではより厳密な意味を伴うので、正確な表現を心がける必要があります。
4. 文法的な特徴と構文
名詞: 可算名詞として複数形 “rights” にできる
- “basic human rights” のように、具体的な複数の権利を示すときには複数形を用います。
- “basic human rights” のように、具体的な複数の権利を示すときには複数形を用います。
定冠詞
the
の有無- “the right to do something” (具体的な権利を指す場合)
- 文脈によって冠詞をつけるかどうかに注意します。
- “the right to do something” (具体的な権利を指す場合)
イディオム/定型表現
- “to set things right” – 「物事を正す / 誤りを正す」
- “to make things right” – 「問題を解決する / 正す」
- “to set things right” – 「物事を正す / 誤りを正す」
カジュアル/フォーマル
- ビジネスや法的な文書で「権利」を言及するときはフォーマルに。
- 「右に曲がって」や「正しさ」の文脈ではカジュアルにもよく使われます。
- ビジネスや法的な文書で「権利」を言及するときはフォーマルに。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “Do I have the right to change my order?”
- 「注文を変更する権利ってあるのかな?」
- 「注文を変更する権利ってあるのかな?」
- “He always sits on my right at the dinner table.”
- 「彼はいつも食卓で私の右側に座るんだ。」
- 「彼はいつも食卓で私の右側に座るんだ。」
- “That’s not right! You should apologize.”
- 「それは正しくないよ!謝った方がいいよ。」
ビジネス (ややフォーマル)
- “Employees have the right to a safe working environment.”
- 「従業員には安全な職場環境を得る権利があります。」
- 「従業員には安全な職場環境を得る権利があります。」
- “Please make sure you’re looking at the right document before proceeding.”
- 「続行する前に、正しい書類を確認してください。」
- 「続行する前に、正しい書類を確認してください。」
- “We need to respect each party’s legal rights in this negotiation.”
- 「この交渉では、それぞれの当事者の法的権利を尊重する必要があります。」
学術的/法的文脈 (フォーマル)
- “According to international law, the right to freedom of speech is fundamental.”
- 「国際法によると、言論の自由は基本的な権利です。」
- 「国際法によると、言論の自由は基本的な権利です。」
- “We explored the nature of property rights in this study.”
- 「本研究では、所有権の本質を探究しました。」
- 「本研究では、所有権の本質を探究しました。」
- “The constitution guarantees the rights of all citizens.”
- 「憲法はすべての市民の権利を保証しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- privilege (特権)
- 「権利」と似ていますが、“privilege” は特定の立場の人が享受する「特別な恩恵」を強調します。
- 「権利」と似ていますが、“privilege” は特定の立場の人が享受する「特別な恩恵」を強調します。
- entitlement (与えられた権利)
- “entitlement” は制度や社会制度から与えられる「資格」「権利」を意味します。
- “entitlement” は制度や社会制度から与えられる「資格」「権利」を意味します。
- justice (正義)
- 意味の一部で「正しさ」を表す点は“right”と似ていますが、“justice” はより広義で「正義」や「公正」全般を示します。
反意語 (Antonyms)
- wrong (間違い、誤り)
- 「正しいこと(right)」の反対、「誤り」を指します。
- 「正しいこと(right)」の反対、「誤り」を指します。
- left (左)
- 「右(right)」の物理的な反対方向を表します。
- 「右(right)」の物理的な反対方向を表します。
違いのポイント:
- 「正しさ」としての“right”に対する反意語は“wrong”。
- 「右側」としての“right”に対する反意語は“left”となります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /raɪt/
- イギリス英語: /raɪt/
どちらも大きくは変わりません。
- “r” の音を日本人が苦手としがちなので、舌の位置に気を付けること。
- “gh” は発音しないので “raɪt” のイメージです。
アクセント
- 一音節語なので、特に強勢の位置は意識する必要はありません。
“raɪt” 全体をはっきり発音しましょう。
よくある発音の間違い
- “ライト”と長く伸ばしすぎる場合や “ラ” と “イ” を分けてしまう場合があります。
- “r” の発音に注意しましょう(日本語の「ラ行」とは違う音)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
スペルミス
- “right” の “gh” を忘れて “rit” と書いてしまうなど。
- 「正しい」と混同して「wright」「rite」などの同音異綴語(homophones)にも注意してください。
- “rite” は儀式
- “wright” は~職人(wheelwright など工匠に使う古い語)
- “rite” は儀式
- “right” の “gh” を忘れて “rit” と書いてしまうなど。
同音異義語との混同
- “write” (書く) / “right” (右、正しさ、権利) / “rite” (儀式) など、音が似ている単語は多いです。
- “write” (書く) / “right” (右、正しさ、権利) / “rite” (儀式) など、音が似ている単語は多いです。
試験での出題傾向
- TOEICでも “right to …” や “turn right” などで出題されやすい。
- 英検などでも「権利」という意味を問う問題が出る可能性があります。
- TOEICでも “right to …” や “turn right” などで出題されやすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “right” = “r + い + t” のイメージで “rai(t)” と一音で覚えてみましょう。(“gh” は発音しない)
- 右手の方が器用だと思いながら(右: right)覚えたり、「正しさ (right)」は「右(right)」と同じスペルだと関連づけると覚えやすいです。
- “I have the right to be right on the right side.” など、あえて “right” のいろいろな意味を詰めこんだフレーズを作ると、印象に残ります。
以上が、名詞 “right” の詳細解説です。法的・道徳的文脈での「権利」、物理的な位置を表す「右」、抽象的な「正しさ」まで幅広く使われる基本単語ですので、ぜひ多彩な用例で使いこなしてみてください。
意味のイメージ