元となった辞書の項目
statute
解説
1. 基本情報と概要
単語: statute
品詞: 名詞 (countable noun)
活用形: 単数形: statute / 複数形: statutes
英語での意味:
A statute is a written law passed by a legislative body.
日本語での意味:
「statute」とは、議会などの立法機関によって制定された成文化された法律や規則を指す単語です。公的な機関が正式に定めた法令のニュアンスがあり、法律分野や公式文書の中で使われるフォーマルな語です。
※CEFRレベルの目安:
- C1(上級): 専門的な内容にもある程度対応できる段階で学ぶ語。特に法律や行政文書など、正式な文脈で頻出する。
関連する品詞(例)
- 形容詞: statutory(法定の)
- 副詞: statutorily(法定上)
- 名詞: statutes(複数形)
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 語幹: statute(古フランス語 “statut” およびラテン語 “statūtum” に由来)
- 特定の接頭語・接尾語はなく、既に完成した形として成立している語。
派生語や類縁語など:
- statutory(形容詞: 法定の、法律に関する)
- statutorily(副詞: 法定の立場で)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- statute law(成文法)
- statute of limitations(時効法)
- statute book(法令集)
- enact a statute(法律を制定する)
- repeal a statute(法律を廃止する)
- amend a statute(法律を改正する)
- comply with a statute(法律を遵守する)
- breach of a statute(法律違反)
- statutory requirements(法的要件)
- statutory powers(法定の権限)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中英語
statute
は古フランス語statut
に由来し、さらにラテン語statūtum
(= 設定すること)にさかのぼります。ラテン語statuere
(= 設立する、定める)から派生した語です。
ニュアンスと使用の注意点:
- 公式かつ法律的な文脈で用いられる非常にフォーマルな単語です。
- 日常会話というよりは、法令や公的文章、ビジネスでの契約文書などで多く見られます。
- カジュアルな場面ではほとんど使われず、口語よりは文書で見ることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (countable) なので「a statute」または「the statute」と冠詞を伴って使われることが一般的です。
- 複数形は「statutes」となります。法律の集まりを指す場合などに使用されます。
イディオムや関連表現:
- “to lay down a statute” = 法令を制定する
- “under the statute” = 「その法律の下で」「その法令によれば」
使用シーン:
- 公式文書、法律関連文脈(フォーマル)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I heard they’re changing the local statute on noise after 10 PM.”
(10時以降の騒音に関する地方条例が変わるって聞いたよ。) - “Is there a statute that covers dog licensing in this town?”
(この町には犬の登録に関する法令はあるのかな?) - “My friend got fined for breaking a city statute about littering.”
(友人がゴミの不法投棄に関する市の条例を破って罰金を取られたんだ。)
(2) ビジネス文脈での例文
- “We need to confirm whether our operations comply with the new statute.”
(私たちの事業が新しい法令を順守しているかどうか確認する必要があります。) - “The company’s legal team is reviewing all pertinent statutes.”
(その会社の法務部は関連するすべての法令を精査しています。) - “According to the statute, we must disclose these financial details.”
(その法令によれば、これらの財務情報を開示しなければなりません。)
(3) 学術的・専門的文脈での例文
- “This study analyzes the historical evolution of employment statutes in Europe.”
(本研究では、ヨーロッパにおける雇用法令の歴史的変遷を分析しています。) - “Researchers examined how often statutes are amended within the first decade of enactment.”
(研究者たちは、法令が制定後10年以内にどの程度改正されるか調査しました。) - “The statute provides a unique framework for international trade disputes.”
(その法令は国際貿易紛争における独自の枠組みを提供しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- law(法律)
- 一般に「法」を広く指す語。「statute」はより書面化された法律を示す点で特化している。
- 一般に「法」を広く指す語。「statute」はより書面化された法律を示す点で特化している。
- act(法令)
- 立法機関が制定した法律。statuteとほぼ同義だが、イギリスでは国会が制定した法律を“Act”と呼ぶ。
- 立法機関が制定した法律。statuteとほぼ同義だが、イギリスでは国会が制定した法律を“Act”と呼ぶ。
- legislation(立法、法律)
- 「立法行為」や「法律の総称」で、“statute”より広義な文脈で使われる。
- 「立法行為」や「法律の総称」で、“statute”より広義な文脈で使われる。
- code(法典)
- 体系的にまとめられた法の集まり。特定の分野の法律がまとまったもの。
- 体系的にまとめられた法の集まり。特定の分野の法律がまとまったもの。
- ordinance(条例)
- 市や町など地方自治体が定める地位の低いレベルの法。“statute”より狭い範囲で規定される。
反意語:
- 特定の直接的な反意語はないが「customary law」(慣習法)は「成文法(statute law)」と対比されることがある。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈstætʃuːt/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、「スタチュート」のように発音。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、「スタチュート」のように発音。
- 強勢: 前半の “stat” にアクセントが置かれ、 “uːt” を伸ばして発音します。
- 注意点: “statue”(彫像)と非常にスペリングが似ているが、発音と綴りが異なるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミスに注意: “statute” と “statue”(彫像) を混同しがちです。
- 試験対策(TOEICや英検など)では、法律関連の文章や公的文書を読む際に出てくる可能性があります。意味を知っておくと読解問題などで役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “statue”(彫像)の後ろに “t” が入っているイメージで覚えると「法令」と区別しやすいかもしれません。
- 「立つ」(stand)のイメージと結びつけると、「物事を立ち上げる(法律を打ち立てる)」というラテン語由来のイメージから覚えるのも効果的です。
- 法律という“しっかり立っている”イメージを思い浮かべると、定着しやすいでしょう。
以上が、名詞「statute」の詳細な解説です。法律文書や公的なシーンで頻出する重要単語なので、スペリング、発音、用法をしっかり押さえておくと役立ちます。
意味のイメージ
意味(1)
法令,成文法,法規
意味(2)
(法人団体の)規則